育乳学園U

ブラン 作
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僕は放課後になるのを待って檜原さんや生徒たちがトレーニングする様子を見に行ってみることにした。
職員室のある校舎から渡り廊下を歩いて体育館の方へと進む。体育館はアリーナと呼ばれておりガランとした大きな空間であるが、ヨガやストレッチ、器械体操などができるように床が工夫されている。
そのアリーナの横にフィットネスセンターがありそこにバイクやトレーニング機器などが置かれている。

(ここで靴を脱ぐのか…)

フィットネスセンターは食堂に劣らぬ美しい建物で、高級な会員制スポーツクラブのようである。館内図を見ると一階に更衣室があり、シャワー室なども併設されている。休憩室ではお茶やスポーツドリンクが自由に飲めるようになっている。
二階にフィットネスルームがあり幅が広くて洒落た階段を上がっていく。

(こっ、これは…)

階段を上ると視界が抜ける。
ガラス張りになったフィットネスルームには無数のエアロバイクが並び、大勢の女生徒たちがそれに跨って漕いでいる光景が目に入った。

(すごい…)

そこは体育館よりも遥かに面積が広く、窓に向かってバイクがずらりと100台以上置かれているのだ。
僕は自動ドアからそのフィットネスルームに足を踏み入れると女子高生が放つムワッとした熱気と汗の匂い、制汗剤や体臭などが混ざったなんとも言えない香りに襲われた。

(ざわざわ・・・)

仲の良い子たちがお喋りをしながら漕いでいるので中はかなり騒がしい。ただ、男性教師が見回りに来るのは普通のことなのだろうか、この広い空間に僕が足を踏み入れても誰も特に気に留める様子はなかった。

「お疲れさまです!」

運動を終えた一人の生徒とすれ違った。彼女は首筋の汗を白いタオルで拭いながら僕に向かって挨拶をした。
生徒は学校指定の黒いフィットネスウエアを着ており、肌の露出は少ないが伸縮性のある生地がピッタリとフィットして身体のラインが浮き上がっている。
そのため大きな胸のカタチがしっかりと強調され、前に大きく突き出しているのがわかる。
どの生徒も胸揺れを防止するスポーツブラを装着した上でそのウエアを着ているということを後で檜原さんから教えてもらった。
シンプルな作りゆえにバストの形もそうだが丸みを帯びたヒップラインもしっかりとわかってしまう。

エアロバイクの列はかなり遠くまで続いている。そのほとんどに女生徒が跨り、ある者は軽快に、またある者は少し苦しそうにトレーニングを行っている。
バイクには一般的なものと少し違うところがあり、ハンドルとサドルの間に乳置き台と呼ばれるテーブルが取り付けられている。サドルに腰掛けてハンドルを握ったときにちょうどバストを置けるように考えられており、上下の高さも調節できるようになっている。

(たぷん… たぷん…)

ペダルを漕ぐと身体が左右に揺れ、台に乗せられたバストがたぷたぷと小刻みに揺れていた。出来るだけ胸を揺らさないようにしているものの、完全に抑えることは難しいようだ。
これは男からするとかなり嬉しい光景だなと思って横目で見ながら歩いていると遠くから僕を呼ぶ声がした。

「平野せんせ〜い!」

聞き覚えのある声は檜原先生である。少し離れたところから彼女が手を大きく振っているのが見えた。
彼女のところまで歩いて行くと8組の女生徒の多くもその周辺で一緒にバイクを漕いでいることがわかった。窓側を向いていた彼女たちは半身になって僕の方を振り返った。

「やあ。みんな頑張っているね。」

生徒たちは大きなバストを乳置き台に乗せたまま僕に会釈をした。
各々の減量目標に合わせてエアロバイクを漕ぐ時間や負荷が設定されており、長くても1回当たり50分程度となっている。減量期の生徒は毎日これをこなしてから学生寮へ帰るのである。
負荷は基本的にはやや低めに設定されているが、代謝を上げるために高めの負荷が課せられることもある。下半身には全身の筋肉の7割があるためバイクによるエクササイズが非常に効果的なのである。これには美尻効果もあり、峯山の女子はヒップラインも美しいと言われている。

(ぷりっ、ぷりっ)

大勢の若き女生徒たちがサドルに丸い尻を乗せてバイクを漕いでいる様子はなかなかの見応えである。やや小ぶりな尻もあれば、安産型の大きな尻もある。

(むちっ、むちっ)

一方、乳置き台には大きなバストがこぼれんばかりになっており、身体が揺れるのに合わせてバストがたぷたぷと揺れ動く。乳、乳、乳、乳。それらがズラリと並んでいるのだからこれはまた壮観である。

(たぷっ、たぷっ)

不意に自分の下半身がむくむくと元気になりかけてくる。まずいと思い、慌てて視線を窓の外の景色にそらして気を紛らわせた。窓からは峯山高原の雄大な景色が一望できるよう全面がガラス張りになっている。
こんなところでズボンを膨らませてしまったら女生徒たちの笑い物にされてしまうので非常に焦った。

「じゃあ失礼するよ。邪魔したら悪いからね。」

「なあんだ、先生、もう帰っちゃうんですかぁ??」

(たぷっ、たぷっ)

「また寄らせてもらうよ。」

乳、乳、尻、尻。どこを見渡してもそればかりが目に入ってくる。これは目の毒だと思って僕は早々に皆に別れを告げて引き上げることにしたのだった。



職員室に帰って執務をしていると、1時間ほどして檜原先生が戻ってきた。先生はバイクを漕いだ後、シャワーで汗を流し、髪を乾かしてきたのでシャンプーのいい香りを漂わせていた。

「ふぅ… 気持ち良かったぁ。平野先生も一緒に漕いだらどうですか?」

「女子だらけの中でやり難いよ」

「それを言うと学園の中は全部そうなりますよ。生徒たちは気にしないと思いますしー」

いやいや。あんな所に男性教師が居たらやはらイヤだろう。それに僕が平常心で居られる自信もない。
その会話に入って来たのは杉崎先生だった。

「檜原さん、平野先生が困ってらっしゃるじゃないですか。そもそも、あそこには男性用の更衣室もシャワー室もありませんからね」

「そうだったんですね」

「でも汗をかくのはいいことですよ。私も毎朝、身体を動かしてから学園に来ています。」

杉崎先生は7Zのバストを維持するためにかなりストイックなトレーニングを行っているのだろう。

「でも、運動するとお腹が空くんですよねー」

「放課後にバイクを漕いでから夕食の時間までは魔の時間帯と言われてます。空腹に耐えられるかも減量の成否にかかってますからね。」

減量期のエクササイズの目的はカロリー消費によって緩やかに体重を絞っていくことだが、運動後の空腹により成長ホルモンの分泌を促すというもう一つの効果も狙っている。
空腹に耐えられずに間食をしてしまうとそれらの効果が減少し、育乳にも影響を及ぼすのだ。

「ここから寮までは歩いて15分ほどですけど、その間にいくつか商店があってそこに吸い込まれていく生徒も結構いますよね」

「そこまでは教師が監視できませんものね。でも、やはり育乳に悪影響が出ないかは心配です。」

肥育期から減量期に切り替わったこの時期、食事も肥育食から通常食に変わりカロリー摂取も抑えられるため年頃の女生徒にとってはとても辛いようだ。

補足になるが、峯山学園の中等部と高等部は全寮制となっていて、生徒は学園から1kmほど離れた場所にある学生寮で暮らしている。
僕は寮には行ったことがないが、綺麗でお洒落な建物でセキュリティも充実した施設だそうだ。
育乳には規則正しい生活を送ることが重要であるため、起床と就寝の時間、朝と夜の食事の時間はきっちりと決められている。しかし、厳しい寮則などはなく申請すれば外泊も自由らしい。
ちなみに生徒の平日のスケジュールはこんな風になっている。

ーーー
 6:30 起床、散歩
 7:00 朝食
 8:00 登校
 8:40 授業
 12:30 昼食
 13:30 授業
 16:00 下校
 18:00 夕食
 19:00 入浴、マッサージ
 22:00 就寝
ーーー

減量期であっても毎日3食は必ず摂り、標準的なカロリーを摂取するよう考えられている。食事メニューにはタンパク質が豊富でビタミン、ミネラルを含み、育乳効果も高い食品がふんだんに使用されている。
入浴後のマッサージも義務付けられている。大きなバストを保持する胸筋を癒やし、乳腺に適度な刺激を与えることで睡眠中に分泌される成長ホルモンを効果的に作用させることができるからだ。
育乳にとって最も重要といえるのは睡眠であり、最低でも8時間以上を確保することになっている。また、睡眠の質を高めるため就寝の1時間前はテレビやスマホなどの電子機器は見てはいけない規則となっている。

「あ〜、お腹空いた」

檜原さんのダイエットは三日坊主と噂されながらも今のところ順調に続いているようで、生徒たちとバイクを漕ぎ、間食を辞めただけで2週間で1.5キロも痩せたそうである。

「檜原先生も生徒たちの見本になるように頑張ってくださいね」

「はい!」

順調なのはいいことだが、あまり急激な減量はバストダウンに繋がる可能性がある。その辺のところは彼女なら承知しているはずである。

「あのぅ。平野先生、後でちょっといいですか??」

「いいけど、何?」

檜原さんから相談ということだが、折り入った話のようで2人で会議室へ入って話をすることにした。