クリスタル・ゲージ 後編

橙 作
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「チェルシー!居ないのー?」
「い、居るよ・・・」
急いで服を着て、チェルシーは窓から顔を出した
「開いてるから、入って・・・」
玄関まで行く気力がないのだ
「え、うん」
ずかずかとあがりこんで来たグレンケアは、部屋に入るなり、こう言い放った
「・・・なんか、甘い匂いがするわね・・・」
その言葉にドキッとしつつ、チェルシーは平静を装いながらグレンケアに話し掛けた
「ねえ、グレンケア・・・」
「なに?」
「・・・グレンケアってさ・・・」
次の言葉をチェルシーは、顔を赤くしながら言った
「・・・母乳とか・・・出たことある?」
「ぼ、母乳って・・・そんな事あるわけ無いじゃない。メルヘンやファンタジーじゃないんだから」
グレンケアは、わざとらしいくらいに驚いて見せた
「だよね・・・グレンケアって胸がおっきいから、もしかしたらって思ったんだけど・・・」
そう言って、チェルシーは俯いてしまった
「でも何でそんな事いきなり聞くのよ・・・・・・まさか、チェルシー」
もう隠し切れない、と思ったチェルシーは、ためらいつつ真実を言った
「うん・・・たぶん、そのまさか・・・母乳が出ちゃったの、私・・・」
チェルシーは、胸を押さえながら言った
「うそでしょ・・・何で、母乳なんか」
「わかんないよ・・・ご飯食べて、ちょっと乳首触ったら、ピュッて」
「ふーん・・・・・・今も出てるの?」
「ううん。出たのはその時だけ」
「そう・・・ねえ、母乳飲んでみたの?」
「ちょっとだけ・・・すごく甘かったの」
「いいなあ。私も飲んでみたかったなぁ」
「私も・・・もう一回飲みたい・・・」
「そう・・・飲んでみたいのね・・・」
「・・・うん」
そう言ってチェルシーがグレンケアの顔を見上げると、彼女が無気味な笑いを浮かべているように見えた
「・・・もう一度、飲みたいのよね・・・」
念を押すようにグレンケアが聞く
「・・・や・・・やっぱり、いいです・・・」
不穏な空気を察知して、チェルシーはその場から逃げようとしたが
「なぁに言ってんのよ。じゃあ、飲ませてあげようじゃない」
グレンケアにあっさりつかまり、押し倒されてしまった
「思うに、キャパシティが足りないのよ。ちょっとしか入らないから、ちょっとしか出ない、と」
「キ・・・キャパシティ?」
「そ。だから、キャパシティが多くなれば・・・ねえ?」
そこまで言われて、チェルシーは彼女が何を考えているのか悟った
「つまり・・・胸よ。胸を大きくすればいいのよ」
「・・・やっぱり・・・」
チェルシーは何とかして逃げようとしたが、グレンケアにいとも簡単に止められた
「何で逃げようとするのよ。せっかくいい事してあげようと思ってるのに」
「善悪の基準がすべての人に共通だと思ったら大間違いよ・・・」
「いいのよ、別に。それとも何、大きくなりたくないの?」
「あう・・・えっと・・・それは・・・」
チェルシーは言葉に詰まってしまった
ちょっとだけ、と言うよりも結構、胸が大きくなりたいと思っていたからだ
「ほら見なさい。大きくなりたいんでしょ?」
「・・・・・・うん」
消え入りそうな小声で、チェルシーは返事した
「よしよし。じゃあ、大きくしちゃうわよー」
ノリノリのグレンケアに対し、チェルシーは一言突っ込んだ
「でも・・・どうやって大きくしたりするの?・・・大体、そんな事ってできるの?」
「うふふ、そうねぇ・・・まあ、色々方法はあるんだけど・・・」
そう言うとグレンケアは、立ち上がって何かを取りに行った
「やっぱり、これを使うのが一番かしら」
グレンケアが持ってきたのは、昨日チェルシーが道端で拾ってきた、あの置物だった
「え・・・それって・・・」
「知らなかったでしょ?これはね、ただの置物じゃないのよ」
チェルシーが言いたいのはむしろ、なぜそれがここに在るのをグレンケアが知っているのか、と言う事だった
どうも怪しい
「それじゃ行くわよ。準備はいい?」
「う・・・・・・うん」
改めて決意を確認した後、グレンケアはその置物を仰向けになったチェルシーの胸の間に置いた
「これを・・・どうするの?」
「まあ、見てなさいよ」
グレンケアは、怪しい呪文をぶつぶつ唱え始めた
すると、透き通っていた置物が、どんどん乳白色を帯びてきた
それと同時に、チェルシーの体に、何かが流れ込んでくるような感覚がした
「え・・・何・・・何なの?」
訳がわからず動揺するチェルシー
「大丈夫よ、痛くはないから」
そんな彼女を宥めるように、グレンケアは優しく言った
「でも・・・やっぱり・・・なんか・・・変だよぅ・・・」
「心配しないで・・・もうすぐ来るから」
「来るって・・・何が」
ビクン!!
そう言った瞬間、チェルシーの体に、鈍い衝撃が走った
「うっ・・・何・・・」
「ほら、来たでしょ。どう?どんな感じ?」
「どうって言われても・・・」
ビクン!!!
「ううっ!」
チェルシーの体に来る衝撃は、どんどん重くなっていく
そして、その衝撃が無くなったと思ったら、彼女はさらに別の苦しみを感じた
「・・・胸が・・・熱くて・・・苦しい・・・何で?」
「そりゃそうよ。ほら、自分の胸をよーく見て御覧なさい」
「胸を・・・?」
チェルシーは頭を上げて自分の胸を見る
「う・・・うわっ、何これ!」
ついさっきまで平坦だった彼女の胸が、どんどん膨らみを帯びてきているのだ
「服、脱いだ方がいいわよ・・・チェルシー」
「え・・・脱ぐの?」
グレンケアに言われるがままに、チェルシーが服のボタンを外そうとすると
ドクン!!
「んっ!」
ムク・・・ムクムク・・・
「や・・・やだ・・・私の胸が・・・」
チェルシーの胸が急激に大きくなっていった
乳首はみるみる硬くなり、彼女の胸は片手をめいっぱい広げても包みきれないくらいにまで膨らんだ
服のボタンは弾け、巨大な胸があらわになる
「んあ・・・」
「どう、すっごく大きくなったでしょ?」
「・・・うん・・・」
呆然状態のチェルシーには、グレンケアの言葉もあまり届いていなかった
「でもまだこれは序の口、いや、序三段位かな?これからが本番よ」
そう言うとグレンケアは、すっかり勃起したチェルシーの乳首を、やさしく撫で回した
「んあっ!」
チェルシーの体に、先程と同じような、何かが集まってくる感じがした
しかし、前と決定的に違うのは、今回はその「何か」が、大量に押し寄せてくる感じがするのだ
「んぅ・・・もしかして・・・私のミルクが・・・?」
「そうよ・・・溜まってるでしょ・・・出したいでしょ・・・?」
「うん・・・・・・早く・・・何とかして・・・」
「オッケー。じゃあ、一気にいくわよ!」
グレンケアがチェルシーの胸を一気に搾る
「んあああああああああっ!」
それと同時に、チェルシーの乳首から大量の母乳が噴出した
ドクン・・・ドクン・・・ドクン・・・
彼女の母乳は、まるで脈打っているように、一定の周期で強く噴き出す
「甘いわね・・・いいわよ・・・すごくいいわ・・・」
顔についた母乳を舐めながら、グレンケアは言った
「直に、吸っちゃおっかな」
「えっ」
チェルシーがためらうより早く、グレンケアは彼女の乳首に吸い付いた
「んっ・・・ふああっ!」
母乳を据われる快感とグレンケアの唇の感触が、チェルシーに今まで出したこともないような喘ぎ声を出させる
「うん・・・おいしい。チェルシーにも飲ませてあげる」
グレンケアは、チェルシーの乳首を彼女の口に向け、勢いよく母乳を搾った
「あああんっ!」
チェルシーの顔全体に母乳がかかる
「・・・どう?自分の母乳の味は」
「・・・おいしい・・・ねえ、もっと飲ませて・・・」
「もちろんよ。ほーら!」
グレンケアは、最後の一発とばかりにチェルシーの胸を強く搾った
「ああああああっ!もう、だめええええええっ!」
今までより強い勢いで母乳が出、その衝撃もあってか、チェルシーは気絶してしまった

「・・・ふう、やっと拭き終わった・・・」
部屋中に飛び散った母乳をきれいに掃除したチェルシーは、グレンケアにひとつ問い掛けた
服は着替えておらず、彼女の胸は相変わらずあらわになったままだ
「・・・ねぇ、どうやって私の胸を大きくしたの?」
「だから、これよ」
例の置物を取り出して、グレンケアが言った
「これにはね、何百年も前から集められた、女の人のおっぱいの力が詰まってるのよ」
「・・・何それ?」
グレンケアはチェルシーを無視して解説を続ける
「その力が強ければ強いほど、この置物は透明になるの。あまりにも力が強すぎる場合、近くにいるだけで何もしなくても効果が現れちゃうのよね」
朝方チェルシーの胸から少し母乳が出たのは、そのせいらしい
「で、その力を解放して、あなたの胸を大きくしたってわけ」
「ふーん・・・」
よくわからないが、チェルシーはとりあえず納得した素振りを見せた
「それで、私がこれを道端において、わざと取らせるようにしたんだけど・・・」
「ちょっと待って、何よそれ」
グレンケアがさらっと言い流したのを、チェルシーは止めた
「だから・・・つまり、私があなたの胸を大きくするために、ちょっと仕組んだってことよ」
「な・・・何よそれ!」
「だってほら、あまりにもチェルシーの胸がぺったんこだったから、ちょっとかわいそうになってね。これ、貰ったの、人から」
「余計なお世話よ!」
「でもほら、結果的にはよかったでしょ?」
「うっ・・・それは、そうかもしれないけどさ・・・」
自分の胸に手を当てながら、チェルシーが言う
「何なら、もっと大きくもできるけど・・・どうする?」
「もういいわよ、こんなの!」
そう言うと、チェルシーはその置物を、投げて割ってしまった
「あーあ、もったいないな。壊すことないじゃない」
「だって、あれがあったら、グレンケア私の胸勝手に大きくしそうだし・・・」
「まあ・・・・・・ね。でもね、あれがあれば、胸を小さくする事だってできたのよ」
「え・・・?」
「あの置物に力を吸い取らせれば、胸はまた小さくなるのよ。自由自在ってわけ」
「なっ・・・なんでそれを早く言わないのよ!」
「言う前にそっちが壊しちゃったんじゃない。大っきいままじゃだめなの?」
「だめって言うか・・・自由にできるんだったら、邪魔なときは小さくしたりできるって事じゃないの。便利じゃない」
「まあね。ま、すべては後の祭りってやつだけど」
「ああんもう、バカー!」
自分に向けたものか、グレンケアに向けたものか・・・チェルシーの叫びが、空しく響いた

終わり