裏-2話 昼休み
「おはよう。」
「おう、おはよう信弥。」
信弥が廊下でクラスメイトに挨拶されそのまま教室に吸い込まれていく。信弥はクラス問わず周りの男子とはよくしゃべる奴だ。
それに対して、私はどちらかというと周りとは馴染めず、女子友達からも名字にさん付で呼ばれるほどだ。
強いてあだ名みたいなのは、男子から椿姫様と崇められるくらいだし…
まぁ、私は信弥以外の男子になんて興味ないけど…
ちょっと信弥のクラスを覗いてみたら伊達さんが信弥の方に近づいているのが見えた。
「あ、伊達綾乃。また、信弥に近づこうとしてる…。そんなに近づいたら、あの子のおっぱいがより大きくなっちゃうかもしれないのに…あぁーしかも、信弥に耳元でコソコソ話なんかしてぇ〜」
廊下から、隠れてこっそり信弥と綾乃のやりとりを見てる。
他の生徒が怪訝な視線を送ってくるにも関わらず信弥と綾乃のやりとりから目が離せなかった。
綾乃の100cm近いおっぱいが信弥に当たる。制服の上からだが、信弥の目線が自然と綾乃の胸元へいく。
「わかった。じゃぁ後でね。」
信弥が何かを了承したようだった。
午前の授業、さっきのやり取りが脳内で反芻される。
先生から当てられるも、それどころじゃなく完全に自分の世界に入っていた。
頭の中は、如何に伊達綾乃よりも早く、信弥を振り向かせるか。もしくは最悪のケース伊達綾乃から信弥を奪還するか、だ。
やっぱりそれには、誰しもが超えることができない大きな大きなおっぱいを得ることが得策にしか考えられない。
だって信弥は、投薬から様子が確実に変わった。
女の子の胸元を凝視する場面が多くなったからだ。これは前にはなかった様子だから薬の影響が確実に表れているに違いない。
…ということは、信弥も薄々気づいているのかもしれない。
近くにいる女の子のおっぱいが膨乳することを…。
昼休みは、信弥と二人っきりでごはんを食べよう。
そうすれば、自然と信弥の傍でおっぱいを大きくできたりして、あわよくば信弥に直におっぱいを触らせる…なんてこともあるかもしれない。
よし、昼休みはこれしかない。
私は刻々と迫る昼休みに賭けた。
隣の教室から笑い声がする。何か、楽しい話題でもあったのだろうか。後で訊いてみよう。
昼休み。
チャイムが鳴ってから信弥の教室を覗きこむ。
このクラスの女子に信弥を呼んでもらったら、信弥はチャイムと同時に弁当を持ってどっかに行ってしまったようだ。
クラスの中を見渡しても、確かに信弥の姿はない。
でも、他の男子も減ってはいない。
というか、伊達綾乃の姿は確認できる。
生徒会室にでも行ったのだろうか。女子生徒にお礼を言うと、生徒会室に向かった。
でも信弥の姿は無かった。
どこに行ったのか、皆目見当がつかない為、一人お弁当を食べる。
食べ終わってもまだ、昼休みが終わるには早い。
一人教室で、信弥の座る会長席に座って、信弥の匂いを探す。
机に染み込んだ信弥の香りがわずかに感じる。
すると私の身体に熱が伝わってきたのだ。
「あれ?なんだろう。身体が…熱い。もしかして…」
信弥の名残があるものでも効果があるのではと思い、教室にある癒しの抱き枕、これは信弥がたまに居眠りする時に使っているものだ。
その抱き枕を机に置き、顔面を埋めた。
身体の中に、信弥の香りが流れ込むのが分かった。どんどん身体が熱くなる。
自然と掌が制服の下にもぐりこみ、おっぱいを鷲掴みにする。
「はぁはぁ…んん。むふぅ…ん、ふぅ。」
厭らしい声をあげ、他に誰もいない教室で一人おっぱいをこねくり回す。
信弥の匂いでオナニーをする私は変態かもしれない。
でももう、我慢できない。私は今日生まれ変わるために、今の私を脱皮するの。
それが厭らしくても構わない。
伊達綾乃も他の女性も手が出せない程のおっぱいを手に入れる。
信弥は私のモノよ。
そんな思いが教室内に立ちこもる。
椿姫のおっぱいはそんな思いに応えるように、時に激しく、時に優しく自身のおっぱいを揉みし抱いた。
我に戻ったのは昼休み終了5分前を告げる予鈴だった。
正直、予鈴が鳴っても抱き枕を顔から離すことはできなかった。もっと信弥の香りを嗅いでいたい。
その気持ちが抑えられない。もっと信弥を感じたい気持ちでいっぱいだった。
気づけば、ブラジャーは膨乳により戒めが解かれ、カップじゃ到底包めないほどのおっぱいになっていた。
「やった…。とうとう掌でも掴めないほどのおっぱいになったわ。でも…伊達綾乃とやっと同じくらいかしら…おっぱいがこんなに重いものだなんて…。でも…もっと…」
予鈴から5分、本鈴が鳴っても教室から出ることができなかった。
「あと2分、もう2分。」
と、二度寝をする時のように少しずつ延長してたからだ。
授業が欠席扱いになる20分が過ぎたころ、ようやく自分の教室に戻る決意ができた。
ブラジャーを外し、軽くカップを房に当ててみる。乳房の下半分でさえカップに納まる事が出来なかった。
きっと100cmはとうに超えているに違いない。
私はノーブラである事を気にせず上機嫌で教室に戻った。
教室の前の廊下を乳房が揺れるのを感じながら歩いていたら、慌てて教室を飛び出す信弥がいた。
声をかけようと思ったが、信弥を見るだけで身体が熱くなって、声を出すこともできなかった。
信弥はそのまま校舎を飛び出し、体育館の方へ行くのが見えたが身体が疼いて仕方がなかった。
廊下に漂う、信弥の僅かな匂いですら今の私には強烈すぎるまでに身体が敏感になってた。これではもう教室に近づくことができない。
でも、生徒会室に戻る気もしなかった。