ちちのーと

ブラン 作
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まなみは部屋でテレビを見ていた。
昨日、自分が起こした事件がニュースで流れていた。
首都圏近郊のイベント会場に来場していた女性、1万人以上の胸が突然無くな
るという事件が発生し警察が調べているという。胸が無くなった人たちの話で
は、胸が小さくなる兆候は少しもなく、いつ、どうやって胸が無くなったかも
わからない。まるで盗まれたかのようだと言っている。被害者は皆、乳房の膨
らみが全くなくなっており、病院で原因を調べているのだそうだ。
騒ぎになることは想定していたが、実際にニュースで流されると自分のしたこ
との重大性が改めて感じられた。
しかし、彼女には自信があった。いくら警察でもわたしを見つけ出すことはで
きないだろう。計画は完璧だったし、どう考えても足がつくことはない。

まなみはテレビを消して大きく息を吸った。
何かを達成した充実感とそれと背中合わせに少しの寂しさを感じていた。
彼女はふと机を見るとルナからもらったお菓子を置いていたのを思い出した。
リンゴのような形で色はリンゴよりも鮮やかな赤である。飴かゼリーのようで
ありよい匂いがした。

「人間が食べて大丈夫なのかしら?」

まなみは恐る恐る口に近づけてから一口かじった。
爽やかな甘酸っぱい味が口の中に広がる。

「甘酸っぱくておいしい。ゼリーのようね。」

ゼリーよりは少し弾力がある。味は今までに食べたことがない味だった。
2、3口でそれを食べてしまうと口の中に甘さと酸味の余韻が残った。

「!」

突然、息苦しさを感じた。

「うっ!」

心臓の鼓動が速くなり体が急に熱くなる。

「く、くるしい。一体何を食べさせたの!?」

吐き出そうとしてももう遅かった。

「な、なに!?くっ、ぐ、ぐ・・・・・む、胸が・・・熱い」

体全体に感じていた熱が突然胸に集中し始めた。

(むくっ)

「む、胸が熱いよお・・・」

(むくむくっ)

「ええっ、な、なんなの??私の胸が・・・」

(むくむくむくっ)

「膨らんでるっ!?」

真っ平らだったはずの胸がお椀サイズに膨らんだかと思うとそのまま成長を続
け、着ていた服を内側から押し上げ布地を張り出させていく。十分に巨乳とい
えるサイズに成長し、さらにその大きさを増していく。
まなみはその様子をただ見下ろすしかなかった。

(パチンッ!!)

膨らむ乳房の圧力に負けて服の第三ボタンが弾け飛んだ。
服の間から自分のものとは思えない見事な胸の谷間が現れる。

(パチン、パチン!!)

さらに続けて第二と第四ボタンが弾け飛ぶと中から巨大に成長した二つの乳房
が姿をみせた。成長はまだ止まらない。

(ぷるるるるんっ!!)

「やだ、ちょっとどこまで大きくなるの??」

メロンほどの大きさになった乳房はさらに大きさを増し、バレーボールほどの
見事な爆乳になってその成長を止めた。AAAカップの小さなブラはずり上が
り、白い豊かな乳肉が露わになっている。そしてその頂では薄桃色の可愛らし
い乳首がツンと前を向いている。

「お、重い・・・。何なのよ、これ。」

巨大な胸はかなりの重さだ。両腕で抱えてもその重みで前かがみになってしま
う。

「ルナ!何とかして!」

まなみはルナの名を呼んでみたが、声がむなしく部屋にこだましただけだっ
た。

*

バスルームで彼女は大きくなってしまった胸を姿見に映した。
鏡には巨大な二つの膨らみが映っている。

「ほんと、大きすぎるわよ……」

今まで見てきた中でもかなりの巨乳、いや爆乳に類する大きさだった。
まなみのボディは華奢で余分な肉はほとんど付いていない。肩幅は狭く、手足
は折れそうなほど細い。肉付きの少ないヒップは発育する前の少女のようだっ
た。その身体に今の彼女の胸はどう考えても大きすぎ、アンバランスだった。
ドレッサーの引き出しを開けてメジャーを取り出し、胸の周りにそれを当てて
みた。

「ひゃ、103センチもある」

バスト70センチの無乳からグラビアアイドルもびっくりの1メーター超えの
胸に変化を遂げたのだ。アンダーバストが65センチであることから考えると
ブラのサイズはLカップということになる。

「どうしよう。着られる服がないじゃない?それに下着も……。この胸に合う
のがあるのかしら?」

ずっと前をはだけさせたままでいる訳にはいかないのでクローゼットから着ら
れそうな服がないか探してみた。あるのはSより小さいXSサイズの服ばかり
で今のまなみの胸を収められるものはなかった。
唯一、引き出しの奥の方に普段着ていないパーカー付きのトレーナーがあっ
た。誰かからもらった海外旅行のお土産でサイズが大きすぎるので着ていない
ものだった。彼女はそのトレーナーに袖を通し、そして留め具を合わせてジッ
パーを上げてみた。

「むね入るかしら?」

予想通り大きな胸がつっかえてジッパーが上がらなくなった。

「よっ、くっ、上がれ。」

胸の肉を押し込みながら少しずつジッパーを上げていくと何とか胸の上まで閉
めることができた。トレーナーの生地はパンパンに膨らみ、弾けんばかりに
なっている。

「ふぅ、なんとか入った。」

103センチを何とか納め彼女は一息ついた。

「服買わなきゃ。こればっかり着るわけにいかないし。」

彼女はインターネットで胸が入りそうな大きめの服をいくつか注文することに
した。そして下着も。ネット上ではKカップまでなら手に入るようだった。自
分の胸には少し小さいかもしれないが無いよりましなはずだ。
服と下着が届くまでに2日ほど必要とのことだった。

(ぐうううぅ・・・)

何の音かと思えばお腹の音だった。まなみはひどく空腹で、昨日からほとんど
満足に食事をしていないことに気が付いた。

「お腹すいた。でも食べるものがない。」

冷蔵庫や食糧庫をひっかき回してみたが食べられそうなものはなかった。
でも、空腹は彼女の中でますます大きくなった。

「仕方がない。近くのスーパーまで買いに行くか。」

彼女は出かける準備をした。髪を整え、部屋着の下をデニムに履き替える。
いつもの動作だがデニムのジッパーとボタンが大きな胸のせいで見えないのが
不便だ。靴を履くのにも困った。
部屋の鍵を閉めて外へと出た。スーパーまでは歩いて5分程度。大きな胸は歩
くだけで揺れた。

(ゆさっ、ゆさっ……)

ブラによる拘束がないため仕方がないが、柔らかい胸は自分の意志とは別にユ
サユサ、ぷるんぷるんと動いてしまう。ノーブラのため乳首がトレーナーの
生地に擦れてくすぐったくムズムズとした。

前からスーツ姿の男性が歩いてくる。サラリーマン風で30歳代の前半に見え
る。
まなみは男からの視線を胸に感じた。パンパンになっているトレーナーの胸が
ユッサユッサと揺れる様子をずっと凝視しているのだった。

(むね、見られてる……)

彼女は男からの無遠慮な視線に困惑した。
今まで男性からこのようないやらしい視線を受けたことがなかったまなみは大
きな戸惑いを覚えた。
スーパーでも男性のスタッフ、そして客からも胸に視線を浴びた。まなみのよ
うな小柄で華奢な体躯にバレーボールのような大きな二つの胸の膨らみはどう
しても目立ってしまう。
彼女は取り急ぎ必要な食料品を買い込み支払いを済ませて足早に店を出たので
あった。
帰り道。男子高校生の集団とすれ違った。彼らは性欲を持て余したギラギラと
した目でまなみの胸の膨らみを凝視した。

「お、おいっ!あれ見ろよ!」
「すげ・・・でけぇ!!」
「ユッサユッサ揺れてやがる」
「いったい何カップあるんだ??」

高校生の視線をかわしてようやく家に帰り着いたときには自分がものすごく疲
れているのを感じた。まなみは元々運動が苦手で体力もなく、ひ弱な身体に重
い胸は負担が大きすぎたのだ。窮屈なトレーナーから胸を開放するとだるくて
何もする気になれなかった。

次の日の朝、まなみは極度の肩こりと背中と腰の痛みを覚えた。肩はガチガチ
に凝っていてだるく、起きるのも苦労するほど背中と腰が張っていた。もちろ
ん胸の重みによる影響だった。

「まさか私が巨乳で苦労するなんて……」

くすり箱からシップ薬を探し、肩に貼ってみたが気休め程度にすぎなかった。
彼女はルナに相談しようかと机の上の“ちちのーと”を広げてみた。しかし、
ルナは現れてくれなかった。


[まなみのバストサイズ:70cm→103cm]