ちちのーと

ブラン 作
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レベル4になったルナの能力。それは驚くべきものだった。

「その能力とは・・・乳神の目よ。」

「乳神の目……」

「今までは名前をノートに書かなきゃムネを吸い取れなかったわね?でも、こ
の素晴らしい能力は誰かの目を見ただけで瞬時にムネを吸い取ることができる
のよ。貴女にはもうその能力が備わっているわ。」

ルナは得意げに語った。

「名前はいらないって訳ね。」

「ええ、そうよ。好きなだけ、手あたり次第吸い取ることができるわよ。早
速、試してみるといいわ。」

「う、うん。でも、目を見た瞬間に吸い取ってしまうなら、その場ですぐに私
の仕業だということがわかってしまうわね……。」

「わからないように遠くからやればいいわ。」

「そうね。少し考えさせてもらうわ。いい作戦を考えるから。」

そう言ってまなみはルナと別れ、自分の部屋へと戻った。

*

それから数日が経ったある日、まなみはアルバイトのない休みの日に外へ出か
けることにした。その目的はムネを吸い取る“テスト”のためだった。
彼女は濃い目のサングラスをかけて帽子を被り、帽子の中に長い髪をしまい込
んだ。そのようにして簡単な変装をすると繁華街まで出かけて行った。
季節は春から夏に差し掛かろうとしているところでよい天気の日、街中は人で
ごった返していた。
まなみは通り沿いのカフェに入り窓際の席に腰かけた。コーヒーを一つ注文
し、窓の外を眺めた。

「さて、ターゲットを選ばなきゃ。」

まなみは通りを行き交う人々を眺めた。
この大勢の中から一人ターゲットを選ぶのだ。
彼女は遠くから歩いてくるOL風の女性に目をつけた。
白いシャツの前の部分がみっちりと張り出しており、なかなかの巨乳でおまけ
に美人だ。
彼女の胸から顔に目線を移し、そして女の胸を吸い取るという意識を持ちなが
らその目を凝視した。

その瞬間。

(シュウン……)

膨らんだ風船の空気が抜けたかのように女の胸元がしぼんだ。
シャツの内側には空洞ができてぶかぶかになっている。女はその事態に気が付
いておらずまなみの前を通り過ぎてゆく。まなみは女が歩いていく様子をサン
グラス越しに追っていたが、とうとうそのまま気づかずに通り過ぎていった。

「す、すごい。これが新しい能力!」

次に選んだターゲットは主婦らしき女性。巨乳とまではいかないがニットがこ
んもりと乳房の盛り上がりを浮き上がらせている。まなみは先ほどと同様に目
に焦点を合わせる。

(シュウン……)

またもや胸の膨らみがしぼんで平らになった。
女はしブラが緩くなったのを感じてカップの下を直す仕草をみせた。
まなみはもう一人でも同じことを試し、新しい能力で簡単に胸が吸い取れるこ
とを確かめたのだった。

「ふふっ。テストは終了ね。」

彼女は今日の成果に満足しながらカフェを後にした。

*

数日後、わたしはこの前と同じように帽子とサングラスという格好で外へ出か
けていた。今日は少し遠出になる。電車を乗り継いで1時間と少し、ある駅で
私は降りた。
駅から会場までの間は歩いて15分程度。わたしは胸を高鳴らせていた。
今日のために計画していたあることをこれから実行するのだ。

それはもちろん胸を吸い取ること。しかも、驚くほど大量に。
ルナの乳神レベルは4まで来ていて、最高位の5まであと一つとなっている。
わたしはルナを最高位にすると約束している。でもレベル5になるには今まで
とは比べ物にならない程の“ちち値”が必要なのだそうだ。どれくらい必要な
の?とルナに聞いたけれどはっきりとした答えは返ってこなかった。彼女自身
もよく知らないらしい。しかし、ルナが集めてきた情報を総合すると普通レベ
ルの乳サイズにして5000人から1万人分のちち値がいるようだった。

「1万人か……」

毎日100人ずつ吸い取ったとしても100日もかかってしまう。そんなに時
間をかけていたらすぐに誰かに気づかれてしまうだろう。短期間に大量のムネ
を吸い取るには・・・
最初に考えたのは人気アイドルグループのコンサート会場だった。若い女性
ファンが数万人入る会場ならいとも簡単に思える。しかし、実際を考えると会
場内で好きに場所を変えることはできないし、警備も厳重で変な行動をすると
捕まる可能性がある。次に思ったのは大きな駅。ここなら幾らうろついても構
わない。しかし、至るところに防犯カメラがあることを考えると後々、わたし
の姿が割り出されてしまうことも考えられる。
最後に思いついたのは大人数が集まるアニメや漫画のイベントだった。日に十
万人以上が押し寄せる巨大イベントを狙いそこにやってくる女の子のムネを吸
い取るのだ。これなら変な格好をした人は沢山いるし、セキュリティも比較的
甘い。

わたしは入り口の前でチケットを買い会場に入った。
会場は既に大勢の人でごった返している。何かのアニメのヒロインの姿にコス
プレをした女性がカメラ小僧の中心でポーズを取っている。
それを横目に案内図を確認して自分が歩くコースを復習する。全部のエリアを
効率良く回るためにどう歩けばよいのかは予め考えてあった。

「さあ、お祭り騒ぎの始まりね。」

人ごみでごった返す会場の中をわたしはゆっくりと歩き始めた。
サングラス越しにすれ違った女の目を見つめる。

(シュウン……)

一瞬で胸の膨らみが奪われ、豊かな胸が無乳へ変化する。
3人組の女子からまとめて吸い取る。

(シュウン……)
(シュウン……)
(シュウン……)

人数が複数でも問題はない。
吸い取られた者はすぐには気がつかない。やがて胸の辺りに服の隙間ができて
いたり、ブラジャーが緩くなっていたりして、胸を見下ろしてその異変に気付
くのだ。

(シュウン……)
(シュウン……)

たとえ貧乳であろうと選り好みせず、とにかくすれ違う者すべてからムネを
奪っていく。

(シュウン……)
(シュウン……)
(シュウン……)

やがて吸い取られた者たちが胸の異変に気付く。

「あれっ?な、なんなの?」
「ええっ!?む、むねが・・・」
「うそぉ!むねが無い!」
「えっ!なんで!?何が起こったの?」
「やだ、何よこれ??」

平らになった胸に手を当てて呆然と立ち尽くす者、服の中を覗き込んで確認す
る者、辺りをキョロキョロと見渡す者、困り果てて地べたに座り込んでしまっ
た者。幸い大声を上げても周囲の雑音でかき消されてしまうのがわたしには都
合がよかった。
エリア内はムネを吸い取られた女性たちで溢れていた。
わたしは振り返りもせずにそのエリアを立ち去り、次のエリアへと足を運ん
だ。

乳神の目の能力は素晴らしかった。
サングラス越しに目を見るだけでその者の胸を一瞬で吸い取ることができ、
1秒間に2人か3人のペースで続けて行うことができた。
ほんの10分ほどでわたしが吸い取った人数は1000人以上になった。

「まだまだ行くわよ。」

イベント会場はいくつものエリアに分かれている。わたしは一つのエリアでム
ネを吸い取ったらすぐ次のエリアに移った。もちろん一度歩いたエリアは歩か
ないようにしている。

(シュウン……)
(シュウン……)
(シュウン……)

わたしは二時間ほどかけて会場のすべてのエリアを廻った。
ムネを吸い取った人数は正確に数えきれなかったが、既に10000人を超え
ているだろう。だんだんと目が疲れを覚え、立ちくらみのような感覚に襲われ
るようになった。
目を高速で動かすのでかなり疲れてしまったのだろう。
今日一日かけて胸を吸えるだけ吸い取ろうと考えていたけれど、予想外の疲れ
に中断せざるをえなくなってしまった。
でも、もう十分すぎるくらいムネを吸い取ったはずなのでこれで切り上げるこ
とにする。

わたしはイベント会場を後にした。
胸を吸い取った一万人以上の女性をあとにして。

*

翌日、早速ルナがまなみのところへとやってきた。

「まなみ、屋上まで来てくれる?」

「いいわよ。で、どうだった?」

「上に来てくれたらわかるわ。」

ルナの胸がどこまで大きくなったのだろうかとそれを見るのが楽しみだった。
マンションの階段を上がり、屋上へ通じる扉を開けた。
ルナの姿は見えない。しかし、先ほどまで天気が良かったはずなのに辺りが薄
暗くなっているのが気になった。

「こっち。上よ。」

まなみは上を見上げる。

「わわっ!でっ、でかっ!!」

超巨大なバストが上空に浮かんでおり、空を覆い尽くさんばかりになってい
る。胸が巨大すぎてルナの顔はおろか、身体の部分がどこにあるかもわからな
い。

「おっぱいの気球みたい・・・」

二つの巨大な乳房はふわふわと宙を漂っている。

「まなみ、貴女のおかげでとうとうレベル5、最高位の乳神になることができ
たわ。」

ルナの顔は見えなかったが、最高位になれたことをとても喜んでいるようだっ
た。

「お、おめでとう。」

「まさか本当に一万人分のムネが吸い取れるなんて思ってなかった。本当にま
なみには感謝するわ。そうそう、これから超乳神の任命式があるのよ。」

「ちょうにゅうしん?」

「ええ。乳神の最高位のことよ。これから忙しくなるわ。そうそう、これ、お
すそ分けよ。受け取って。」

ルナがそう言うと、小さなリンゴのような形をしたものが空を漂ってまなみの
元へとやってきた。見た目は飴で出来たお菓子のようだった。

「食べ物?」

「乳神界では、乳神が最高位になったお祝いにおすそ分けをする習わしがある
の。後で食べてみて。わたしはこれから任命式に出ないといけないからまた今
度ゆっくりね。じゃあ、また。」

ルナはそう言うとゆっくりと姿を消して乳神界へと帰っていった。


[ムネを吸い取った人数:11713]
[乳神ルナのバストサイズ:10.3m→88.4m]
[乳神ルナのレベル:4→5]