第三話「お風呂危機一発」
俺はようやく冷静さを取り戻した。
「そうだ、こういうときは身体を冷やさないと!」
俺はまず一番涼しいリビングに急いでみうを運んだ。
やはり少し重かったがそんなことを行っている余裕はなかった。
扇風機を少しはなれたところからまわし、濡れ布巾でみうの頭と両脇をひやした。
「みうちゃん、みうちゃん・・・」
俺は泣きながらひっしに名前呼びつづけた。すると・・・
「ん・・・ん?お兄ちゃん?」
「みうちゃん?よかった・・・死んじゃうかとおもったよ」
みうが目を覚ましてくれた。おれは涙をぬぐって、みうにはなしかけた。
「お兄ちゃんなんで泣いてるの?みうは元気だよ!」
「よかった・・・よかったよ。」
俺は思わずみうを抱きしめた。胸の感触は伝わってきたが今はそんなことはどうでもよく思えた。
「あはは!お兄ちゃんは泣き虫だな〜みうは大丈夫だから泣かないで。」
「ごめんな、ごめんな。」
抱きしめながらみうに何度も謝りつづけた。
「みうは平気だから、お兄ちゃんなかないで。」
さっきまでぐったりしていたのがうそのようにげんきだった。
俺は少しほっとした。
(あ・・・今考えるとすぐに救急車をよんだほうが懸命だったかもな。)
今更だが、いろいろな救助法をかんがえていた。
「へっくっしょん。お兄ちゃん寒い・・・。」
「あ、ごめん。今服をもってくるよ。」
このままでは湯冷めすると思った俺はいそいで服と下着を取りに行った。
下着と服を手に取ると、自分も全裸ということにきずき、あせってタオルを腰にまいた。
そして、すぐさまみうのところに向かった。
すぐにみうのきがえにとりかかった。
「さ、湯冷めしちゃうから着替えよ?」
「お兄ちゃんのH!女のこの着替えはのぞいちゃだめだよ!」
(なにをいまさら・・・。)っとおもったが
「はいはい、はやくきがえてな。」
といって俺は回れ右をして、みうに背を向けた。
「んー。お兄ちゃんブラの後ろくっつけて。」
「はいはい」そういってブラのホックをはめようとすると・・・
(ん?おかしいな?ブラのほっくが・・・届かない。)
そう、なぜかブラのホックが届かないのだ。
「い、痛いよ・・・お兄ちゃん。」
「あ、ごめん。うまくはまらなくてさ。」
無理につけようとするが、まったく届かない。
あまり力を込めてもみうが痛がるので、仕方なく風呂に入る前につけていたブラをもってきた。
が、やはりブラのホックにとどかない。
「あれ?みうちゃんこれ以上大きいブラは持ってないの?」
「うん、もってないよ。これと同じ大きさのしかもってないよ。」
おかしい。さっきまで入っていたブラが今はまったく入らない。
よくみるとみうの胸が風呂の前よりひと周りほど大きくみえる。
(まさかね?このこ一時間で大きくなったなんてないよな・・・。)
冷静に考え直し、さいどホックをつけようとするが・・・やはりとどかない。
俺はむきになり力を込めた。
「いたい!お兄ちゃんやめて!」
「はっ」みうの一言で俺はめがさめた。
「いいよ。今日はブラジャーつけないで寝るから・・・。それにこういうこと前にもあったからなれてるの。」
「え?よくあることなの?」
「うん、何かよくわかんないけどね。いきなりブラにおっぱいが入んなくなったり、壊れたりするのはよくあるから大丈夫☆」
少し疑問は残るが、(ま、本人がそう言うなら問題ないよな。)
「お兄ちゃん。みうもう眠いよ・・・。」
「あ、もうこんな時間か。じゃあ歯だけ磨いて寝ような」
歯を磨き終わるとすぐに布団の用意をし、みうと一緒にとこについた。
みうは布団の上ではしゃいで飛び跳ねている。
胸が縦横無尽に飛び跳ねていて、いまにもぱじゃまがやぶけそうだ。
「よ〜し、じゃあ電気消すぞ?」
「うん、いいよ」「カチ」
部屋が暗くなるとみうは寝息を立ててすぐ寝始めた。
(今日は疲れたな・・・初日からこれで、たいりょくもつのかな。)
先のことを不安に思いながら俺もすぐにねてしまった。