短編集 〜膨・乳・ワールド〜

ブラン 作
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2.羨む女子たち

いつもと変わらない平凡な朝のはずが、その日はいつもと少し違っていた。

「う、うーん・・・あ〜よく寝た・・・んっ?あれっ?」

ベッドで身体を起こした希(のぞみ)は何かがいつもと違うと感じた。胸元を見下ろすとそこになかったはずの盛り上がりができていたのだ。

「むっ・・むねが大きくなってる!?わーい!やったー!」

高校1年生になって平らな胸がもう成長することはないと諦めていた希だったが、そこには巨乳と言って差し支えない立派な膨らみが形成されていた。
下から手で持ち上げてみるとその柔らかな塊はずっしりと重みがあった。希はベッドから起き上がってパジャマのボタンを外し姿見に上半身を写してみた。

「おっきい・・・これ、何カップあるんだろう?」

グレープフルーツほどの大きさに実った乳房は張りがあり球に近い形をを保っていた。希は机の引出しからメジャーを取り出して胸囲を測ってみた。

「きゅ?きゅうじゅう・・・さん!?・・・ってことはGカップあるの?」

トップ93センチに対しアンダーは68センチ、その差が25センチあるためGカップ相当となる。
希が一夜にして現れた二つの小山に驚いているとキッキンにいる母親の声が聞こえた。

「希!起きなさい!学校に遅れるわよー!」

時計を見ると急いでもう準備をしないといけない時間になっていた。

「どうしよう?ブラがないじゃない?」

希がこれまで着けていたのはAカップである。それを手に取って試しに胸に当ててみたがどう考えてもホックが止まるわけがなかった。
次に手にしたのはブラトップ、ブラカップ付きのキャミソールである。胸の容量に対してカップが小さすぎるがトップ部分を保護する役割は果たしてくれそうだった。

「ノーブラよりはマシだよね。帰りにデパートで買って帰らなきゃ」

続いて制服を着ると何とか胸は入ったが、大きな膨らみがブラウスを持ち上げてしまっていた。

「やっぱ、目立つかな?男の子たちに騒がれたらどうしよう?」

希は急いで朝食を済ませていつもより少し遅れて家を出発した。電車の時間に間に合うために希は速足で駅に向かった。拘束の少ないブラトップの胸は歩調に合わせてユサッ、ユサッと揺れてしまうのであった。

(これが胸が揺れるって感覚なのね…うふふ… )

何とかいつもの電車に間に合ったので、後はいつも通りに学校に向かったがやはり自分の胸が人から見られているんじゃないかと気になってしまった。
教室に入ると既に半分以上の生徒が登校していた。希は大きくなった胸を見つけられないかと内心ドキドキとしていたが、案の定、クラスメイト達に気付かれてしまった。

「お、おい。アレ見ろよ!」
「平原の胸、不自然にデカくないか?」
「何だあれ?中に何か詰めてるんじゃ?」

男子たちが噂している声が希には聞こえたが、気づかないフリをしたまま自分の席に着くのだった。

(へへーん!詰め物なんかじゃないんだよ。本物だからねー)

すると今度は仲の良い女子たちが希のところにやって来た。

「ねえ?その胸どうなってんの?」
「まさか本物なの?」
「いくつあるの?」

「ふふっ、もちろんホンモノよ。バストは93センチだったかな?」

胸に向けられる驚きの視線に希は得意気になって答えた。

「うっそー!」
「いつの間にそんなに大きくなったのよ?」
「貧乳だった希が何で?」

「ここんところ成長が止まんなくってさー。ブラも合わなくなって困ってんのよー」

希は背筋を伸ばして自慢気に胸を張って見せた。

(もみっ…)

突然、後ろから手が伸びてきて誰かが希の胸を揉んだ。

「あんっ!こら、やめなさいって!」

(もみっ… もみっ… もみっ…)

胸を触っていたのはもう一人の仲の良い女子だった。

「柔らか〜い。すごい、ホンモノだぁ〜!」

希はようやく手を振り切って胸を揉むのを辞めさせたのだった。

「もう!気軽に揉まないでよね!」

(みちっ…)

胸に少し違和感を感じた。心臓が打つドキドキの音が何故か大きく聞こえるような気がした。

(みちっ、みちみちみちみち・・・・)

「の、希っ!胸が大きくなってるよ!?」

「えっ?うそっ?」

見下ろすと制服の胸元が一段と膨らんでいるのがわかった。胸は容量を増して制服をパツパツに膨らませ、2つのメロンほどの大きさまで膨らんで止まった。また大きくなるなんて予想外で驚きだった。
その様子を見ていた男子たちが大騒ぎした。

「平原の胸がデッカくなったぞ!」
「どんな仕掛けになってるんだ?」
「ありゃあ、IとかJとかってレベルじゃないぞ!」

大きさを増した胸は雑誌のグラビアなんかで見る大きな胸のタレントよりも遥かに大きくなっていた。
これには女子たちも驚いた。

「うそでしょ?ありえな〜い!」
「制服が破れるんじゃ?」
「メートルオーバーは確実ね…」

希は重くなったバストをドスンと机の上に乗せた。机の半分くらいが埋まってしまいノートと教科書をどうやって広げようかと悩むほどだった。

「ん?」

(ぷにっ… ぷにっ…)

隣の席の女の子が横からペンで希の胸を突いた。

「いったい何が詰まってんの?少し分けなさいよ。」

「もう!気軽に突くなって!」

(みちっ…)

また胸に違和感を感じました。さっきと同じようにドキドキと心臓の鼓動が速くなった。

(みちみちみちみちみちみちみちみち・・・・)

「ええっ!また胸が大きくなっちゃう!?」

(ビリビリビリーーッ!!)

机の上の膨らみが一気に大きさを増し、圧力に耐えきれなくなった制服が脇の縫い目のところで裂けてしまった。

「いや〜ん!!こっち見ないで!」

希の胸は机を覆い隠すほどまで大きくなっていた。

「触ったら大きくなる仕組みなの?」
「まだまだ大きくなるのかな?」
「よーし!みんなで突いてちゃえっ!」

(ぷにっ…)
(ぷにっ…)
(ぷにっ…)

(むくむくむくむくむく…)

(ぷにっ…)
(ぷにっ…)
(ぷにっ…)

(むくむくむくむくむくむくむくむくむくむく…)

「わー、大きくなってるー!いいなー!」
「すご〜い!どこまで大きくなるの??」
「羨ましい〜。もっと大きくできるんじゃない?」

「あーん!もうやめて〜!触らないで〜!」

希のバストはその後、教室が一杯になるまで膨らみ続けたそうである。