しばらくして、桃子が犬山村という村の辺りを通っていると、桃子と背丈が同
じくらいの美しい娘がふらりと姿を現しました。娘はとても痩せていて粗末な
服を着ています。
「あ、あのう・・・桃子さん、ですよね?」
「ええ、そうですけど。」
「わ、わたしは犬山村のあやめと申します。鬼ヶ島に鬼を退治しにいくと伺っ
たのですが私も連れていってもらえないでしょうか・・・?」
あやめと名乗るその娘はうつむき加減におどおどとしながら桃子に言いました。
「あなたが?」
「私の村も鬼たちに襲われてもう食べるものもありません。男たちも鬼にやら
れてしまいました。途方に暮れていたところ、桃子さんが鬼退治にいくとの噂
をきいて駆けつけたのです。」
「はあ。」
仲間が増えるのは嬉しいことに違いないのだが、目の前の娘は痩せていてとて
も戦力になりそうには思えませんでした。
「わたし、こう見えても走るのはすごく早いんです。きっと何かのお役に立て
ると思います。」
その娘が足が速そうに思えませんでしたが、一人より二人の方が心強いという
ことであやめを仲間に加えることにしました。
「わかりました。一緒に鬼たちを倒しましょう。」
「あ、ありがとうございます! しかし、その・・・初対面で言うのも何なの
ですが・・・すごい、おっぱいですね。」
桃子の乳房は着物を大きく突き上げており、否が応でも目立ってしまいます。
「これは、おばあさんのきびだんごを食べたからなのです。ちょっと大きすぎ
て困っているのですが・・・」
そういって桃子は巨大な乳房を両手で持ち上げる仕草をしました。
「羨ましいです。あの、もしよければ私にもそのきびだんごというものを一つ
いただけないでしょうか?」
「ええ、かまいませんよ。」
桃子は腰の袋を空けて中からきびだんごを一つ取り出し、あやめに渡しました。
あやめは早速それをぱくりと食べました。しばらくして、あやめの胸元に変化
が現れます。
(むくっ)
手のひらに収まるほどの大きさだったあやめの乳房が少しずつ大きさを増し始
めました。
(むくむくっ)
あっという間に巨乳と呼ぶにふさわしい大きさまで膨らんだかと思うとさらに
それは成長を続け体積を増していきます。
「わあっ、すごいです。」
あやめは服を押し上げている乳房の成長を冷静に見守っています。
(むくむくむくっ)
その膨らみは西瓜ほどの大きさになり、布の服をパンパンに膨れ上がらせてな
おも成長を続けようとしています。
(ビリッ!ビリビリビリッ!!)
粗末な布の服は膨らむ乳房の圧力にあっけなく屈し、音を立てて破けてしまい
ました。
「きゃあっ!」
あやめは慌ててはだけた胸を両手で隠しました。胸回りは6尺(180cm)
はあろうかというほどの巨大な乳房に成長しています。桃子はそのあまりの大
きさに驚きました。
「なんか、すみません・・・桃子さんより大きくなっちゃうなんて・・・」
あやめは細い両腕で巨大な乳房を抱えたまま申し訳なさそうに言いました。
あやめは肩幅が狭く華奢な体つきで、手足は細く、余分な肉がほとんどありま
せん。その身体には不釣り合いな巨大すぎる乳房でした。
「気にしないで。それより大丈夫?」
「ええ。ちょっと重いですけど、大丈夫です。」
桃子は自分の着物の一枚をあやめに貸し与え、鬼ヶ島への旅を続けるのでした。