無色 その2

橙 作
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グジョンセンは、ベッドに横になっていた
動こうとしても力が出ない、というよりも、何だか力が抜けていく感じた
しかし、その前に今までで初めての快感に出会ったので、それはまあ良しとした
ビンビンに勃起した乳首が、さっきまで彼女が何をしていたのかを物語っている

ついさっきクディチーニの墓の前にいた女性、ラニエリは、グジョンセンの家の前に立っていた
ドアをノックしようかするまいかとしばらく迷った後、思い切ってドアをノックした
コンコン
「・・・・・・!」
グジョンセンは、静寂を突き破ったノックの音に、必要以上に驚いた
出ない訳にもいかないので、動かない体を何とか動かして、玄関に向かう
その際、ベッドから勢いをつけて起き上がった時、胸がぷるんと揺れた
思わずそれににやけながら、グジョンセンは玄関に向かった
「・・・・・・はい」
グジョンセンがドアを開けると、目の前に、彼女と同じ位の胸を持つ女性が立っていた
思わず、その胸に目が行ってしまう
「あの・・・・・・何か?」
いきなり胸を見るというグジョンセンのとても変わった行動に驚いて、女性が訊ねる
「あ、いえ・・・・・・別に」
グジョンセンは、すぐさま顔をあげた
「あの・・・・・・うちに何か?」
「あ、私、今度隣の家に引っ越すことになりました、ラニエリって言います。よろしくお願いします」
ラニエリがお辞儀をすると、グジョンセンと同じような深い胸の谷間が見える
グジョンセンは、それを見ようとして、寸前で止まった
「いえ、こちらこそ」
短い挨拶を交わして、ラニエリは帰ろうと思ったが、そこにハッセルバインクが現れた
「よう、グジョンセン」
ラニエリはなぜか渋い顔をする
「あ・・・・・・ハッセルバインク」
「・・・・・・こっちの人は?」
「初めまして、今度グジョンセンさんの家の隣に引っ越してきた、ラニエリと申します」
「ふーん・・・・・・!」
すると、ハッセルバインクは、何かに気付いた様子で、こう言った
「ラニエリさんね・・・・・・いきなりで何だけどさ、ちょっと俺ん家まで来てくんない?」
「え・・・・・・良いですけど?」
口ではそう言ってるが、ラニエリはちょっと不満そうだ
「ハッセルバインク・・・・・・何する気なの?」
「挨拶だよ。大したことはない」
そう言うなり、ハッセルバインクは、ラニエリを連れて、自分の家に向かった
グジョンセンはただ、それを黙って見ていた

二人は、ハッセルバインクの家で、丸いテーブルを囲んで座っていた
「なるほど、ラニエリか・・・・・・」
「あの・・・・・・何か?」
ラニエリは、何が何だか判らない"ように見える"
「とぼけるなよ。お前・・・・・・なぜ此処に居る?」
「・・・・・・何が言いたいんです?」
ラニエリは困っている"様子"だ
「あくまで白を切るつもりか・・・・・・クディチーニ!」
ハッセルバインクの口から飛び出した意外な名前に、ラニエリは少しも動じず、むしろ落ち着いた様子で、こう答えた
「・・・・・・なんだ、ばれてたのか」
いきなりラニエリの口調が変わる
「何で死んだはずのお前が此処に居るんだよ。しかも、名前も変えて、女装までして!」
「おいおい、これは女装じゃないぞ。この体はれっきとした女だ・・・・・・ほら」
そう言うと、ラニエリはいきなり自分の胸をさらけ出した
今まで圧迫されていた胸がぶるんと揺れてハッセルバインクの前に現れる
その胸は、詰め物なんかではない、立派な本物だ
白くてきれいな乳房に、大き目の乳輪、そしてその先端には、大きい胸に相応しい大きな乳首がある
「・・・・・・な、本物だろ?」
自分の胸を恥ずかしがりもせず晒すラニエリに、かえってハッセルバインクのほうが恥ずかしくなった
「・・・・・・分かったよ。分かったからしまえ」
「なにお前、動揺してんの?」
ラニエリは鬼の首を取ったかのように喜んでいる
「そういう奴には・・・・・・こうだ!」
むぎゅ
ラニエリは、あらわになっている自分の爆乳を、ハッセルバインクの顔に押し付けた
「・・・・・・っ、むぐ・・・・・・」
ハッセルバインクは呼吸ができない
「ほらほら、気持ちいいだろ?」
ラニエリはハッセルバインクの顔を包み込むように胸を動かした
その大きな乳が、どんどんハッセルバインクの顔に合わせて変形する
「・・・・・・よせって、ば!」
やっとの思いで、ハッセルバインクはラニエリの胸を突き飛ばした
「無理するなって・・・・・・ほら、触ってもいいんだぞ?」
ラニエリは、わざとハッセルバインクの目の前で大きく胸を揺らす
「この胸を・・・・・・触っても・・・・・・いいって言うのか?」
「ああ、そうだとも」
ラニエリは嬉しそうに言う
「だが断る」
「・・・・・・何ぃ?」
「誰が男のお前の乳なんか喜んで触るかよ。この野郎!」
「私はラニエリだ。それ以上でもそれ以下でもない」
「・・・・・・黙れって」
しょうがないので、ラニエリはようやく乳をしまった
「でさぁ・・・・・・本当に、お前何で此処に居るわけ?」
「お前が連れてきたから」
「違う!死んだはずのお前が、どうして女の体になって戻ってきたのかってことだよ!」
「なんだ、そうならそうと言ってくれよ」
(わざとやってるくせに・・・・・・)
ハッセルバインクはうんざりした顔でそう思った
「実はな、俺が屋根から落ちたあと、気がついたら、変な白い所にいたんだよ」
「白い所?」
「そう。周りが白くぼやけていて、何にも見えなくて・・・・・・」
「それって、天国への入り口とかそう言うのじゃないのか?」
「俺もそう思った。そうしたら、いきなり俺を呼ぶ声がしたんだ」

『クディチーニ・・・・・・』
「・・・・・・誰だ!」
クディチーニはあたりを見回す
『私は目の前にいますよ・・・・・・』
そう言われてクディチーニが前を見ると、そこには一人の女が立っていた
全身を白で統一した清楚な感じなする金髪の女性
ただ・・・・・・その胸は、グジョンセンやラニエリのそれよりもはるかに大きかった
手を目いっぱい伸ばしても、到底乳首には届きそうにない
「・・・・・・誰?」
思わず胸に目が行く。女は、そんなクディチーニを叱る様子もなく続けた
『・・・・・・可哀想に。あなたはあまりにも突然に死んでしまった』
「いや、だから、あんた誰?」
『私は正と死を司る女神・・・・・・です』
「女神?」
そう言われれば、なんだか神々しい雰囲気もする
「で、女神様が俺に何の用なのさ」
『辛くはありませんか?』
「辛い?」
『愛した人に別れも告げられず、死という抗い難い力によって別れなければいけないなんて・・・・・・』
「グジョンセンの事か。・・・・・・まあ、確かに、あいつ一人残しちまって、悪い事したなとは思ってるけどさ・・・・・・」
『そうでしょう。私はそんなあなたを見て、悲しくなってしまったのです』
そう言ってわざわざ泣き真似までする。ノリのいい女神様のようだ
『そこで・・・・・・あなたに、ちゃんとした別れを言うチャンスを与えたいと思ったのです』
「チャンス?」
『あなたも、お別れの言葉くらい言いたいでしょう?』
「ああ・・・・・・まあ」
『そうと決まれば話は早い。じゃあ、2泊3日生き返りのお話を・・・・・・』
2泊3日って・・・・・・この女神様は冗談も好きなようだ
『話は簡単です。あなたに3日だけ、あっちの世界に行くことを許しましょう』
「そんな事できんのか?」
『ただし、いくつか条件があります。まず、自分の正体をむやみやたらに話さないこと。正体がばれたら、大変な事になりますからね』
「まあ、そうだな」
『そのために、あなたには別の体と、別の名前を与えましょう』
「体?」
すると、クディチーニの目の前が一瞬ぱっと光った
「わっ!」
クディチーニが目をあけると、そこには一枚の大鏡があった
鏡に映っているのは見知らぬ爆乳の女性。自分ではない
「誰だ?こいつ・・・・・・」
クディチーニは不思議がって、自分の胸元を見てみる
すると、今までには無かった、鏡の中の女性と同じような爆乳が、自分の胸にくっついているではないか
「な・・・・・・何だこりゃ!?」
急いで胸を触ってみる
柔らかい感触がする。本物だ
ついでに、下半身はといえば・・・・・・あるべきものが、無い
「おいおい、これって・・・・・・」
『これが、別の体です。そしてあなたには今後、ラニエリと名乗っていただきます』
「ラニエリ・・・・・・ねぇ」
『いいですか?期限は3日です。その間に、彼女との別れを済ませてください』
「そんな強引な・・・・・・」
気がつくと、クディチーニ・・・・・・ラニエリは、「元」自分の家の前に立っていた

続く