美容室のお姉さん 8

ブラン 作
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さやかちゃんの家庭教師を始めてから数か月が過ぎた。
勉強は至って順調。しかし、彼女は相変わらず一言も喋らない。コミュニケー
ションの手段は頷くか首を振るかだけだ。それでも少しずつだが意思疎通が図
れるようになってきた。
彼女は頭がよく一度教えたことは理解して覚えているし、宿題もきちんとやっ
てくる。生徒としてはなかなか優秀だ。

「きゃ」

ある日、勉強中に彼女が小さな声を上げた。
恐る恐る指さした方向には小さな羽虫がひらひら飛んでいる。そしてそれは部
屋の壁に止まった。さやかちゃんは僕の後ろに隠れて怯えている。母娘とも虫
が大の苦手と言っていたのを思い出した。ふと気づくと僕の背中には中学生離
れした大きな胸の膨らみが押し当てられていた。柔らかい……。ありがとう、
小さな虫よ。
感謝も束の間、僕は雑誌を丸めてそいつを叩き落としティッシュで摘み丸めて
ごみ箱に放り込んだ。

「あ、ありがとう。」

さやかちゃんが初めて喋った。そのことに僕は嬉しくなった。
母親譲りの少し低めの落ち着いた声だった。

「古い田舎の家だから虫がときどき出るってお母さんから聞いていたよ。」

その後は全く喋らなかったけど、彼女との距離がぐっと縮まったような気がし
た。
それにしてもあの大きな膨らみ。これも母親譲りの極上のおっぱいだと推測さ
れる。
意識しないように気をつけていたがあんなのを押し当てられたら気になって
しょうがないじゃないか。そしてあの柔らかい感触。んっ?も、もしかし
て?
僕の頭脳は高速で解析を繰り返す。
あの胸のサイズを支えるブラジャーには相当の大きさ、強度が必要とされる。
となると、押し当てられたときブラの生地の固さが感じられる筈だ。
しかし、押し当てられた胸はまるでブラをしていない生乳の柔らかさだった。
もしかして、彼女はノーブラなのだろうか?
確かに、家なのだからブラをしていなくて不思議ではない。ブラがきつくて嫌
いだという女性は多い。しかし、男性が来ることがわかっているのだから普通
はするだろう。
僕は禁を犯してそれとなくさやかちゃんの胸の膨らみの頂点を確認する。
色柄のついた服のせいで分かりにくいが微かに突起部が確認される。
やっぱり……。
おいおい、浜口、相手は中学生だぞ。全力で頭の中からおっぱいを追い払うん
だ。
その日は何とかそれを追っ払って勉強を続けたが、そのうち僕の気が変になっ
てしまうかもしれない。



虫事件があってから、さやかちゃんは少し喋ってくれるようになった。
はい、いいえと答えてくれるようになったし、聞き取れないほどの小さな声で
少しずつぼそぼと言葉を発するようになった。かなりの進歩だった。
困ったことといえば、相変わらずブラをしていないことだった。
お姉さんと同じ癖で、勉強中、胸が重いのか机にのっしと乗っけている。
机の縁で柔らかいおっぱいが変形し、変に盛り上がっている。
最近は少しリラックスできるようになったのかこのような体勢をとってること
が多い。
それをできるだけ見ないように自分に厳命を下しているのだが、どうしても気
になってしまう。何とかしてくれと叫びたい。
たまりかねた僕は帰りの車の中でお姉さんに直訴した。

「あのぅ、さやかちゃんのことなんですけど。ブラジャーをするように言って
もらえませんか?」

「へ、変態……。」

「ち、違いますって!いくら子供でもあれはまずいですよ。仮にも僕は男です
よ。」

「だから?襲っちゃいそうになる?」

「そうじゃなくて!きちんと着けさせた方が…。」

「ダメなのよ。あの子に何回言っても言うこと聞かないの。窮屈で嫌いみたい
ね。ねぇ、浜口君から言ってみて?それなら言うこと聞くかもよ?」

「言えるわけないじゃないですか!」

しかし、次の週からぴったりとさやかちゃんはブラをするようになった。
みゆきさんは何て言ったんだろうか?浜口さんはさやかのおっぱいが気になっ
てしまうみたいだからきちんとブラを着けなさい、なんて言われてたらちょっ
と恥ずかしい。

つづく