乳神様の洞くつ 9

ブラン 作
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戦闘の途中から感じていた胸の苦しさがどんどんと大きくなる。
き、きつ、ブラが苦しい……。

「マリア?大丈夫?」

胸が膨らもうとしているのだろう。
ブラにかけられた魔法がそれを抑えようとしている。胸部が圧迫されて息がで
きないくらい苦しい。

「くっ、苦しい……。ちょっと見てないで何とかしてよ!」

「そういわれてもどうすれば?」

「うっ……あああああああっ!!」

(バチン!)

突然、胸を締め付けていた力がふっと抜ける。
ブラの留め具が壊れた音がした。

(ボイーーーーーーーーーーーーーーン!!!)

拘束が解けて胸が一気に膨らんだ。バトルコートの留め具をもパチ、パチンと
弾き飛ばしてしまい大きな胸がはだけて露わになる。

「きゃああああっ!!なにこれ?」

急に乳房の重みが身体にずっしりとのしかかる。
な、なに?この半端ない重さ?
とっさに私はそれらを両手で抱えた。お、おもーい!!

(むくむくむくむくっ)

二つの乳房はまだ大きさを増している。

「ちょ、ちょっと、もういいって!」

乳房はさらに大きくなり、とうとう支えきれなくなって私は地べたに座り込ん
だ。

「でかすぎっ!やっぱりあれだけの神官と魔導士を倒したらそうなるか……」

「なに冷静に言ってんの!早く何とかしなさいよ!」

ようやく胸は収まってくれたけど、重すぎて持ち上がらないし、立ち上がるこ
ともできない。これからどうなっちゃうの、わたし?


“ありがとうございました。”

どこからか女性の優しい声が聞こえた。清らかな泉で出会った女神さまの声。
私たちは周囲を見渡した。すると祭壇に祭られた女神像が青白い光を発してい
る。

“よくぞ倒してくれました。お陰で私の封印が解けたようです。”

「女神さま!」

“私は豊穣の女神レーラ。私は魔物に捕まり100年もの間、封印されていた
のです。あなた方には非常に感謝いたします。この祭壇の後ろにあるくぼみを
押せば宝物庫の扉が開かれるでしょう。中のものは魔物たちが貯めこんだもの
です、あなた方が持って行ってください。”

「やったーー!!」

リンダが歓喜の声を上げた。

「女神さま、この胸を何とかしてもらえないでしょうか?魔物たちを倒したら
ここまで大きくなってしまったのです。」

私は地面にへたり込んだまま女神像を見上げた。
女神様ならこの胸を何とかしてくれるに違いない。

“まぁ。なんと大きな……。魔物どもに宿っていた乳気が大量に流れ込んだの
ですね。”

「乳気?」

“ええ。私は豊穣の女神、作物を豊かに実らせる神ですが、同時に女性の体の
成長、健康や安産を司る神でもあります。乳気というのは年頃の娘の胸を膨ら
ませるきっかけを与えるエネルギーのようなものです。私が封印されていた
間、乳気は外には及ばずこの洞窟の中にしか届いていませんでした。そのた
め、この洞窟にいた魔物たちに乳気が宿ってしまったのです。”

「これでは立ち上がり歩くこともできません。何とかしていただけないでしょ
うか?」

“困りましたね。残念ながら一度受けた乳気を抜き去ることはできないので
す……”

「ええっ、そんな……」

う、うそよね。この胸で一生暮らせって?そんなの絶対に困る。
私は地面に落ちていた小さくみせるブラを拾ってみると留め具が完全に壊れて
いることがわかった。はぁ、修理ってできるのかしら?さっきの商人にお願い
しなきゃ。

ちょうどそのとき、上の階にいた女商人がこちらに向かってくるのが見えた。

「わあ、すごい。妖気が消えたと思ったら、魔物を倒したのですね?」

セクシーな商人は私の胸に気がついて驚きの声を上げた。

「な、な、なんですか!?そのおっぱい!そんなに大きくなってしまわれたの
ですか!」

私は最後の魔物たちを倒した後、ここまで胸が膨らんでしまったことを話し
た。商人は身動きできないほどの巨大な胸に驚きを隠せない様子だった。

「あの、商人さん。このブラ、壊れてしまったんですけど直せますか?」

商人は小さくみせるブラを受け取り壊れてしまった留め具のところを調べた。

「これを弾き飛ばしちゃうなんて……。残念ながら直るかどうか私ではわかり
ません。専門の魔法道具屋で見てもらわないと……」

「そうですか……」

私はがっくりと肩を落とした。

「では、新しいのが一つ欲しいんですけど?」

「残念ながら同じものはないんです。すごくレアなアイテムですから。でも少
し待ってください……。」

商人は背中に背負った大きな荷物を降ろして中から何やら布きれのようなもの
を出した。

「これなんかどうでしょう?“天女の布”です。」

「ふつうの布に見えますが。」

「見ていてください。」

商人はそういうと私の目の前で白く絹のように美しい布地を広げた。表面はキ
ラリと光っていて魔法のアイテムであることが伺える。広げた布地を私の大き
すぎる胸の前に当てる。そうすると布地が胸にまとわりつき、しゅるしゅると
巻き付いてくる。

「えっ、なにこれ?」

布地はいつしか胸全体を包み込んでおり、下着のように形を変えている。

「どうですか?立ってみてください。」

布地に包まれた胸がふっと軽くなった気がした。えっ、まさか?
私は商人に言われた通り、ゆっくりと立ち上がってみる。
あれだけ重かった胸が羽が生えたかのように軽く感じられる。

「す、すごい。ほとんど重さを感じない……」

立ち上がると大きな胸がふわんと持ち上がる。胸はゆっくりと上下に揺れやが
て収まった。

「これが天女の布の魔法効果です。どんな大きな胸でも包み込みその重さを軽
減する効果があるのです。」

私はその場で軽く跳ねてみた。大きな胸が上下にふよんふよんと揺れる。
体を左右に振ってみるとふよんふよんと左右に揺れた。本当にほとんど重さを
感じないし、胸の付け根が痛くなるようなこともなかった。
胸が邪魔で剣を振ることはできないけれど、何とか歩いて帰ることはできそ
う。
私は商人に礼を言った。

胸の件が片付いたのでリンダは魔物の残した宝箱を開け始めた。
金貨や宝石を散りばめた首飾りや腕輪、ティアラなど抱えきれないほどのお宝
を回収した。
私は手に入れた金貨のいくらかを布地のお礼として商人に渡した。

私たちは女神さまに手を合わせて洞くつを発つことにした。

“本当にありがとうございました。あなたたちのお陰です。これからもあなた
方に神のご加護がありますように。”

商人にも別れを言って私たちは歩きだした。
大きな胸は歩くだけでふよんふよんと揺れてしまう。ある程度は自分で望んだ
ことだけど、予想外に大きくなりすぎてしまった胸。いろんな人にジロジロと
見られるんだろなぁ。でも、まぁ、それもありかな?この胸をちょっと自慢し
てみたい気持ちもある。
将来にちょっと期待と不安を感じながら私は帰途についたのだった。