アイデアル・ドール ING

ブラン 作
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僕は彼女に覆い被さりながら快感の余韻が少し収まるのを待っていた。
あきなの気持ち良さそうなイキ顔には陽の光が当たっていた。これだけ乱れてくれると男冥利に尽きるというものだ。

「んふっ…」

「気持ち良かったかい?」

「…3ヵ月ぶりだもの。そのまま中に出しちゃっても良かったのに…」

冗談で言ってるのだろうが、中出しはしないのが僕らの暗黙のルールだった。彼女は一度だけでは満足せず、たいてい二度、三度は気持ち良くなるのが普通だ。
イカせてあげると僕にも奉仕してくれるような感じになっていて僕らはそれなりにセックスの相性はいいようだった。

「ねえ。ベッドに行かない?ここだと日に焼けちゃうし。」

「ああ、いいよ。」

僕のペニスは以前として勃起を続けたままだが、ソファの上の彼女を抱き上げるとリビングからベッドルームの方へと運んでいった。

「わぁい!お姫様だ!」

抱き上げられて無邪気に喜んでいる。

「重っ…腕がちぎれる」

「うるさいなー」

体重10kg増の情報にウソは無さそうだった。
彼女のベッドルームに入るのももちろん初めてだったが、こちらにも余計な物はなくシンプルでまるでどこかのホテルの一室みたいだった。
アイドルなら小物やぬいぐるみなどで可愛らしく部屋を飾って欲しいところだがそういうことにあまり興味はないようだった。
僕のペニスは少し力を失っていたが彼女はベッドに腰掛けるとさっそくそれを握った。

「ノブくんの大好きなおっぱいで気持ちよくしてあげよっか?」

あきなはグラビアアイドルのように豊かな乳房を下から片腕で持ち上げるようにして強調してみせた。
彼女の大きな胸に包み込まれることを想像したとたん、僕の肉棒はまた急に勢いを取り戻した。

「うふふ、コレって正直だよね。ノブくんって時々何考えてるかわからないけど、こっちはウソつかないもんねー」

そう言いながら彼女は僕のペニスの先を白い胸に軽く押し当てた。僕の硬直したものが柔肉を歪ませる。
どこから出したのか彼女はローションをトロトロと胸に垂らした。拒む理由などなかった。

(ぱふっ…)

彼女は姿勢を少し前に傾けて僕の肉棒を二つの乳房に挟み込んだ。温かな柔肉にモノを包まれる感覚が僕はこの上なく好きだ。
女性に奉仕されるというシチュエーションにも興奮する。しかも、誰にでも出来る訳ではなくある一定以上の乳サイズが必要とされるところにも特別感があるのだ。
以前の彼女のFカップではギリギリのところで、何とか挟むことは可能だが竿を覆い隠すまではできなかった。
しかし、ボリュームを増したGカップ乳はそれを容易に包み込んで覆い隠している。

(むにゅうぅ・・・)

「うおおっ…」

「あきなちゃんのおっぱいこうげきっ!」

彼女はふざけながら上半身を揺さぶって僕のペニスを刺激し始める。

(ぬちょっ…ぬちょっ…ぬちょっ…)

可愛い顔に少しいじわるそうな微笑みを浮かべながら、しかし健気に摩擦を繰り返している。
国民的アイドルのGカップ乳に挟まれてパイズリで奉仕されるというシチュエーションだけで僕はもう爆発の手間まで興奮していた。

(ぬちょっ…ぬちょっ…ぬちょっ…)

「どう?気持ちいい?おっぱいスキーさん?」

「…ああ、とても」

乳房にボリュームが加わったお陰でペニスがしっかりと拘束されて乳間から心地よい圧力を受ける。
それに上下動により滑らかな柔肌から摩擦が加わり極上の快感が与えられるのだ。

(ぬちょっ…ぬちょっ…ぬちょっ…)

「もうイッちゃいそうなの?ダメダメ、もうちょっと我慢しなくちゃ」

「そ、そんな…もうっ、くうっ!!」

僕はあっけなく乳の谷間に白濁した精を放ってしまった。勢いよく射精したため一部が彼女の喉元まで飛び、べっとりと付着した。

「もう、いけない子ね。こんなに出しちゃうなんてー」

彼女は射精の脈動が収まるまで僕のペニスを胸で挟み込んだままにした。
想像以上の気持ち良さに僕は十分に満足だった。
彼女は喉や胸の谷間に飛び散った精液をティッシュで拭き取り、僕のペニスの周りもキレイに処理してくれた。
そして、僕のがまだ勢いを失っていないことを確認していた。

「ねぇ?・・・次はわたしの番ね」

僕はベットで仰向けになり、その上に彼女が跨った。
騎乗位はあきながいちばん好きな体位だった。自分のペースで動けることと、乱れた姿を下から見上げられることに興奮するからだそうだ。
彼女は器用な手つきで前傾で直立している僕のペニスを自分の秘部に挿入し、少し位置を変えながら膣内の収まり具合を確かめた。

(ぬぷっ…)

キツく締まった膣にペニスが絞り上げられる。彼女は腰を上下に動かして一番気持ちの良い部分を繰り返し刺激する。

「アッ…アッ… アッ…アッ…イイッ!」

僕は仰向けで彼女がよがる姿を見上げる。大きな胸が体の上下に合わせてぶるん、ぶるんと揺れていた。
僕は両手でそれらを下から鷲掴みにしてやる。

「アッ…アアンッ!こっ…こら…ノブくん…アンっ!」

手に余るGカップバストの重量を楽しみながら彼女の興奮が高まっていくのを眺める。時々、腰を突き上げて変則的なピストン運動を加えてやる。

「アッ…ヤッ… アッ…アッ…アンッ…」

サラサラの髪を大きく振り乱しながら彼女は快感の頂点に向かって駆け上がっていく。僕は胸から両手を離し、彼女の小さな手と合わせる。
あきなは僕の手を痛いほど強く握りながら一定のペースで腰を上下に動かし続けた。

「アアッ…イイッ… イッ…イクッ…いっ…ちゃああうっ!!」

体を弓なり大きく仰け反らせて彼女は絶頂に達した。そしてしばらく僕の手を掴んでふらふらと揺れていたが、へたり込むようにして僕に覆い被さってきた。
彼女の幸せそうな顔を見ると相当気持ち良かったんだなと思った。一般に男性は下半身のみに快感を感じるのに対して女性は全身で感じ、しかも男性の数倍は気持ち良いと言うからかなりのものなのだろう。
ぐったりと力の抜けた体を抱きながら彼女のことを愛おしく思った。
お互いに忙しくもともと月に一度くらいしか会ってなかったので、正直なところ3ヵ月間あきなと会えなくてもそれほど寂しいと思ったことはなかったが、このように彼女からは求められていたことを知って愛情が大きく増したように思う。

(ふにゅっ)

手を彼女の腰に廻すと今までそこに無かった脂肪の層があるのがわかった。ダンスのレッスンなどで鍛えられていた体がこの3ヵ月の謹慎生活ですっかり弛んでしまったことがわかる。
下半身のボリュームも同様に増している。ただ、このむにむにとした柔らかさが性的なエロさを増長させていることも事実だった。彼女は明らかに"気持ちいいカラダ"に成長を遂げているのだった。
彼女はこれからどうするのだろうか?ふと、先のことが気になったので聞いてみた。

「これからのこと?そうね…事務所は私を早く復帰させたいみたいだけど、あまりなんにも考えてないわ…ノブくんは?」

「あと2ヵ月もすれば世間は僕のことを忘れてしまうさ。メディアに出ることはやめて前までの生活に戻るよ。
それでもまだ騒がれるようなら、しばらく海外で暮らすのも悪くないと思ってる。」

「えーっ!ずっるーい!わたしを置いて海外に行っちゃうわけー?ヒドイ!ひどすぎルッ!」

「ああ、いや、ものの例えの話しだよ。例えばの…」

「ノブくんてさ!たまにそうゆう人間味のないこと言うよね!ウソでも二人で一緒に海外で暮らさないか?とか言えないわけ??」

彼女がこんなに感情をむき出しにして怒るのは珍しいことだった。

「ほとぼりが冷めるまでの間、という意味だよ。も、もちろん、あきなが良ければ連れて行くさ。」

「へー、どーだか。完全に一人で行くつもりだったくせに」

10歳も年下の彼女にやり込められて僕としては立つ瀬がなくフォローするので必死だ。

「二人で世界中のリゾートを周るのもいいかも知れないな。どこかのハリウッドセレブみたいだけど…」

「わたし、英語は喋れないからねー」

「大丈夫だよ。今は優れた自動翻訳機があるからね。どの国に行っても大丈夫さ」

「…実はわたし、もうグループに戻るつもりはないの。これだけ迷惑かけてるってこともあるけど、もともとはわたしアイドルじゃなくて演劇がやりたかったこともあるし」

「チーム47を辞める?」

「うん。演劇の勉強をさせてくれるって言うから今の事務所に入ったんだけど、いつのまにかグループに入れられてアイドルしてる。
しばらくしたら一人の仕事もさせてもらえる筈だったけど人気が出ちゃってそういう訳にもいかなくなった。」

彼女の意外な告白にしばらくの間沈黙が流れた。

「まさか、グループを脱退するためにスキャンダルを?」

「ち、ちがう!そこまでは考えてなかった。ノブくんに話しかけたのは何か惹かれるものを感じたから。ああ、この人も私と同じ目をしてるなぁって思ったの。」

グループに入れられて本意ではない活動をしていた彼女は僕を見て同じようなぎこちなさを感じたのだろうか。
確かに自分も世間に顔が売れてしばらくは有名人気取りで浮かれていた頃もあったが、プライベートが制限されて次第に窮屈な生活を強いられることになった。
そして、テレビで求められるキャラクターを演じるうちに自分とは誰なのかを見失いかけていたのは事実だった。
同じように彼女も清純派アイドルの看板が大きくなりすぎて本当の自分を持てなくなっていたのかもしれない。

陽は傾き、夕暮れ時になりかけていた。彼女は性的に満たされたせいか少し落ち着いて穏やかになり、部屋着を着ると紅茶を淹れてくれた。

「ご飯食べるよね?何か頼もうと思うんだけど」

夕食は彼女のお気に入りのデリバリーを頼んでくれて二人でゆっくりと食事をした。

帰りの車の中でも僕はずっとあきなのことを考えていた。チーム47を脱退したとしてその後はどうするのだろうか?きっと彼女は漠然としか考えていないのだろう。
演劇の道に進むのならそれなりに勉強する必要はあるし、事務所のバックアップも必要だが推してもらえるかは疑問だろう。
彼女が海外で一緒に暮らすと言ったのは本気だったのだろうか?感情に任せて言っただけだと思うが、そのときの言葉が僕の頭の中を回り続けていた。