豪邸の中で

 作:山本五番


 その一

 S中学校の教師である横内は帰宅時間も迫り、自分の担当クラスを見回ってから帰ることにした。教室に入ると当然ながらもう誰もいない。

(もう、7時だからな、誰もいなくて当たり前だな)
 ところが、教室をよく見渡すと、窓際の一番前の机の上にノートが置いてあるのに気が付いた。

(あれ、塩崎じゃないか。どうしたんだ、こんなところにノートを置き忘れて)
 そこは、塩崎里美という生徒の机であった。そのノートは明日までの宿題となっている数学のノートであった。

(あのしっかりとした塩崎が、明日の宿題のノートを忘れるなんて・・・・、珍しいな。よし、塩崎の家は学校からも近いことだし、届けてやるか)

 そう思った横内は帰り支度をすると、学校を出た。
 里美の家にはわずか5分でついた。それほど近いのである。

(相変わらず、立派なお屋敷だな・・・・)

 以前家庭訪問に行ったときのことを思い出した。横内はインターホンを押した。だが、誰も出て来ない。

(おかしいな、誰もいないのか。家のあかりはついているのに)
 横内は玄関の引き戸を開けた。家は静まり返っているようであった。
(やはり、誰もいないのか。それなら、このノートを置いていくかな)

 そう、思ったとき、奥のほうからかすかに「許して・・・・」という声が聞こえた。
 かすかな声であるが、その声は里美に違いなかった。

(何だって、『許して』だって。いったいどうしたんだ。もしや・・・・)
 里美に身の危険が迫っていると思い、横内は自分の教え子を助けたい一心で玄関をあがると、その声がする奥の方へと行った。声は座敷からであった。

(ここで、塩崎が何かされているのでは・・・・)
 と思い、その座敷へ飛び込もうとした瞬間、再び里美の声がした。

「御祖父様、お願いです」

 横内は一瞬わけがわからなくなってしまった。
(『御祖父様』だって・・・・。いったいどういうことなんだ)
 頭が混乱しそうなのを押さえ、横内は恐る恐るその座敷の障子戸を少し開けた。そして、その隙間から中を覗き込んだ。

(ああっ・・・・)
 思わず叫びそうになり、横内は声が出そうになるのを喉元で辛うじて押さえた。その座敷の中では信じ難い光景が広がっていた。

 そこには中学校の時と同じセーラー服姿の里美がいた。ただ、いつもと違うのは祖父の嘉松の前で里美が直立の姿勢をとっていたということである。しかも何か縄か紐かで固定されているのであろうか、両手は腰の当たりに置いたままであった。そして、嘉松は里美のセーラー服のボタンをゆっくりとはずしているのであった。

(実の祖父が、自分の孫娘になんてことを・・・・)
 そう思うが、横内にはその中へ飛び込む勇気はなかった。なすすべもなく、ただじっと覗き続けるだけであった。

「ゆ・・・・、許してください」

 里美は懇願するが、嘉松は黙ったままゆっくりとボタンをはずし続ける。ついに全てのボタンがはずされた。

(ああっ・・・・)
 再び横内は声にならない叫びをあげた。そこには下着をつけていない里美の胸が直接あらわになったからである。

「孫娘ながら、いい乳をしておるわい」

 嘉松はそう言った。
 横内の視線もはからずその乳房に釘付けとなった。嘉松がそう言うほど、里美の乳房は13歳とは思われぬほど豊満であった。日頃、見慣れたセーラー服姿の里美からは想像もつかないほどその乳房は豊かに実っていた。

「まったく13歳とは思われぬほどでかい乳じゃ」

 嘉松はそうつぶやいた。里美は緊張のあまり声すら出せないようである。
 もはや、座敷に踏み込む機会を失った横内は、この障子戸の隙間からこの成り行きを見守ることにした。

(これから、どうするつもりなんだ)
 しばらくの静寂の間、再び嘉松が口を開いた。

「まったくでかい乳じゃ。しかも何じゃ、この乳首は・・・」

 嘉松は里美の乳首を指さした。
(こ、これは・・・・)
 里美の乳首を見て、横内は息を飲んだ。清楚な里美の顔からは想像もつかぬほどの乳首であった。

「まったく、でかい乳首じゃ。わしの指先よりもまだでかいではないか。こんな乳首をしおって、これはわしにいじられんといかんな」

 そういうと嘉松は両手を伸ばし、里美の左右の乳首を親指と人差し指の間にはさむとしごき始めた。

(なんてことをするんだ)
 実の孫娘の乳首をつまみ、しごくという行為に、横内は声にならぬ叫びをあげる。

「ああっ、御祖父様。やめてください」

 激しい痛みを感じるのであろう。13歳の可憐な女子中学生は声を荒げる。

「まったく、恥ずかしい孫娘じゃ。里美、わしの孫娘がこんなに大きい乳首をしているとはいったいどういうことなんじゃ」

 答えようのない問いに無論、里美は答えられないようであった。

「答えられぬとは、どうせ口に出すのもはばかられることじゃろう。ということはおそらく、勉強をするフリをして、お前は自分の部屋でいじくりまくっとったんじゃな」
「ち・・・・、違います。そんなこと、ああぁ」

 里美は続けて「絶対にしてません」と言おうとしたのだが、強烈な刺激にしっかりと言うことすらもできない。

「ああっ、御祖父様。お願いです、もうやめてください」

 里美の必死の懇願にもかかわらず、嘉松は乳首をしごく力を弱めようとせず、さらに力を加える。

「だ・・・・、だめぇ、ああっ、痛い」
「何が『痛い』じゃ。よく言うたもんじゃ。この乳首を見ろ」

 哀しいかな、嘉松に仕込まれた里美の肉体はこの不合理な仕打ちにも反応し、乳首はさらに尖ってきた。

(こんな、ひどい仕打ちを受けているのに、塩崎の乳首は大きくなってきているなんて) 
 横内は自分の教え子の肉体の変化に驚きを隠せない。 横内は自分の教え子の肉体の変化に驚きを隠せない。

「里美、わしのしごきに応えて、さらに乳首が大きくなってきているではないか)
「ああっ・・・・、そんな」
「嘘をついても駄目じゃ」

 里美も自分の乳首が大きくなってきていることがわからないわけではない。しかし、それを認めることは清純な里美には出来なかった。だが、嘉松によって仕込まれた肉体が性的に反応する様を、13歳の女子中学生は実感せざるを得なかった。自然に涙がこぼれてくる。

「恥ずかしい、孫娘じゃ」
 嘉松はしごき続ける。

「ああっ、ああぁ・・・・、やめてください」
 歯を食いしばり、里美は必死にこらえる。

「ならぬ、耐えるのじゃ。この歳でこんなにでかい乳首をしている罪じゃ」
「ああぁ、あんまりです。そんな・・・・」
「『そんな』とはなんじゃ? それはどういうことじゃ。里美、お前と同じ年頃の中学生でこんなにでかい乳首をした者がおるのか」

 里美に応えられよう筈がなかった。間髪入れず、嘉松は言葉を続ける。

「おらんじゃろうが。こんなでかい乳首をした者はお前だけじゃ。おまえにちょっとしごかれただけでこんなにでかくなりおって」
「ああぁ、ああ〜っ」

 愛らしくも哀しい里美の声が座敷に響く。しかし、実の祖父による倒錯の世界はまだ始まったばかりであった。
 障子戸を隔てて、覗き込む横内にも押さえようのない欲情がわきあがってきた。



このお話の続きは山本五番様主宰の『 紅梅茶屋 』で読むことができます。


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