育乳学園U

ブラン 作
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長い坂を登りきったところで学園の巨大な校舎が目に入ってきた。
峯山駅からバスに乗り、そこから徒歩で15分ほどの道のりを歩いてきた僕は春の陽射しのせいもあって額が少し汗ばんでいた。
峯山学園は言わずと知れた育乳の超名門校である。小・中・高校一貫で教育を行い、生徒の巨乳指数は常に全国でナンバーワンを誇っている。
教師、育乳指導員ともに国内最高レベルの人材を集めており、非常勤とは言えこのような学校の教師として採用されたのは全くの驚きで光栄と言うほかない。

大きな校門の前まで来たが閉じられていたので、教えられていた関係者用の通用門の方に向かって歩いた。校庭では小学校の3、4年生と思われる女児達がドッジボールのような球技をやっていた。
女の子の胸元にはほとんど膨らみは見られない。さすがの峯山学園でも成長期前の女児の胸まで大きくすることはできないようだ。

通用門には詰め所があり、受付らしい服装をした女性に自分の名前を告げた。
少しお待ちくださいと言われてその場で待っていたが、カウンター越しにその女性の胸元がかなり大きく膨らんでいるのが見えた。

(でかい…)

さすが峯山だなと思ったが、あまり凝視すると変に思われるので掲示物などを見る振りをした。そうしていると奥から別の女性が現れて自分の方に会釈をした。

「平野大樹様。大変お待たせ致しました。」

(ででっ…)

整った顔立ちにストレートの黒髪。清楚な雰囲気のこの女性は受付嬢よりもさらに大きな膨らみを張り出させていた。

(で、でかい…)

二人の胸の膨らみに驚かされたのと共に、いよいよ学園の中に足を踏み入れるという緊張で自分の足が少し震えているのがわかった。
峯山学園は先進的な育乳教育で知られ、全国に複数の学園を持つ学校法人グループである。その総本山にあたるこの学園は聖地と言っても過言ではないほどの場所だ。

「では、案内いたします。こちらへ。」

女性は手で方向を指して僕に付いてくるように言った。

(ゆさっ… ゆさっ…)

係の女性の後に着いてしばらく歩いた。なんと後ろからでも彼女の大きなバストが左右に揺れているのがわかった。何て大きなバストなのだろうか。
立派な校舎の中へと入る。長い廊下が続くのが見えたがそちらには進まずすぐの階段を上がった。そして二階に校長室があった。
学園は初等部、中等部、高等部の3つで構成されている。やって来たのは高等部のトップである校長のところであった。
女性が扉をノックして用件を伝えると中に入るようにと男性の声が聞こえた。
僕は校長室へと足を踏み入れた。

「ようこそ、峯山学園へ。平野大樹君だね?」

比嘉校長は大きく重厚なチェアから立ち上がって握手を求めた。比嘉校長は五十代半ばで背はやや低く恰幅の良い男性だった。

「初めまして。これからお世話になります。平野です。名前はオオキと読みます。」

「それは失礼。ヒラノ・オオキ…大きく育つのオオキですな?平野先生は国語の教員でありながら二級育乳師の資格もお待ちだと伺っているが?」

「はい。教師として働きながら独学で取得しました。」

育乳師というのは国家資格であり、資格を持つ者だけが医学生理的な育乳を行うことができる。1〜3級がありいずれも簡単ではないが、最難関の1級ともなれば誰からも尊敬され、女性は進んで乳房を差し出して来ると言われる。2級でも社会的地位は十分に高く、峯山に採用される決め手になったことは疑う余地がない。

「なるほど、それは心強い。任期は1年間と聞かれていると思うが、この学園と生徒のため存分に力を発揮していただきたい。」

「はい、わかりました。」

「平野先生には三年生を担当してもらうが、まずはこの学園のことを知ってもらわないといけない。今日と明日は新人研修を受けてもらう。クラスを担当してもらうのはその後だ。」

「承知しました。」

「先ずは学内を案内して、その後に先生を職員たちに紹介しよう…」

「よろしくお願いします。」

「松岡くん。先生に学園内を案内してくれないか?」

比嘉校長がそう言うと、校長室の外で待機していた先程の案内係の女性が入ってきた。

「はい。かしこまりました。」

松岡と呼ばれたその女性の膨らみはやはり巨大で、スーツはそれに合わせてピッタリと誂えられていたがそれでもなお苦しそうに前に張り出していた。

「では、まず初等部の方から案内いたします。比嘉先生、それでは行って参ります。」

「よろしく頼む」

校長室を出て扉を閉めると松岡さんと二人になった。そこで彼女は自分のことを紹介した。

「改めまして、こんにちは。秘書・広報グループの松岡美穂と申します。今から先生に学園内を案内させていただきますのでよろしくお願いします。」

胸元の名札に彼女の名前が書かれていたが、どうしても膨らみの方に気がいってしまう。

「とても豊満ですね。おいくつなんですか?」

胸の大きな女性にバストサイズを聞くことは敬意の表れでありマナーの一つだ。

「152センチ、3Zカップです。」

にっこり微笑んで彼女は答えた。

「それは素晴らしい。さすがは峯山学園のスタッフですね」

大きいとは思っていたが、いきなりのZ超えに心の中で歓喜の声を上げた。
高度巨乳化社会と言われる現代だが、Zカップなどテレビやネットなどの媒体でしかお目にかかれない。育乳師資格を持つ僕でも実際に見るのは初めてだった。今、それが目の前に存在しているのが信じられないくらいだった。

「うふふ。ありがとうございます。」

少しはにかんだ彼女の仕草が可愛らしかった。そして小さな声で言った。

「あの。もしよろしければ・・・あとで触っていただけませんか?」

育乳師に触ってもらうとバストが大きくなるという迷信があるのだ。僕が育乳師であることを彼女は扉の外で聴いていたのか、事前にプロフィールを見ていたのかどちらかだろう。

「もっ、もちろん。よろこんで。」

もちろん断る筈はない。3Zカップなどという異次元バストを崇めるチャンスなど滅多にない。そうなると学園の案内などどうでもよくなってきたが、仕事が先だと自分に言い聞かせた。

松岡さんとしばらく並んで歩き初等部の校舎までやってきた。

「峯山では初等部に入学した頃から育乳の下準備を始めます。成長期にバストを大きく育てるためにはその前から土台作りを進めておくことがとても大切です。」

普段から説明し慣れているのだろう。松岡さんは台本を読んでいるかのようにスラスラと説明を始めた。

「初等部のうちは心身共に健康的な身体に育てることに重きをおいています。よく食べ、よく遊び、よく眠るが基本です。特に現代社会ではパソコンやゲーム、スマートホンなどで夜更かしをする児童が増えていますが、峯山では夜9時就寝。就寝前の1時間は電子機器を見ないように指導しています。
体育でしっかり体力をつけると共に、夜ぐっすり眠れるよう適度な疲労を与えることも大切です。夜10時から深夜2時は成長のゴールデンタイムと言われますので、良質な睡眠をとって成長ホルモンの分泌を促すようにします。」

"成長期前の女児の育乳指針"を発表したのは峯山学園が最初である。これは峯山メソッドの一つとして数えられている。
畑で大きな実を収穫するためには十分な水と光と肥料が必要だが、それに加えて、土壌作りが大切だと言っているのに近い。
しっかりした地盤でないと大きな建物が建てられないのと同じだ。

「高学年になり第二次性徴が始まりますと、女性ホルモンの働きが活発化して乳房が成長を始めます。女性ホルモンの働きが優位になれば良いかというと話は単純ではありません。女性ホルモンの受容体は成長ホルモンによって生み出されますので両者を上手くバランスさせることがポイントになります。」

廊下を歩きながら教室で授業を受けている子供たちを見ていると、やはり高学年ではなかなか立派なサイズの子も見受けられた。
校舎を抜けて渡り廊下を進むとおしゃれな外観のカフェテリアがあった。

「ここは初等部が使う食堂ですね。峯山では小中高ともに給食です。育乳と食は切っても切れない大事なものですから食育は非常に大切です。初等部のうちは健康的な身体を作るために特にタンパク質を豊富に含んだ鶏のむね肉や白身の魚などの食材を多く使用します。」

食堂を通り過ぎると美しく整えられた中庭があり、次に中等部の校舎が見えてきた。

「ここからは中等部になります。中等部は各学年12クラスあり、1クラス当り30人までの少数制を取っています。これは高等部でも同じになります。少数制にするのは一人一人にまで目が届くようにするためです。中等部の時期はバストが成長するとても大切な時期です。成長には個人差も生まれ、精神的にも不安を抱えやすくなります。育乳だけでなく生徒の心身の健康面もしっかりケアするためには少数制がよいと峯山では考えています。」

所々にガーデンベンチが置かれており、休み時間なのだろうか2人の女生徒が腰掛けてお喋りをしていた。何年生かはわからなかったが2人ともIカップ以上はありそうな膨らみを持っていた。

「中等部の二年生で平均J〜Kカップくらいになります。もちろん個人差もかなりありますが。」

全国の一般成人女性の平均はIカップと言われているが、それを中学2年で超えてしまっているのはさすがと言うしかない。
中等部の校舎の前にも運動場があったが、初等部とは違って遊んでる生徒はいなかった。

「中等部では体育の授業で運動場はほとんど使いません。胸が成長してくると揺れは大敵になりますから激しい運動は控えさせます。
反対に体育館やプールを使うことが多くなります。体育館では器械体操やヨガなどを行い、動きの激しい球技などは行いません。」

体育館中を覗くと生徒達がチームに分かれて一対一の綱引きのようなゲームを行なっていた。何故と思ったがちゃんと理由はあるようだった。

「あまり長時間の運動もよくありません。有酸素運動を行なってしまうと脂肪が燃焼されバストのサイズダウンに繋がるからです。強度が高めで短時間の運動を繰り返す方がいいのです。」

単なるトレーニングでは飽きてしまうのでゲーム性を持たせるなど工夫もしているようだった。

「プールについては季節を問わずに利用できるようになっています。胸への負担が少ない運動として初等部から高等部まで授業に水泳を取り入れています。」

どこかのリゾートホテルのような明るくキレイに整備されたプールはとても学校の設備であるとは思えなかった。

「次は高等部になりますが、その前に峯山一郎の記念展示室をご案内いたします。」

峯山一郎は峯山学園の創設者である。
教育に“育乳”を取り入れることでの先駆者であり、我が国の巨乳化政策にも大きな影響をもたらした偉人である。
著作も幾つか残しており、そのうちの数冊は読んだことがあるが、本学園の採用試験を受けるにあたり最近読み返したところだ。
展示室には原稿やメモなど手書きの資料や彼の功績を紹介したパネル、勲章や賞状などが整然と並べられていた。
油絵の肖像画には意志の強そうな太い眉の初老の男が描かれていた。

『全ての胸を豊かに』

絵の下には彼の残した言葉がそのように書き添えられていた。

展示室を出て高等部のエリアに入った。
高等部の生徒が使う食堂の横を通り過ぎて校舎の中を進んだ。

「高等部になるとほとんどの生徒が肥育期間に入ります。肥育はカロリーを多く摂取してバストに脂肪を蓄積させる育乳方法ですが、人によって最適な時期や期間、方法が異なります。また、肥育後の減量の際にバストの大きさを維持するのにも様々なノウハウがあります。
肥育法が見出された当初は、肥育と減量のサイクルを一度のみで行っていましたが、サイクル数を増やす方が効率良くバストアップできることが最近になってわかってきました。これは"繰り返し肥育法"と呼ばれ、最新の育乳法として世界から注目されています。」

"繰り返し肥育法"も聞いたことがあった。成長期の間にどれだけ効率良くバストアップできるかを追求した結果、生み出された方法だと聞いているが、それをこのような教育の場で実際に行っているのが峯山の凄さだと感じた。

「こちらは一年生の教室ですね。平均でPカップほどでしょうか…」

どわぁ!すげぇぞ。廊下に面したガラス窓から授業中の生徒たちの真剣な横顔が見えるが気になるは横乳の方だ。
ついこの前まで中等部だったとは思えない発育ぶり、特大サイズのバストを机の上にのっけながら授業を聞いていた。これは壮観な眺めだった。もちろん個人差はあってPを遥かに上回ってそうな生徒もいる。一年生になりたてでこの大きさなら、三年生の終わりにはどこまで大きくなるんだろうかと思ってしまう。

「昔はバストサイズで順位をつけたり、クラス分けをしたりした時代もありましたが今ではそういうことはしていません。変に競わせるとプレッシャーになり、ストレスで育乳が進まないケースが多発したからです。
今は単に肥育の適正が似ている生徒で分けるようにしています。また、その方が生徒達に合った指導ができるのです。」

峯山では生徒同士で育乳を競わせていると聞いていたが、そうではないというのは意外だった。
そこで僕は彼女に質問をした。

「松岡さん、一つ質問ですが。峯山では3年生になると育乳の成果を競うコンテストを学内で開催していると聞いたことがあるんですが?」

「よくご存知ですね!残念ながら、学内コンテストはもう何年も前にやらなくなってしまいました。これも育乳をあまりにも競わせすぎるのは良くないとの方針からです。」

噂では胸の大きさで選考された女生徒がステージ上でバストを順番に披露し、順位をつけるという催しがあると聞いていたのだ。
ぜひ見たいと思っていたのだがそれがないというのはとても残念だった。

「そうなのか… 時代の流れということですね?」

「ええ。でも、峯山神社の巫女になるための選考会は大々的ではありませんが実施していますよ。生徒達の中で依然として巫女は人気ですから。」

この地域には豊乳の神を祀っていることで有名な峯山神社があり、神事を務める巫女は豊かなバストであることが条件となっている。
峯山学園では学内選考会を行ってその上位者を巫女候補として選出しており、全国から応募が来るが実際にはほとんど峯山の生徒が選ばれてしまう。

「あえて生徒を競わせなくても十分立派なバストに育てられるようになった、ということですか?」

「そこまでのことは私ではわかりませんが、そうなのかも知れませんね。私の時代まではまだ選考会がありましたよ。バストサイズの目標値を立てて、大会に向けて育乳を頑張ってました。毎月、測定会があってサイズを競っていました。それが詰め込み式の育乳は良くないという風潮になって最近はガラッと方針が変わってしまいました。」

「松岡さんはここの生徒だったんだ??その大きさだったら選考で勝ち残れたんじゃ??」

「ええ。3年のときの選考会で選ばれて神社の巫女になりました。そして、巫女を三年勤めた後、学園に広報として採用されたのです。」

なるほど。3Zなんて超巨乳ちゃんが何処にでもいる訳がない。彼女は選ばれし者の一人だったというわけだ。

高等部の校舎を巡り、最後に"育乳指導室"と書かれた部屋に僕を案内した。

「案内はここで最後です。」

「ここは?」

「生徒と一対一になって育乳指導を行うための部屋です。先生は育乳師の資格をお持ちですから好きなときに使用していただいて構いません。」

八畳ほどの広さの部屋にはテーブルとイス、そして保健室にあるような簡易なベッドが置いてあった。
おもむろに松岡さんはそのベッドに腰掛けて、大きな瞳で僕の方を見上げた。

一瞬の沈黙があって僕が口を開いた。

「・・・触らせてもらっていいかい?」

「もちろんです、平野先生。」