膨乳バトル烈伝 マリカ

ブラン 作
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エピローグ

「これから表彰式に移ります!会場はもう既に盛大なマリカ・コールが響いています!それでは登場してもらいましょう・・・マリカ・マルベリー!!」

"マ・リ・カ!"

"マ・リ・カ!"

"マ・リ・カ!"

(ワァーーーーーッ!!)
(キャーーーーーッ!!)

わたしは大きな歓声と拍手に迎え入れられた。手を振り笑顔で応えながら花道を進む。バトル・フィールドの中央にはステージが準備されていてそこまで進むように言われた。 

「お馴染みのブルーのコスチュームに身を包んだマリカ。縦ストライプの水色のシャツにブルーのフレアスカート、頭にもブルーのカチューシャを着けています。
腰の後ろ側にはこれまたブルーの大きなリボンを付けています!さぁ、マリカ、表彰台に上がってください!」

段を上がって表彰台に立つと2人の女性が花飾りと花束を持って歩いてきた。

「頭に冠がかけられ花束が渡されました!見事にグランドスラムを達成しましたマリカ・マルベリーに今一度、大きな拍手を!!」

(ワァーーーーーッ!!)

「さぁ、そしてトロフィーが渡されます!副賞は賞金10万シリング!さまざまな賞品も贈られます!もちろん、今回マリカにはマグノロワ市民権が授与されることになってます!では、さっそくインタビューをしてみましょう!」

何万人もの視線がわたしに向けられていた。人々は熱狂しわたしに熱烈な声援を送ってくれていた。

「まずは、おめでとうございます!」

「ありがとうございます!」

「今の気持ちはいかがですか?」

「とてもうれしいです。」

「最終戦、最後まで展開の読めないバトルでしたがどうでしたか?」

「とても厳しかったです。リードされていましたから、勝てたのが信じられないくらいです。」

「女王カミラを破りましたが今のお気持ちは?」

「運が良かったと思います。」

「賞金は何に使いますか?これまでの賞金総額を足すと35万シリングほどになりますが?」

「そうですね…離れ離れになっている家族を探したいと思ってます。そして家を借りて一緒に住みたいです。」

「なるほど!お幸せになることを願ってます!まだまだ観客の興奮は収まりませんがこの辺で!マリカ・マルベリーにもう一度盛大な拍手を!」

(キャーーーーーーッ!!)
(ワァーーーーーーッ!!)




砦に戻ると多くの人が出迎えてくれた。
砦を守るマグノロワ兵たち、砦で生活する人々、医務室の先生と看護師、衣裳室の女性などほとんど全ての人がわたしに拍手で祝福をしてくれた。しかし、何人かいる教官の中にカミラの姿は見当たらなかった。
わたしは出迎えの人たちと喜びの言葉を交わした後、皆に見守られながら中へと入っていった。

訓練場は誰もおらずガランと空いていた。
もしかしたらここにカミラがいるかもしれないと思ったが彼女の姿はなかった。
もしかしたらこの砦を去ってしまったのかもしれないと不安になった。
わたしがここで1人で練習していると時々、カミラが見ていてアドバイスをくれたのを覚えている。勝ち進んだ最後のバトルの相手がまさか彼女だとは夢にも思ってなかった。

「マリカさん」

「教官!」

「泣きそうな顔。どうかしたの?」

「まさか教官がBEレジェンド、カミラ・ファンベルゲンだったなんて…」

「ふふ。自己紹介はしてなかったわね。まさか、私がここから居なくなるとでも思った?それはないわ、ここは私の家だから」

今日戦った相手とこうして話しているのが不思議だった。少しの沈黙があってカミラが口を開いた。

「マリカさんはこれからどうするつもり?」

「わたしは離れ離れの両親と弟を探すつもりです。どこにいるかもわからないですけど…探し出してまた一緒に住むつもりです。」

「そう。うまく見つかるといいわね・・・もし、探すあてがなければしばらくこの砦にいなさい。あなたが今、街を歩くと大騒ぎになるわ。ここの警備兵たちなら何か情報を持ってるかもしれないし。」

「ありがとうございます!」

「ご家族が見つかって一緒に住むことができたら…またバトルしましょう。次は絶対に負けないわよ!」

「はいっ!」



マリカ・マルベリーの家族はすぐには見つからなかった。イーグル国からマグノロワに連れて来られる途中で離れ離れになり、何処で何をしているか何もわからなかった。
それでも砦の人達に協力してもらい、時には変装して街を歩きながら少しずつ情報を集めた。
長い月日が経ち、ようやく母親の居場所がわかった。彼女はマグノロワ郊外の農園で働かされていた。マリカは農園主と交渉し、多額のお金を払って母の身柄を引き取った。
父親と弟は辺境の鉱山で鉱夫となっていた。父は痩せて頬がこけており、弟は背が伸びて体が一回り大きくなっていた。家族の身柄を引き取るためにマリカは賞金の大半を費やしてしまった。
家族が揃うとマグノロワの市内に小さな家を借りて住んだ。彼女は市民権を得たとはいえ、両親と弟を連れてイーグル国に戻ることは許されなかった。
それでも彼女とその家族は幸せに暮らしたということだった。
彼女はその後も時々、BEバトルに出場した。多額の賞金がその目的だった。マリカはお金が貯まったら郊外に農場を買いそこに家族で引っ越そうと考えているそうだ。
現在もマリカの連勝記録は止まっていない。カミラ2世との呼び声も高く、相変わらずファンの人気も高い。
いずれ彼女がレジェンドと呼ばれる日も来るのかもしれない。


END