スミスがこの家に住み込むようになってから、二日目の夜がやってきた
「どうです?調子は」
屋根裏の部屋に上がろうとしたスミスをリオが呼び止める
「調子は・・・まあ、普通じゃないですか?」
そう言ってから、スミスは気が付いた
上から見ると・・・リオの胸の谷間が丸見えだ
とたんに緊張してしまう
「そ、それじゃ・・・」
慌てて部屋に上ろうとすると、リオが後を追ってきた
「私も、入れてください!」
「・・・え〜・・・」
「あら、嫌ですか?」
「いや、別に・・・」
屋根裏部屋は、さすが屋根裏だけあって殺風景で、必要な物以外は何もない
ベッド、明かり、机、椅子、ちょっとした本棚、タンス。それだけだ
窓は大きいのが三つもついていて、夜でも月明かりが入り込んでくる
スミスはベッドに、リオはその辺にある椅子に座った
「二日ですよ」
「ええ・・・まあ」
「なんか、結構短かったですね」
「いや・・・結構色々あった気もするけど・・・」
本当に色々あった。今までに何回搾乳シーンを拝んだか数えてみる
そもそも、女性皆が爆乳で、しかも母乳が出るとは、かなり異常じゃないか?という結論に達した
「慣れましたか?もう」
「そこはまあ・・・一部を除いて」
一部、とは、もちろん母乳のことだ
「店長とはどうですか?」
「・・・・・・」
エインセの話をされると、スミスは黙ってしまった
店長、と言われた瞬間、今日見た搾乳の様子が鮮明に思い浮かぶ
「・・・結構、順調みたいですね」
「順調・・・って言うか・・・」
「店長のほうは、結構スミスさんの事意識してるみたいですよ」
「でも、それって、ルーニーさんが勝手に言ってるだけじゃ・・・」
「いいえ。間違いなく店長は、あなたの事を意識しています。それも、かなり好意的に」
「・・・何でそんなことが言えるです?何か証拠でもあるんですか?」
スミスがちょっとひねくれたように聞いてみる
「証拠・・・ですか?まあ、挙げるとすれば・・・店長のミルクですかね」
「・・・母乳が?何で・・・」
「いいですか?店長は昨日今日と、たくさん母乳を出しているんですよ」
「はあ・・・」
「今まで、夜中になんか搾乳したことなかったのに、昨日はしているんです」
「まあ・・・そうらしいですけど」
「もうお解かりでしょう?あなたが、店長の胸を揉んだからですよ」
「だから、その繋がりがわからないんですよ」
「まだわかりませんか?要するに・・・」
リオが大きく手を振って説明する
「店長の胸を揉む、店長がスミスさんを意識する、胸が張って母乳が出てくる、それが何度も起こる、あれ?これって恋じゃない?・・・って事ですよ」
「はあ・・・わかるような・・・わからんような・・・」
「・・・どっちですか?」
何度説明してもらっても、話の運び方が強引な気がする
「何がわからないんです?」
「結局・・・店長が俺の事を思っているってのが・・・よくわかんない。何でですか?」
「何でって・・・それは・・・」
しばらく言葉を考えた後、リオが自信ありげに言った
「・・・あなたが一番わかると思いますよ。そこに関しては」
「・・・俺が?」
「はい。あなたの人となり・・・ですよね、きっと」
あなたが一番わかる、と言った直後に、リオは答えを言ってしまった
しかし、そんな事は、別にどうでもよかった
「まあ、そこに関しては、私も理解できますから」
意味深な言葉を残して、リオは降りていった
「人となり・・・って・・・言われても・・・」
発せられた言葉の意味を噛み締めながら、スミスはベッドに潜った
翌日。
エインセは、昨日の行動を思いっきり後悔していた
「・・・・・・・・・・・・」
見るからに沈みきっている
(ああ・・・何で私・・・あんな事しちゃったんだろう・・・)
冷静に、昨日の事を考えてみる
搾乳して、スミスに見られてるってわかって、さらに興奮して・・・
この後はもう、考えるだけでも恐ろしい
普通に考えて、搾乳している姿を人に見せ付けるなんて、やっぱりおかしい
スミスだって、あんなの見せられて何て思っているかわからない
そう思うとどうしても恥ずかしくなって、ついついスミスを避けてしまう
避けてしまう、のだが・・・どういう訳だろうか、避けつつもこっそりと見てしまう
スミスに気づかれないように、こっそりと、壁に隠れて、スミスの事を・・・
見ていると、どんどん体が熱くなってくる
(あれ・・・おかしいな・・・)
体の火照りが止まらない
その上、乳首がどんどん大きくなってきた
(何で・・・私・・・何もしてないのに・・・)
何もしていない、が、快感は高まる一方だった
そして、遂に・・・
ピュッ・・・
母乳が溢れ出してきた
(うそ・・・!やだ、何で・・・)
トロトロと、母乳が溢れ続ける
(どうしよう・・・こんな所で・・・)
突然の事に戸惑い、どうしていいか判らず混乱するエインセ
「店長?何してるんですか?」
「・・・きゃあっ!」
そこに、突然リオがやって来た
エインセは大げさに驚く
「・・・なんだ、リオ・・・」
「何やってたんですか?」
「べ、別に、私は・・・」
「あれ?店長、服濡れてますよ?」
リオが鋭く気付く
「もしかして・・・ミルク、出てるんじゃないですか?」
「ち、違うわよ・・・」
「あれ?二人して、どうしたんです?」
そんな所に、ルーニーまでやって来た
「あら、店長、おっぱいが・・・」
ルーニーにまで指摘されると、エインセは観念したように
「わかったわよ・・・話すわよ。全部」
そう言って、二人にも聞こえるか聞こえないかという小声でこれまでの事を洗いざらい話した
「・・・まあ、こういう事なんだけど・・・」
「あらあら」
「あらあら」
エインセが全て話すと、ルーニーとリオは二人そろってにやけた
「・・・何よ・・・」
「何って・・・店長もなかなかやるじゃないですか。ねえ?」
「ええ」
ルーニーが嬉しそうに言うのに応えて、リオが同意する
「でもスミスさんもひどいですよね。そんな事があったのに、何にも言ってこないんですもん」
「まあ、あの人の性格から考えると、そうなっちゃうんだろうけど、ね」
「あはは、確かにそうですね」
「嬉しそうに言わないでよ・・・」
「それで・・・ミルクはどうなんですか?まだ出てるんですか?」
「ううん・・・止まったよ」
「あら、残念」
「残念って・・・何よ」
「いえ・・・別に。でもよかったですね、店長♪」
ルーニーはそう言うと、エインセの胸をぽんと叩いてご機嫌に去っていった
「何なのよ・・・ルーニーってば・・・変なの」
「まあ、色々あるんですよね。あの人はあの人なりに。店長もがんばってくださいね」
「だから・・・何を頑張るのよ」
エインセが文句を言う暇もなく、リオもまたさっさと消えてしまった
「ちょっとちょっと、スミスさん」
仕事が一段落ついてくつろいでるスミスをルーニーが呼び出す
「・・・何ですか?」
「・・・昨日、何がありました?」
「昨日、って言うと・・・」
昨日あった事を思い出してみる
するとすぐに、エインセの搾乳シーンが頭に浮かんできた
「・・・昨日、は・・・」
言葉を濁すスミス
「いいんですよ。ぜーんぶ、知ってますから」
「ぜ、ぜーんぶ?」
「さっき店長に問い詰めたんです。何で黙ってたんですか?」
「・・・なんでって・・・言わなきゃだめなんですか?」
「当たり前じゃないですか。何の為にこうしていると思っているんです?店長と仲良くなるためですよ?」
「まあ、そりゃそうですけど・・・」
「だったら、店長と何があったかを逐一報告してもらわないと・・・」
ルーニーは困ったように言うが、いちいち知らせなければいけないものだろうか、と、スミスは考えた
「まあ、いいですけどね。・・・・・・そ・れ・に、さっき、もっと凄い事もあったんですよ」
「・・・凄い事って?」
「店長ってば、もう、スミスさんを見ただけで、ミルクが溢れる様になっちゃってるんですよ」
「・・・そんな」
「嘘じゃありませんよ。店長本人がそういってたんですから」
「本人がって・・・店長、そんな事も言ったんですか!?」
「かなり恥ずかしそうでしたけど。でも、本当ですよ。店長、もうかなり気が向いてますよ」
「はあ・・・」
「もう決定的ですよ。そこで、ですね・・・」
不敵な笑みを浮かべて、ルーニーは、スミスに驚くべき計画を語った
続く