美里と柔華の特訓は更に続いていた。
二人はフル・ブレスト・モードを解除した後、通常の体型に戻ったが、ある事情から裸になってしまっていた。
「フル・ブレスト・モードになるとき、衣服が異物として排出されるから、戻ると裸になってしまうのが困るわね。」
「それも対策を考えてあるわ。次にやるのはフル・ブレスト・モードの発展形よ。まず私がやってみるね。・・・チェンジ!フル・ブレスト・モード!」
美里が叫ぶと、今回の膨乳は身体の本体より一回り大きいサイズで止まり、すぐに身体の本体が自分の超々乳に飲み込まれて消えてしまった。
更に、身体の本体を飲み込んだ超々乳は、あっという間に2個の豆粒ほどのサイズまで縮んでしまった。
美里の予想外の体型変化を見て驚く柔華。
「おーい、美里、いったい何が起きているのー?」
『フル・ブレスト・モードで縮んだらどうなるか試してみたのよ。特に問題無いみたいね。』
「え?中に身体の本体が入っているのに縮んでも大丈夫なの?」
『大丈夫よ。身体の本体はそのまま超々乳に埋没しているんじゃなくて、超々乳と完全に融合して一体化しているから。』
「なるほど。だからフル・ブレスト・モードのときは超々乳以外の感覚が無くなるのね。」
『縮んでみようと思ったのは、裸になってもいい場所で今の状態になれば誰にも気付かれずに現場との間を移動できると思ったからなのよ。』
美里は豆粒大の乳房のまま話しながら、ぴょんぴょんと跳ね回った。
「確かに、目で追いかけるのを止めると、すぐに見失ってしまうわね。凄いじゃない!」
『でも、踏み潰されたり、隙間に落ちたりする危険性があるから、良いことばかりじゃないわ。それに、この状態で膨乳願望が完全になくなると肉体が消滅してしまうし。』
「何それ怖い!でも注意しながらやればかなり使える能力ね。」
『この状態になるときは、膨乳願望を一旦強くした直後に最弱にする必要があるから、膨乳願望が完全になくならないように注意してね。』
「わかったわ。私もやってみる!・・・チェンジ!フル・ブレスト・モード!」
すると、柔華も美里と同様に膨乳直後に自分の超々乳に飲み込まれ、更に超々乳が縮小して豆粒大の乳房となった。
『うわ!床が近い!壁が遠い!天井が高い!まるで小さな虫になったみたい。』
『やっぱり、小さくなると周りの見え方が違うわね。あ、そうそう、この状態から膨乳するときは十分離れてからじゃないと私を潰しちゃうから注意してね。』
『確かにそうね。それにしても、美里はどうしてこんな能力の使い方を思い付くの?』
『それは、ビーネからもらった過去の戦いの記憶に加えて、私、元から重度の体型変化フェチでいつも色々なシチュエーションを妄想しているから。』
『あー、そういうことね。それなら、この状態で他に使える能力はありそう?』
『この状態だと他の女性の乳房に融合できるみたいね。ビーネのように。』
『美里、それはもう膨乳生命体の領域に片足を突っ込んでいるわよ。』
『言われてみればそうね。私は完全に膨乳生命体になっても構わないけど。』
(ダメだわこの人・・・)
柔華は、突っ込むほど美里のマジボケに呆れる一方だったので、これ以上突っ込むのをあきらめた。
『それじゃ、もう一度元に戻って、今日の特訓を終わりにしましょう。・・・チェンジ!ノーマル・モード!』
美里が豆粒大の乳房から超々乳まで一気に膨乳すると、超々乳の中で再構成された身体の本体が超々乳の谷間にできた割れ目の中から後ろ向きに出現し、更に超々乳が元の大きさに戻って体型変化を終えた。
そして、その様子を見ていた柔華も同様に元の姿に戻った。
二人は特訓場所から帰るために、床に散らばっていた自分の衣服を身に着けていた。
「あーあ、次からは裸で戦うことになるのね。こんなヒロイン、前代未聞だわ。」
「超々乳丸出しで戦っている時点で既に前代未聞だけどね。」
最後は美里から突っ込み返されてしまった柔華だった。
続く