森エルフさんの巨乳願望

ブラン 作
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19 秋の文化祭本番

11月に入って、私は髪をバッサリ短く切りました。文化祭で男装をするということもありますが、前からちょっとショートにしてみたいなと思っていたのです。
人間は美容室に行って美容師に髪を切ってもらうそうですが、エルフはまじないを使って自分で髪を整えます。
子供の頃から自分でするので慣れたものですが、こんなに短く切るのは生まれて初めてのことでした。
背中の中程まである長い髪を首が見えるくらいの短さにしました。

「こんな感じかな… 変じゃないかな?」

雑誌のモデルの髪型を真似て見ました。叔父さんと叔母さんの反応を見てみたいと思いました。

「エルちゃん、思い切ったねぇ!いい感じだよ」

「まぁ、かわいいわ〜。私も短くしようかしら?」

評判はなかなか良かったので少し安心しました。
クラスメイトのみんなはとても驚きました。

「エ、エル??髪切ったの??一瞬、誰だかわからなかった!」
「バッサリいったねー。何かあったの?」
「きゃあ、カッコいいわ〜」

男の子たちの噂話も聞こえてきました。

「誰かと思ったら森中エル…か??かっ、カワええ…」
「文化祭のために切ったんか?気合い入ってるなー」
「あの巨乳にショートカットの組合せは反則だよな」

男女共にショートヘアの反応が良かったのには安心しました。
それとは別に"巨乳"と言われたことは内心嬉しく思いました。
制服のボタンを止めていると胸の膨らみはあまりわかりませんが、ジャケットを脱ぐと盛り上がった胸がシャツを持ち上げて皺を作ってつくるので膨らみがかなり目立ってしまいます。
シャツ姿や体操着のとき、男の子は時々私の胸元をチラッと見るのですが、私は見てるなー、と気づいてしまいます。
そんな男の子の視線をいやらしいと言う女子もいますが、私はちょっとかわいいなと思ってしまいます。
大きくなった私の胸をもっと見て褒めてくれたらいいのになとも思います。

放課後、明日に迫った文化祭の最終準備です。明日のためにステージの歩き方やポージングも練習してきました。衣装もようやく出来上がったところでそれに袖を通します。

「丁度だと思うんだけど…」

デザイナーで衣装作製係のかえでは不安そうに私が着替える様子を見ていました。
コスプレ用のブラで潰しているお陰で胸はペタンコになっています。かなり窮屈ですが暫くの我慢です。
フリルの付いた華やかなシャツの上な黒いスタイリッシュなスーツのジャケットを羽織ります。下は細身のスラックスを履き、足元は黒の革靴です。

「うん!いいみたいよっ!」

私がそう言うとかえでは安心して笑顔になりました。

そして、いよいよ文化祭当日。
男女のモデル10名はステージ裏で待機していました。
男子の女装の中にはウケ狙いの変な衣装もあり、笑わずに待っているのは至難の業でした。しかも、男子が変顔をして笑わせようとしてくるので目を合わせないように必死でした。
前のステージが終わり、私たちのクラスの番が回ってきました。
ステージ係の準備が済むととうとうジェンダーレス・ファッションショーが始まりました。
ノリのいい音楽がかかり照明が落とされます。モデルは女子、男子が交互に出て行きます。最初のモデルが歩くと手拍子が起こりました。そしてときどき声援が飛びました。
ステージを端まで歩き、中央でポージングをして戻ってきました。
私の出番は真ん中の5番目です。やはり緊張はします。出番は刻々と近づいてきます。

「エルー!」
「キャー!カッコいい!」

私がステージを歩き始めると女子から多くの声援がかけられました。

「えっ、女の子なの?すっごいイケメンじゃん」
「何組の何て子なの??」
「ステキ〜!わたし、ファンになっちゃうかも」

男の子からの声援は聞こえませんでしたが、女の子からはかなり評判が良かったようでした。
全てのモデルが歩き終わりファッションショーは無事に終わりました。
先生たちからの評判も良かったようで担任の先生も喜んでいたみたいです。