森エルフさんの巨乳願望

ブラン 作
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10.フードコートは地上の楽園

かえでが休憩したいと言い出したので服を見に行く前にフードコートに行くことになりました。以前に来た時に前を通りましたがあの時の興奮が蘇ってきました。
ものすごく広いスペースに様々な料理が売る店が並んでいます。お昼の時間は過ぎていますが、大勢の人々がテーブルについて思い思いに食事を摂っています。
私たち三人は一息つくために空いているテーブルを探して席に着きました。

「ここに来たらスイーツも食べたいところだよね〜」

かえでは飲み物だけでなく何か食べるつもりのようです。

「ダイエット中じゃなかったっけ??」

みのりがすかさず突っ込みました。

「たくさん歩いたから今日は大丈夫なの!みのりとエルは何か食べないの??」

私は人間の食べ物が食べられません。
叔父さんがエルフが食べられるものもあると言ってましたが種類が多すぎてどれなのか分かりません。

「私はお茶だけにしようかなー。みんなは気にせずに食べてくれていいから…」

私は二人に向かって言いました。
みのりは突然何かを思い出したようでした。

「ねえ、エル。"ビーガン・プリン"っていうのがあるわよ。この間、テレビで紹介してたんだ。動物性の食材は一切使わずに作られているんだって。ココナッツミルクとかぼちゃを使ってるとか言ってたかなー」

それが叔父さんが言ってた食べ物かしら?でもテレビで言ってたのなら本当のことなのでしょう。

「ココナッツミルク?」

「南国のヤシの木になる実からとれる甘くて白い液よ。エルはロシア育ちだから知らないのね。」

植物から採れるものなら大丈夫そうです。私はそれを食べてみることにしました。
みのりはマンゴーアイス、かえではいちごパフェをそれぞれ窓口まで行って注文しました。
みのりのマンゴーアイスと私のプリンはすぐに出てきましたが、かえでのパフェは少し時間がかかると言われました。
マンゴーアイスはオレンジ色をしたシャーベット状の食べ物です。マンゴーも南国から来た果物だと言うことです。
ビーガン・プリンは丸いガラス容器に入って出てきました。色は赤みがかかった黄色をしています。寒天を固めたような食べ物のようにも見えます。
しばらくしてかえでが呼ばれました。トレイにいちごパフェを載せて戻って来ます。
パフェは塔のように積み上げられていて半分に切ったいちごで飾られていました。

「すごい!それ一人で食べられるの??」

「もちろん、余裕」

「食べる前に撮影ね〜」

かえではカバンからスマートフォンを取り出しました。各々のスイーツを持ち上げてその様子を撮影します。また、私たち三人が入るように肩を寄せ合います。

「エル、もうすこし頭下げてよ。」
「マンゴーはもう少し上に」
「いちごパフェが大き過ぎる、入るかな?」

撮影が終わるとようやく食べることになりました。
私はスプーンでプリンをひと掬いし、まず香りを嗅ぎました。ココナッツミルクの甘い香りが漂ってきます。そしてそれを口の中に入れました。

「甘ーーい!」

強烈な甘味が口の中に広がりました。今まで経験したことのない甘全身が蕩けそうになるくらいの甘味です。
私たちはビーツと呼ばれる野菜から砂糖を取り、料理やお菓子に入れることはありますがほのかに甘くする程度です。人間が食べるスイーツには驚きました。

「エル?甘いもの苦手だったの?」

「そういう訳じゃないんだけど…ちょっとびっくりして」

「そんなに甘い?ちょっともらっていいかな?」

私はみのりとかえでに少し食べてもらいました。

「うん。おいしい。そんなに甘く無いけどなぁ」
「そうねー。こっちのマンゴーアイスの方が三倍くらい甘いわよー」

私は二人に助けてもらいながらプリンを最後まで食べましたが、少し食べただけなのにお腹がいっぱいになりました。
かえでが山盛りのパフェを一人で平らげてしまったのにはまた驚きました。

その後、私たちは服を見に行きました。
モールにはいくつものショップが入っていて星の数ほど服が売られています。私たちの年代向けのショップもたくさんありました。
飾られていた服はどれも可愛くて目移りしてしまうのですが、下着を買ってしまったので服を買う余裕はありません。
なので、出来るだけよく観察しておいて後で真似して作ってみたいと思いました。
かえでは夏物のシャツとミニスカートを買いました。こうやって友だちとショッピングをするのはとても楽しく、また三人で来たいと思いました。

その夜、叔母さんに今日の出来事を話しました。
言ってくれたら下着も作ってあげたのにと少し申し訳けなさそうでしたが、私は買ったものを手本にして自分で作ってみようと考えているの、と説明しました。
叔母さんは、家にある素材は自由に使っていいし、分からないところがあったら教えてくれると言ってくれました。
夕食の時間になってもあまりお腹が空きませんでした。おそらく昼間に食べたビーガン・プリンのせいです。
ココナッツミルクの香りと甘さがずっと胃の中に残っているような感じでした。