愛美の娘たちの恋アナザー

ガラシア 作
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大昔の姫編その6<王女ジュリエットのお腹の中>

その5からしばらく後…

「エリック…生理が来ないの…私…妊娠してる!」

「やっぱりな…2回もしたんだ…ちゃんと妊娠してよかった…」

「何人いるんだろ…」

「まだわからない…魔力を使って探ってみるか…セカンドサイト…!?」

「エリック?…どうしたの?…」

「生命反応が38もあるぞ…記録は36だったよな?…」

「うん…生命反応が38も?やったぁ♪」

「やったな…記録を書き換える事ができるぞ…」

「こんなにいたらつわりが大変だね…今のうちにたくさん食べなくちゃ…」

「そうだな…たくさん食べてくれ…」

………………………………………………

ぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱく!…もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ!…

「まだ食べるのか?…ものすごい食欲だな…」

「うん…いくら食べても満腹にならなくて…もっとちょうだい…」

「ああ…」(すごいな…38人も妊娠すると食欲が20倍くらいになるのか…)

「うふふ♪」

「たくさん食べろよ…ジュリエット…」

「うん♪」

………………………………………………

3ヶ月後…

「うえええ…やっぱり何も食べられない…水を飲んだだけでも吐き気がするの…うぷっ…」

「無理して食べなくていい…俺がなんとかするから…」(これがつわりか…予想してたよりもひどいな…食料を魔力に変換して胸に送り込む…)

むにゅうううううううううううううううううう!

「んっ…ありがとう…」(魔力を食料の代わりに消費するの…これで赤ちゃんは大丈夫…)

「どういたしまして…」(妊娠前より胸が張ってる…少し大きくなったか?…)

「エリック…胸が張ってるの…」

「授乳の準備をしてるんだよ…せっかちだな…」

「もう授乳の準備をしてるんだ…せっかちだね…私の胸…うぷっ…」

………………………………………………

さらに3ヶ月後…(妊娠6ヶ月)

「んっ…つわりがなくなった…また食べられるわ…お腹が大きくなってきて服がきついの…」

「ああ…よかったな…胸も明らかに大きくなって張ってる…準備が順調に進んでいる証だ…」

「そうだね…今搾ったら妊娠前の10倍くらい出そう…でももったいないかな…」

「今は赤ちゃんのために我慢しておこう…授乳が始まれば嫌でも母乳を出さなきゃだめだぞ…」

「うん…そうだね…赤ちゃんのために我慢しないと…」

「どうしても出したくなったら搾ってやる…無理はするな…」

「うん…ありがとう…エリック…(小声で)大好き…」

「ああ…どういたしまして…」(聞こえにくかったが…大好きと言ったな…)

ぼこっ!ぼこぼこっ…

(あっ…動いた…これが胎動…赤ちゃんがお腹の中で育ってる証…)

………………………………………………

さらに3ヶ月後…(妊娠9ヶ月)

「んんっ…体が重い…お腹が大きすぎて動けない…」

「無理して動かなくていい…俺がジュリエットの手足になってやるからな…」

「うん…エリック…私が動けるようになったらまた気持ちいい事してあげる…」

「ああ…期待してる…」

ぼこっ!ぼこっ!ぼこっ!ぼこっ!ぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこっ…

「んっ…ふふっ…くすぐったい…」(胎動激しすぎ…お腹がくすぐったいよ…38人もいるから仕方ないね…)

「元気だな…」

「うん…元気すぎるかも…」

「産まれる前からこんなに元気なら産まれた後も大変だな…」

「そうだね…まだ1ヶ月あるし…」

「1ヶ月か…長いようで短いぞ…」

「うん…」

………………………………………………

1ヶ月後…(妊娠10ヶ月)

「ついに臨月まで来ちゃった…あと2週間で産めればいいなぁ…」

「大丈夫…産めると信じるんだ…」

「うん…」(あと2週間で産まれて来てね…)

………………………………………………

3週間後…

「予定日を1週間も過ぎてるのに陣痛が来ない…なんでかな…」(早く授乳したいなぁ…)

「38人もいるんだ…ゆっくりしたいのかもな…」

「そうだね…お腹の中でゆっくりしたいのかも…もう少し待ってるからね…んっ…お腹が…」

「どうした?…痛いか?」

「少しだけ…生理の時と同じ痛み…段々強くなってる…」(まだ破水しないなぁ…)

ぷちん!

「んっ…破水した…」

「ん?…何か音がしたぞ…これが破水か…」

「ぐうっ…破水したら痛みが強く…ううっ…」

「もうすぐ産まれるな…こっちだ…ここで産もう…」

「うん…」

………………………………………………

「んあああああああああああああ!…はぁ…はぁ…」

「1人産まれた…やっと出産の始まりだな…」

「んううううううううううう!…」(お腹が痛くて他の事に集中できない…)

その後も赤ちゃんが次々と産まれる…

「んあああああああああああああ!…はぁ…はぁ…」

「もう少し!…ジュリエット!…頑張れ!」

「はぁ…はぁ…もう…限界…赤ちゃん…魔法使って…取り出して…」

「おう…バキューム…」(ついでに陣痛促進…)

「ぐうっ…」(お腹が潰れそう…)

「順調だぞ!…ほら!…最後の赤ちゃんが産まれる…もう1息!」

「んあああああああああああああ!…はぁ…はぁ…産まれた…んっ…」

ぶっしゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!

「うおっ!?…」(ジュリエットの胸から母乳が噴き出る…妊娠前よりたくさん出てるぞ…)

「んんっ…」(母乳が噴き出て止まらない…せき止めのお守りがあるのに…量が多すぎて効果がないのかな…赤ちゃんに飲ませないと…)

「ん?…赤ちゃんの数…数えたら40人いるぞ…あの時は38人だったのに…」

「え?…40人だったの?…私を20人にコピーすれば…」

「ああ…シャドウ…」

ジュリエットが20人に分身する…1人で2人の赤ちゃんを授乳している…

「これで一気に授乳できるね…私も赤ちゃんに授乳しないと…たくさん飲んでいいよ…」

ごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごく…

「ふふっ…」(すごい飲むわ…私の母乳ってそんなに美味しいの?…)

こぼれた母乳をすくってなめる…

(うん…美味しい…もっと飲んでね…)

「うええええええん!…」

「ああっ…もう出ないのね…どうしよう…飲みすぎ…ブレストミルク…これでよし…はぁ…」

うええええええん…と泣く赤ちゃんの声が地底王国内に絶えず響いていた…赤ちゃんたちの中には魔王ノエルの祖先となる赤ちゃんもいた…

………………………………………………

一方魔王ノエルは…

ごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごく…

(お母さんの母乳…いつ飲んでも美味しい…たくさん飲んでも後からどんどん出てくる…)

(フィリア…いつまで飲む気だ…)

(私がお腹いっぱいになるまで飲ませてね…サキュバスはたくさん母乳が必要なの…)

(自分で出せばいいじゃないか…)

(今度からやってみる…)

(フィリアだけ呼んだのは王国の近くにある小さな村へ行ってもらいたいからだ…すでに伝令も送った…)

(そこで私は何をすればいいの?)

(農産品の収穫量を増やすんだ…それ以外は何をしてもいい…)

(村の若い男の人とえっちしてもいいの?)

(ああ…時間があればできるだろう…やり過ぎて男を腹上死させるな…人材は貴重だ…)

(うん…行ってくるね♪)

(私も行くか…)

………………………………………………

「手伝いに来たぞ…」

「ありがとう…ノエルさん…わざわざ未来から来てもらってるのに何もできなくてごめんなさい…」

「気にするな…この人数の赤ちゃんに母乳を飲ませるのは大変だからな…」

ごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごくごく…

「すごい飲みっぷりだな…出なくなりそうだ…」

「ブレストミルク…これで出ます…」

「ああ…ありがとう…ところで何人産んだんだ?」

「実は…40人産みました…」

「40人!?…記録を書き換える必要があるな…」

「勝手に書き換わりますよ…戻ったら記録には40人産んだと書いてあると思います…」

「そうか…戻ったら確認する…」

「あの…これを…」

「何だ?…剣だな…」

「この剣は洞窟の奥から出て来ました…この剣は2本で1つの剣です…金剛石の飾りがある剣では時間を…真珠の飾りがある剣では空間を引き裂く事ができます…」

「なるほど…これを使えば長い時の流れと距離を気にせずにここに来る事ができるな…」

「そうですね…ノエルさん…500年後のここにいる私にこの剣を預けてください…お願いします…」

「500年後か…私が生きている時間だ…行ってくる…はあっ!…」

………………………………………………

(ここが500年後の地底王国…誰かいる…)

「あの…ノエルさんですか?」

「ああ…あなたは?」

「ジュリエットです…もしかして覚えてない?」

「いや…忘れたわけではない…500年前より綺麗になっているからびっくりしただけだ…」

「生の呪いから解放されて私もつい先日…死んだわ…エリックと同じ神様になったの…そのおかげかな♪」

「ああ…そういえば500年前のあなたがこれを500年後のあなたに預けてくださいと…」

「あっ…そうよ…この剣が欲しかったの…ありがとう…500年前の私…その剣ね…実は幻の3本目があるの…それがこれよ…」

「これが幻の3本目…普通の剣に見えるが…」

「白金でできた装飾剣よ…これを2本の剣と一緒にすると…」

剣がきらきらと輝き…神秘的な光が周囲を照らす…

「綺麗だ…」

「まだ未完成よ…赤い宝石の飾りがある剣と…青い宝石の飾りがある剣と…緑色の宝石の飾りがある剣をここに持ってこないとこの輝きは…」

「完成しないんだな?」

「うん…でも…完成するかはわからない…」

「ならば…その剣を探しに行けば…」

「そうね…あなたの娘さんに探してもらいましょう…ね?」

「そうだな…フィリアが小さな村に向かった…」

「フィリアちゃん…サキュバスの子ね…その子が向かった小さな村…緑色の宝石の飾りがある剣の反応がある…あとは彼女次第よ…」

「そうだな…」(頼む…持ち帰ってくれ…)

フィリアは緑色の宝石の飾りがある剣を見つける事ができるのか…

秘宝探索編Eへ続く。