No move no football

橙(物語)・魏乳(挿し絵) 作
Copyright 2005 by Daidai (story)
Copyright 2006 by Ginyu (picture)

グラウンドではこれから、女子の体育の授業が行われる。どこにでもあるような、普通の高校の一幕だ
「じゃあ、今日の体育はサッカーをしまーす」
先生がそう言った瞬間、一人の少女の目が輝き始めた
その眼はまるで、これから起こる事に絶大な期待を抱いているような眼である
「あ、綾乃・・・」
隣のクラスメイトが心配そうに見つめる
眼を輝かせていた少女の名は柳村綾乃。元気ハツラツ、運動、特にサッカーが大好きな高校二年生である
結構可愛らしい顔立ちをしているが、彼女の最大の特徴は、その豊かな胸であった
サッカーボールのような、というのは言いすぎだが、少なくともバレーボール大は超えているだろう
バストのサイズをよく聞かれるが、本人曰く「知らない」のだそうだ
日に日に成長するバストをいちいち計測するのが面倒になって、今ではまったく計っていないらしい
ブラジャーも面倒だからしていない、という事で、今はノーブラである
薄い体操着に大きい乳首が突き出ているのが丸分かりだ
「・・・いつもの事だけど、大丈夫なの?それ」
隣の少女が心配になって聞いてくる
「大丈夫だよ。ちょっと乳首が擦れて感じちゃうけど、まあ、何とかなるって」
こんな事をしれっと言われては、聞いている方がかえって恥ずかしくなる
「じゃあ、チーム組んだら、早速ゲームやるからね」

pre-match
綾乃のチームでは、簡単な作戦会議が行われていた
「じゃあ、ポジションとか、やりたい所があれば・・・」
「私、攻めたい!」
綾乃が即座に手を上げる
「・・・やっぱり、ね」
他のチームメイトが半ば予定通りの顔をして、綾乃をトップに据える
綾乃は胸をたぷんたぷん揺らしながら、ピッチ中央付近へ走る
この綾乃の胸は、クラスの女子の羨望の的であり、相手チームの面々ですら、その揺れに見入っていた

kick-off
「さあ、バッチコーイ!」
準備万端といった感じで綾乃が叫ぶ
「相変わらず元気ねえ、あんた・・・ばてても知らないよ?」
先生が綾乃をたしなめるように言う
「大丈夫ですよ。そんなにやわじゃありませんから」
綾乃はそれに対し、明るく答えて見せた
「じゃあ、五分ハーフの合計十分。真面目に行くからねー」
キックオフの笛が鳴る。相手チームのボールでスタートだ
一人の少女がドリブルで自陣に侵入してくる。綾乃がその前に立ちふさがった
ファウルをしないように気をつけながら、体を寄せ、プレッシャーをかける
しかし、この時・・・綾乃は気付いていなかったのだが・・・彼女の胸は、相手の体にぴったりと密着していたのだった
相手の左腕にくっつき、綾乃の胸はぐにぐにと変形する
(・・・ど、どうしよう・・・)
綾乃は気付いていなくても、相手の方は十分気付いていた
豊かな乳房を左腕に感じながら、ゴールに向かおうとするのだが・・・無理だった
どうしても、感覚が左腕に集中してしまう
その時、綾乃から強烈な圧力を受け、少女が倒れる
笛が鳴った。ファウルだ
「え〜、何でですか?手で押さえたりなんかしてませんよ?」
綾乃が不満そうに言う
「手じゃなくてね・・・あんたの場合、それが原因なのよ!それが!」
先生が言うのをためらう「それ」・・・もちろん、綾乃の胸だ
「あんたのは人のよりでかいんだから、それも考慮して動きなさいよね、全く・・・」
「あ、そっか・・・」
胸を擦りながら綾乃が呟く。実際のところ、綾乃は自分の大きな胸を考慮に入れないで動く場合が多い

前半2分
綾乃が自陣深くでボールを持ち、ドリブルで駆け上がる。もちろん、胸を揺らしながらだ
彼女の上下左右に揺れる胸は圧巻的で、立ちふさがるべき相手ですら一瞬息を呑む
そしてその一瞬の隙をついて、綾乃は相手を抜き去っていくのだ
気が付いた時には、綾乃はもうゴール正面にいた
「それっ!」
ゴール右隅に向かってボールをける。しかし、間一髪のところで相手DFにはじき返されてしまった
「あーんもう、惜しい!」
悔しくて綾乃は地団太を踏む。その時にも、きちんと胸は揺れる
開始二分も経たないうちから、綾乃の乳首が勃起しはじめている事は、外側からでも十分見えていたし、綾乃自身も感じていた
激しい運動で乳首が服と擦れる事により、綾乃の体に快感が走る
(ああん、気持ちいい・・・・・・だめ、試合に集中しなきゃ!)

前半3分
綾乃のチームはゴール前でフリーキックのチャンスを得た
多くの選手がゴール前に集まり、押し合いへし合いで自分にちょうどいいポジションを確保しようとする
当然綾乃も、マークに付いた相手をその胸で押しのけながら、ポジションを争っていた
若干、綾乃の前の選手の動きが硬くなっていたのが、そんな事には気づかない
そして、ボールが綾乃の上に飛んできた
「とうっ!」
綾乃は相手に寄りかかってジャンプし、頭をボールに合わせようとする
「あ・・・わわわわ!」
しかし、バランスを崩した綾乃は、相手の体にそのまま乗り上げ、二人で倒れてしまった
「いたたた・・・」
上に乗りかかった綾乃の胸が、相手の顔を圧迫する
下から見た綾乃の胸は、さぞ圧倒的な存在感なのだろう
「だ・・・大丈夫!?」
すぐに綾乃は少女の上から退く。少女は苦しそうな、気持ちよさそうな顔をしていた
試合は、後半へと突入する・・・

half-time
綾乃は、暇になったせいか、ついに乳首に手をやった
コリコリした感触が指先から伝わってくる
「あっ・・・んんっ!」
人に聴かれないようなるべく小さな音であえぎ声を出す。しかし、周りにはとっくにばれていた
(き、気持ちいい・・・どうしよう、止められないかも・・・)
どう見ても普通でない綾乃の様子を見て、先生が飛んできた
「ちょっと、何やってるのよ、柳村!」
「あっ!?・・・い、いえ、別に何も・・・」
必死に隠そうとするが、無駄である。綾乃はまたも怒られてしまった
「全く・・・じゃあ、後半始めるわよ!」

後半3分
試合開始から全力で動いてきた綾乃にも、若干の疲れが見え始めた
綾乃は大量の汗をかき、濡れた服が体に密着する
そのせいで、綾乃の豊かなバストライン、そして、硬く、大きくなった乳首がますます分かりやすくなった
「あっ・・・んっ、ふぅ・・・」
疲れのせいだろうか、声も心なしか色っぽく聞こえる
その姿に、相手チームはもちろん、自分チームまでも動きを硬くしてしまった
それでも、綾乃はまだまだ元気である。味方からボールをもらえば果敢にゴールを狙うが、今日はまだ一点も決められていなかった
(・・・おかしいな・・・?)

後半4分
試合終了が近づいてきた。しかし、スコアは依然として0-0のままである
実は、先生には一つ不安があった
サッカー選手の中には、ゴールを決めた瞬間、興奮して上の服を脱ぐ人もいる
現在ではその行為は禁止されているが、それでも、時々やってしまう人もいる
もし、綾乃がゴールを決めて、それをやってしまったとしたら・・・
しかも、今日の綾乃は(いつもの事だが)ノーブラである
さらに、今日、綾乃はまだゴールを決めていない。若干フラストレーションが溜まっている
もし、その状態で、ゴールを決めたとしたら・・・
やりかねない。先生はそれが恐ろしかった
と、その時、ゴール前にいた綾乃にパスが出る。ボールを受け取った綾乃は一気に相手DFをかわして、走り始めた
もはや、彼女にはゴールしか見えていない。胸がどれだけ揺れようが、お構いなしだ
綾乃は冷静にボールを蹴る。ボールはゴール左隅に突き刺さり、ゴールネットが揺れる
「・・・やっ、たー!」
ゴールが決まった瞬間先生は綾乃の方へ向かう。しかし、遅かった
綾乃はTシャツを脱ぎ捨てると、喜びを爆発させて走り回った
ピンク色の乳首が大きめの乳輪も含めて遂に露になる。周囲の視線が一斉に綾乃に注がれるが、そんな事は気にしない

綾乃は近くに居た味方に抱きつく。巨大な胸がその味方を圧迫する
「・・・こ・・・こらっ、こらっ!」
ようやく先生が止めに入り、二人を引き剥がす
「何考えてるのよ、あんた!」
「あ〜・・・すいません。興奮したもので」
「もう・・・退場よ。退場!」
先生がグラウンド脇を指差す
「え〜、そんな、せいぜいイエローカード止まりですよ?」
「何言ってんの。あんな恥ずかしい事して、イエローで済むわけがないでしょ!」
「男の人なら大丈夫なのに・・・」
綾乃はぶつぶつと文句を言ってピッチから去り、その辺に横になった。・・・服を着ないまま
「こら!服ぐらい着なさい!」

結局、綾乃の決めたゴールが決勝点となり、チームは勝った
綾乃もようやく、チームの輪に加わる
ハイタッチをする者、ふざけて綾乃の胸を触る者、様々であった
「柳村・・・ちょっと」
先生が綾乃を呼ぶ。綾乃は胸を揺らしながら歩いていった
「・・・何ですか?」
「何ですか?じゃないっての。あんたねぇ、学校で胸丸出しにしたりなんかしていいと思ってんの?」
「は〜い、今度からは気をつけま〜す」
そう口では言うものの、気をつけるような感じはしなかった。それに、言っても無駄だという事は、先生にもうすうす分かっていた
綾乃にとっては、胸の事などどうでもよく、ただスポーツだ出来る喜びがそこにあったのである
もっとも、他の人にとってはちっともどうでもよくないのだが

full time