森エルフさんの巨乳願望

ブラン 作
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27 合格発表と卒業

3月に入り、高校の合格発表がありました。
私は無事に合格、受かりました。かえでとみのりも第一志望の高校に受かったそうです。
みんなでお祝いをしたいところですが、この後の別れのことを考えると淋しい気持ちの方が先になってしまいました。
私は森に帰るので、クラスメイトたちには"父親の仕事の都合でロシアに戻ることになった"と言わなくてはなりません。
自分が本当はエルフであることを告白したい気持ちがあります。でも、そんなことをするとエルフの掟に反することになり、まじないを使ってみんなの記憶から私の存在を消さなくてはならなくなります。そんなこと絶対にイヤです。

さて、ダイエットの状況ですが…
少し痩せました。現在の体重は66.5キロです。必死に努力を続けたお陰でスタートしてから1ヶ月半で1.6キロ減りました。でも、冬休み前の体重にはまだまだ届きません。一度太ると痩せにくいことが身にしみてわかりました。

卒業の日がだんだんと近づいてきました。
ロシアに帰るとは言い出しにくくてまだ言えてません。今日言おうと思って学校に来るのですが、言い出せずに家に帰る日々が続いています。

「エルちゃん、ちょっといい?」

部屋でトレーニングをしていると叔母さんに呼ばれました。
一階のダイニングテーブルには叔父さんが席に着いていました。柄になく真面目な顔をしています。

「エルちゃん、そこに座って話を聞いてくれるかい。実はね、アニキと少し話をしたんだ」

「父と??」

「ああ。エルちゃんは今月、兄さんのところに帰る。そういう約束でウチに来ていたね?」

「はい。」

「もう1年。ここに居るとしたらどうだい?」

「ここに?もう1年ですか?私は嬉しいですけど… でも、父が」

私の父は厳格な人で一度言ったことはまず曲げることはありません。父が1年と言ったら1年です。もう1年居るということは想像すらしていませんでした。

「エルちゃんが店を手伝ってくれるお陰で商売は順調でさ。もう少し手を広げたいと思っているんだ。だから、叔父さんとしては、引き続き店を手伝ってくれるととても助かるんだよ。それはイヤかい?」

「そんなことはありません!お店のお手伝いは楽しいし、お小遣いも貰えるし。私は全然構わないのですが…」

「そこで兄さんを説得しにいったんだ。あの通りの頑固頭だからなかなか首を縦に振らなかったよ。だけど、最終的には折れてくれた。
エルちゃんは学校の成績もよくて高校にも無事に受かったし、うちの店も一人で任せられるくらいしっかりしている。
人間社会には馴染んでいるし、一人前のエルフとしてもちゃんと育っているってね。そう説明したら納得してくれたよ。
エルがそれでいいのなら好きなだけ居させていいってさ。」

「そうなんですか!やったー!」

「そうなんだ。だから、エルちゃんさえ良ければなんだけど…」

「はいっ!もちろんです!」

まさに急転直下とはこのことを言うのでしょう。私はまだ森には帰らなくてもよく、叔父さんの家に住みながらこちらの高校に通ってもいいことになったのです。

「一度、顔を見せて欲しいとお義姉さんが言ってたよ。春休みは忙しいから無理かも知れないと言ったら、夏休みには帰省するようにエルちゃんに伝えておいてくれってさ」

「はいっ」

夏休みまでならもう少しダイエットできていると思います。帰ったときに驚かれないようにもうちょっと痩せないといけません。
それから、この大きなバストにも驚かれてしまうでしょう。こんな大きな胸をしたエルフの女性はいませんから。
ところで、私の胸はまた大きくなりました。ダイエットに関係なく胸は成長を続けているみたいです。先月、Oカップになったと言いましたが、さらに1サイズ上がってPカップになりました。
豆乳はとっくにやめていますが、胸の成長は何故だか止まってくれません。
もしかしたら、豆乳が発育のスイッチをオンにしてしまって、それが元に戻っていないのかもしれません。
叔母さんは心配しなくてもそのうち収まるよと言ってくれるのですが、高校生になったら私の胸の成長は止まるのでしょうか?
それは神様にしかわかりません。



卒業式を終えて、その週の週末に私はかえでとみのりの3人でバスに乗ってショッピングモールに出かけました。
まだ雪は積もっていますが、長い冬はようやく終わりを告げようとしていて日差しには春の気配が感じられます。

(ゆっさっ… ゆっさっ…)

「ごめーん、待った?」

「エル、遅いよ〜。バス行っちゃったじゃない!」

大きな胸のせいで足下が見えないので、冬道を歩く時は特に気をつけなくてはなりません。

(たぷんっ…)

ゆっくり歩いてきたらバスに乗り遅れてしまいました。

「あれ?みのりは?」

「まだよ。みのりも遅刻〜」

しばらくしてみのりがやって来ました。
Iカップがコートの胸元を盛り上げていますが、私の膨らみに比べたら小さくみえてしまいます。

「ごめん。待ったー?」

「バスが行っちゃったよ!仕方ないわね。次が来るまで待つか〜」

3人並んでバス停のベンチに腰かけました。
4月になったら3人は別々の高校に進みます。こうやって並んで座るのももしかしたら今日が最後になるかもしれません。

「今日はなにする〜?」

「エルの下着を買いに行くんじゃないの?」

「エルのサイズなんて売ってないわよ」

「今日は買わないわ」

「市販品はJかKくらいまでだもんね」

「エルの胸さぁ、またおっきくなってない??」

「うーん、ちょっとだけね」

「少しくらい私に分けてよ〜」

「それなら私のも分けてあげるー」

かえでの胸はAカップから変わりません。豆乳を大量に飲んでみたそうですが効果はなかったらしいです。
みのりのIカップと私のPカップに挟まれると反対に可愛く見えちゃいます。

「そろそろバスが来るんじゃない?」

「みんなでお茶するでしょ?私、食べたいスイーツがあるんだ」

「かえではダイエットはやめたの?」

「絶賛実施中よ。でも、今日だけはいいのよ。みのりは?」

「私もダイエット中。だけど今日だけは解禁するー」

「じゃあ、私も解禁して3人でお祭りね!合格祝い、兼、卒業祝い!」

バスがやって来たので3人で乗り込みました。ショッピングモールに着いても会話は途切れることなくずっと喋りっぱなしでした。
別々の高校に進んでも、これからも3人はずっと友達のままでいたいと思います。


END