森エルフさんの巨乳願望

ブラン 作
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5 思惑だらけの身体測定

5月の休み明けの学校で女子達が少しそわそわとしていました。例年この時期に健康診断があり、その日にちが決まったと連絡があったからです。
健康診断では身長と体重を測定するほか、視力、聴力の検査と内科検診があるそうです。
人間の女の子はすごく体重を気にするようであまり増えていないことを願ってるみたいです。背が伸びるとそれに合わせて増えるのは普通のことだと思うのですが。
私はこれまでに身長や体重を気にしたことはありませんでした。測ること自体しませんし、エルフ同士でもそれが話題になることはありません。
人間の女の子は他人と比べて自分がどうなのかをすごく気にしているようです。

「いいよなー、エルは背が高くてスタイルいいもんねー」

そう言うのは背が低いことを気にしている矢野みのりです。仲良くなってお互いを下の名前で呼んでいます。
私は自分の身長よりもみのりの大きな胸の方が羨ましいと思うのですが、それも気にしているようなので口には出せません。

「私もエルのように細くなりたいのよね〜。でも、休みの間に少し太っちゃったかも??健康診断までにダイエットしなきゃ!」

そう話すのは吉川かえでです。
彼女の身長は女子の平均くらいですが、体重は平均よりも少し上のようです。
彼女が言うには、胸はないのに下半身は太くて安産型な体型のが悩みなのだそうです。安産っていいことなんじゃないの?とエルフ的には思いますが気にしているみたいなので口にはできません。
あと、ヘンに思うのは身長は言ってもいいのに、体重はダメだということです。私は背が高いのでよく身長を聞かれます。分からないと言うと変な顔をされてしまいます。
みのりの身長は148センチ、かえでは157センチだそうですが、体重は聞いても教えてくれません。
今度の健康診断では私たちは順番に測定するはずですので二人の体重は私にわかってしまうでしょう。

クラスの他の女子たちもかえでと同じように健康診断に向けて節制を始めたみたいです。
給食の量を控えたり、カロリーが高そうなものを残したり、男子にあげたりしていました。カロリーというのは食物の熱量のことで、脂質、糖質、タンパク質を多く含むものはカロリーが高く身体に蓄積されやすいのだそうです。
私のまねをして食事をサラダだけにするチャレンジも流行り始めました。人間とエルフでは身体の作りが違うのでやめた方がいいと思いましたがそれも言えませんでした。


いよいよ健康診断の当日、私たちは上下ジャージ姿になって保健室へ向かいました。他クラスの女子達の後ろに出席番号順に並びます。
私は後ろから3番目、私の後ろは矢野さんと吉川さんです。
女の先生の指示に従って生徒たちが機械的に検診を受けていきます。

先ずは身体を測ります。測定器の決められた位置に立つと保健の先生が頭に板を当ててスケールの値を読み取ります。

「森中エルさん…170.3センチ」

私の身長は男の子の平均よりも高めです。もちろん女子の中では一番です。
後ろの二人も私が気になるらしく測定の様子を見ていました。
次は体重です。秤の上に乗るように言われました。服の重さは差し引かれるように設定されているみたいです。

「森中さん…46.1キロ」

体重計にデジタルで数字が表示されます。
先生は紙に鉛筆で私の身長と体重の数字を書き込みました。そして次の視力検査の方へ行くように言いました。
私が降りるとみのりが計りに足を乗せました。

「矢野さん…45.3キロ」

先生が数字を読み上げるので普通に聞こえてしまいます。私とは20センチほど身長差がありますが体重は1キロも変わらないのには少し驚きました。
私はその次のかえでの体重も聞いておこうとその辺りにいました。

「吉川さん…51.8キロ」

私より5キロも重いんだ、と思いました。
測定結果を知られたのに気が付いた彼女がキッとこちらを睨んで言いました。

「絶対言わないでよ!言ったら絶交だからね!」

かえでとみのりにはそれぞれの体重を誰にも言わないということを約束させられました。
言うつもりはありませんが、そんなに秘密にしなければならないことなのかと思いました。
視力と聴力の検査を終え、内科検診の番になりました。診察室の前には丸イスが並んでいて順番待ちする女子が座っていました。
順番が回ってくると一人ずつ控え室に入り、ジャージの上を脱いでブラのホックを外しておくように言われました。
私はジャージをカゴに入れて後ろ手でホックを外しました。前の子が出てくると診察室に入りました。
カーテンの奥には男性の医師がイスに座っています。

「森中エルさん、だね?」

「はい」

「では、イスに座ってこっちを見て下さい。」

座ると先生は二つの手を私の目の下にあて目の周りの状態を見ました。

「シャツを上げて胸を出してください。音を聴かせてもらうんでね。」

白いシャツをブラと一緒に捲り上げます。お医者さんといっても男の人、少し恥ずかしさはあります。ですが、私は言われたように胸を見せました。
先生は首に掛けた聴診器を手にし、私の平らな胸に近づけました。

(ひゃっ!)

聴診器の黒いゴムがひやりと冷たくてびっくりします。同時に乳首が硬くなってツンと尖っていました。

「次は背中を見せてください。」

私はイスをくるりと回して背中を向けました。先生は同じように聴診器を当てた後、背骨に手を添えて曲がりがないか見たようです。

「はい。終わりました。いいですよ。」

「ありがとうございました。」

私が診察室を出て行くと代わりにみのりが入って行きました。白いシャツを大きな胸が盛り上げていました。
先生はみのりの豊かな胸を見てどう思うんでしょう?中3にしては立派だな、とか、前の子とは全然違うな、とか思うんでしょうか?それとも慣れていることなので何とも思わないのでしょうか?
私はそんなことを考えながらジャージを着て教室へと戻っていったのでした。