「ねぇ、浜口くん…。お願いがあるんだけど…。」
お姉さんはリビングでテレビを見ていた僕の顔を覗き込み真剣な顔で言った。
いったい何だろう?
「あのね。私ジョギング始めたいんだけど、一緒に付き合ってもらえないか
なぁ…って。」
「ジョギング?ですか…」
「私、前にダイエット始めるって言ってたでしょ?」
「あ、はい。」
「なかなか一人だと思いきれなくて…」
そういえばお姉さんは少し体重が増えたらしく、夏までに身体を絞りたいと
言っていた。その増加分のいくらかは胸に集まり、ブラジャーがいよいよきつ
くなってピンチになっているらしい。特注ブラは新しく作ればン万円もするら
しく作り直すという事態だけは避けたいそうだ。
僕としては胸は大きい方が嬉しいのだけど、あれだけあるのだから少しくらい
減ったとしても大したことはないだろう。本人にとっては切実な悩みらしく協
力してあげることにした。ジョギングで揺れるお姉さんのおっぱい。これも少
し楽しみだった。
休みの日、朝少し早く起きてジョギングに出かける準備をする。
お姉さんは額に鉢巻をして長い髪を後ろで束ねてポニーテールにしている。
メイクは最小限にしているようでナチュラル感が美しい。白いフィットネス用
のウエアにピンク色のショートパンツという姿だ。ショートパンツからは白く
て柔らかそうな太ももが伸びていてそれにも目が行きそうになるのだが、やは
り注目はウエアを突き上げている巨大な胸の膨らみだった。生地がぴっちりと
胸に張り付いて優美な丸い形を浮き上がらせていた。
「庭で準備体操しましょう。」
久しぶりに走るということで結構しっかり目に二人で準備体操を行う。お姉さ
んの胸は体操の少しの動作でゆさゆさと揺れてしまうのだが、屈伸したり、腰
をひねったりしているとやはりそれが気になってしまう。両手を挙げてうーん
と伸びをすると胸の形がいっそうはっきりと浮かび上がり、その大きさに改め
て圧倒される。気を付けないと、とは思っていたが股間のものがむくむくと大
きくなり始めるので慌てて気をそらす。
家を出て走り始める。
歩くだけでもゆさゆさと揺れてしまうお姉さんの胸は走ると当然波打つように
大きく揺れる。ゆっさ、ゆっさというより、どっぷん、どっぷんと表現すれば
いいのだろうか、とにかくものすごい大揺れになっている。この様子をずっと
横で見ていたいくらいだ。
「はぁ…、はぁ…、はぁ…」
口から洩れる吐息がちょっとエロい。ついセックスのときのお姉さんの声を連
想してしまう。僕の股間のものはすでに固くなっているのだが、ぴっちりとし
たパンツで抑え込んでいるのでほとんど目立っていない。
おっぱいは上下左右に揺さぶられてちょうど∞のような軌跡を描いている。
お姉さんはその揺れを抑えるため腕で押さえるのだがその様子がまた色っぽい
のだ。
「はぁっ…、はぁっ…、はぁっ…」
まだそれほど走っていないというのにお姉さんの息遣いが荒くなってきた。ペー
スも少し落ちてきたようだ。
「もうバテてきたんですか?まだスタートしたばかりですよ?」
僕は少し発破をかけるために言った。
「はぁっ…、はぁっ…、最初からちょっと頑張りすぎたみたい…」
走って二十分ほどのところに大きな公園があって僕らはそこを目的地にしてい
たのだが、まだ半分もやってきていない。お姉さんは速度を緩めて歩いてし
まっていた。
「歩いちゃだめですよ。ゆっくりでもいいから一定のペースで走らなきゃ。」
「はぁっ…、はぁっ…」
お姉さんはゆっくりと走り始めたがこのペースだといつ公園に着くのだろう
か、やれやれ、前途多難だ。
ようやく公園までたどり着いたがお姉さんはへとへとで歩くスピードすら遅
く、全身汗びっしょりになっている。本当は公園を一周するつもりだったが、
予定を変更して家の方へ引き返すことにしたのだった。
「ごめんなさい。私、体力がなくて……」
大丈夫ですよと声を掛け、公園で少し休憩を取ったあとで家へと向かってラン
ニングを再開する。突然、お姉さんがふらっとよろめいて僕の肩にすがりつい
た。
「大丈夫ですか!?」
「大丈夫、大丈夫。少しバランスを崩しただけだから。」
僕はお姉さんと並んで歩いていた。もうかなり体力を使い果たしたようだった。
「ちょっと、ここで休んでいきましょう。」
僕が指差したのはファッションホテル、いわゆるラブホテルだった。
さっき通ったときに一応目をつけておいたのだ。午前中でも営業しているらし
い。お姉さんは建物を見上げて恥ずかしそうにした。少し顔を赤らめている。
「浜口くんったら……」
「ち、違いますよ。本当に休憩するだけですから……。30分したらすぐ出ま
しょう。」
そうは言ったものの30分で出れる自信はなかった。ぐっしょりと汗に濡れた
白いウエアがぴっちりとバストに張り付き、下からスポーツブラが透けている
のがわかる。僕はごくりと生唾を飲み込んだのだった。