「巨乳楽園部、始動ですわ!」
赤崎さんは高らかに宣言。くす玉も開いた。
「おめでとう!」
お姉ちゃんは拍手する。私も合わせておく。
私たちは部活動という体で活動することになった。
こんなろくでもない名前の部活で良いのかな
ただ、私たちの通う学校には変な人が多いという話です。名前が変な部活があっても良いのでしょう。
ただ、当部活には顧問がいません。赤崎さんはいずれ連れてくると言いました。
色々と心配事はあります。でも、赤崎さんもお姉ちゃんも楽しそうです。
部活の目標は、 この学校に巨乳の女の子を増やすこと。
こんな部活が認可されたのは、赤崎さんが理事長の孫娘だから。
さらに言うと、理事長もおっぱいが好きらしいです。
赤崎さんみたいな孫がいるのに、元気な人です。
「赤崎さん。巨乳になりたい女の子を募集していたけど、来てくれそうなの?」
「もちろん!すでにたくさん応募が来ていますわ」
赤崎さんはたくさん紙を出しました。
応募用紙です。
名前、身長、体重、学年、スリーサイズ。あんまり他人に教えたくない情報がたくさん書かれています。
こんなに巨乳になりたい人っているんだね。
「わあ。モルモットがこんなにたくさん……」
「お姉ちゃん、そういう言い方は良くないよ」
「そうね。実験台がこんなにたくさん」
「そうじゃなくてね」
お姉ちゃんは、赤崎さんに協力することにした。あの巨乳薬を改良して、いずれは太らない薬を完成させたいらしい。
これまでの巨乳化薬は、ブレストファットという名前になった。
胸は大きくなるけど、太ってしまう諸刃の剣。
お姉ちゃんが赤崎さんに協力する理由はこれだけじゃないけどね。
「赤崎ちゃん、ダイエットの手伝いは私とミナちゃんが優先だからね」
「はい。承知しております」
赤崎さんはすごいマッサージ技術を持つ。
噂によると、赤崎さんのマッサージを受けるために太った人もいるらしい。
私とお姉ちゃんは赤崎さんの力でダイエットすることにした。
お姉ちゃんが痩せたらモテモテになっちゃう。
でも、痩せてパーフェクトな体になったお姉ちゃんも見たい。悩ましい……
「ミナちゃん、頭を抱えてどうしたの?」
「な、何でもない。とりあえず、誰か巨乳にしてあげようよ」
たくさんの候補者の中から、赤崎さんが目を付けた人がいた。
名前はフリュネシア・フェルフォン。中学3年の留学生。私も一回見たことあるけど、金髪さらさらのすごい美人さん。
ファンタジー世界のお姫様みたいなビジュアルの人。スタイルもすごく良かった。胸も大きかったはずだ。
紙に書いてあるバストサイズは85。すでに十分大きい。
一刻も早く太りたい事情があると書いてある。気になるので、最初はフリュー先輩を呼ぶことにした。
「皆さん、この度はお招きいただきありがとうございます。フリュネシア・フェルフォンです。フリューとお呼びください」
フリュー先輩は丁寧にお辞儀する。気品が漂っている。中学3年生にしてはしっかりした人だ。改めて見ると、大きなバストに対して腰はくびれており、尻もキュッと締まっている。
とてもスタイルが良い。これ以上バストアップする必要なんてあるのかな。
中学3年生でこれなら、まだまだ成長するだろうし。
絶壁だったお姉ちゃんと違って。
「フリュー先輩は、一刻も早く太りたいそうですわね。どのような事情があるのでしょうか」
「皆さん、驚かないでください。私はこの世界の人間ではありません」
フリュー先輩の告白に、私たちは固まった。この世界の人間じゃない?
「えっと……どういう意味でしょう?」
赤崎さんの声には戸惑いがあった。
「そのままの意味です。私はこの世界とは別の世界から来ました。あなた達の言葉で言うなら、ファンタジーの世界が近いでしょうか」
「ファンタジーって……ドラゴンが出たり、魔王と戦ったりするような?」
「そうですね。私はその世界で、お姫様でした」
さすがに、最初からこんなすごい人が来るとは思っていなかった。
ファンタジーの世界から来たお姫様?フリューさんの外見や雰囲気は、そう言われても信じられる物があった。
でも、さすがにファンタジーの世界なんて。
「信用ならないわね」
「お姉ちゃん……」
珍しくお姉ちゃんがクールだ。
「パラレルワールド……私たちの世界とは違う世界が存在する。研究はされていますが、確固たる証拠はありません。そんな所から来たのを信じろと?」
「そう思うでしょうね。でしたら、証拠をお見せしましょう」
フリューさんは掌を広げた。その上に光が生まれる。
光は拡散する。
綺麗……まるでたくさんの蛍に囲まれているみたい。
「私の得意な光の魔法です。信じてもらえますか?」
「信じられません」
お姉ちゃんはバッサリと切り捨てた。
「お姉ちゃん?」
まさか……私が気づかなかっただけで、何か仕掛けがあったのかな。
「信じられないので、もっと良く見せてもらえません?」
お姉ちゃんはフリューさんにくっついた。
「一体どういう原理なんです?魔法?私たちの世界でも使えるんですか?」
「はい。この世界は魔力が少ないので、大きな魔法を使うのは難しいです。でも、簡単な魔法なら」
「ということは、私達も魔法を使えるんですか?」
「ええ。あなた達も、簡単な魔法なら使用可能です」
「ぜひ教えてください!」
私はお姉ちゃんを引き留めた。
「お姉ちゃん、思いっきり信じてるよね!?」
「うん、バレた?」
「バレバレだよ!」
「だって、魔法を見られる機会なんてそうそう無いし……」
お姉ちゃんは好奇心旺盛。このままだと、ずっと魔法を調べるかもしれない。
「フリュー先輩は、目的があって来たんだよ。そのために、私たちに正体を教えてくれたんだから。ちゃんと話を聞かないと」
「わかったわ。ごめんなさい、フリューちゃん。後で魔法を教えてね」
お姉ちゃんは諦めが悪かった。フリュー先輩は了承してくれた。
「フリュー先輩、あなたが別世界の人間なら、戸籍関係がしっかりしているのはなせですか?」
赤崎さんは真剣な顔で聞く。こういう顔もできるんだね。横顔がクール。
「私には、この世界に暮らす仲間がいます。その人が手を回してくれました」
「なるほど。そちらはまた別の機会に調べましょう。どうして太りたいのか。理由をお聞かせください」
フリュー先輩のいた世界には、邪悪な魔王がいた。
魔王は世界を支配するため、フリュー先輩の国を狙った。
フリュー先輩は魔王に対抗するため、私たちの世界から勇者を呼んだ。
私たちの世界とフリュー先輩の世界には繋がりがあった。
私たちの世界には、勇者の資質を持つ人間がいる。
勇気や知恵、力に優れた人間達が。
フリュー先輩の世界は、危機が起こった時には勇者を呼んで解決していたらしい。
フリュー先輩は勇者達と一緒に、魔王を倒した。
戦いが終わった後、フリュー先輩は私たちの世界に行くことを決めた。
私たちの世界の文明に興味を持ったらしい。
でも、私たちの世界に行く時に問題が起きた。
フリュー先輩の世界の男の子が、世界の移動に巻き込まれてしまった。
男の子を帰すには、転送儀式を行う必要がある。
しかし、この世界はフリュー先輩の世界と違い、魔力が足りない。
それを解決する手段が太ることだった。
フリュー先輩の体を大きくすれば、流れる魔力も大きくなる。
この世界に来てから、フリュー先輩はケーキなどのカロリーの高い物をたくさん食べた。でも、転送儀式が可能な量には到達しない。そこで、私たちの活動に希望を見出したらしい。
「まさか、ブレストファットをそんな風に使う人が現れるなんてね」
「すいません。でも、私はあの子を家族の元に戻したいんです」
「良いわ。後で魔法を研究させてね」
お姉ちゃんはブレストファットを渡した。赤崎さんは口を結んでいる。
「どうしたの赤崎さん?」
「もうそれなりに大きい人より、私はもっと胸の小さい人を大きくしたかったですわ。それに、フリュー先輩みたいな美しいスタイルの方が太るのは抵抗がありますわ」
フリュー先輩は服を脱いでる。ブレストファットを飲むと、服が吹き飛んじゃうからね。
フリュー先輩は胸が大きく、腰はくびれている。お尻も出ていて、すごくスタイルが良い。肌も色白で輝いているように見える。
確かに、あの体を太らせるのはちょっと抵抗あるかも。
「大丈夫だよ。赤崎さんのマッサージ技術なら、すぐに戻せるよ」
「そうでしょうか?」
「それに、お姫様の肌を触りたい放題なんだよ。役得じゃないかな」
「そう言われればそうですわね」
赤崎さんは自分の手を眺めてよだれを垂らした。危ない人だよ赤崎さん。
フリュー先輩はブレストファットを飲んだ。
胸がどんどん大きくなる。ただでさえ大きかった胸が爆発的に膨らんでいく。
私やお姉ちゃんよりも元が大きいから、すごい大きさになった。
もう手で支えられそうにないくらい。
お腹もどんどん育っていく。くびれていた腰が脂肪に覆われていく。
しかし、私やお姉ちゃんよりも激しく付いている気がする。個人差かな。
お尻もどんどん大きくなる。こちらは胸やお腹と比べると、大人しい変化だった。
最終的に、フリュー先輩の胸はメロンぐらいの大きさになった。ものすごく大きい。中学3年生でこの大きさは犯罪じゃない?
赤崎さんじゃないけど触りたくなる。
お腹もかなり大きくなった。へそが出っ張っていて、太鼓腹になっている。
あのくびれがこんなことになるなんて。胸と合わさってすごい迫力を出している。
お尻は胸やお腹と比べると大人しい。それでも、大きくなって桃のようになりエロスを醸し出している。
手や足にはそこそこ脂肪が付いたぐらい。胸とお腹が集中的に太っていた。
フリュー先輩は急激な増量で疲れたのか、息を切らしている。大きくなった胸とお腹を触り、戸惑っていた。
「これが私の体……かなり太ったみたいですね。これならきっと儀式ができます」
私達はフリュー先輩に服を着せてあげた。部室にはサイズが大きい人用の服をいくつかストックしている。
それでも、フリュー先輩の大きな胸は目立ってしまう。今にも服を吹き飛ばしそう。
お腹も胸が大きいせいでめくれてしまう。スカートに乗ったお肉が丸出しだ。
「思ったより太ったわね……」
「私やお姉ちゃんと比べると、お腹にも付いたよね」
「もしや、フリュー先輩は太ると胸もお腹も大きくなるのでは」
フリュー先輩は顔を曇らせた。
「少し複雑な気分です。今はそのことは考えないでおきます」
フリュー先輩と私たちは儀式の場所に向かった。
フリュー先輩が、仲間と一緒に住んでいる家だ。
「フリュー!」
フリュー先輩のお仲間の女の子だ。お姉ちゃんと同い年くらい。
フリュー先輩と比べて、活発な印象を受ける。
「フリュー、こんなに太っちゃって……」
「言わないでください。あの男の子は……」
「儀式の場所に連れて行ったよ」
フリュー先輩は女の子に連れられて向かう。
儀式用に、魔方陣が書いてある。
男の子はそこにいた。他にも、男性が2人いる。フリュー先輩の仲間だろう。
「フリュー、すまんな。お前をそんな体にさせてしまって」
「お気になさらないでください」
「俺が太っても良かったんだが……」
「冗談をおっしゃらないでください。私、太ったあなたの姿は見たくありませんわ」
フリュー先輩……顔が赤い。もしかして、あの人のことが好きだったりして。
「そういえばお姉ちゃん、男性にブレストファットを使ったらどうなるんだろう」
「さあ。もしかしたら、男の子も胸が大きくなるかも。今度、試してみましょうか」
「冗談はおよしください。私、男性の胸を揉む趣味はありませんわ」
赤崎さんは心の底から嫌そうだった。
「フリュー様、すいません。僕のせいでそんな体にしてしまって」
男の子がフリュー先輩に謝っていた。
「気にしないでください。あなたのせいではありません」
でも、と落ち込む男の子。フリュー先輩は抱きしめてあげる。
「大丈夫です。この体も良いものですわ」
良いものだろうね。男の子は大きな胸に包まれて、気持ちよさそう。赤崎さんが、指の爪をかんでいた。
「羨ましい……あんな大きな胸で包んでもらえるなんて……」
赤崎さん嫉妬丸出し。
「さあ、あなたを元の世界に送ります」
男の子は、再び魔方陣の上に向かった。
フリュー先輩は何やら難しい呪文を唱えた。
男の子は光に包まれ、姿を消した。
「すごい。あれで元の世界へ帰ったのね」
お姉ちゃんは興味津々。これであの男の子の件は解決した。
残されたのは、フリュー先輩の大きな胸と小ぶりな腹肉だった。
転送儀式の後、フリュー先輩はダイエットを始めた。
痩せてきてみたい服があるらしい。
一体、どんな服なのだろう。
私とお姉ちゃんはダイエット仲間として、フリュー先輩と良く話すようになった。
お姉ちゃんは魔法が気になるらしい。
1人目から変わった人だった。2人目はどうなるのかな。
名前 フリュネシア・フェルフォン(愛称・フリュー)
中学3年生で留学生。
ファンタジーの世界のお姫様で、世界を救った勇者。
魔法を得意とする。
こちらの世界は魔力が少ないため、大きな魔法を使うには体を大きくする必要がある。
太ると胸もお腹も大きくなる体質。
身長 153cm
体重 51kg→74kg
B 85→110
W 58→80
H 81→93