ブレストコントローラー

ハリナ 作
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 深い闇の中、柔らかい感触が顔に、手に、そして胸に感じる。

 胸が重いなと思いつつ起き上がる。まるで胸に何かがぶら下がっているような感覚。

「ん……ひゃ!?」

 普段からは考えられない膨らみが眼下に広がり、今日の出来事が現実の物だと思い知らされる。

 これが夢なら良かったのに、と心の底から思った。

(あれ? 家に帰ってきて……いつ寝たんだろ? って私なんで胸だしてるのぉ!?)

 ぶかぶかのブラウスはボタンが外れ、胸がぷりんと赤裸々に晒していた。

 しかし部屋の空気に晒されたその胸のサイズは、バランスボール並みではなく室内用のサッカーボールほどにまで小さくなっていた。

(でも……さっきより小さくなってる? これぐらいならまだ)

 ベッドの横にある目覚まし時計を見ると、もう夕方だった。

 ぼさぼさの頭をブラシで梳かし、服を着替える。

 ぶかぶかのブラウスを脱ぎ、合うブラも無いのでそのまま上にジャージを着る。

 Tシャツだとサイズが合わないと思ったからだ。

 しかしジャージでも大きくなった胸にはファスナーを閉めることができず、その谷間を晒すことになった。

 無理に閉めると、きつく締め付けられた胸がぶるんぶるんとジャージの内側を所狭しと暴れて、自分から開放されたがるようにファスナーを下げてしまうのだ。

 自分の部屋を出て、階段を下りる。

 普段より重い胸に慣れず、転びそうになった。

 キッチンで皿を洗う母親に後ろから泣きつくように声を掛ける。

「おかあさぁん……」

「ずっと寝てたの? ってきゃぁ! どうしたのそれ!?」

 振り返り、まるで幽霊を見たかのように驚く母親。

「わかんないよ……今日急に大きくなって……」

「病院いったほうがいいの!?」

「とりあえず今は大丈夫だけど……」

「明日、病院いこうか」

「う……うん」

「あれ、なんかあったの?」

 妹のナナが、リビングに戻ってきたカナに声を掛けた。

 するとカナのいつもより明らかに大きい胸を見て仰天した。

「お姉ちゃん!? どうしたのその胸!」

「何か……大きくなっちゃって」

「それ本物?」

「た、多分」

 ナナがどんどん近づいてくる。

「触ってもいい?」

「もう! やめてよね」

――むにゅう―― 

「ッッッッッ!?!?」

 カナの意思を無視して、普段より大きな胸を小さな手で鷲掴みにするナナ。

 押し込んだ指は胸を包み込むように埋まっていく。

「これ……すごく柔らかい……!」

 今まで感じたことの無い、あまりにも心地のいい感触に、ナナは思わず手を開いたり閉じたりしてしまう。

 揉まれるおっぱいはそのもちもちとした弾力感で揉み込む指を押し返す。

 しかしナナは胸に負けじと何度も揉んでいく。

「ひゃぅぅ……やめてよぅ」

 大きくなったせいで敏感な胸がビクビクと震える。

 胸が内側から暴れだそうとする感覚に耐えるカナ。

「? どしたのお姉ちゃん?」

 ナナは柔らかいおっぱいを揉むことをやめようとしない。

「もぅ……やめてぇ……はぅぅぅぅぅううッ!」

 込み上げる膨張感が、溢れだす快感と共にカナの胸を突き破った。

 その刹那、揉まれている胸が形を変えながら一気にバイィンと膨らんだ。

 揉みこんだ指が、おっぱいが膨らんだ勢いで押し返される。

「え? 何これ!? 大きくなった!?」

 ぐいぐいと押し返される手に溢れる柔らかさに訳がわからないまま、さらに指を押し込む。

 バスケットボールより大きな胸がぐにぐに変形し、指がさらに沈んでいく。

「もうッ……やめてぇぇぇぇ!」

 カナの意識を形にしたかのように激しく飛び跳ねたおっぱいが、食い込んだ指をバインと弾き飛ばした。

「はぁ……はぁ……」

 ぶるんぶるん揺れる胸は止まる気配がなかった。

「へーでもいいなぁ。お姉ちゃん」

「良くないよ! 全然良くない!」

 揺れ続ける胸を腕で抱え込んだカナは、自身に起きた事を思い出し妹を全力で否定した。

「えー、そうなの? 大きくなりたいと言ってたのに」

「そうだけど! 実際は重たいし……揺れると痛かったし……足元見えないし……まだムズムズするし、もう散々!」 

「そうなんだ……」

「それに……どんどん大きくなって止まんなかったし……」

 誰にも聞こえないような小声で付け足した。

「だけどやっぱり大きい方がいいよ。もう中学生になるのに、子供みたいに小さいのは嫌だもん」

「でもこんなの嫌ぁ!」

 そのときカナの背後にある机の上で、青い携帯が音を立て振動した。

「あ、メール」

 ナナがメールの着信により振動する自分の携帯を取りに行く。

 ナナに揉まれて大きくなったカナの胸は、音に向かって振り返るだけでぐわんぐわんと揺れた。

 携帯を拾い上げ歩きながら操作していると、再びブルブルと震えだす。

「あれ? また?」

「きゃぁ!」

 悪気無くナナに近づいただけのカナ。

 しかしナナは、目の前でゴワンと揺れる巨大な胸に仰天してしまう。

 携帯が手から滑り、すぽっと飛び出し宙に舞う。

 そしてすくい上げられた携帯が、おっぱいで柔らかくバウンドした。

「ひゃあ!」

 まるでトランポリンを踏みつけるように携帯が飛び跳ねる。

 ボインと右の乳房で跳ね、ブルンと左の乳房で跳ねる。

 そして震える携帯は、揺れるおっぱいの大きな谷間の中へスポッと吸い込まれるように落ちていった。

 その瞬間、激しい携帯のバイブと連動しておっぱいが小刻みかつ盛大に震えだす。

「はぅ!! は、んんんんんんんんんんぁぁ」

 目の前で起きたおっぱいによるサーカスに、ナナは目を点にして呆然と眺める事しかできなかった。

 ブルブルと震え、そして揺れるカナの胸。

 やはり感じる快感。

 それと共に、胸が大きくなるエクスタシーも広がっていく。

「んんんんんんんんぁ! 早くんぅ! 早く取ってぇぇぇ! あう!」

 胸の内側から広がる圧力に耐えられず、震え上がるおっぱいが弾け、バスンッと跳ねるように膨らむ。

「それッ!」

 ナナは震える胸を左手で鷲掴みにして押さえつける。

「は、ああああん!!!」

 掴まれた瞬間、カナの意識を超えたおっぱいは双頭の狂犬のように獰猛に暴れだし、さらにばよんッと飛ぶように膨らんだ。

 荒ぶる胸が震えながら、さらにばいんばいんと揺れ弾む。

 鷲掴みにして、押さえつけているにも関わらず、おっぱいは指の内側で激しく暴れている。

「えぇぇぇいやあ!!」

 ナナは自分の叫び声を合図に、右手をたけり狂う谷間に勢いよく突っ込む。

 弾みながらせめぎあうおっぱいが右手に強い圧力をかける。

 胸の谷間で暴れる携帯をしっかり掴み、思い切り右手を引っこ抜く。

「はうッッッ!!!!!」

 その際左手を強く握ってしまい、飛び出すように形を変えるおっぱい。

 胸に激しい刺激が与えられたカナは悶絶しそうになってしまう。

 締め付けるような力が押し掛かり、おっぱいは再度ぼんっと音を立てて跳ねるように盛り上がる。

 その勢いで指を弾き飛ばし、ぼよんぼよんと弾み揺れる。

 揺れる胸の鼓動に耐えられず、カナはその場に崩れ落ちた。

 刺激を与えられて揺れ動くおっぱいがビクついて、カナは動くことができない。

「いやぁぁぁ……」

「ご、ごめんねお姉ちゃん」

 ぺたんと座り込んだカナの、ビーチボールより大きくなった胸だけがぶるんぶるんと別の生き物のように動きまわっていた。