乳神様の洞くつ 2

ブラン 作
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私は朝食を摂りながらリンダの話を聞くことにした。
今日も一日スケジュールが詰まっていて王宮前の広場で剣術の演武の指導に立
ち会わなくてはならない。あまり時間はない。

「それで?話は?」

「ロブリアの西北、山岳地帯のある場所にまだ荒らされてないダンジョンを見
つけたのよ。もともとはある女神様を祭るための洞窟だったんだけど、いつの
間にか魔物が住み着いてそいつらがとんでもない量のお宝を貯め込んでいるっ
て噂なの。」

「そう。」

私は気のない返事をした。とんでもない量のお宝って情報が薄すぎる。かと
いって聞き返せば興味があるかのように思われてしまう。

「この情報を知ってる人はまだ限られているから、早く行けば独り占めできる
わ。」

熱弁するリンダをよそに私は目の前のパンとスープ、サラダを順番に胃袋に収
めた。いくら日頃鍛錬しているといってもエネルギー源がないと力が出ない。

「リンダが一人で行けば?私と行くと分け前が減るでしょう?」

「ちょ、ちょっと待って、行かないつもり?実は魔物が強くて私一人じゃどう
にもならないのよ。」

「せっかくだけど止めとくわ。パートナーなら他にもいるでしょ?」

話は終わった。後はどうやって早く切り上げるかだ。

「う、うん。でも剣の腕ならこの国ではマリアをおいて他には見当たらない
し。ゴツい腕っぷし系よりマリアのような美人のスマート系を仲間にしたいの
よ。」

「おだててもダメよ。まったく調子いいんだから。」

「じゃ、じゃあ。もう一つ、すっごおい秘密を教えてあげる。これはパート
ナーを組むのが決まったら言うつもりだったんだけど……。」

朝食を食べ終え、召使いが皿を片付けはじめていた。もうそろそろ席を立って
出かける準備を始めないといけない時間だった。

「実は、そのダンジョンで魔物を倒すと“むね”が大きくなるの」

何を言い出すのかと思ったらそんな子供じみたウソだったことに私は吹き出し
そうになった。

「ごめんね。もうすぐ出かけるの。」

「ちょ、ちょっと待ってよ。これを見て…」

そう言ってリンダは革の胸当てを外し、下着の首元をぐいっと引っ張って胸元
を見せた。
そこから垣間見えたのはこんもりとしたお椀のような二つの美しい乳房だっ
た。
えっ、何?どういうこと?
なんでリンダに胸があるわけ?
リンダにしろ、私にしろ乳房の膨らみというものがほとんどなかった。いや、
私たちだけでなくこの国の女性は皆ほとんど胸がない。何しろ周りの国々から
貧乳王国と不名誉なあだ名をつけられているくらいだ。
なぜこの国の女性は胸が小さいのか、様々な研究がされたけども未だに原因は
わかっていない。ある人は水に問題があるといい、ある人は土壌の成分に問題
があるという。またある人は神の怒りを買ったからだといい、魔女の呪いだと
いう人もいる。
貧乳、微乳揃いのこの国において目の前のリンダの胸は立派な巨乳といってい
い。女たちからは羨ましがられ、男たちからは嫁にしたいと結婚の申し込みが
殺到するだろう。

「どういうことなの?」

「実は私、そのダンジョンに行ってみたの。地下一階は私でも倒せるくらいの
魔物しか出なかった。余裕ねって思ってたら、二階に入ったとたんに急に魔物
が強くなって。何匹かは倒したけど、結局、手に負えず引き返してきちゃった
わけ。帰ってきてからびっくりしたわ……むねがこの通り、膨らんでいる
の。」

信じられない、そんなバカな話。
しかし、なんて白くて柔らかそうなんだろう、女の私でも触ってみたいと思っ
てしまう。
はっ!ダメよ。これはきっとリンダが私を騙そうとして手品か魔法を使ってい
るに違いないわ。
リンダは話を続けていた。

「それから私はそのダンジョンについて色々調べたわ。そしたらすごいことが
分かっちゃったの。ある古文書によるとそのダンジョン、実は乳神窟と呼ばれ
る洞窟で、豊穣の女神とされる乳神様が祀られているの。」

「ちちがみさま?」

「ま、簡単に言えばおっぱいの神様ね。なぜ魔物を倒すとむねが膨らんじゃう
のかはよくわからないけど、ね、ね、すごいでしょ?」

「ほんっとうに膨らむのよね?」

「これを目の前で見てまだ信じられないっていうの?」

リンダは恥じらいながら下着を下から上にあげて胸部を露出させた。小ぶりだ
が立派なおわん型の乳房が目の前に露わになった。私は恐る恐る指を近づけて
押してみた。

(ぽよん)

や、柔らかい。指で少し突っつくと少しめり込んで柔肉が揺れる。
手のひらを二つの乳房に当てるとそれらは歪んで優しく押し返してくる。

(ふにゅん)

「もう、マリアったら!もういいでしょ!いくら女同士でも恥ずかしいわ
よ。」

「う、うん。」

それらはどう考えても正真正銘の本物だった。
本当に私もこんな胸になれるのかしら?白くて柔らかくて温かい、もっとずっ
と触っていたいと思う。母性の象徴、男ならずとも憧れてしまう美しいおっぱ
い。
私の心はもう決まっていた。リンダとそのダンジョンへ向かうことに。