短編集 〜豊・乳・ワールド After〜

ブラン 作
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N クラスのニューマドンナ


鹿島ちあきの胸はでかい。
校内ではダントツでナンバーワンだし、恐らく日本中探してもこれだけ大きな女子高生はそうはいないだろう。
彼女が僕の住むマンションに引っ越してきてたまたま同じクラスに転入してきたのは二週間前のことだ。

(ユサッ…)

彼女の席は僕のとなり。なので否応なしに巨大な膨らみが視界に入ってしまう。
胸が重いのだろうか、いつも机に半分ほど乗せている。

「ねぇ。今って何ページの話してるの?・・・あっ、そうなんだ?うん、ありがとう」

前の学校と授業の進み具合が違うらしく、よくわからないときは僕に尋ねてくる。性格はかなり真面目で勉強には熱心だ。
休み時間。彼女は仲良くなったクラスメイトの女の子達とおしゃべりをしたり、そうでない時は窓の外を眺めていたりする。
時々、彼女の胸の話をしているときは聴いていない振りをしながら聞き耳を立てている。
クラスの女子達はどうすれば胸が大きくなるのかと彼女に聞くが、これといって秘訣などはないと言う。胸のサイズを聞かれても彼女ははっきりとは答えない。どうやら胸について尋ねられるのがあまり好きではないようだ。
人からは羨ましがられるが、規格外に大きな胸を彼女はコンプレックスに感じているのかもしれない。 
これも女子達から聴こえてきた話だが、鹿島さんが着けているブラは聞いた事のないブランドで、恐らく特注で作ったものらしい。
規格外でKカップより大きいのではないかという噂だ。
校内では既に彼女は有名人になっている。
アイドルグループにいてもおかしくないほど可愛いルックスに超がつくほどの巨乳の組合せなのでどうしても目立ってしまう。他クラスの生徒が覗きに来ることもある。

「あ、帰る?」

特に二人とも合わせているわけではないが、帰り道が同じなので僕は鹿島さんと一緒に帰っている。僕が彼女に学校までの最短ルートを教えてあげたことが発端となっている。
彼女は友達との会話を切り上げると鞄を持ち上げて肩に担いだ。

(たゆんっ…)

クラスの男共は恨めしそうな目で僕の方を見ていた。もちろん、鹿島さんと付き合っている訳ではないし、僕のような平凡な男が付き合ってもらえるとも思っていない。
単に帰る場所が同じというだけのことだ。
鹿島さんはあまり喋る方ではなく僕もあまり喋らないので帰り道は話が途切れることが多い。それでも僕はそれなりに努力はしていて、僕の言ったことで彼女がクスクス笑ってくれるとすごく嬉しくなる。

「鹿島さんは部活とかどうするの?」

「うーん、迷ってる…」

僕はいわゆる帰宅部なので彼女にアドバイスできる立場にはないのだが。

「なにで迷ってるの?」

「転校してきて今は勉強についていくので精一杯なの… だから部活はよそうかなって…」

「そうなんだ」

「やっぱり学生の本分って勉強じゃない??まずはそこそこ良い成績をとらないと」

鹿島さんは見た目によらずガリ勉キャラである。僕らはポツリポツリと会話しながら歩いた。彼女の大きな胸は歩くだけでユサユサと揺れ、それが僕の視界に入ってくるのだが出来るだけ注視しないように気をつけた。
彼女の話によると前の学校よりも今の学校の方が授業のレベルが高く、前に進んでいるらしい。なので、追いつくために家でも相当勉強しているようだ。

「特に数学と化学はもともと苦手なのよね。だから置いていかれないように頑張らないと」

「文系タイプなんだね?僕はどっちかというと理系の方かな」

人に自慢できるほどの成績ではないが理数系の科目についてはまあまあの出来だ。

「理数系が出来るなんてやっぱり頭がイイんだよ。私なんかとにかく頭に詰め込んでいるだけで理解してないからダメなのよね…」

「そんなことないと思うけど」

マンションに到着すると僕らは別れてそれぞれの家へと帰った。

一週間ほど後、帰り道に彼女はこんなことを言った。

「ねぇ?もし良かったらなんだけど… 今度、わたしの家で一緒に勉強しない?分からないところがあって教えてほしいんだ」

「えっ、別にいいけど」

鹿島さんと二人で勉強会だなんてさらに仲良くなれる願ってもないチャンスだ。
もしかして僕に気があるんじゃないか?と勘違いしてしまっても仕方がない。女の子が部屋に呼んでくれるなんて相当僕に心を許してくれている証拠だろう。
次の日、学校から家に帰ると服を着替え、勉強道具をカバンに詰めて鹿島さんの家を訪ねた。

(ピンポーン)

「は〜い!あら、こんにちは。いらっしゃい」

玄関で出迎えてくれたのは鹿島さんの母親で、40歳過ぎのその美しい女性とは僕は既に面識がある。
母親の後ろから顔を覗かせた鹿島さんは既に制服からカジュアルなフード付きのスウェットに着替えていた。

「上がって、こっちよ」

僕は靴を脱ぐと鹿島さんの部屋に案内された。間取りはうちの家と同じだが鹿島さん家は角部屋で窓が多く、鹿島さんの部屋にも窓があった。うちよりも階層が高いので景色も良く見渡せた。
僕は初めて入る女の子の部屋に緊張していた。勉強机とベッドがあり、本棚とローテーブルがあった。良い香りが漂い、全体的にピンク色で統一されていた。

(女の子っぽい部屋だな。当たり前だけど)

床にはフカフカとしたラグが引かれていて僕はそこに座るように言われた。
母親が飲み物を持ってきてくれてテーブルの上に置いた。

「どうぞ、ごゆっくり…」

美人のお母さんはニコニコとしてなんだか楽しそうだった。
反対に僕は緊張して楽しいどころではなかった。ピンク色の部屋は落ち着かないし、鹿島さんとの距離もすごく近い。彼女の胸の膨らみも目と鼻の先にある。
彼女はテーブルに教科書と参考書を広げて僕にわからないところを訊いた。
勉強のことだけを考えるように集中すると緊張は少しずつ収まってきた。

一時間半ほどしてから母親がお菓子を持ってきてくれたのでそれでひと息入れることにした。
ふと勉強机の上を見ると写真が飾ってあって、鹿島さんが剣道の面を抱えて友だちと笑っている写真だった。

「剣道やってたんだ?」

「うん。中学のときね。」

汗を流して爽やかな顔をした鹿島さんは今よりも少し幼かったがとびきりの美少女であることに変わりはなかった。そのまま清涼飲料水のポスターに使われても良さそうな感じだった。

「入るか迷ってた部活って剣道だったの?」

「ううん、違う。わたし、反射神経が鈍くって剣道は向いてなかったの。どちらかというと個人スポーツの方がいいかなって…」

剣道も個人競技じゃないかと思ったが、鹿島さんが言いたいのは相手がいるかどうかということらしかった。

「じゃあ、陸上とか水泳とかそういう競技?」

「そうそう。水泳部を考えていたの。全身運動になってダイエットにもいいって言うから」

「そうだったんだ」

もし鹿島さんが水泳部なんかに入っていたら、水着姿を拝むために男子の入部者が殺到してたに違いない。そもそも鹿島さんの胸を収められる水着があるかどうかは疑問だが。

「よかったらわたしの分も食べてくれる?」

彼女は母親が持ってきてくれたお菓子を指して言った。
 
「いらないの?」

「うん。今、ダイエット中で。」

「えっ?全然太ってないのに…」

「いろいろと事情があるのよ」

それ以上のことを聞くことは僕には出来なかった。鹿島さんは決して太ってはいない。考えられるとすればバストがとても大きいことを気にしているのかもしれない。もし痩せて小さくなってしまったらもったいないなと僕は思ってしまったのだが。
お菓子を平らげると僕達はまた勉強に戻った。

鹿島さんが転入してきてから一ヶ月が過ぎた。あくまでも噂だが、彼女のバストは転入時よりも少し大きくなったらしい。

(+2cm N→Oカップ)