未開の島の冒険編その8<喫茶店と恋の行く末>
「お腹痛い…産まれるっ!…マーリンくん…助けて…」
「大丈夫…助けてやるから…頑張れ!」
そこへ1人の女の子が近づいて来る…
「あっ…いいところに…助けてくれないか?」
「ふふっ…助けるつもりで来たの…私の飛空挺に転送するわ…ワープ!」
ワープ完了と同時に1人目が産まれる…それから何十人も赤ちゃんが産まれる…合計75人という超多胎妊娠だった…
「75人…すごい人数ね…胎動もすごかったでしょ?」
「ぼこぼこと動いていたが…あんた誰だ?」
「私?…ベラよ…医者なの…よろしく…マーリンくんにアグネスちゃん♪」
「なんで知ってるんだ?」
「実は私…ルナの妹なの…可愛い姉だったでしょ?…こっそりついてきてたの…」
「まあ…あの子はかなり可愛いが…この飛空挺は?」
「私の病院よ…」
「えっ!?…飛空挺が病院!?…」
飛空挺は定期船などの車両に使われる小型と建物の代わりに使われる大型の2種類がある…
「あっ…アグネスちゃん…起きちゃ駄目…あなたの子宮…破裂しそうだったわ…まだ余裕があったけどイエローゾーンには入ってたわ…動くと痛むくらいには…」
「いたっ…う〜…」
「子宮が破裂する事があるのか…」
「まあね…あり得ない話じゃないわ…そろそろ授乳ね…搾乳器がついてるから勝手に赤ちゃんに母乳が供給されるわ…大丈夫…」
実はベラの医者は副業である…本業は武器を改造販売する武器職人であり…素性を隠すために医療の現場に立っている…
「ベラさん…医療費は…」
「私の事は呼び捨てでいいわ…私が勝手に助けただけだから…お金は請求しないわ…」
「そうはいかない…何かできる事が…」
「マーリンくんに今できる事は…アグネスちゃんの心を癒してあげる事よ…私が癒せるのはアグネスちゃんの体だけだから…」
「そうだな…ありがとう…ベラ…」
「ふふっ…どういたしまして…」
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「ふう…ちょっと精神的に疲れちゃった…収乳解除して落ち着きましょう…」
ぶるるん!ぼよおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!
収乳解除したベラの胸はルナよりは大きいが…サラほど大きくはない…医者の時は大きすぎて目立つために収乳して隠している…
「ベラ…ちょっといいか…うおっ!?…」
「あっ…うっ…収乳解除したところ見られちゃった…誰にも言わないでね…」
「ああ…誰にも言わないさ…ベラはなんで医者に?」
「実は私…過去に大怪我をして死にかけた事があるの…奇跡的に助かった私は医者として生きていこうと決意したの…その時私はアスモデウスっていう悪魔に襲われて…うっ…頭が…くうっ!…」
(余計な事は言わなくていいの…あんたは黙ってお医者さんごっこでもやってなさい!)
(も…申し訳ありません…)
「ベラ?…大丈夫か?」
「んっ…ふう…大丈夫…ちょっと頭痛がしただけ…疲れてるだけだから…」
「そうか?…無理するなよ?…」(何か声が聞こえたような…気のせいか…)
「それにしてもでかい胸だな…何cmあるんだ?」
「測った事ないからわからないの…ルナお姉ちゃんより大きくて…サラお姉ちゃんより小さいくらい…お尻なら283cmだけど…」
「尻が283cmだって?…アグネスと同じくらいありそうだ…」
「うん…」
ピーピピー!ピーピピー!
「あっ…そろそろ本土に着く頃よ…アグネスちゃんと赤ちゃんたちは一旦私たちに任せて…」
「ああ…」
その後…アグネスの体はベラの管理によって完全に完治し…マーリンの協力もあって育児ができるようになった…アグネスの胸からは大量の母乳が噴き出て…その母乳を赤ちゃんは全て飲み尽くしたのであった…
その後赤ちゃんは順調に育ち…2人はたくさんの子供と共に幸せに暮らした…
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一方サラが帰ってきた喫茶店は…
「ただいま〜!」
「「「「お帰りなさい!」」」」
「ふふっ…大歓迎ね…ドラグリス?」
「うん…バクブレ島に行って来ました…リヴァイアサンを倒して仲間になってもらったの…」
「仲間になったのね…リヴァイアサンと話がしてみたいんだけど…」
「アネットちゃん…これを使ってね…」
「呼び出す呪文とかありそうだけど…」
「リヴァイアサン?…いるでしょ?」
「何の用だ?…今は戦闘中じゃないだろう…む…ここは天国か…乳房が18個もあるぞ…」
「はぁ…あなたがリヴァイアサン?…」
「いかにも…リヴァイアサンだ…サラの仲間か?…ならばサラが我を倒した経緯を教えてやる…」
「それは聞いたわ…タイダルウェイブを母乳で突き破ったって…」
「うん…3人でミルクエクスプロージョンをしたら…母乳の圧力がタイダルウェイブに勝って内側から突き破る事ができたの…」
「あれはびっくりしたよ…リヴァイアサンのおかげで1つ強くなれたし…」
「そうだな…敵だったとはいえ命を1つ奪ったのだ…その犠牲のもとにこのアルファサファイアはある…カレン…すまない…」
(もう大丈夫…マーリンくんの仲間のサラちゃんに守ってもらってるから…新たな力は[向こう側と繋がる力]…意味は言わなくてもわかるはず…)
「うん…わかるよ…」(来瑠美ちゃんたちと繋がる事ができる力…)
能力強化が2つの世界で共有できるようになった…これまで異世界でできなかった映像通信や遠隔搾乳も行えるようになり…来瑠美たちも強化薬の効果を得られるようになった…
さらにこの力によって強化薬の強化範囲が撤廃され…自分以外の強化薬を自分と同じレベルにする事ができるようになった…
「ところで…スチュアートくんとステラちゃんとアネットちゃんは知ってるんだけど…また増えてる…」
「初めましてお姉様…私はデリアと申します…以後お見知り置きを…」
「デリア?…もしかしてモブモット王国の王女の?」
「はい…私には義理ですが兄がいますの…こう見えて喧嘩は強いのですが…お父様(義理の)に止められていますの…」
「その王女様が私に何の用?」
「水くさいですわお姉様…私たちは血縁関係ですのよ?…お姉様に会いに来ただけですの…」
「まさか…」
「はい…そのまさかです…実のお母様に会ってこい…そして宝具集めを手伝ってこい…とお父様が申しておりましたの…」
「そう…じゃあ王城にいきましょう…」
………………………………………………
「サラとドラグリスに…デリアか…私がお前の実の母…ノエルだ…よく来たな…ベラもここに来る予定だが…」
ばたん!
「噂をすればなんとやら…よく来たな…ベラ…」
「ベラ!…久しぶりですわね…」
「デリア…母様…久しぶりに会えて嬉しいわ…ウテラス島の調査記録…ここに持ってたわ…」
「うむ…悪魔アスモデウスか…いいだろう…ベラとデリア…ウテラス島に行ってアスモデウスを倒してこい…そして必ず帰ってこい…」
「ありがとうございますお母様!」
「ありがとう…行ってくるわ…」
「私たちは?」
「行きたければ行け…ただし…」
「ただし…何?」
「オメガルビーと…6つの宝石を探してこい…」
「6つの宝石?…名前は?」
「名前は不明だ…赤と水色と黄色と緑と透明と紫の6つの宝石だ…宝石ならベラが詳しいからな…さあ…謁見は終わった…行け!」
「は〜い…」
………………………………………………
「あっちがバクブレ島行きで…こっちがウテラス島行きね…早く乗りましょ?」
「うん!…」
間もなくウテラス島行きの定期船が出発します
ねえ知ってる?ウテラスって子宮って意味なんだよ!
「まあ…そうなの?」(いずれは私もこのお腹に子を孕むのね…)
「ええ…uterusと書くので…それっぽく見えるわ…」
「さすがベラ…詳しいのね…デリア感激ですわ…」
「よお…あんたらウテラス島に行くのか…俺も混ぜてくれないか?…俺はカイ…弓使いだ…俺のホークアイは頼りになるぜ?」
「まあ…逞(たくま)しい肉体…触ってもよろしくて?」
「ん?…いいぜ…」
「うふふ…この引き締まった筋肉…頼もしいですわ…同行は私が許可しますわ!」
「そうかい?…ありがとよ!…改めて…俺はカイ…君たちは?」
「私はデリア…右にいるのはベラ…左にいるのはサラお姉様に…私の後ろにいるのはドラグリスお姉様ですわ…」
「両手に花か…いよいよ俺にも春が来たな…」
「ふふっ…そうですわね…っ!?…右後方上空から何か来ますわ!…」
「速すぎますわ…狙いは…ベラ…あなたですわ!」
「させるかよ!…(かきんっ!)何っ!矢が弾かれただと…」
「私が狙い?…1か8か…いざ勝負!」
しゃきん!
ベラは双剣を逆手に構えた…そして…回転して謎の生物の突進を回避…同時に蹴りを喰らわせて海に向かって吹き飛ばした…
「でやぁああああああ!」
しゃきぃいいいいいいいいん!ずばっ!
見事なクロスカウンターが成功した…謎の生物は海に落ちていった…
「さすがベラですわ…あの生き物は何ですの?」
「あれは…わからないわ…」(ウテラス島に来るなという警告か…それでも私たちは進まないと…)
「ねえ…何か落ちてるけど…この紫色って…」
「アメジスト…闇属性の強化石よ…赤のガーネットと対をなす宝石…つまり…」
「私たちの旅はすでに始まっているという事ですわ…何か見えますわ…あれがウテラス島ですの?」
「ああ…あれがウテラス島だ…魅惑の島と呼ばれている危険な島だ…」
「ついに…来てしまったのね…ウテラス島に…」
「さあ…上陸だ…目的はアスモデウスだろ?」
「そうですわ…あなたもアスモデウスを?」
「もちろん…倒して仲間にするんだ…ここがキャンプだ」
「バクブレ島のキャンプより広い…ここが拠点…」
「ああ…武器を決めておけよ?…じゃあ後でな…」
新たな物語がウテラス島で始まった…この後はどう物語が進むのか…
魅惑の島の冒険編に続く。