その次の月はデルレの儀式は行われなかった。
夏美は早乙女先生の家に呼ばれてケーキとハーブティーをご馳走になっていた。
「冴木君は両親の実家に帰省しているようね。寂しくないの?」
早乙女はティーポットからお茶を注ぎながら、だしぬけに夏美にそう言った。
「せ、先生。何言ってるんですかぁ!冴木君とは特に付き合ったりもしてないです
から。」
先生は純情な夏美をからかって遊んでいるようだった。
「なあんだ。てっきりデルレ以外のこともしてるんだと思ったわ。」
「し、してないですっ!」
夏美は顔を真っ赤にしながら先生に反論をする。
「でも夏美が彼のことが好きなのはその顔に書いてあるわよ。」
「ちょ、ちょっと。からかわないでください!」
夏美は可愛いふくれっ面を作って先生を非難した。
「それよりも・・・やっぱり少し大きくなったわね。」
夏用の薄手のワンピースの生地は押し上げられて大きな胸にぴっちりと張り付き、
胸の周囲では余った生地が皺を作っている。
「そうなんです。今朝測ったら93センチありました。先月から6センチも大きく
なってるんです。」
夏美は両手でバストを掬い上げながら困惑した表情を浮かべている。
「膨らむペースが少し速くなってるみたいね。グランポワは神のエーテルを吸って
女神のミルクに替える魔法。降りてくる量は一定ではないみたいなの。当然エーテ
ルが多いほど胸が膨らむペースも早くなる。今はその量が増えているのだと思うわ。
ちなみにエーテルって化学物質でも何でもなくて、観念的なものだから実体はないん
だけどね。あと、エーテルは夜よりも日中、雨よりも晴れの日に多く降り注ぐら
しいの。その他には地理的なもの、太陽や月との位置なんかも関係あるみたい。
デルレの儀式を満月の夜に行うのもそれが関わっているようなの。」
先生はそういったことが相当好きらしく目を輝かせながら夏美に説明した。
「いずれにしてもそのペースだといずれまたデルレを行う必要があるようね。」
「よろしくお願いします。来月はまだ大丈夫だと思いますが、再来月でしょうか・
・・」
「早くグランポワの解呪法がわかるといいんだけど・・・。いろいろと調べてるけ
ど今のところ見つかってないの。でも、いずれ見つけてあげられると思うわ。」
夏美の胸は次月には100センチに達し、2ヵ月後には108センチまで大きくな
った。ようやく冴木の出番となり、早乙女先生宅でデルレの儀式を開催した。デルレ
が終わると夏美の胸は一般的な巨乳サイズにまで小さくなった。
しばらくはこの奇妙な生活が続くのであった。
−−
それからおよそ1年が過ぎた。
早乙女先生の家ではいつものようにデルレの儀式が開催されていた。
「このところ、毎月ね。」
「すみません・・・」
「謝らなくていいのよ。先生も冴木君も気にしてないから。」
夏美の胸の成長速度は増加する一方であった。以前は3ヵ月に一度でよかったデル
レの儀式が毎月行われるようになっていた。デルレでサイズを落としても一ヶ月で
元のサイズに戻ってしまうようになり、さらに最近はそのサイズも増加していく傾
向にあった。
この日、夏美のバストは過去最高の126センチを記録していた。そして、デルレ
を終えても106センチと3桁の大台を切ることはなかった。このところのペース
を考えれば、次月にはまた記録が更新されるのは明らかだった。
早乙女もその事態を深刻に捉えていた。
デルレが終わった後、夏美と冴木の二人に次のような話を始めた。
「最近ね。ちょっといろいろ調べものをしていた中で面白いものを見つけたのよ。」
そういって先生はまた古い革張りの本を取り出して付箋のつけてあるところを開
いた。魔術の話となると早乙女はとめどなく熱くしゃべり始めるのが玉に瑕だった。
「この本には多くのエーテルを身体に受けるためにはやってはいけないことが書か
れてあるの。この時代の人は神の教えの通りの行いをして、神のエーテルを受ける
ことが重要とされていたからそのための注意書きのようなものね。」
「はあ」
夏美は少し興味を失ったように先生が熱く語る話を聞いていた。
「私が言いたいのは逆にそれをやってしまえばエーテルが吸収されにくくなるとい
うことなの。」
「ほ、ほんとですか?じゃあ、胸の膨らみが抑えられるってこと?」
「うーん。どれほどの効果があるか不明だけど、試す価値は十分あると思うわ。」
先生は古代の文字で書かれた本のある一部分を読み上げる。
「『白銀のしずくにはエーテルの吸収を妨げられる効果があるためその摂取を控え
る必要がある・・・』」
「白銀のしずく?」
「ホワイトナイトの精液のことのようね。つまりそれがバリアとなってエーテルの
吸収が妨げられるみたいなの・・・」
「せいえき・・・」
夏美は顔を真っ赤にした。恥ずかしくて隣にいる冴木の顔を見ることもできなか
った。
「デペルマと呼ぶそうよ。」
「どうすればいいんですか?」
固まってしまった夏美に代わって聞き返したのは冴木だった。
「飲むのよ」
「どうやって?」
「そ、それは自分達で考えなさい!いくら何でもそこまで面倒見てられないわ。」
二週間ほどが過ぎ、夏美と冴木の二人はデペルマを実行に移すことにした。
夏美の両親は留守にしており、二人きりで会うには絶好の機会が訪れたからであ
った。夏美は料理の下ごしらえをしながら冴木が来るのを待っていた。この機会に
日頃の御礼を兼ねて手料理を振舞うというのだ。
「いらっしゃい、入って」
冴木がやってくると彼女の顔はぱっと明るくなり、彼を家に招き入れリビングで待
っていてもらうように言った。
冴木はかわいいエプロン姿の夏美に照れ笑いを浮かべながらソファーに腰かけた。
エプロンを押し上げる膨らみがデルレ後の二週間でかなり大きくなっていることに
はすぐ気が付いた。料理が出来るまでの間、リビングでテレビを見て待っているよ
うに言われたのだが、どうしてもキッチンで料理をしている彼女の様子が気になり
ちらちらと様子を伺った。
大きな胸とは対照的に彼女の後ろ姿は華奢で肩幅は細く、腰回りも引き締まってい
て余分な肉はついていなかった。小ぶりのヒップは形がよく、ショートパンツから
伸びる脚も目が釘付けになるほど美しかった。冴木は今なら簡単に彼女を襲うこ
とができるという考えが頭に浮かんだが、それをすぐに振り払うのであった。
「作りすぎちゃったかな?」
ダイニングのテーブルには夏美の手料理が所せましと並んでいた。
夏美がテーブルに着くと自動的にその大きな胸もテーブルの上にどっかりと乗った。
夏美の胸は123センチに達していた。
夏美は一人で食べるのは寂しいし作り甲斐がないから冴木が来てくれてよかったと
感謝を述べた。夏美の料理の腕前はかなりのものであり、多量だった料理は育ちざ
かりの冴木の胃袋にどんどんと吸い込まれていくのであった。
食事を終え、リビングでコーヒーを飲みながら二人はソファーに腰かけてテレビを
眺めていた。ときどき二人の会話が途切れてぎこちない沈黙の時間が訪れる。夏美
は心臓の鼓動が聞こえそうなくらいドキドキとしていた。
夏美は飲み終わったコーヒーカップをキッチンに下げ、エプロンの紐を解いて外し
た。エプロンの下はTシャツであり、生地が胸の膨らみに引き伸ばされて皺を作って
いる。ハート型をあしらったプリントも胸のせいで大きく引き伸ばされていた。
冴木は立ち上がって彼女と向き合い、そして、おもむろにその唇にキスをした。彼が
夢にまでみた瞬間であった。しばらく唇を重ねた後、彼女の柔らかい唇の隙間に舌
を滑り込ませ、舌を絡め合わせた。
冴木はキスを続けながら、彼女の体を抱き寄せた。大きな胸が冴木の腹部に密着し
て形を歪ませる。そして空いた手でその膨らみの形状を確かめるかのようになぞっ
た。Tシャツの下には薄い生地のキャミソールがあり、その下には大きくしっかり
としたブラジャーが着けられていた。そしてそのブラジャーは容量不足となってお
り、カップからバストが溢れたところで段ができているのがわかった。冴木は腹部
からTシャツの下に手を滑り込ませ、手を上げていき、ブラジャーの上から胸をま
さぐった。ブラジャー越しからでも十分に乳房の柔らかさと重量感が伝わってくる。
さらにTシャツを胸の上までまくりあげるとブラから溢れんばかりになっているバ
ストが露わになる。
冴木は両手を彼女の背中に回してブラのホックを一つずつ外しにかかった。そうし
ている間、夏美は特に拒むようすもなく彼のなすがままになっている。
夏美の巨大な特注ブラの四段ホックが外れると拘束から放たれたバストがぶるんと
揺れてカップの下からこぼれた。胸は重力に従って多少下がったものの球形に近い
形を維持していた。
冴木はブラを押し上げて両方の乳首を露出させながら、両手でその大きな胸を揉み
始める。
「あんっ」
夏美はその気持ちよさに思わず小さな声を漏らした。いつものデルレの儀式とは違
って自宅であることの背徳感とこれから行うデペルマへの期待感が彼女を高揚させて
いるのは間違いなかった。
冴木はキスをやめて頭を彼女の胸の位置まで移動させる。そして、既に硬直した乳
首を舌で転がして愛撫を始める。
「くっ、はぁああっ!ちょ、ちょっとぉ・・・」
夏美は乳首を口に含まれるとしびれるような快感を覚えた。
一般に胸が大きくなるほど感度が低下すると言われるが、夏美の場合はそれに当て
はまらなかった。むしろデルレの儀式で冴木に愛撫されるたびにその感度はどんど
ん増加しているようだった。
夏美はこのまま彼の愛撫から与えられる快感に身を委ねていたいと思いながらも本
来の目的を思い出し、両手で彼の体を押し返し乳房への愛撫をやめさせた。
「こ、こらぁ。今日はいつもと違うんだからね。」
彼女はようやく正常な思考を取り戻し、仁王立ちになっている冴木のズボンのベル
トに手をかけた。そして、慣れない手つきでベルトとズボンのボタンを外してチャ
ックを押し下げると、彼の履いていたズボンをゆっくりと下ろした。
冴木のペニスは十分に硬くなっておりトランクスを突き破らんばかりに突き出して
いた。
冴木がトランクスを下すと夏美の目の前に硬く勃起した男性器が現れた。
夏美は初めてみる男性の勃起した男性器に戸惑いを覚えながらも、恐る恐る手を近
づけてその中ほどを握った。彼女はどうしようかと少し迷った末、彼にソファーに
座ってもらうように言った。冴木がソファーに身をうずめると彼の勃起したペニス
は真上を向いて屹立した。
夏美は彼の正面で膝をついて彼の開いた両脚の間に入り込み、大きな胸の膨らみを
どっかと彼の太腿の上に乗せた。123センチのバストは冴木の太腿の上でむにゅ
りと形を変えた。そして彼の男性器を量感たっぷりの乳房で挟み込むとそれは奥深
い胸の谷間に完全にすっぽりと包み込まれて見えなくなってしまった。
「男の人ってこういうのが好きなんでしょ?」
上目使いに意地悪い表情を浮かべて彼の方を見ながら、彼女はそれを左右の乳房で
しっかりホールドしながら少し左右に揺さぶる。冴木の恍惚の表情を見て少し勇気
を得たのか今度はペニスが逃げ出さないように注意しながら、ゆっくりと上下に動
かし始めた。深い谷間の中で冴木の男性器は頭を見せることもなく、双の乳房に押し付けられながら夏美の滑らかな白い肌から摩擦を受ける。
「こ、こら。今日はデペルマを試すんだろ。」
冴木は抗議を行うが、夏美はふざけて胸の谷間から彼のものを解放しようとしない。
ペニスの先端からはネトネトとした液体が滲みだし、それが潤滑油の役割を果たし
て動きが滑らかになる。
「くっ・・・うっ」
夏美の胸の中で暖かい液体がじんわりと広がった。冴木は乳房の圧倒的な肉感にあ
っけなく屈服して精を放出してしまったのであった。夏美の胸の谷間には白濁した
大量の精液がべったりとついた。
「ご、ごめんなさい(やりすぎちゃったの?)」
夏美は射精が予想外に短時間であったことに驚くとともに、自分の悪ふざけで本来
の目的を逃してしまったことに落胆した。
彼女はウエットティッシュで胸についた精液を拭き取りながら彼の方を見ると、恍
惚の表情を浮かべたままソファーに身体を埋めている。その様子をみて自分の胸の
谷間で彼を射精に導けたことについては満足感を覚えた。
デペルマの日を改めなくてはいけないと思ったが、ふと、目線を下に向けると彼の
ペニスは依然として勢いを失わずに硬直していることに気付いた。
「(まだ、大丈夫なのかしら?)」
彼女は猛り立つペニスをおそるおそる握り、その手をゆっくりと上下させた。
「お、おい。稲垣・・・」
冴木はソファーから少し身を起して夏美の方を見た。
「次は直接お口で受けるわね」
そういって夏美は顔を彼の股間に埋め、冴木の硬いペニスを口に含んだ。髪が邪
魔にならないように片手でかき上げながら、ぎこちなく頭を上下に動かす。唇で
ペニスに圧力を加えながら亀頭の先から付け根の方へ向って何度も行き来させる。
夏美はこんなことで冴木が気持ちよくなるのかと疑問に感じながらも、彼の表情か
ら十分な快感を得ていることを見て取り自信を得る。そして、1分ほどで冴木はび
くっと身体を震わせ二度目の射精に至った。
夏美は今度はそれを逃さず口で受け止め、ごくりと飲み込んだ。
数日が経ち、
デペルマのお蔭で夏美の胸の成長速度は大幅に低下していた。日に1センチのペー
スで膨らんでいた胸はほとんど成長しなくなり、サイズは127センチまで膨らん
だがそれからは変わらなくなった。
夏美はその成果を学校の保健室で早乙女先生に報告した。
「うまくいったようね。」
先生は夏美からの報告を受けると嬉しそうに言った。自分の推論が当たっていたこ
とに大変満足しているようだった。
「デペルマとデルレを平行して行えばしばらくは胸がかなり小さくなりそうね。」
早乙女は夏美の史上最高に大きく張り出した胸元に目を遣った。
「デペルマも平行して・・・ですか?」
「ええ、デペルマの効果は限定的よ。白銀のしずくを継続的に摂取する必要がある
の・・・そうね、週に二度くらいが推奨ね。」
「週に二度も・・・」
夏美は先日の行為を思い出して顔を赤くした。
「大丈夫よ。若くて健康的な男子なら毎日でもできるはずよ。」
「そ、そういう意味じゃなくて。また冴木君に迷惑かけちゃいます・・・。デルレ
だけでもかなり迷惑をかけているのに。」
「まさか、迷惑に思うわけがないじゃない。彼はもう夏美の虜なんだから・・・。
それに、こんなかわいい娘がお口でサービスしてくれるっていうんだから絶対に断
ったりしないわよ。」
「せ、せんせい・・・(何だか怖い)」
夏美はデルレに加えて、新たな儀式をどうしていくのか頭を悩ませることになった
のだった。