愛美の娘たちの恋アナザー

ガラシア 作
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未開の島の冒険編その5<アグネスと2人の魔女>

むにゅうううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!

「ぐふっ…」(苦しい…)

(苦しくしてごめんなさい…マーリンくん…夜明けよ…これを飲んでね…)

「ぷは…」(おう…もう夜明けか…これは?…)(栄養剤か?)

(マーリンくんに役立つもの…早く飲まないと出発できないよ…)

(ああ…いただきます…)

ごくごくごくごくごくごくごくごくごくごく!

(うまい!…なんだこれは!)

(よかった…口に合ったみたいだね…)

「うっ…」(体が…なんだこれ…)

マーリンを光が包む…

「まぶし…」(ついに始まった…やっと本当の姿のマーリンくんと…)

少年のような小さな体が成長する…老人のような顔が若返る…狐の耳と真っ黒な髪の毛が生える…

「ぐっ…うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!…ふう…」

(うわぁ!…格好いい!…イケメン顔に筋肉ムキムキ…狐耳にふっさふさな髪の毛…尻尾も3本に増えてる…)

むにゅうううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううう!

(ん?…いきなり抱きくなんてどうしたんだ?)

(雰囲気までイケメンになってるぅ…)

(そうか…これは本当の俺を呼び覚ますためだったのか…アグネス…)

(ふぁっ!?…は…い…どうしたの?)

(ありがとう…)

(ど…どういたしまして…)

(顔が真っ赤だぞ?…うつむいてばっかりだし…ちゃんとこっちを見てくれ…)

(う…うん…マーリンくんがイケメン過ぎて目を合わせるのが恥ずかしいよ…)

(そんな事言うな…俺も恥ずかしい…)

(本当…すごい効き目だね…)

(そうだな…そろそろ行くか…バクブレ島に!)

(うん!…リヴァイアサンを倒しに!)

………………………………………………

一方…バクブレ島のサラとドラグリスは…

「ところで鍵はどこにあるの?」

「実はその鍵が…リヴァイアサンに奪われた…」

「つまり…リヴァイアサンを倒さないと鍵は手に入らないって事?」

「そうだ…リヴァイアサンは水の力を使う…雷属性で攻撃するんだ…」

「氷属性で凍らせるのは有効?」

「無駄だ…奴は氷砕きを手下に使わせる…凍結状態を強制解除する技だ…」

「手下を先に倒せば…」

「手下を攻撃するとリヴァイアサンはアクアパラダイスという全回復技を使う…1発で手下を倒す必要があるぞ」

「ダンジョンを進みながら強大な魔法を作り出す必要があるのね…」

「うん…敵全体を攻撃できるくらい大きな雷…」

「ん〜…ギガント…なんてどう?」

「雷属性はライトニングよりサンダーの方がいいかも…つまり…サンダーギガントだね…」

「うん…ファイアギガント…長いからファイガかな?」

(何それ…某ファンタジーじゃないんだから…でも呼びやすいからいいかも…)

「サンダーは…サンダガかな?」

「うん…じゃあファイアブラストはファイラかな?」

「それ採用…わかりやすいし…ファイラ!」

どっかああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん!

鳥の丸焼きが完成した…

「威力もなかなか…焦げてるのは表面だけ…美味しそうな肉…」

「その肉を食べたいならこれを使うんだ…」

「これは?…フライパンみたい…」

「これはスキレットという…火を使わずに加熱する事ができる道具だ…包丁のおまけも付いている…」

「ダンジョンの中は何もないでしょ?…だったら入口で材料を補充しないと…」

「そうだね…ここが入口…お店がいっぱい…」

ここはダンジョンを攻略する戦士や魔女のためのキャンプである…

「魔女が2人…君たち…」

「うん…その2人の女の子よ…」

「えっと…私たちに何か用?」

「ああ…最奥にいるリヴァイアサンを一緒に倒さないか?」

「いいけど…武器を持ってないならここで買ってね…戦わない人には協力できないよ…」

「そうだな…魔女2人なら斧か剣を使うべきか…アグネス…どっちがいい?」

「う〜ん…斧かな…」

「よし…斧を買ってきた…アグネスは何を…弓か?」

「違うよ…これは弩(いしゆみ)だよ…弓と違って引っ張る必要がないから連発できるの…」

「弩か…不思議な武器だね…役に立ちそう…私たちも協力するからね…」

「矢は作れるから…なくなりそうなら言ってね…」

「ありがとう…実は手製最高級の矢を使っているので…これを…」

「うん…サモンアローでいつでも矢が作れるよ…」

「よし…出発だ…リヴァイアサンを倒しに行くぞ!」

「「「「おー!」」」」

サラとドラグリスは両手杖…マーリンは斧…アグネスは弩を持ってダンジョンに入った…

「2人の名前…聞いてないけど…」

「俺は狐人のマーリン…隣の牛人の女の子はアグネス…」

「サラと…」

「ドラグリスよ…」

「君たちは人間?」

「そうね…私は人間だけど…ドラグリスは妖怪よ…」

「妖怪…初めて見るな…」

ばさばさ!

「蝙蝠(こうもり)だ…超音波で錯乱して来る…範囲魔法で…」

「ファイラ!」

どっかああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん!

「お見事…俺の出番が…おりゃあ!」

マーリンは乱雑に斧を降り下ろす…骨が折れる音が響いた…

ぐしゃ!…きゅうう…

「骸骨狼(がいこつおおかみ)ね…骨だけなのに鳴き声を出す不思議な生物よ…えいっ!」

アグネスが石柱を蹴り飛ばす…アグネスの大きな胸がぷるんぷるんと揺れる…石柱が消えて扉が開いた…

べしっ!ぷるんぷるん…がだだだだん!

「今何を叩いた?」

「扉を開くスイッチよ…所々にあるから叩いてみるのもありね…」

「もしかして…これ?…」

「これは叩いちゃダメ…あれを叩いてね…」

「うん…えいっ!」

がだだだだん!

「何かいるよ?」

「あれは…海賊の戦士の骨に怨念が宿ったものよ…私に任せて…」

かちゃかちゃ…ばしゅ!ばしゅ!ばしゅ!

「やるじゃん?」

「ファイガ!」

どっかああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん!

「うん…さすがギガントなだけあって火球もでっかいね…威力も上々…」

ぼこおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!

「うっ…こんな時に強化薬が強化…」

「私も…」

「強化薬?…私のお父さんが作った魔法薬よ…あなたが持ち主なのね…」

「俺が飲んだあれも?」

「うん…あれもお父さんが作ったの…知り合いの鼠人と共同開発したって…」

「髭(ひげ)が入っていたかもな…」

「まあね…使えるものは使ったはず…」

「強化薬か…妊娠したみたいに腹が出るんだな…」

「触っちゃダメ…女の子になっちゃうよ…」

「ならないって…ほら…」

どくんどくんどくんどくんどくんどくんどくん…ぼこっ!

「お〜…本当に妊娠してるみたいだ…」

「あれ?…なんで女の子にならないの?」

「そんな簡単に性転換できるわけねえよ…」

「そうだね…」(おかしいな…男の子が強化薬に触れると女の子になっちゃう作用があるのに…)

なぜマーリンが女の子にならないのか…マーリンは魔力を持っていない…浄化は魔力を持つ男性にのみ有効な作用であり…ほとんどの男性は魔力を持たない

サラのお腹にあるレベル6の強化薬は1度でも魔法を使うとその魔法の熟練度が一気に最大まで上がり…熟練度の最大は100で熟練度によって詠唱時間短縮と魔力消費軽減と威力(補助魔法の効果量および回復魔法の回復量)が強化される

弾速と範囲と状態異常発生率(グレートサポートおよびグレートヒーリング発生率)は強化薬によって強化される…レベル6はさらに旋回性能の強化を追加…この旋回性能の強化によって追尾精度が上昇して命中しやすくなる

ドラグリスのお腹にあるレベル6の強化薬は搾乳魔法で搾られるレベル1〜3の母乳を全てレベル4のクリスタルミルクにする…

レベル4で強化されたクリトリスとGスポットへの刺激をさらに強化してレベル4よりさらに快感を高め…痛みを快感へ変換する効果をレベル4よりさらに強化して快感を増大させ…搾乳魔法が心臓にも作用するようにして(心拍数の急上昇による血圧低下と酸欠を防ぐ)

………………………………………………

その頃リヴァイアサンは…

「ぐぬううううう!」

ばきっ!

「いでっ!…こんな女に苦戦するなんてな…この硬い壁のおかげか…」

「はぁ…はぁ…」

狐人の女の子は生きていた…最後にとても硬い防御壁を作り出す事ができた…強化な防御壁はリヴァイアサンの牙が折れる程硬く…4人が来るまでの時間稼ぎとして…しばらくは耐えられるだろう…

「こんな壁さえなければお前の魔力を吸い取って本当に殺すつもりだったのだが…」

(幻術が解かれてる…お腹が押し潰されて痛い…でも大きく膨らんだお腹も幻術…私は妊娠してない…流産も幻術で表現しただけ…)

女の子は自身に幻術を重ねてかけていた…その事にリヴァイアサンは気づいていない…

「くそぉ…腹立つ女だ…」

「はぁ…はぁ…」

「手下は来ない…お前は1人で十分だ…せいぜいそこで救出に来た男が跪くのを見ていろ…」

「くっ…」

「リヴァイアサン!…覚悟しろ!」

「ほう…やっと来たか…」

「その女の子を俺に渡せ…渡さないなら…」

「ふっ…殺すか?…やってみるがいい…手下は来ない…手下に手柄を取られたくないからな!…タイダルウェイブ!」

「アクアプロテクト!」

ざっばああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああん!

「無駄だ…濁流に溺れろ…」

4人の戦士はどうなるのか…

続く!