元のスレッド
FF・DQかっこいい男キャラコンテスト・第5幕
- 1 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/21 06:39 ID:ckK3waRs
- FFとDQの話題に限定した、小説を否定しないスレです。
雑談、小説からお絵かきまで男キャラに関することなら
マターリと何でもどうぞ。
話題上ネタばれは避けられませんが、最新作について話すときは
未見の人に配慮して発言する人って素敵だと思います。
*煽り荒らしは完全放置。レスするあなたも厨房です*
他のスレでFF・DQの話題を見かけても、こちらのスレに
強制的に誘導することはしないで下さい。
投稿などは基本的にsageでお願いします。sageの意味が分からない人は
書き込むとき、メール欄に半角で sage と入力しましょう。
前スレFF・DQかっこいい男キャラコンテスト・第4幕
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/801/1007305982/-50
過去スレ・リンクは >>2
- 2 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/21 06:40 ID:ckK3waRs
- 【過去スレ】
ドラゴンクエストかっこいい男キャラコンテスト
ttp://north-cape.parfait.ne.jp/alflailawalaila/log/973867532.html
《ドラクエかっこいい男キャラコンテスト》その2
ttp://north-cape.parfait.ne.jp/alflailawalaila/log/981977325.html
【DQかっこいい男キャラコンテスト・第3幕】
htp://game.2ch.net/ff/kako/1002/10026/1002638962.html
【お絵かき掲示板(801限定では無いですが)】
管理人:鈴木五郎 ほのぼのからエロまで
ttp://oekakies.com/p/165303/p.cgi
管理人:(=゚∀゚) エロ傾向・強
ttp://www.tds.ac/~corona/dq/bbsnote.cgi
管理人:バッツたん 健全
ttp://freebbs.fargaia.com/html/butztan.html
【小説の保管サイト】
ttp://north-cape.parfait.ne.jp/alflailawalaila/
- 3 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/21 07:07 ID:ezpHMbO1
- >1さん
スレ立てお疲れ様です〜ヽ(´ー`)ノ
- 4 名前:sage投稿日:02/02/21 13:29 ID:AYpVMDnC
- お疲れさま〜>1
- 5 名前:4投稿日:02/02/21 13:30 ID:AYpVMDnC
- ごめんんささい、メール欄と間違えて、sage書いた…。
- 6 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/21 15:00 ID:xz6Ctb3b
- sine
- 7 名前:(++)投稿日:02/02/21 15:49 ID:WJ9OHC6f
- >1さん
スレ立てご苦労様です。
いろいろありますが頑張っていきましょう
- 8 名前:レイン ◆FFHEKIC2 投稿日:02/02/21 16:18 ID:UBbeSmAE
- お疲れさまッス〜
自作自演で終わらされなくてホント良かったッス(ってか、自分がこれを見つけられて良かった(爆))
さて、また何か書こうかな。一応FFも入ってるし・・・DQでも良いけどね。
- 9 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/21 19:09 ID:xz6Ctb3b
- なんでここに居座るのかネエ
邪魔なんですけど
- 10 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/21 19:29 ID:lORCBGz7
- スレ立てお疲れ様でした〜 >1
ちゃんとハケーンできておめでとう自分(w
また皆様の素晴らしい作品を楽しみにさせていただきます。
- 11 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/21 19:33 ID:xz6Ctb3b
- http://game.2ch.net/test/read.cgi/ff/1014286474/
こちらへどうぞ
- 12 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/21 19:36 ID:90uNyejr
- 宇宙大帝ゴッドシグマage
- 13 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/21 19:39 ID:SYrXa34r
- 前スレ836です。スレ立てお疲れ様です〜!
またみなさまの作品楽しませてもらおうと思っています。
自分もまた何か作品書かせていただいてもいいでしょうか?
読み手としても書き手としてもこのスレ見つけられてよかった。
- 14 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/21 19:41 ID:7GOBQVTr
- 1さん乙カレー
- 15 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/21 21:26 ID:8q6brcyw
- 1さん乙彼ーです
粘着厨房を全く相手してない皆さんが
たくましくて好きッす(w また創作の神様が降臨したら
アプするんでそん時はヨロシコです
- 16 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/21 22:08 ID:9+8BQVG3
- 1さんお疲れさまですー。
前スレの836さん、是非書いてくださいまし!
勇クリすごく萌えました(・∀・)
- 17 名前:MOMO投稿日:02/02/21 22:44 ID:QsZNWd2g
- 1さま またお世話になります。
勤労中もネットに繋がっている机上PCを恨めしく眺めるばかり。やっと自宅でここを見つけました。
残業なんかしてられるかいっ。こっちは小説書くので忙しいのさ。時間外手当なぞいらん。第一、DQ4もまだクリアしていないというのに…。
ところで、前板でDM+のローレシア王子「ロレン」を教えて下さった方、ありがとうございました。
素敵な名前なのに、どうもり+の絨毯売りのローランさん(謎の駱駝)とイメージが被ってしまう自分が情けないです。
いっそ伝説の最強ステータス勇者「もょもと」?いや、これも自分的にイマイチ萌えられない。ああ、「アレン」は恐れ多くて使えないよぅ。
一応試してみたりする
「カイン………」
「あぁッ!………もょ………もょも………と………痛っ!」
「また漏れの名を呼んで舌を噛んだのか、お前………」
ダメだっ、ダメなんだよおぉ…これじゃあ〜(うつ伏して号泣)
- 18 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/21 23:48 ID:HCMHDB0M
- >17
もょもと…これって発音どうなんでしょ。
舌噛むサマル萌え。つーか藁タヨ。
- 19 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/22 00:12 ID:cnvanS5m
- 1さん乙かれー。
ああよかった無事新スレ見つけられて……(TдT)ウレスィ。
- 20 名前:前スレ982投稿日:02/02/22 00:32 ID:upRDwf+I
- え〜ん、すいません、17さん・・・。
「ロレン」じゃなくて「ロラン」でした〜・・・
おそらく私の中で、アレンとロランが混ざってしまったんでしょう・・・
でも、ますますローランって感じですねw(どう森やったことはないんですが、+って所がひっかかるw)
- 21 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/22 01:13 ID:p6Q4c220
- ちょっぴり生意気そうな男の子が徐々に脱いでいき
- 22 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/22 02:16 ID:GsPT4TiN
- おお〜、ついに新スレですかー、おめでとうございます&1さんお疲れさまです。
気分一新、またいろんな方のお話を楽しみにしてますね。
おっと、前スレの626ですー。
- 23 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/22 02:19 ID:p6Q4c220
- age
- 24 名前:取り合えず読んどけ投稿日:02/02/22 02:49 ID:p62Q+5Qv
- http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/801/1004578266/215
- 25 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/22 19:00 ID:PI0pY0bs
- http://www.google.co.jp/search?q=cache:pAdKFLQ4t2kC:yamabuki.sakura.ne.jp/~er18/cgi-bin/yomi-search2/yomi.cgi%3Fmode%3Drenew_url+%90%85%8F%BB%8F%AD%94N&hl=ja
- 26 名前:>>25投稿日:02/02/23 00:21 ID:Er5wBfra
- ナイス誤爆!
- 27 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/23 06:42 ID:MaSzFkzs
- かわいい男の子、アナル舐めさせてください
- 28 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/23 06:42 ID:MaSzFkzs
- かわいい男の子、アナル舐めさせてください
居万円出します ちゅんこ
- 29 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/23 19:30 ID:zdaNpG4H
- ?
- 30 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/23 20:36 ID:JSKB0et+
- けさせる。
- 31 名前:MOMO投稿日:02/02/24 00:36 ID:kXRhJe0h
- みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
結局、悩みに悩んだ挙句、次の設定でイかさせていただきます。お騒がせしました。
ローレシア王子………アレフ(DQIから借用。ご先祖だしィ、いいよね〜)
ムーンブルク王女……マリア
サマルトリア王子……カイン
では、「破無多漏」のアニメを見ながら書き上げたので、ちょっち、萌え度が不安ですが、“夜のおかず”いえ、“夜のお菓子”(ウナギプァイ?)にでもなれば幸いです。
「君の言霊は波音に似て」は10スレ以上消費致しますことを、あらかじめお詫び申し上げます。
- 32 名前:君の言霊は波音に似て (DQII)投稿日:02/02/24 00:38 ID:kXRhJe0h
- <1>
夕日が紅く波を照らす。
鳥の群れが、今夜の塒を求め、空を飛び去ってゆく――――。
ロトの子孫たちは、とある港町に辿りついた。
すっかり疲れ果て空腹をかかえていたアレフは、足早に宿を目指す。
少し遅れ気味に、カインとマリアが続いた。
ふと、カインが立ち止まる。
年の頃は、彼と同じ位であろう少年たちが、荷降ろし場に腰掛け、談笑している。
その内の一人の母親らしい女が、夕餉の迎えに来た。
並んで家路につく親子を眺めているカインの横顔は、夕日のせいもあるが、どこか淋しげだ。
(そういえば、この子は随分小さいうちに母親を亡くしたんだっけ――――)
マリアがまだ幼い時、サマルトリアにお悔やみに行った覚えがある。
生まれたばかりの妹に寄り添って、小さなカインがあやしている姿に、参列する人々が涙していたものだ。
ロト三国の因縁は不思議だ。病弱か、夭折する妃が後を絶たない。
母のない淋しさは、マリアもよく知っていた。
「カイン、おなかすいたでしょう?」
「え?う、うん………」
「ここのお魚は美味しいでしょうね。何が食べたい?」
「そうだなぁ………僕、パイ包み焼きがいい」
「お前ら、早く来いよ!!」
アレフが大声で彼らを呼んだ。疲労と空腹で、彼は今最高潮に機嫌が悪いのだ。
- 33 名前:君の言霊は波音に似て (DQII)投稿日:02/02/24 00:41 ID:kXRhJe0h
- <2>
宿に荷物を置くと、すぐに三人は町の食事処に向かって繰り出した。
港町だけあって賑やかだが、その分得体の知れぬ流れ者も多い。
ただでさえ目立つ美男美女揃いの彼らは、すれ違いざまに幾度も触られたり、卑猥な言葉を投げかけられたりした。
「まったくなんて町なの――――もう!」
「尻触られたくらいで怒るなよ。それだけ魅力的な女ってことだろー」
「僕も触られた………」
「なにい――っ、そいつは許せんっ!」
「ちょっと、その扱いの差は何?」
「ねぇ、落ち着いてよ、二人とも。道の真ん中だよ。…あ、それでさマリア、港町ってことはさぁ…」
「…さっき話が途中だったわね。続けて」
「珍しい魔道書とか、あるかなぁ?」
「あるかもしれないわね。あとで本屋に寄ってみましょうか」
また魔法の話か――――。
魔力のまったく無いアレフは、つまならそうに舌打ちをした。
- 34 名前:君の言霊は波音に似て (DQII)投稿日:02/02/24 00:42 ID:kXRhJe0h
- <3>
「おかわり!」
「まぁ、こちら男前だけじゃなくて、お酒もお強いのねぇ」
「ホント、うっとりするほど逞しいお方だわぁ〜」
着くなり、凄い勢いで食事を平らげたアレフは、今度はカウンターに移動し、お酒を呑んでいる。
嬌声をあげる酒場の女たちが、彼の周りを取り囲んでいた。
あとの二人はテーブル席で食事しながら、その光景を呆れた様子で眺めていた。
「もう、いい加減にしたらいいのに………」
「アレフ、あんなに呑んで大丈夫なのかなぁ」
「ローレシアは肝臓も筋肉なんでしょ!」
マリアは相当怒っている。カインは、はらはらして上目遣いで彼女を見た。
「カイン!私悪いけど先に帰るわ」
「あ、僕も………」
カインは慌てて料理の残りを口に運ぼうとした。
「いいのよ。ゆっくりお上がりなさい。それより物騒だから、遅くならないうちにあなたも戻るのよ――――アレフなんか放っておいていいからね」
「でも………」
「や・く・そ・く」
マリアは人差し指を立て、ウインクした後、店を出ていった。
カインは頬杖をついて、カウンターを眺めていた。
食事はとうに終えていたが、アレフはまだ酒を呑み続け、脂粉の香りをぷんぷんさせた女たちと笑いさざめいている。
マリアはああ言ったが、酩酊したアレフを放っておくことはできなかったのだ。
(あーあ、あんなに呑んじゃって。二日酔いごときでホイミさせたら、僕、怒るからね………)
溜息をつくと、ついにカインは椅子を引いた。そして、奥のカウンターに向かって叫ぶ。
「アレフ!僕もう帰るよ!」
女たちの笑い声が響く店内。果たして彼に聞こえたのだろうか。
(どうでもいいや。あんなアレフは見たくない)
カインにとってアレフは憧れの“勇者”なのだ。なのに今夜のあの醜態ときたら………。
- 35 名前:君の言霊は波音に似て (DQII)投稿日:02/02/24 00:45 ID:kXRhJe0h
- <4>
「そうだ…まだ本屋開いてるかな…」
カインは魔道書のことを思い出して、宿とは反対方向に踵を返した。
本屋の前に着くと、店の主人らしき男が店じまいの最中だった。
「あー、遅かったかぁ」
残念そうなその声に振り向くと、店の主人はにこりと笑った。
「いいですよ、お客さん。どういったものをお探しで」
「魔道書を探しているんだけど」
「ございますとも。つい最近手に入れましてね」
嬉しそうにカインは店の中に入り、主人が書棚から取り出した本を受け取った。
「ふぅん、装丁もしっかりしているし、中身も………。これ、いくら?」
「800Gと、少々値が張るのですが」
「800か。持ち合わせ、あるといいけど。………ちょうどだ!」
カインはコインを数え、主人に渡した。
「ありがとうございます――――ところで、お客さん」
「?」
代金を受け取った主人は、急に声を潜めた。
「店の奥を抜けて、裏口からお帰り下さい。店の前に、札付きの輩が居りますので」
カインはちらりと外を伺った。確かに目付きの悪い男たちが、店の中を詮索するようにたむろしている。
「お気をつけて」
カインは主人の好意に甘える事にし、店の奥へと入っていった。
店の裏道に出たカインは、足早に宿へと向かっていた。
(もっと勉強して、アレフやマリアの力にならないと。そうでなきゃ、アレフの言う通り、一生“補助呪文職人”のままだ)
カインは分厚く重い、古びた本を大切そうにかかえ直した。
- 36 名前:君の言霊は波音に似て (DQII)投稿日:02/02/24 00:48 ID:kXRhJe0h
- <5>
細い道の連なる裏通りは暗く、すえた臭いがただよう。
カインが大通りの方角に左折しようとすると、何者かが枝道から現れ、彼の前に立ちはだかった。
「………」
カインがゆっくりと視線をあげると、そこには――――野卑た笑みを浮かべた、痩せぎすの男がいた。
「夜道に一人じゃ危ないぜ。俺たちがおウチまで送ってあげようか?」
ばらばらとその男の背後から仲間が加わった。先程の本屋の前に居た連中に違いない。
「――――ご好意だけ受け取っておきますよ」
そう言うとカインは男たちの前を横切ろうとした。
「待ちなよ、そうツレなくすんな」
男はカインの肩をぐっと掴んで引き寄せた。
カインはきっと睨むと、男の脇腹に強烈な肘打ちをくらわした。
「うごッッ!!」
男が腹をおさえてうずくまる隙に、カインは全速力で走り出した。
「待ちやがれッッ、こんガキッ!」
「つかまえろっ!」
男たちが追ってきた。大通りまで行けばなんとかなる!
カインがそう思った瞬間――――後ろから空気を裂く、複数の音が弾けた。
- 37 名前:君の言霊は波音に似て (DQII)投稿日:02/02/24 00:52 ID:kXRhJe0h
- <6>
(――――ボウガン?!)
道の端に置いてあった大きな木箱に、マントごとカインは縫いとめられた。
「くッ…!」
マントを外そうとするカインを、男たちが取り囲む。
両側から押さえつけられたカインの前に、先程の痩せぎすの男が近づいてくる。まだ腹部をおさえたままだ。
「やってくれるね……」
乱暴に顎を取り、上を向かせる。カインはまっすぐに男を睨み返した。
「いいタマだ。俺の目に狂いはねぇ」
そう言うと、いきなり男はカインの頬を左右に平手打ちにした。
――――カインの唇の端から、ひとすじの血が流れた。
カインの法衣の横の切れ目から、複数の手が差し入れられ、弧を描くようにまさぐってゆく。
やがて、一人の手があるものを探り当てた。
「!!こいつっ、男だぜ………!」
驚いたように手を引き抜く。
「なぁに、いいじゃねえか………このツラならよ…」
「それにどこぞの王様が衆道に目覚めてよ。金に糸目をつけないから、いい小姓を探してくれっていう話もあるしな」
「確かに、値踏みする価値は十分にあるってことだ…」
嘗め回すような視線がカインの上に注がれる。
「まぁ、ここじゃナンだからな」
痩せぎすの男はポケットからナイフを取り出すと、カインのマントの縫いとめられた箇所を切り裂いた。
木箱からカインの躰が離れると、今度はのど笛にそのナイフをぴたりと当てる。
「………もっといい所で啼かしてやるぜ」
あたりには夜の帳が下りようとしていた。
- 38 名前:君の言霊は波音に似て (DQII)投稿日:02/02/24 00:56 ID:kXRhJe0h
- <7>
「帰ったぞ〜!」
アレフは酔いも手伝ってか、勢いよくドアをあけた。
いつもなら、テーブルの上に本を広げ勉強に余念のないカインが、本から顔を上げ、ひとつ小さく溜息をついて『おかえり』とか言うところだ。
だが、今夜は………。
アレフは灯りひとつない部屋に、一人たたずんでいた――――。
マリアの部屋がノックされた。せっかちな叩き方で、すぐにアレフのものだと分かる。
「どうぞ。アレフ」
「カインはそっちに居るのか」
「いいえ…一緒じゃなかったの?」
「おかしいな………」
「あの子のことだから、あなたのことを待っていた筈よ。私は先に帰るように言い置いたけれど」
「捜してくる」
「心配だから、私も行くわ」
マリアは上着に手を伸ばした。
「マリアはここで待っててくれ。奴と入れ違いになるとやっかいだから」
「聞いた。リリザでしょ」
くすっと笑いかけたマリアだったが、すぐに真顔に戻った。
「あまり夜はうろつかない方がいいって言ったのに………」
「ああ、最近人さらいが多いらしいんだ」
「酒場のキレイなお姉さんから仕入れたの?」
「人聞きが悪いな。人が一生懸命情報を集めてたってのに」
「やけに楽しそうだったけど」
「おっと、カインを捜すのが先だ――――じゃな!!」
「ええ、気をつけて」
足早に走り去っていくアレフに、マリアは胸の辺りで小さく手を振った。
- 39 名前:君の言霊は波音に似て (DQII)投稿日:02/02/24 00:57 ID:kXRhJe0h
- <8>
(そういや………あいつ本が欲しいとか言ってたな)
夜道を急ぐアレフは、ふと思い出した。
アレフが本屋に行き、主人に事情を話すと、主人はことのいきさつを教えてくれた。
ますます心配がつのってゆく。
本屋の裏口からカインの足跡を捜すアレフは、しばらくたって横道に何かが落ちているのを見つけた。
踏みにじられ、泥まみれになった魔道書――――。
拾い上げ、泥を払うと、アレフは懐に本を納めた。
その近くを調べると、木箱に数本、ボウガンの矢が刺さっている。
矢を引き抜くと、そこには見慣れた布の切れ端がついていた。
(カイン………!!)
アレフはその布の切れ端を握りしめ、立ち上がった。
「――――そらよっ!」
場末の古びた連れ込み宿。その一室のベッドの上に、カインは突き飛ばされた。
カインが体勢を整える前に、男たちは覆いかぶさる。
「へへ……おとなしくしろよ。あとでいいモノやるからよ…」
もがくカインの唇を無理やり奪いながら、彼らは少年の服を引き剥がしていく。
やがて露わになったなった白い肢体を前に、ごくりと男たちは唾を飲み込んだ。
「たまんねぇなあ………おい」
「女より艶っぽいじゃねぇか…」
「…は……なせ……ッ!」
押さえつけられたカインは、逃れようと必死に手に力を込める。
「離してやるさ。俺たちを満足させてくれたらな………」
カインはぎゅっと唇を噛んだ。
- 40 名前:君の言霊は波音に似て (DQII)投稿日:02/02/24 00:59 ID:kXRhJe0h
- <9>
白い肌の上に、いくつもの痕跡がつけられてゆく――――。
手馴れた愛撫は、彼らが幾度となくこうした行為を行っていることを思わせる。
「気分出せよ………睨んでないでさ…」
リーダー格の痩せぎす男が、カインの下腹部に手を伸ばした。
「………!」
執拗な愛撫の波がカインを襲う。息を荒げながらも、カインは必死にその感覚を逃そうとした。
男に向かい、カインは言った。
「…僕から…離れろ…さもないと……」
「はっ!何を言い出すかと思ったら」
男たちは笑った。だが、カインは表情を変えなかった。
「…ケガするよ……!」
急にあたりが暗くなった。月が隠れたのだ。
アレフは空を見上げた。真っ黒な雲がたなびきながら、ある一点に急速に集まってゆく。
雷雲が、低い唸りをあげはじめた。
(こいつは………!)
アレフは迷わず雲の中心部に向かい、走り出した。
- 41 名前:君の言霊は波音に似て (DQII)投稿日:02/02/24 01:01 ID:kXRhJe0h
- <10>
「一体どうやって俺たちに刃向かおうっていうんだい………え?」
にやにやしながら男はカインの息づきはじめたものを口に含んだ。
「もう、逃げられやしないっていうのによ」
「……一応…警告…したからね………!」
次の瞬間。カインは叫んだ。
「ベギラマッ!!」
ピカッ!と大きな稲光か走り、雷鳴が轟いた。
閃光電撃呪文ベキラマの直撃を受けた部屋の天井には、大きな穴が開き、煙がくすぶっている。
精霊と契約をかわしたカイン自身は、その直撃を受けることはない。
彼のまわりにいたはずの男たちはみな一様に落雷の洗礼を受け、伸びていた。
(ふぅ………)
カインはシーツを掴むと、それにくるまった。
すると、床が軋む音がした。まだ仲間が残っていたのか………!
カインがギラの火球を飛ばすと、男はひょいと避けた。
ギラの明かりに照らされ、その人物のシルエットが浮かび上がる。あれは――――!
「――――俺だ。カイン」
「アレフ!!」
その人物がアレフと知ると、カインは転がるように彼の胸に飛び込んだ。
「…その分なら無事なようだな」
「心配した………?」
「ああ、お前を襲った奴らの方をな。………やりすぎなんじゃないか?」
黒くすすけて気絶した男を、アレフは蹴っ飛ばしながら言う。
「大丈夫。死なない程度にしといたから」
「おっそろしい奴。しかし、ただの人間のくせにお前を襲うなんて、身の程知らずなのがいたもんだ」
- 42 名前:君の言霊は波音に似て (DQII)投稿日:02/02/24 01:04 ID:kXRhJe0h
- <11>
カインは“少し焦げた”と文句を言いながら、密かに目の遣りばに困っているアレフを尻目にすべての服を身に着けた。
「お待たせ」
「そうだ………忘れ物だぜ」
アレフは懐から魔道書を取り出した。
「わぁ!これ………拾っといてくれたんだ」
嬉しそうにカインは本を抱きしめた。
「さ、帰るぞ」
「うん」
(心配してなかったなんて、嘘だ。本当は胸が張り裂けそうな位だったんだ――――)
何事もなかったかのようなカインの笑顔を見て、アレフは思った。
- 43 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/24 01:05 ID:O85lEWux
- <10>
「一体どうやって俺たちに刃向かおうっていうんだい………え?」
にやにやしながら男はカインの息づきはじめたものを口に含んだ。
「もう、逃げられやしないっていうのによ」
「……一応…警告…したからね………!」
次の瞬間。カインは叫んだ。
「ベギラマッ!!」
ピカッ!と大きな稲光か走り、雷鳴が轟いた。
閃光電撃呪文ベキラマの直撃を受けた部屋の天井には、大きな穴が開き、煙がくすぶっている。
精霊と契約をかわしたカイン自身は、その直撃を受けることはない。
彼のまわりにいたはずの男たちはみな一様に落雷の洗礼を受け、伸びていた。
(ふぅ………)
カインはシーツを掴むと、それにくるまった。
すると、床が軋む音がした。まだ仲間が残っていたのか………!
カインがギラの火球を飛ばすと、男はひょいと避けた。
ギラの明かりに照らされ、その人物のシルエットが浮かび上がる。あれは――――!
「――――俺だ。カイン」
「アレフ!!」
その人物がアレフと知ると、カインは転がるように彼の胸に飛び込んだ。
「…その分なら無事なようだな」
「心配した………?」
「ああ、お前を襲った奴らの方をな。………やりすぎなんじゃないか?」
黒くすすけて気絶した男を、アレフは蹴っ飛ばしながら言う。
「大丈夫。死なない程度にしといたから」
「おっそろしい奴。しかし、ただの人間のくせにお前を襲うなんて、身の程知らずなのがいたもんだ」
- 44 名前:君の言霊は波音に似て (DQII)投稿日:02/02/24 01:05 ID:kXRhJe0h
- <12>
宿に着くと、二人はマリアの部屋を訪ねた。
「どこに行ってたのカイン…心配したのよ。……あら?唇に血がついてるじゃない」
「こいつ、本屋に寄ってウロウロしているうちに、石段でコケたらしいんだ―――ドジだよなあ」
「は…はは………」
カインはひきつった笑いをしながら、アレフの背中を突っついた。
(ちょっとヒドいんじゃない……?)
(しょーがないだろ、この際)
「ダメじゃない。ホイミする魔力も残ってないのに、遅くまで遊び歩いたりして」
そう言いながらも、マリアの回復呪文がカインをやさしく包み込む。
「ごめんね、マリア………」
「カインが無事ならいいの」
マリアの手がカインの髪を撫でた。
「もう、おやすみなさい」
「うん、おやすみ」
「あ、お風呂にはちゃんと入るのよ」
「わかってる」
ひらひらと手を振るカインに、アレフは呆れたように言った。
「まったくあいつ、お前の母親みてぇ!」
「じゃあ、アレフは?」
「えっ、俺は………そのぅ………」
アレフが考えているうちに、カインはくすくす笑いながら、先に部屋に入ってしまった。
「あッ、カイン………このやろっ」
- 45 名前:君の言霊は波音に似て (DQII)投稿日:02/02/24 01:07 ID:kXRhJe0h
- <13>
それから湯浴みを終えた二人は、それぞれの寝床にもぐりこんだ。
「おやすみ、アレフ。今日はありがとね………」
「気にすんな。それより、あんな奴らにヤらせる位だったら――――俺にヤらせろ」
カインはふっと微笑むと、寝返りを打ち、アレフに背を向けた。
「――――考えとくよ…」
(いっ………今なん…て………?)
暫くアレフの頭の中は真っ白になった。カインの言葉が何度も去来し、駆け巡る。
彼はもう一度カインの真意を問おうとしたが、すでに当人は寝息をたてている。
(まさか…こいつはわざと俺の心を乱して、うろたえる俺の様を見て、喜んでいるんじゃあるまいな)
(だとしたら………)
ちょん、とアレフはカインの額を指ではじいた。
(本当に、押し倒して、挿れちまうぞ………!)
アレフは再び自分のベッドに戻り、布団をかぶった。
(………畜生!)
今夜も眠れそうにない――――。
(完)
- 46 名前:MOMO投稿日:02/02/24 01:21 ID:kXRhJe0h
- はぁー、びっくりした。自分のミスで(10)を2回貼っちゃったのかと思った。
しかし、世の中、私以上に暇なお方がいらっしゃるんですねぇ。
私のサマルはSFC版、ちょっと気が強いところが好き。
可哀想なローレ王子、また「おあずけ」です。今度こそは必ず………!?
ああ、目が痒いです。花粉症にめげそうになりながら、ディスプレイにしがみついてアプしました。
と、いうことで、今宵はここまでにしとうございまする。(NHKか…)
- 47 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/24 01:33 ID:O85lEWux
- sarasi
あげ
- 48 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/24 02:01 ID:Hmk7Xr51
- >>46
ゴチです。やっぱサマルは萌へ。
花粉症すか。春ですねえ。
アレルギーの目薬貰ってきた方がいいかもです。
- 49 名前:(++)投稿日:02/02/24 15:11 ID:+aJjTtm1
- >>46
気の強いサマル良かったです、そしてローレシアは意外に紳士?
ところでローレシアって未成年(?)なのに酒飲んでた…なんちゅう王子だ(w
- 50 名前:風と木の名無しさん 投稿日:02/02/24 16:38 ID:5rZqFYAE
- ゴチでしたー^^!乙彼ーでした 上手いですねぇセリフまわしとか・・
自分も今書いてる最中なんですが こう、場面転換とか
唐突すぎて上手くいかなくて 上手い人、うらやましいッス
- 51 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/24 23:01 ID:HBU+2Rmd
- 氏ね氏ね氏ね氏ね
- 52 名前:MOMO投稿日:02/02/25 00:28 ID:pXWJkwQJ
- うう、感激っす。こんなヘタレ小説を皆様が読んで下さるとは………。ヘタレである証拠に訂正があります。
<2>つまならそうに→つまらなそうに
<3>二日酔いには、回復呪文ホイミ(ちなみに20〜30ポイント回復)より解毒呪文キアリーでアセトアルデヒドを分解した方が良かったかも。
小説ですが、ネタはあるので短編ができ次第、また発表させて下さい。(IIしか今のところないけど)
DQはIVとII(セクース有)とのパラレル・IIハーゴン決戦編(セクース満載・最終回から書くのが好き・謎のパラレルエンディング方式)は完成していますが、30スレ以上(長ッ!)になること請け合いですので、迷惑かなとアプ予定していません。
FFは、1(しかもワンダースワン、マップスクロールすると目がチカチカする)しかやったことがありません。弟はFF派ですので、攻略本だけでも借りてみようかと。書けるかどうかは別ですが。以下は、とある姉弟のアホな会話っす。
姉「あんたもDQやってみたら?面白いわよ〜」
弟「姉貴もFFやればいいじゃん」
姉「戦闘シーン長いからイヤ」(表示速度最大スピード主義・ただしPS版は戦闘シーン長ッ)
弟「DQはドット絵だろ」
姉「何を言う。DQはシナリオが命。平和になって、皆に褒めまくられる旅を味わえるのがDQの醍醐味なのだ!」(犬や猫や馬にも、つい話しかけてしまうぞ)
弟「CGだって、FFの方が断然キレイだし」
姉「確かにDQVIIのあの踊りまくりCGは…昔見たNHKの人形劇「プリンプリン物語」を彷彿とさせ、一挙に脱力してしまったが…」
弟「それにDQはボス倒しても、真のボスとか隠しダンジョンとかあってシツコイでしょ」
姉「うぅ。それはそうだが、DQI・IIあたりならシンプルイズベスト。GB版なら更にお手軽。なんなら私のポケセンオリジナルピカチュウGBかスイクンブルーGBAを貸してしんぜよう」
弟「(DQI・II GB版の箱を見て)この三人(ロト御三家)小学生の遠足みたいだね」
姉「言わないでくれ(T_T) 私もその子らをハーゴン征伐に出すのは、児童福祉法違反だと思っている。ほれ、このSFC版エニックス公式ガイドブックなら高校生位なので問題ないのだが」
弟「(SFC版エニックス公式ガイドブックP3を見て)どうしてこの人(サマル王子)だけ座ってんの。他の人(ローラ姫含む)は、みんな立っているのに」
姉「それはモチロン、左にいるローレ王子に昨晩ハゲシ〜ク(´Д`;)ハァハァされて…ハッ!…いや〜なんでだろーねー、あはははは〜!」
- 53 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/25 00:36 ID:y/85VVfA
- >>52
キティガイ?
- 54 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/25 01:37 ID:LMcjym2S
- >53
http://game.2ch.net/test/read.cgi/ff/1014286474/
こちらへどうぞ
- 55 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/25 11:11 ID:LN+gbEiF
- >MOMOさん
IIハーゴン決戦編のアプ禿しくキボーンヌ!!!
- 56 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/25 17:37 ID:5rgYhcLn
- 上と同じく・・・といいたいが、30スレってw
- 57 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/25 22:28 ID:ssStIAOL
- >>52
私は決してMOMOさんのことを嫌いではないのだけれ
どMOMOはもう少し「落ち着き」を身につけると良いと
思う なんだか好意的なレスをもらって舞い上がって
る感が強く漂っているので荒らしに目を付けられやすそう
くじけないで頑張って!!
- 58 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/25 23:47 ID:FUb/69NF
- 深呼吸してもう一度読み直してから書き込むとよろし。
落ち着いてマターリといこうマターリと。
- 59 名前:MOMO投稿日:02/02/26 00:38 ID:4Md/Qmjq
- SUMANU!
CHOUSHI NI NORISUGIMASHITA!
SHIBARAKU KIN-SHIN SHIMASU
MINNA GAMMBATTE KURE!
SAYOUNARA
- 60 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/26 04:40 ID:Cn2ZD2wA
- >MOMO
ナンデー!!!??逝かないでクレー!!!
久々のロレサマで最高に美味しかったのに…
一日5、6スレで1週間連載でいいのに…
- 61 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/26 12:59 ID:ER81nAOo
- いいからちょっと落ち着いてください>MOMOたんと取り巻き達。
- 62 名前:ギコガード ◆FFDQ/roc 投稿日:02/02/26 21:48 ID:xvsdwyfM
- 新スレ出来たー。移行お疲れさまです>1
ああぁ、出来ればクリ勇は前スレの間に終わらせた
かったなぁ……。情けない。すんません。
- 63 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/27 02:29 ID:AVwiTbPU
- まぁマターリいくべさヽ(´ー´)ノ
何かアイディア浮かんだら 気軽にアプできる
ってのがこのスレのいいとこなんだし
ところで前スレの終盤にあった
皆の希望するカプーや萌えるシチュエーションについてもちっと語りたい
やっぱ4の男勇者、クリフト、デスピサロなどに萌え〜が多いのかな
サマとローは言わずもがな。
天空編に限って言えば5は妻子持ちだし、6はキャラがイマイチ?<テリ-は萌えんかな?
7はお子様だしってことで 4が一番強しって事なのかな
- 64 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/27 09:01 ID:CZ5dcE4x
- >>63
同意。誰でも気軽に作品アプできる雰囲気もこのスレの売りなんじゃないかな?
作家さん達も読み手もそういう雰囲気でマターリいけるといいよね。
見てる限りだとやはり2、4が強いね。
ピサロは特に移植後の人気がスゲェと思う。
7って年的にはお子様でもないと思うんだけど見かけないよね。
4はなにかしら美形揃いってイメージがあるから萌えやすいのかも。個性派揃いだしね。
3は・・・萌えにくいのかな?あまり見かけないけど。
- 65 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/27 10:12 ID:ZfTK06GJ
- >64
3なら盗賊と勇者で少しあった気がするが、
全体的に見るとやはりあまり無いね。
キャラクタが固定していないから、職業萌えするしかないからか。わからんが。
その点4はAI機能付いてキャラの個性が強く出ていて
愛しやすいな、プレイヤーとしては。
でもそうなると2に萌えるのは何故かな…
キャラクタとかもそんなに立っていないのにw
- 66 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/02/27 18:35 ID:eZQFtNcX
- >65
うん、確かに3はそういうところが萌えにくい要素なんだろうね。
4は個性がよく出てるからやっぱりいいんだと思うよ。
2はやはりサマル君のキャラがある程度みんなの頭の中で出来上がってて
しかもそれが愛されるようなキャラだからなのでは。
- 67 名前:前スレ836投稿日:02/03/01 01:20 ID:WkNVLIl3
- どうも、前スレ836です。
今日は前スレの終盤のほうにある勇クリの続編のようなものを持ってきました。よろしければどうぞ。
しばしレス占領状態になってしまいますがご理解くださいませ。
- 68 名前:あるヤキモチヤキのユウウツ・1投稿日:02/03/01 01:23 ID:WkNVLIl3
- ザシュッ!カンッ!バキッ!
けたたましい音が鳴り響く。運命に導かれし仲間たちが揃って一ヶ月。
僕たちはいつものように魔物と戦っていた。
故郷を滅ぼされ、大事な人たちを失って、一人で旅を始めてからもうかなりたつ。
あの頃はこんなにたくさんの仲間に出会えるなんて思っていなかった。僕は一人だと思っていた。
でも、今はもう違う。僕にはこんなに仲間がいる。
そして、密かに、本当に密かに想っている人もいる。
「危ない、ユーリル!!」
アリーナの声。はっとなって後ろを振り返るとそこには魔物の姿。
前に気をとられていた僕はとっさに剣を構えなおそうとしたけど、遅かった。
「うわあぁっ!」
右の肩から腕にかけて鋭い痛みが走る。瞬間、ぐらっと視界が揺れた。目が霞む。これは・・・毒だ・・・!
それでも何とか剣を構え直し、目の前の敵に剣を突き立てる。敵は倒れた、が、僕もその場に倒れてしまった。
痛みと毒で意識が朦朧としてくる。視界が霞む。まだ勝ったわけじゃないんだ、立たなきゃ・・・!そう思ったとき。
「ユーリルさんっ!!」
慌てて駆け寄ってくる人影が見えた。あ、・・・クリフトだ・・・。
霞んだ視界の中に僕ははっきりその姿を見た。あ、自分も怪我してるじゃないか・・・。なのに僕を真っ先に・・・?
「きゃあっ!」
「ひ、姫様っ!?」
え?
何・・・?あれ?どうして足音が遠ざかっていくんだよ・・・?僕は力を振り絞って体を起こし、その先を見つめた。
「姫様!大丈夫ですかっ!?・・・べホマ!」
痛みも何もかも吹っ飛んだ。僕の怒りが爆発したのは言うまでもない。
- 69 名前:あるヤキモチヤキのユウウツ・2投稿日:02/03/01 01:24 ID:WkNVLIl3
- アリーナはかすり傷だった。どこをどう見たって僕の方が重症じゃないか!毒まで受けて、死ぬかと思ったんだぞっ!
なのに、なのに!アリーナが先で僕は後回し!どう考えたっておかしいじゃないかっ!!
何考えてるんだよ!あの大バカ色ボケ神官はっ!!
・・・だけどその大バカ色ボケ神官こそが、僕の想い人なわけで。どうしようもないんだ、もう。クリフトが好きで、しょうがない。
だから余計に腹がたって。その怒りは夜になってもおさまってはくれなかった。
夜。僕たちは町に入って宿をとった。
仲間が揃ってからというもの、部屋があるときは僕とクリフトは二人で一部屋を使う。
年が近い同性ということで、ごく自然なことだし、誰も気にもとめない。僕はこっそり喜んだりしてるんだけどね。
食事を済ませ入浴も済んだ後でも、まだ怒りはおさまらない。僕って案外根に持つタイプだったのかなぁ。
・・・わかってるよ、みっともない嫉妬だってことくらい。だけど、どうしようもなく悔しい。
もし僕かクリフトが女だったら、すぐに想いを伝えて、抱きしめられるのかもしれないのに。この腕に抱いてしまえるのに。
いつもなら二人でたわいもないことを喋ったりしている時間だ。だけど今日はそんなことをする気になれなかった。
重苦しい沈黙。僕だってこんなの嫌だ。でも自分から話す気になんてなれない。
しばらくすると、沈黙に耐えかねたようにクリフトが僕に声をかけた。
「あの・・・ユーリルさん。」
「・・・何?」
うっ、いかにも機嫌悪いですって声が出てしまった・・・。どうすればいいんだろう、この雰囲気・・・。
すると彼は僕が腰掛けていたベッドの前に来て、頭を下げた。
- 70 名前:あるヤキモチヤキのユウウツ・3投稿日:02/03/01 01:25 ID:WkNVLIl3
- 「・・・昼間は申し訳ありませんでした!」
「え・・・。」
「私は・・・私にはパーティーの回復係として皆さんをサポートする役目があります。戦闘を有利に進めるためにも。
今日もあの状況で・・・重傷だったあなたをまっ先に癒してさしあげなければならなかったのに・・・。」
「・・・アリーナが魔物に傷つけられたと思ったら、いてもたってもいられなくなった、って?」
「・・・ほ、本当に申し訳ありません・・・。」
心の底から反省してるみたいだった。いつもならこんなことを言われでもしようものならすぐに許してあげるところだけど
アリーナが絡んでいると思うと、素直にそう言うこともできなかった。
「別にいいけどさ。アリーナは大事なお姫様なんだし。
クリフトやブライさんが必死になって守ろうとするのも当然だと思う。」
「え、それじゃあ・・・。」
許してもらえるんですか。多分次に出てくるのはそんな言葉だったんだろう。急に表情が明るくなった。
「けど、今日みたいなことがあっても困るから・・・。とりあえず明日からはミネアさんに出てもらうことにするよ。」
「そうで・・・え、ええぇっ!?」
思ったとおり。ほんっとーにわかりやすいんだから。単純というか、純粋というか、素直というか。
「何、どうかした?」
「あ、いえ・・・!今日はあのようなことになってしまいましたけれど、明日は・・・
いえ、二度とあのようなマネは致しませんのでっ!その・・・。」
そうだよね。だって馬車の中にいるってことは、前線で活躍してるアリーナと少なからず距離ができるってことだから。
だからこんなに慌ててるんだろ?・・・わかりやすすぎだよ。
あー、なんだかますますムカついてきたかもしれない。ヤキモチやきの本領発揮ってところだろうか。
「けど、回復役っていうのは大事な役目だし。その場に合った冷静な判断してもらわないと、全滅だってしかねないし・・・。」
「そ、そんな・・・。
・・・・・ど、どんな罰でもお受けしますので・・・っ!ですから・・・。」
- 71 名前:あるヤキモチヤキのユウウツ・4投稿日:02/03/01 01:26 ID:WkNVLIl3
- 罰。
・・・・・あ、何かまたいいこと思いついたかもしれない。
「そういえば、クリフトは今まで戦闘でヘマやったことないから知らないかもしれないけど、
僕たちみんなの決まりの中に、戦闘で何か重大なミスをしたら、その人に見合った罰を課す、っていうのがあるんだ。
これね、提案したのが何とマーニャさんなんだよ。意外だろ?」
「・・・マーニャさんですか?はい、確かに意外ですね・・・。」
そう。これは僕がマーニャさんとミネアさんに出会った時に決めた約束事。
マーニャさんなら一週間カジノとお酒禁止、トルネコさんなら食事の量を減らす、とかね。
僕も一度ヘマやって、マーニャさんに、大事なシンシアの羽根帽子を無理矢理預けさせられてしまったことがある。
そうすれば、きっとそれに懲りてもっと戦闘に身が入るんじゃないかという考えから、らしい。
「今日のあれは結構なミスだと思うから・・・確かにそういうのあってもおかしくないのかも。」
「は、はい!覚悟はできていますので!」
うーん、って考える振りをして下向いたら、笑いがこみ上げてきた。ちょっとたってから顔を上げて
「・・・・・クリフトってさぁ。」
「はい?」
「・・・アリーナのこと、抱いたりしたことって、ある?」
突拍子もないことを言ってみたりする。そんなことあるわけないってことはもちろん承知の上。
「なっ!何を仰るんですかユーリルさんっ!!そんなことあるはずないじゃないですか!!
ほ、本気で仰ってるんですか!?」
いえ、本気じゃありません。
「けど、男としてさ。やっぱアリーナのことを考えるとこう身体が火照ってきたりするでしょ。
そーいうのもひょっとしてなかったりするの?・・・自慰とか、やったことないの?」
「ありませんよっ!そんな恐れ多いことっ・・・。
第一私は神官なんです!そのようなこと許されるはずが・・・・・・わ、わっ!?」
グイっとその腕を掴んでベッドに引きずり込むと、僕はその身体を組み敷いた
- 72 名前:あるヤキモチヤキのユウウツ・5投稿日:02/03/01 01:28 ID:WkNVLIl3
- 「じゃあ、クリフトの罰はこれに決定ね。」
「これ・・・って、ユーリルさん・・・?」
ごめんクリフト。ちょっと職権濫用かもしれない。
でもこうでもしないと君に触れることだって、今の僕にはできはしないから。
「これって一体・・・、・・・っ!」
組み敷いた体の首筋にきつく唇をつける。それこそ跡が残るくらいに。
「な、なにす・・・、ちょっ、ユーリルさんっ!?やめてくださいよっ!」
あんまりじたばた暴れるもんだから、一旦顔を上げた。見上げているのは驚きの表情をのせた君の顔。
「何って?罰だよ。ば・つ。」
「罰・・・って・・・。こんなこと、神の教えに反することです。私には・・」
「だから罰なんだってば。できないって思うことするのが、罰。だろ?
・・・けど、どうしてもできないって言うんなら別にやめてもいいよ?明日からミネアさんにお願いするから。」
「・・・う・・・。」
「どうするの?続ける?やめる?」
「・・・・・・・・。
・・・お、お願いします・・・。」
うーん、なんって扱いやすい人なんだろう本当に。・・・僕ちょっと悪役じみてきた・・・?ま、いいか・・・。
普段と違う部屋着用の薄手のシャツのボタンを外して左右に開くと、その白い肌があらわになった。
「あの、ユーリルさん。」
ちょっと、いやかなり恥ずかしそうな顔して僕を見る。
「何?」
「・・・お手柔らかにお願いします・・・。」
「ハイハイ。」
- 73 名前:あるヤキモチヤキのユウウツ・6投稿日:02/03/01 01:30 ID:WkNVLIl3
- 「・・・っ、・・く・・・」
首筋からすこしずつ下へと口付けていく。
クリフトの身体ってなんだか薬草の匂いがする。いつも僕たちの薬の手配や調合をしてくれてるから
自然とその匂いが染みついてしまったのかもしれない。だけどその匂いが妙に心地いい。
きっとこの人に一番似合ってる香りだと思う。
「そんなに力こめまくって疲れない?・・・もうちょっと力抜きなよ。」
僕がその身体に触れる度に出る声を押し殺そうとしてか、それとも初めての刺激に耐えるためか
ぎゅっと目をつむって唇を噛み締めてる。・・・何か違うよな。
手でゆっくりと身体を撫でながら、その突起を軽く舐め上げる。
「・・くっ・・あ、あぁっ・・・」
ちろちろと舌で弄ぶと、次第に息遣いが荒くなっていく。声も殺すことができなくなったらしく
艶っぽい甘い声が僕の耳をかすめる。僕はその吐息や声で身体の奥を刺激されているような感覚を覚えた。
「・・・そう、力抜いた方が楽だろ。」
「・・・は・・・い・・・、はぁっ・・・」
触れた部分から熱が伝わってくる。熱い。
熱に浮かされたような・・・そう、あの時みたいな眼で僕を見上げている。
「あ・・・あぁ・・っ・・、・・はあっ・・・、く・・」
「苦しい?クリフト。」
こくん、と頷く。僕は片方の手を彼のズボンの中に滑り込ませて、その熱くなったものにふれた。その途端、ビクンと身体が跳ねる。
「ひ・・・っ!・・・や・・、なに、を・・・、やめ・・・!」
「苦しいんだろ?一回出さないと楽になんないよ?」
「だ、出す・・・?っあ・・・、ああぁっ・・・!」
一番敏感なところを何度も擦ってやる。背筋が強張り、ひときわ高くなった声がまた僕の心をくすぐった。
・・・ヤバイ、僕も身体がめちゃくちゃ火照ってる。息苦しいくらいに。
でも気づかれちゃいけない。今は・・・あくまでこれは「罰」でしかないんだから・・・。
- 74 名前:あるヤキモチヤキのユウウツ・6投稿日:02/03/01 01:33 ID:WkNVLIl3
- 「あ、あ・・・っ!・・・あぁぁぁっ!」
掌に熱い感覚。僕はそっと手をひき抜いて、ベッドの脇にあったティッシュで手を拭った。
そして荒い呼吸を繰り返すクリフトの髪をくしゃくしゃと撫でた。
「はい、オシマイ!よく頑張りました。」
しばらくして、僕とクリフトはお互いのベッドに潜り込んだ。
ズルイや、クリフトは。自分だけスッキリしちゃってさ。
本当はあのまま・・・あのままクリフトとひとつになってしまいたかった。
けどそれはしばらくおあずけ。君が僕を好きになってくれるまで・・・。
まだ身体中が火照って、苦しい。だけど今ここでその火照りを静めることはできない。
クリフトが寝静まるまで待つしかなかった。荒くなった呼吸に気づかれないように布団を頭からかぶって。
でも・・・少しは気づいてくれたんだろうか、この神官様は。僕の気持ちに・・・。
だってさ、普通に考えたらいくら罰っていっても、少しはおかしいとか思うもんだと思わない?
少なくとも僕はそれを期待してなかったわけじゃないんだ。
「ユーリルさん・・・起きてますか?」
わっ、びっくりした。落ち着け落ち着け。
「起きてるよ。どうしたの?」
「ありがとうございました。」
「は?」
「さっき改めてわかったんです。・・・苦痛に耐えるということがどれほど辛いかということを。」
・・・はい?
「これで明日からはもっと皆さんの様子に気を配ることができるような気がします。
皆さんに辛い思いをさせたくはありませんから・・・。
・・・あ、でもすみません。その、お手を煩わせてしまって。」
- 75 名前:あるヤキモチヤキのユウウツ・8投稿日:02/03/01 01:34 ID:WkNVLIl3
- いやいや待て待て待て。
「やはりユーリルさんはすごいです。いつもメンバーのことを考えているんですね。
私も見習うようにしますね。・・・おやすみなさい。」
ダメだ。
やっぱりこの鈍感神官様に期待した僕が間違いだったよ・・・。
苦痛、か。やっぱりそうとしか思われてないんだ。
ありがとうなんてお礼言われても嬉しくともなんともないのに。そんな言葉いらないのに。
やっぱりまだまだ先は長そうだ。
・・・というか、僕に希望はあるのか?本当に君を振り向かせることなんてできるんだろうか。
憂鬱な心と裏腹にまだ静まってくれない熱い身体を抑えながら、僕はひとつ溜息をついた。
- 76 名前:前スレ836投稿日:02/03/01 01:36 ID:WkNVLIl3
- はい、以上です。前回同様お粗末さまでした。
ところで間違って6というのが二つになってしまいました。失礼しました!
- 77 名前:(++)投稿日:02/03/01 18:00 ID:97ahbiGs
- >>836さん
良かったです、しかしクリフト…鈍い、鈍すぎるぞ!
重傷者ほっときアリーナ回復はFCの時よくやってくれました…。
クリフトにだけは「めいれいさせろ」は外せない。
- 78 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/01 19:55 ID:4hhedAXt
- >836さん
おつかれさまでしたー。堅クリフト良し。(w
私はアリーナがずっと馬車だったので、彼の行動に困ったことはありませんでした。
しかしなんか、ライアンを優先回復していたような覚えがあります。(w
……頑張れ勇者クン。(ホロリ
- 79 名前:前スレ836投稿日:02/03/02 02:13 ID:M4RS5mI1
- 読み返して誤字に気づきました。(遅)
>>69の1行目の「重症」→「重傷」ですね。失礼しましたー。
誰も気づかないとは思うんですが(w
>>77、>>78さん
感想どうもありがとですー。ゲームでのクリフトの行動には参りましたね(w
しかしライアン優先とは一体!奥が深いぞクリフト。
なんかクリフトが鈍すぎ。これで終わったら勇者可愛そうなので続くかもしれません。
- 80 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/05 23:11 ID:jdK2vQZ5
- いきなり静かになったne…
- 81 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/05 23:46 ID:h8XL1TNM
- MOMOさんの復活キボンヌ。
静かな今なら長編でもオケなのでは。
- 82 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/07 20:27 ID:4TNlrfg3
- ホイミスライムなサマ坊も復活キボンヌ。
- 83 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/07 23:53 ID:VxpHhNyH
- >>82
胴衣。
急がしいんかな・・・。
- 84 名前:ギコガード ◆FFDQ/roc 投稿日:02/03/08 00:37 ID:N8MiNVQG
- >82
あー、それは俺も読みたいー!
ロンダルキアまで来てるのになぁ……。
- 85 名前:ギコガード ◆FFDQ/roc 投稿日:02/03/08 00:39 ID:N8MiNVQG
- 俺は最近は小説保管サイトとかお絵描き板のログを
纏めてたり。今週末くらいには終わる予定なんで、
そしたらまた小説の続き書くよー。
前スレから自作で保管出来る小説は一本もありま
せんでした……。トホホ⊂⌒~⊃。Д。)⊃
- 86 名前:MOMO投稿日:02/03/08 03:39 ID:9W/4mjdq
- お久しぶりです。
もう来てはならぬと反省しつつも、また来てしまいました。
ミソギは、済んだと思っていいでしょうか。
ここのところ年度末処理と研修でゲキムとの戦いです。(戦いはゲームだけで十分だっての!!)
常連様方が、次々とHP勃てるのが羨ましい今日この頃。(自分も勃てるかっ?連載も長編も思いのままだし…)
ここは、最大30行という厳しい掟があって説明が長くなりがちなMY小説は、レス独占になってしまいますが。
ああぁっ、でも、待ってると仰って下さる方がいるのは、涙が出るほど嬉しい。カキたイッ!いろんな意味で………。
また、カいてもいいですかぁ?
- 87 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/08 10:15 ID:Q7vVuyNS
- >>MOMOさん
是非、お待ちしてます。
- 88 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/08 10:26 ID:dxONlUvB
- >>86
って言うか、待ってます(既にw)
でも、サイト作られるのなら、それはそれでウレシィ
- 89 名前:レイン ◆FFHEKIC2 投稿日:02/03/08 16:29 ID:HXJgY3gU
- ただの人待ち状態の我もMOMOさんの復活お待ちしてます〜。
んで、私もそろそろ次を書こうかと思っているんですが・・・
少々聞きたいことが。
今回も王子ズ小説、前回の訳解らぬラストの消化作予定なんですが・・・
一気に書き上げる時間は無いし、ちょこちょことぎるのは嫌だし、ギコさんの意見に同意で書けた物はすぐ載せたいし・・・
ってことで、またもやだらだらのんびりになりそうです。
後から来た人から文句言われるのは仕方ないと思いますが、せめて今居る方にだけでもこれで良いかどうか聞いておきます。
- 90 名前:(++)投稿日:02/03/08 18:53 ID:ZYb2F6yY
- >>89
自分はちょっとずつでも短い期間で更新できるならその方がいいです。
- 91 名前:ボーンフリー ◆BORN/1R. 投稿日:02/03/08 19:25 ID:SKWo2yDz
- >>89
無理せず自分のペースで載せていって下さい。( ^▽^)
こちらはいつまでも待つ気持ちでいますから。
それとやっとローサマ中心サイト出来たのでこっちにもアドレス載せておきまつ。
レインさんの漫画にしてるのもサンプル程度にウプ
していく予定っす。出来上がったら希望する人に
無料配分していきたいなあと思ってるっすー( ゚∀゚)
ttp://www1.odn.ne.jp/angelsaurus/
- 92 名前:MOMO投稿日:02/03/08 22:18 ID:9W/4mjdq
- >>87・88さま、有難うございます。非力ながら頑張ります!!
>>89
レインさん、復活するならなんでもOK!っつーか、禿待!!
読む人に分かりやすいようにナンバー振り(親切設計)すれば、連載もダイジョブだと思われ。
>>91
ボーンフリーさん、ついにDQ検索にロ×サマが登場しましたねぇ。これも2chが影響しているのでしょうか。
本を出されるそうですが、是非一冊予約させて下さい。ハァハァ
- 93 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/09 04:04 ID:a9RbnIny
- >89
自分的にはそれぞれ書き手さんにあったやり方で書いていけば
いいんじゃないかと思います。
この制約のため書くのをためらう人が出る方がカナスィです。
>92
MOMOさん、なんだか普通のサイトに書きこむノリで書いている
気がしてちょっと心配です。他のスレなども参考にしてこの板の
レスの書き方の雰囲気を掴んでもらえた方がいいような気がします。
煽りや荒らしにつけこまれやすそうなので……。
- 94 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/10 01:50 ID:TLnz5fkj
- >93
そういう風紀委員的な仕切りがレスを付け難い雰囲気にすることもあるよ。
煽りや荒しは無視すればヨロシ。
それよりも、ちょっと浮かれたレスにいちいち注意してると
レスし辛くなってスレが廃れるかもよ。その方がシンパイ
- 95 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/10 17:32 ID:J5YvkJQA
- 風紀委員的な仕切りってねーーーー。
うーーーーーーん。
- 96 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/10 22:32 ID:ctZbTA7h
- ちょっと浮かれた書き込みが1度や2度ならまだしも
指摘された後まで続いてたら、ちょっと…てことなん
じゃない?
- 97 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/10 22:38 ID:LZi7UH8x
- まあ、ここは大人の板ですから。
皆そこはちゃんとわかってると思われ。
- 98 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/11 11:36 ID:coNrzZSn
- そろそろageなきゃならないんだろうけど
また荒らされてしまうかと思うと…どうしよう。
- 99 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/11 12:35 ID:6hZ7xJ2d
- >98
別にあげなくても、sage進行でも保全できると聞いたけど、違うの???
- 100 名前:ヘタレ小説1投稿日:02/03/11 12:59 ID:NhUjd+Jg
- 「あれ?クリフト帰ってこないな」
もう夜もふけた。僕は一人でぼんやりと物思いにふけっていた。
僕たちは今アネイルという温泉街にきている。
そこで日頃モンスターたちとの闘いに明け暮れている疲れを
宿でも取って癒そうとブライが提案したのだ。
「おや?帰ってきたかな」
宿屋に帰ってきたクリフトを見て言った。
「クリフト、遅かったけどどうしたの?」
しかし、クリフトはうつむいたまま部屋に走り去った。
「変なの・・・。」
僕は、気にも留めずに温泉に行った。
仲間たちはみんな寝てしまっている。
温泉の中は誰もいなくて良い気分だった。
- 101 名前:ヘタレ小説2投稿日:02/03/11 13:01 ID:NhUjd+Jg
- 僕はゆったりと湯船につかっていると、外からがさごそ音がする。
まさか・・・・モンスター?
緊張が走る。
すると、浴室に二匹の火の様なモンスターが入ってきた。
・・・メラゴースト?
そのモンスターは何か呪文を唱えている。
まずい、炎の魔法か?僕は急いで湯船を出た。
「おい、モンスターども。お前ら一体・・・・。」
僕はそう言いかけて言葉を失った。
なんと二匹のモンスターは二人の”僕”に変身したのだ。
素っ裸の”僕”が二人、僕の前に立っている。
僕は呆気にとられてしまった。
その隙に一人の”僕”が後ろに回りこんで僕を羽交い絞めにした。
抵抗することさえ忘れていた僕はやっとそれに気づいて声をあげた。
「おい・・・。」
こいつらが何をするのか真意をつかみかねていたところに
もう一人が笑みを浮かべながらしゃがんだ・・・・!?
まさか!僕はこの後に起きることがなんとなく想像出来た。
- 102 名前:ヘタレ小説3投稿日:02/03/11 18:40 ID:IwKOsVAu
- そう、僕の姿をした”僕”が僕のを扱き始めたんだ。
「・・・やめっ・・んっ」
僕は押し寄せてくる快楽に必死で抵抗しようとしても、
体は正直にそれを受け入れてしまう。
”僕”は次第に堅く大きくなっていくそれを扱きながら満足げに笑みを浮かべている。
すると後ろで尻のところにゴツっとした生暖かい感触がする。
ハッとして後ろを振り返ると”僕”のソレがすごい勢いで勃っているんだ。
こいつ、興奮してんのか?
前も見るともう一人のも同じ感じになっちゃってる。
端から見たら妙(?)・・・な光景だろう。
でも僕はとっさに羞恥が沸いてきて、助けてって叫ぼうとした。
でも扱かれてるから声が出ない。でるのは喘ぎばっかだ。
自分が信じられなかった。それも自分の姿をした男に扱かれて、感じてる。
すると扱いていた奴が僕のを今度は舐め始めたんだ。
手馴れた感じで僕の先走りの液を舐める。
皮をかぶっていた所を綺麗に舌で剥がして、
舌で僕の感じる所を全て知り尽くしているかの様に責めたてる。
- 103 名前:ヘタレ小説4投稿日:02/03/11 18:48 ID:IwKOsVAu
- そうか、こいつは僕そのものなんだ!僕がオナニーする時の癖も知り尽くしてる。
僕は立ってられないほど気持ちよくってとうとう下に座ろうとした。
でも後ろで羽交い絞めにしていたもう一人の”僕”が待ってましたとばかりに
いきり立ったそれを僕の中に挿れて来たんだ。ものすごい激痛が僕を襲う。
やめろ!
心の中で叫んでいても次第に気持ちよくなっていく自分が憎い。
朦朧とした意識の中で前を見ると、僕のをフェラしていた筈の”僕”が
クリフトの姿に変わっていたのだった。
僕は怖かったが後ろを振り向くと、僕を犯していたのは紛れもなく”クリフト”だった。
まさか、クリフトも同じ目に・・・。
でもそんな事はどうでも良かった。このまま快楽に身を委ねよう。
いつしか理性までとろけてしまっていた。
「いやーブライさん。今宵はとことん飲んじゃいましたね」
「そうですな、トルネコさん。この後は温泉ですな」
「おや、勇者さん。遅かったですねぇ」
しかし、勇者は何も言わずうつむいたまま足早に宿屋へ走っていった。
「のぼせたのかのぅ」
この後、ブライとトルネコがどうなったのかは定かではない・・・。
- 104 名前:ヘタレ小説の作者投稿日:02/03/11 18:50 ID:IwKOsVAu
- 終わりです・・・。
お粗末さまでした。
突っ込みどころはいろいろあるかとは思いますがご勘弁ください・・・。
- 105 名前:(++)投稿日:02/03/11 18:58 ID:CzFYlV46
- えぇ!?まさかブライとトルネコも…?(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル…
- 106 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/12 00:19 ID:DvYjJwUG
- アネイル温泉恐るべし!(w
クリフト、勇者はともかく、これからブライやトルネコまで・・・!?
- 107 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/12 00:43 ID:/rHzbsYO
- せ、せめてライアンさんだけでも無事でいて(笑
- 108 名前:MOMO投稿日:02/03/14 06:14 ID:+kQHAuy9
- おはようございます
皆さまの暖かな励まし アリガト!
寄る年波(悲)に負けないように書き続ける所存っす(努力目標)
出勤前に小説アップしときます。
どうぞ、よいホワイトデーイでありますように………
- 109 名前:僕が素直であるうちに (DQII)投稿日:02/03/14 06:16 ID:+kQHAuy9
- <1>
ロンダルキアにあるという魔城を探し求め旅を続ける俺たちは、久方振りにアレフガルドの地を踏んだ。
ハーゴンを恐れるあまり、以前訪れた時は身を隠していたラダトーム城の小心者の王も、ようやく玉座に戻る気になったようだ。
「悪いけど、ラダトーム王って、どうも好きになれないんだよね」
挨拶がてら寄った城を後にした途端、カインが口を尖らせて言う。
「マリアがローラ姫に似ているのはいいにしても、どうして僕まで似ているって言われなきゃならないんだろ!それにあの目付き………気分悪ッ…!」
「仕方ないじゃない。金髪に、碧い瞳――――あなたが一番ローラ様の面影に近いんだし」
「どうせなら、勇者ロトに似てるって言われたいよ」
「お前は魔法使えるじゃないか。それで十分だろ」
「そういうこと。ね、上を見ればキリがないでしょ。アレフが可哀想じゃない。ホイミひとつ唱えられない勇者さまなのよ」
カインは、まじまじと俺を見上げると、やがてぼそっと呟いた。
「………そうだね」
「納得すんな―――っっ!!」
ごっつんと俺はカインの頭を叩く。
「――――ったぁッ!」
暫らく頭を抱えてうずくまってから、カインは自分にホイミをかけた。随分俺としては手加減したつもりなんだが。
やばいと思っていたら、案の定マリアの雷が落ちた。
「アレフッ!手加減しなさいよ。カインが壊れちゃうでしょ!!」
「これ位で壊れるようじゃ、ロトに似ているなんて言えんだろうが」
カインは、ちょっと俺を上目遣いで睨むと、ぷいっと顔をそらし、
「僕、先に行って宿の手続きとってくる!」
と言うと、マントを翻して走っていった。
- 110 名前:僕が素直であるうちに (DQII)投稿日:02/03/14 06:18 ID:+kQHAuy9
- <2>
俺が宿のドアを開けると、何やらカインが大声をあげて激昂している。
あんなに大声を出すカインを見るのは、初めてだ。
何と、兵士が二人、奴の躰を羽交い絞めにしているではないか――――!!
「この野郎っ、カインに何しやがる!」
俺は背中の剣に手をかけた。が、マリアが俺の手を押さえる。
「よくご覧なさい、アレフ!あの兵士たちのいでたちを!」
エメラルドの宝飾をちりばめた、瀟洒な甲冑と盾が、俺の目に飛び込んできた。
(翠の騎士――――!!)
翠の騎士団といえば、サマルトリア軍の誇る精鋭部隊じゃないか。
なんでそんな連中がアレフガルドまで――――?
「カイン殿下、お願いでございます!」
「どうか、我らと共にお帰り下さいませっ!」
「僕のことは僕自身で決める!離せっ……無礼者!」
「どういうことだ、カイン?」
「お前たちっ、このお二方は、ローレシア王子とムーンブルク王女だぞ。挨拶しないか!」
はっとなり、カインから手を離すと、兵たちは俺たちの前にひざまずいた。
ようやく羽交い絞めから解放されたカインが、大きく溜息をつく。
「これはご無礼つかまつりました、アレフ殿下、マリア姫様。我らはサマルトリア騎士団の者」
「我らが騎士団長モルディウス卿の命により、カイン皇太子殿下をお迎えにあがりました」
「僕はまだ帰るとは言っていないぞ」
「殿下!もう一刻の猶予もないのです――――ローラの門がハーゴン軍に突破されました!」
「何だと?!」
俺は大声をあげた。マリアは驚きのあまり目を見張り、カインは俯いて唇を噛みしめている。
「はい………敵は巨大なキースドラゴン、ダースドラゴンを含むドラゴン部隊と、メタルハンター。悪魔神官ゼヌスと名乗る者が指揮を執っている模様です」
「既にサマルトリア城が包囲されて3ケ月。このままでは落城は時間の問題です!」
「そんな…勝手な!父上は僕にハーゴン討伐を命じたはず………」
「王は口には出されませんが、お心の内はきっと殿下にお戻りになって頂きたいのです――――そのお気持ちを汲んで、我が騎士団長が我々を遣わしたという次第です」
- 111 名前:僕が素直であるうちに (DQII)投稿日:02/03/14 06:19 ID:+kQHAuy9
- <3>
「それに…サマルトリアからの撤退条件を、ゼヌスがこう提示致しました」
「即ち、『王子様か王女様を、人質に差し出せ』……と」
「な………!!」
「今、お戻りにならなければ、恐らくティーア姫様は…」
「ならんっ!!ティーアを人質になど、絶対に――――!!」
可哀想なくらい、奴の顔色は蒼ざめている。
「カイン………」
マリアがそっとカインの手をとる。
「お帰りなさい。私たちの事なら気にしないで。国を守るのは王族の務めよ。何よりも、それを優先させなければ」
「………」
「国が滅びてからでは、遅いわ………あなたには、私と同じ思いをさせたくないの」
「マリア………」
カインが、マリアを見上げる。大粒の涙が、ぽろぽろと零れ落ちた。
「僕…は………」
マリアがカインを胸に抱きしめる。子供のようにしゃくりあげる奴を強く、そして強く。
「僕は…離れたくないっ……アレフやマリアと一緒にハーゴンを倒したいんだ……!」
「カイン、あなたは分かっているはず。私の国の次に万が一あなたの国がハーゴンの手に落ちるようなことがあれば、次は――――アレフのローレシア国だと」
「そう。奴等の狙いはロト三国だ。三国の均衡を崩し、世界を戦乱と破滅に向かわせるのが奴等の狙いなんだ」
俺はカインの肩を叩いた。
「頼む、カイン。ローレシア大陸を守ってくれ!」
俺の言葉に、カインの瞳はまたいつもの穏やかな色を取り戻したようだった。
涙を拭い、照れくさそうに奴は笑う。
「僕…絶対にハーゴンとの決戦までには戻ってくるから!」
カインの言葉に、俺とマリアは頷いた。
- 112 名前:僕が素直であるうちに (DQII)投稿日:02/03/14 06:21 ID:+kQHAuy9
- <4>
とりあえず、今夜はここに泊まり、明朝カインはサマルトリアへ発つことになった。
武運と戦勝を祈念して、特別に葡萄酒で杯をかわす。
グラス半分の酒で、とろんとしている奴を見て、俺は心配でたまらなくなった。マリアも多分同じ思いだろう。
根が優しく、躰も弱い。もともと戦闘向きじゃないがよろしく頼むと、こいつの父王が言っていたのを想い出す。
そんな奴を一人、激戦地へ送らなければならないなんて、地獄だ。
夢なら覚めてくれ。
部屋に入るなり、カインはベッドに倒れこんだ。
「なんだ………酔いつぶれちまったのか?」
「………違う。ちょっと眠くなっただけ」
「そういうのを酔いつぶれたっていうんだよ」
毛布をかけてやると、ふいにカインと俺の視線があった。
「あのさ……アレフ。前に言ったこと覚えてる…?」
「何をだ」
「その………港町での件で、アレフが言ったこと」
「すまん。俺、もの覚え悪いんだ………何て言ったっけ?」
「………もう、いいよ………」
がっかりしたような表情をした後、カインは俺から視線をそらした。
「よくないぞ。気になる」
俺は奴のベッドに腰掛けた。奴の肌は酒のせいか、ほんのり桜色に染まっている。
暫らく、俺と奴の間で沈黙が続いた。
「アレフ……僕を抱きたいって……言ったよね」
「カイン………」
「………これ以上、僕から言わせないでよ………」
カインの形よい指が、俺の服の裾を掴んでいた。
- 113 名前:僕が素直であるうちに (DQII)投稿日:02/03/14 06:22 ID:+kQHAuy9
- <5>
最初で、最後かもしれない。
今なら………素直になれる気がするんだ。
だから、僕が素直であるうちに――――僕…を………。
奴の言葉が消えかかったとき、俺は奴を力一杯抱きしめていた。
「本当に………いいんだな………?」
俺の腕の中でカインは頷き、そして小さく呟いた。
「ごめん、今まで………怖かったんだ………」
「あやまるな。それが普通なんだから」
さらりとした金色の髪をかきあげる。それまで髪に隠れていた碧い瞳が、涙を浮かべている。
俺はその真珠を、そっと唇で吸い取った。
「カイン………愛してるよ………」
くちづけを交わしながら、俺は後ろに回した手で奴のマントを外した。
「……く……ぅ……」
首筋から、胸に浮かぶ二つの小島に俺の唇が到達すると、奴が小さく仰け反った。
声をあげるのが恥ずかしいのか、必死に歯を食いしばる。そんな意地っ張りな奴がいとおしい。
だが、俺は声が聞きたかった。奴が感じるままの声を、もっと。
「は……あぁ……っ……」
脇腹に唇を滑らすと、くすぐったいのか身をよじる。
俺はつと指を伸ばす。奴の証へと――――。
「……あッ……あ……アレフ………!」
足を閉じようとする奴の腿をつかみ、左右に広げる。その中心部には、俺の愛撫に反応した奴の証。
俺の目の前で、奴はすべてを晒している。
「……灯りを……消して………」
奴がランプに手を伸ばそうとするが、俺はその進路を阻み、首を振った。
「何もかも知りたいんだ。お前のことを――――」
ランプの淡い光に照らされる、奴の髪の毛一本から指の先まですべて――――すべてを俺の目に焼き付ける為に。
- 114 名前:僕が素直であるうちに (DQII)投稿日:02/03/14 06:24 ID:+kQHAuy9
- <6>
俺が奴の中心部に顔を埋めると、奴はびくりと躰をしならせた。俺の舌が、奴の先端を這い回る。
「!…あッ……ああっ………あぁッ!……」
初めての感覚に、きつく閉じた奴の瞼が小刻みに震えている。
俺の背に、奴の腕がしがみつく。手を離せば、波に流されてしまうかのように。
奴の証は、俺の口の中で一気にその形を変えていった。
「……アレフ………アレフッ………あぁ…………僕ッ……!」
「いいぞ。俺が受け止めてやる」
「だ…めだよ……そんな………んぅ……ッ…………ぁ――――!!」
か細い吐息と悲鳴の混じった声をあげ、奴は絶頂を迎える。奴の若い飛沫を、俺は口で受け止めた。
――――俺の目の前には、恥ずかしそうに潤んだ瞳をした少年が一人、横たわっていた。
今はただ、ロトの子孫でも、サマルトリアの王子でもない、この世でたったひとりの俺の愛する人間として。
「………好………きだ………」
奴の上気した薔薇色の唇が動く。
「………アレフ………好きだよ………」
俺の胸の中にぐっと熱いものがこみ上げた。
我慢できなくなった俺は奴の華奢な躰を、折れよとばかりに抱きしめる。
そのままうつ伏せにした奴の緊張を解くように双丘を撫であげ、俺は昂まりきった我が身を密着させた。
覚悟を決めたかのように、かたく目を瞑り、奴はシーツを掴む。
その門は初めての来訪者である俺の行く手を阻み、なかなか先に進ませてはくれない。
奴に負担がかからないように気を遣いながら、俺は少しずつねじ込むように入口を拡げてゆく。
それでも奴は苦痛の呻きをあげ、シーツを噛んだ。
“痛い”などと泣き叫ぶような真似は、奴のプライドが許さないのだろう。
しかし、いくすじも頬を伝う涙がその激痛を物語っていた。
俺が力を抜いたのに気付き、奴は背後を振り向く。
「……いいんだ…気にしないで……」
少しかすれた声でそう言うと、奴は俺に精一杯の笑顔をみせた。
- 115 名前:僕が素直であるうちに (DQII)投稿日:02/03/14 06:25 ID:+kQHAuy9
- <7>
明日から、俺たちは別々の旅路を歩む。
今夜結ばれなくて、いつ結ばれるというのか。
最初で、最後かもしれない――――?
奴の真意に気付き、俺は息を呑んだ。
「カイン………お前、死ぬ気か………?」
「僕は勝つよ………奴等と刺し違えても。サマルトリアを守ってみせる!」
「カインッ」
「たとえ人質になっても、好都合じゃないか。労せず敵の本拠地に入り込めるかもしれない」
「どんな目にあうか分かってんのか!」
「ハーゴンは無理だとしても、死ぬ時はできるだけ奴等を道連れにしてやるよ」
「バカ野郎!」
俺が奴の肩をぐっと掴むと、カインは悲しそうに俺を見つめる。
「……悪かったよ……怒んないで……」
「死ぬなんて、もう二度と口に出すな。最初で最後なんかじゃない。今からが、俺たちの始まりなんだ――――何もかも!!」
まだかたい蕾に、俺は満身の力で自分自身を叩き込む。
熱く灼けたものに貫かれる苦しみが、カインの涙を散らす。
わざと奴は俺の心を焚きつけたのだろうか。まんまと俺は奴の術中に堕ちたのかもしれない。
だが、もはや俺は自分の気持ちを抑える事はできなかった。
奴が壊れるのも厭わずに無我夢中で突き上げ続け、俺はやがて奴の中で放出した。
途中まで聞こえていたはずの奴の苦悶の呻きのこもった荒い吐息は、いつしか途切れていた。
我を取り戻した俺は、慌てて奴の細い腰と結合したまま、奴の顔を自分に向ける。
意識を失った頬に、涙がすうっと流れ落ちる。
シーツが真紅に染まっていた――――。
- 116 名前:僕が素直であるうちに (DQII)投稿日:02/03/14 06:26 ID:+kQHAuy9
- <8>
そのまま一晩中、俺はカインとひとつのベッドで過ごした。
朝、目を覚ますと奴はすっかり身支度を整え、いつもと変わらぬ笑顔で「おはよう」と挨拶した。
複雑な表情しかできない俺の傍らに、奴が歩み寄る。
「大丈夫だよ、心配しなくても。ベホイミ効いたからさ」
朝の光の中で、俺は奴を抱き寄せ、その柔らかな唇にくちづけをした。
俺とマリアは、宿の待合室にいた。
二階から、サマルトリア皇太子の正装を身にまとったカインが、ゆっくりと階段を下りてくる。
サマルトリア王家の象徴である翠の宝玉をはめこんだ、額の冠がきらりと光る。
後ろから光がさすように輝くその高貴な美しさに、その場に居合わせたすべての者が思わずひざまずいた。
二人の騎士が、うやうやしくカインを迎える。
カインは頷くと、俺たちの方に向き直った。決意を秘めた、涼やかな碧き瞳。
今、この瞬間に、カインは俺たちのパーティの一員ではなく、サマルトリア皇太子として俺たちの前にいる。
マリアが一歩進み出て、宮廷のしぐさでスカートの裾を広げ優雅に挨拶をした。
「カイン殿下のご戦勝を、ムーンブルク国第一皇女マリア、心よりお祈り申し上げます。どうかルビス様のご加護を!」
マリアが俺に目線を送る。ローレシア王子らしく、何か気の利いたことを言えとでもいいたげだ。が、俺は俺だ。
「俺は堅っ苦しい挨拶は嫌いだ。カイン、頑張れよ――――待ってるからな!」
かすかに奴が微笑む。
「マリア姫、アレフ王子………ありがとう」
それだけ言うと、奴は一礼し、宿から去っていった。
- 117 名前:僕が素直であるうちに (DQII)投稿日:02/03/14 06:28 ID:+kQHAuy9
- <9>
ドアが閉じ、奴の足音がしなくなると、いいようのない静けさが空間を支配した。
「私たちの……カインが…」
マリアの瞳から、堪えていたのだろう涙が溢れた。
「私たちの……可愛い弟が……行ってしまったわ………!」
そっと彼女の肩に手を置くと、マリアは俺の胸の中で泣き崩れる。
肉親を亡くし、国が存亡の危機にあるマリア。その心を支え続けたカインを失ったのだ。
「あの子がいたから、しっかりしなきゃって、自分を奮い立たせてこられたの。あの子が優しい言葉をかけてくれるから、辛い旅も耐えられたの。でも………」
「俺たちはもう、祈る事しかできない。あいつは一人で戦う道を選んだんだ。俺たちも先に進まなければ………あいつに笑われるぞ」
「………そうね、カインに負けていられないわね………」
マリアは涙を拭くと、淋しげに微笑んだ。
しばらくたって――――。
サマルトリア軍を率い、白馬を駆る若き王子が、その素晴らしい知将ぶりを発揮し、剣と魔法の力を合わせ、ハーゴン軍を撃退したとの知らせが全世界に流れた。
――――サマルトリアは守られたのだ。
- 118 名前:僕が素直であるうちに (DQII)投稿日:02/03/14 06:31 ID:+kQHAuy9
- <10>
再び、“約束の地”アレフガルドにやって来た俺たちの前に、突然ひとすじの光が射す。
ルーラの光から抜け出たカインが、俺たちの元に飛び込んできた!!
とっさに俺は空から降ってきたカインを抱きとめる。
「戦勝パーティーから抜け出てきちゃった!」
「まぁ、主役が突然いなくなって、捜しているわよ…今ごろ」
「だって、一刻も早く戻りたかったんだよ」
「しょうがない子ね」
俺からカインを奪い取ると、恥ずかしがる奴にお構いなしにマリアはキスの雨を降らせる。
久し振りに見る、マリアの心からの笑顔。
俺も不覚ながら、涙腺が緩みそうだ。
目ざとく気付いたマリアが、意地悪っぽく俺を指さした。
「あら、アレフ、泣いてるの?」
「バカいえ!」
改めて俺はカインを眺めた。
いつもの法衣にマントをなびかせ、にっこりと笑うカインは、気のせいか一回り成長したような気がする。
「………もう一度、僕を仲間に入れてくれる?」
「もちろんだ」
俺はカインの頭をぐしゃぐしゃと、撫で回した。
これは、“よくやった!”というご褒美のつもりだったんだが。
ガツン!
「いってぇッッ!」
マリアがいかずちの杖で俺の頭を思い切り殴った。
「アレフッ!手加減しなさいよ。カインが壊れちゃうでしょ!!」
どこかで一度聞いた科白に我に返ると、カインが“気持ち悪い”と呻き、俺の足元にうずくまっている。
どうやらあんまり俺に頭を揺さぶられ、酔ってしまったらしい。
――――やれやれ。
こいつは、まだまだ鍛えがいがある魔法戦士だ。 (完)
- 119 名前:ボーンフリー ◆BORN/1R. 投稿日:02/03/14 18:34 ID:CkGNjcxP
- MOMOさん、ゴチっす!!!!サマルが逝ってしもた
後のムーンたんの涙にホロリと貰い泣きしてしまった罠。。゜゜(´□`。)°゜。
また新作できたらイパーイウプしてくださいっ!!!!( ^▽^)
- 120 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/15 08:59 ID:5IpFJq/l
- >MOMOさん
誘い受けサマルタン イイ!
(;´Д`)ハァハァ
- 121 名前:ギコガード ◆FFDQ/roc 投稿日:02/03/18 04:31 ID:6gDXqoev
- マルチポスト(正確には違うけど)失礼しまっす。
保管サイト、更新しましたですよ。
タイトルの無かったものは勝手に仮題をつけてしまってます。
誤字・脱字の修正や、作者違いなどありましたらご指摘下さい。
http://north-cape.parfait.ne.jp/alflailawalaila/
これでようやく手が空くー。
俺も前スレで中途になってたのを終わらせよう……あうう。
- 122 名前:レイン ◆FFHEKIC2 投稿日:02/03/18 15:13 ID:IV33qk5/
- >>121
乙彼ー!
最初、どっかのやましいサイトへ言ってしまったかと思ったよ(爆)
小説がんばれ!
俺も、また連載すると言ったきり、まだして無くてスマヌ。
22日引っ越しなのだよ(爆死)
まぁ、近所だけど・・・
それが終わってから、ヒマを見て書いていくよ!
- 123 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/18 19:00 ID:pHTmBD+v
- >121
乙彼様です!!
昨日ローサマ本を血眼で探したのになかったので、凄く嬉しい!
早速逝って来ます…
- 124 名前:MOMO投稿日:02/03/19 01:26 ID:ayC/F4GB
- >>121
お疲れ様でした。小説お待ちしております!
「夢の〜」改行訂正して頂き、有難うございました。
23時過ぎまで残業してクラクラしていたのですが、これでバッチリ!元気になれそうです。
- 125 名前:前スレ836投稿日:02/03/19 08:11 ID:dr4M+aQk
- >>121
お疲れ様でした!59本てのはまたすごい数字ですね。
またこれで当分楽しめそうです。
ギコガードさんのクリ勇の続き、お待ちしておりますー!!頑張ってください!
- 126 名前:(++)投稿日:02/03/19 12:06 ID:xmtfQANu
- >>121
あのー、何故か見られないんですが…?
- 127 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/21 18:05 ID:FtcGc5G7
- 私も>126と同じく。
小説を読もうと思っても本文が真っ白のまま・・・。
(タイトルは表示される)
て優香、スタイルシートって必要?
- 128 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/22 00:29 ID:ZXlFSHz3
- >126-127
>121じゃないけど、ソース見たらスタイルシートいっぱい使ってたからそのせいかも。
てかあのレイアウトならcss必要ないような気もするけどうーん…cssの方が軽くなるのかな?>121
- 129 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/22 03:52 ID:FTcsQxEe
- ク、クリフト、クリフト受小説を禿げしくキボンヌ。
- 130 名前:ギコガード ◆FFDQ/roc 投稿日:02/03/23 00:30 ID:rnW+Ie+K
- 保管サイト、スタイルシート一杯使ってます。
特にトップページ。テーブルを多用してるので、CSSを
使わないとフォントタグだらけになってしまうー。
小説は別に必要ないと思いますが、トップのソースを
流用して作ったのでそのままCSS使ってます。
もうファイル数が膨大なので、今からデザインを
変えるのは大変。元々、IE以外の環境を持ってないし…。
だもんで、個別の対応はしません。ゴメン。
でもどういう環境で真っ白になるのか教えてもらえると
嬉しいです。MACとか? IEでCSSをオフ?
- 131 名前:ギコガード ◆FFDQ/roc 投稿日:02/03/23 00:31 ID:rnW+Ie+K
- >レイン
いや、十分やましいサイトだと思うよ( ´∀`)σ)Д`)
今日はまた別の作業してたよ。
管理人の作業とか、好きなのかも知れず……。
明日からは小説書こう。でももうすぐ終わるスレが
何本か控えてるんだよなー。あああ。
レインも暇を見つけたらでいいからのんびりやろうぜ!
- 132 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/23 00:32 ID:REF/iZUQ
- >129
漏れもキボン!
- 133 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/25 03:03 ID:vZvbFFD7
- idにFFが出ましたので記念カキコ。
- 134 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/25 23:30 ID:7SOJCfe0
- >129,132
同意!
- 135 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/27 02:35 ID:vlWRY5dq
- だ…だれか…クリフト受を…ぐふっ
- 136 名前:風と木の名無しさん投稿日:02/03/27 02:38 ID:vlWRY5dq
- IDがdq!(゚∀゚)ドラクエマンセー
- 137 名前: