オッパイン Bパート

ハリナ 作
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 紗綾が変身し、由梨がおっぱいに合体――『オッパイン』して生まれたその爆乳美少女は、見物人のざわめきの中、双つの丸い影の先に仁王立ちで立っていた。
 体から満々とした球形を描く胸が不自然なくらいはみ出し、大きな影を作っている。

 その姿は、露出度が強調された白い服装をしていて、たっぷり開いた胸元、ピチピチのスーツの下にはフリフリがついた短いスカート。
 服装だけではない。太陽の光を反射するほどに白く澄んだもちもちの肌。キュッとくびれた腰。短すぎるフリフリのスカートじゃ隠し切れないほどの後ろに迫り出した豊かなヒップ。そして体から立体的に前に飛び出した、真珠のような可憐なおっぱい。とても変身前が中学生とは思えないほどのボディを持っていた。

 そんな風姿のなかで目を引くのは、やはり常識の範疇を超えたその胸だ。肩幅の倍以上ある乳幅、そして30センチほどの奥行き。そんなおっぱいが彼女のスレンダーボディから縦横高さと、とにかく立体的に空間を押し広げ前に飛び出している。そして大きく開いている胸元は、太陽の光で澄んだ肌色が輝いている。
 その艶やかな豊球は吹きすざぶ風にブルンブルンと揺れて、乳頭があらぬ方向へと向いてしまう。しかし気にも留めていない。それどころか、彼女にとって揺れるおっぱいは誇りだった。
 意気揚々と胸を張るその姿は、中学校には場違いとも言える風貌にもかかわらず、高貴ささえ感じられる。

 巨大な房が音を立てバインバインと揺れ擦りあう。そして擦りあった反動か、まるで威嚇するように一際大きく弾む。
 するとそれにつられたのか佑香の胸が震えるようにビクンビクンと揺れる。

「な、なに……」

 佑香の前に立つ美少女の揺れるそれは、さながら獰猛な双犬だった。佑香のおっぱいは、まるでその爆乳におびえているようにみえる。

「な、なんなのよ! あんた!」

 左腕で胸を押さえる佑香に指を指された瞬間、むにゅっと引っ込んだと思ったら、存在を主張するように前に飛び出し跳ねるおっぱい。

「さあ、おっぱいの波に揉まれなさい!」

 乳肉がこぼれ、擦り、波打つ。そしてその球体が浮かび上がり、むにゅんと形が歪んだと思うと、辺り一帯に激しい強風が巻き起こった。

「きゃっ! な、なんなの……?」

 吹き飛ばされそうになりながらも、佑香は見すごさなかった。強風が数m離れた馬鹿でかいおっぱいから巻き起こったものだということを。
 巻き起こる風がさらに激しくなるなか、そのおっぱいは右に向かって勢いよく飛びだしていた。胸だけではない。暴風を巻き起こしながら、全身が独楽の様に高速回転している。
 それはまるで竜巻。それもおっぱいが細身の体から大きく飛び出しているおかげで、壺型の竜巻となっていた。

「いくわよ!」

 爆乳美少女は高速回転したまま、目にも留まらぬ速さで佑香に近づき、遠心力により凶器となったおっぱいを叩き付ける。遠心力で振り回され、煌き乱舞する丸いおっぱいがうなりをあげ、ぎゅっと詰め込まれた弾力が佑香を襲った。

「きゃあああぁぁぁぁぁっ!!」

 バチンと弾ける弾力。
 柔らかくも力強い見事なおっぱいビンタの衝撃を食らった佑香は体育館側に吹き飛び、コンクリートの地面に倒れる。
 その反対側、陽子の目の前で回転を止める爆乳の美少女。しかしその爆乳は慣性の力でぶるんと右へ左へ行ったり来たり暴れて止まらない。

 暴風が収まり、頭を隠していた陽子が顔を上げる。すると目の前には弾み続けるおっぱい。

「あ、あなたは……?」

 その体から飛び出し、振り子時計のように揺れる胸を見つめて聞いた。

「私は……」

 陽子の問いに、ニヤリと頬が弛む。
 胸の勢いが止まらぬまま、クルリと一回転。その遠心力で外に向くおっぱい。お尻もたぷんと揺さ振られる。そのまま陽子の目の前に帰ってきたおっぱいが揺れ、胸の円球が持ち上がった。まさに無重力とかしたおっぱいが右、左とピストンのように交互に前に飛び出しながら勢いよく揺れる。

 揺れるおっぱいの上にある口から飛び出したその名は――

「爆乳美少女ブルルン☆サーヤ!」

 その瞬間、後ろで爆発してるのではないかと思うほどの迫力を陽子は感じた。あわせて、おっぱいは爆風に巻き込まれたかのように同時に前に飛び出した。勢いを残しエネルギッシュに揺れ続けるおっぱい。

「爆乳……美少女……?」

 そして急ブレーキをかけたがごとく揺れが収まり、おっぱいという双つの丸い地平線の向こうに美麗な顔をのぞかせる。

「あぁ、綺麗……」

 陽子はその煌く瞳に、弾ける胸に心奪われていた。
 そのわがままなバストがふわりと持ち上がる。

「ちょっと待っててね」
「は、はい!」

 その美少女、サーヤが振り返ると前に突き出されたおっぱいがぐわんと振り回される。もちろん正面で止まることはなく、何度も左右に振り回された。
 サーヤは体育館の側で倒れている佑香に向かって足を進める。するとやはりまんまるな胸の宝珠は揺れる。

「ん……あぁ……」

 佑香が目を開くとそこに映ったものは、盛大に揺れながら近づいてくるロケットおっぱい。一歩足を踏み降ろすたび、胸は揺れ、リズムに乗ってボインボインと打奏しながら、右に左に振り回されている。
 佑香には近づくほどに大きくなっていくその揺れが天使の羽ばたきにも、死神の呼び声にも感じた。
 すぐ側で立ち止まるとだっぷんと一度大きく揺れて、上下の運動も加わりながら左右に往復し、そしてゆっくりと収まっていく。

「どう? これが気高く美しい、本物のおっぱいというものよ」

 サーヤはぐんと前に飛び出したおっぱいを、足元の佑香に見せ付けるようにさらに強調させる。
 佑香が見上げると、そこには気高さを感じさせるほど形が整った下乳。その顔を隠すほど大きいおっぱいが影となり、山となって太陽の光を遮っていた。
 下から見ても、おっぱいは垂れていない。どこまでも真円で、むしろツンと上を向いているようだ。そこまでいくと山というよりは、もはや月。太陽の光をさえぎる双つの満月だった。
 されど佑香はその神聖な月のようなおっぱいを認めることができなかった。

「だけど……そんなおっぱいなんてぇ!」

 胸を揺らしながら立ち上がった佑香は、勢いよく両腕を伸ばしサーヤに襲い掛かった。その開いた掌は、目の前のつかみきれないほどのおっぱいを鷲づかみにする。

 むにゅう!!

「あんっ」

 一瞬の嬌声。
 爆乳に指が爪先から食い込む。
 それはサーヤの乳房、すなわち由梨の全身が揉み込まれるということだ。
 サーヤの胸がビクビクとうずめきながら、柔らかくたわみ、片方5つずつの食い込みが心地よく反発する。それはゴムのような荒々しい反発でも、スプリングのような猛々しい反発ではない。柔軟ながらも力強い独特な弾力が激しく押し返してくる。
 押し返された手の中で、おっぱいはむにゅっとバウンドする。そしてつかみきれない圧倒的なボリュームのおかげで、おっぱいを押し込んだ分だけ、盛り上がり、指の間から溢れ出し、そしてうねりながら指を押し返す。
 その柔らかく暖かい塊にさらに食い込んでいく指。ホールドした手に感じる心地よさに、指先がとろけそうになる。

「なんなの……このおっぱいは……」

 たわんだり、丸く戻ったり、掌の中でバウンドと変形を繰り返すおっぱい。
 その揉まれるおっぱいはやはりもちもちとした弾力感で揉み込む指を押し返す。指を受け止めて、包み込んだ上で押し返してくるので、逆に指のほうが胸に揉まれている感覚にすらなる。

「やわらかくて……きもちいい……」

 法悦の弾力がムチムチと指にまとわりつく。あまりにも心地のいい感触に、今さっきまで認めることができなかった佑香ですらその魅力に飲まれていた。
柔らかいのに張りがあり、弾力がある。しつこくなく、飽きが来ない。何度も何度も繰り返したくなる。止められない。やめられない。
 佑香は無我夢中になり揉みしだく。
 そうして絞られるようにひしゃげた乳房を、右は時計回り、左は反時計回りと外側に向けて円を描くように揉みながら回転させる。
 空間的に揉みまわされながらも、おっぱいは何処までも豊かに受け止め、みずみずしい弾力が押し返す。
 柔らかさに力がこもる。手の動きも速くなる。それに比例しておっぱいの弾性力も激しくなる。
 グリグリとこね回され、真円の乳球が何度も何度も変形し飛び出しそうになる。
 激しく揉まれても余裕の表情のサーヤだったが、突然「ひゃっ!?」と顔を歪ませた。サーヤの胸がいきなりビクンビクンと内側から破裂しそうになってしまった。

 その爆乳を余すところなくまさぐられ、サーヤの乳房、つまりおっぱいとしての由梨が耐えられなくなったのだ。
 それでもその激しい力を全て受け止め、強引に跳ね返そうとするおっぱい。

「もう、私のおっぱいちゃんったら……んぁ!」

 胸に激しい力がかかる。艶のあるおっぱいから、柔らかさが洪水となってあふれ出している。
 サーヤかの表情が変わっても、佑香は夢中で揉みしだく。おっぱいに手をグイっと押し込と、指が完全に食い込んだ。
 おっぱいは明らかに柔らかくなっていた。サーヤのおっぱいそのものである由梨が限界に来たことで、おっぱいの反発力が消えたようだ。

「ふにゃああああああああぁぁぁぁんっ!!」

 ビクビクと体を震わせ、自分の柔らかすぎるおっぱいに敏感に感じてしまうサーヤ。
 まるで底なし沼のように指がずぶずぶと食い込んでいき、豊満な乳がうねるように指の間からさらに溢れだす。
 手を包むように沈めさせながら、グネグネと盛り上がり、変形し続けるおっぱい。

「ふぁんっ! だ……だけど」
「え?」

 何度も形を変えている爆乳の上にある口元がニヤリと歪む。

「私のおっぱいは……無敵よ!」

 サーヤは体を反らし、指が食い込んだまま歪んでいる胸をぐんと前に突き出した。
 その瞬間、おっぱいにかかる力が反発力へと変わった。

「んっ……」

 ひしゃげたおっぱいは、超反発し勢いよく元の球体へと形を戻す。

「きゃあああぁぁ!!」
「はうううぅぅぅんっ!」

 悲鳴と嬌声が交わり、おっぱいはぎゅんと中から突き破るように、押し込まれた指を内側から押し返し、佑香を弾き飛ばした。
 その反動で上に下に激しく弾むおっぱい。

「んっ……やんっ」

 ボヨンボヨンと勝手に動き回る胸を抱え込み、むにゅっと撫で擦る。

「ふぅ。ちょっとおっきくなっちゃった♪」

 指を弾いた勢いでおっぱいまで一回り大きくなっていた。サーヤのおっぱいとしての由梨がその力をうまく制御できないからだ。彼女の乳房は合体した由梨そのものであり、それが膨らむことによってかなりの快感が由梨の全身を駆け巡る。その胸だけとも、全身とも感じられる快感はサーヤのおっぱいである由梨には複雑な感覚だったが爆乳美少女であるサーヤにとっては最高の快感であり愉悦であった。

「ふぇ?」

 ムズムズするおっぱいが、ブルルと震える。

「やん! まだイッちゃうの?」

 すると、大きくなったおっぱいがエクスタシーを引き起こしながら、さらに膨らんだ。

「くうううぅぅん! 最高♪」

 グングンと内側から押し上げられ、体積を増していくおっぱい。その常識を超えた胸がさらに膨らむ様は、見るものに理解させることを放棄させていた。
 グニャリと歪曲したおっぱいは、パチンと弾ける様にして膨張は止まった。

「ふぅ……もう終わりなの?」

 赤らめながら熱を持ったおっぱいはもう駄目と言わんばかりにビクンビクンと疼いている。
 本人と胸の相反する二つの感情が交じり合い、ブルルと敏感に反応するサーヤのおっぱい。
 200センチを超えた、重力をものともせずおし上げられた双つの乳。そのまるで無重力を漂っているかのようなおっぱいを指で弾くと、プルルンと揺れる。
 常時ブルンブルンと揺れて止まらない。上に下に勝手に弾んでしまう。おっぱいが物理法則をゆがめているとしか思えない。
 胸の付け根にも全く痛みは感じていない。オッパインした胸に痛みなどなかった。感じるのはおっぱいそのもののムズムズとした疼きだけだった。
 誇りである乳がさらに乱舞する。眼下には常に形を歪ませるY字の谷間。下方向どころか、前さえ視界が隠れてしまうほどだ。

 物理法則を無視するおっぱいを惜しげもなく揺らし、「あなたのはどう?」と声が聞こえた刹那、サーヤのおっぱいが浮き上がったと思うと陽炎のように消えた。

「な……消えた!?」

 すると後ろでボインッと音がした。佑香がその音に方向に振り向くと、そこには歪みきったおっぱい。
 体に巻きついていると思えるぐらい左に向かって伸びた双乳が、反対側にバチンと跳ね返った。

「んっ、これはちょっと痛いかも」

 惰性が残ったまま、弾む乳が風を巻き上げ、再び姿が消える。

「ど……どこにいるの!」

 周りを見渡すが姿は見えない。しかしその刹那、肌色の閃光が空間を切り裂いた。佑香が瞬きのために目を閉じ、そして開いた瞬間、そこには丸い物体が現れていた。

「え!?」

 佑香の胸に倍以上はある胸を押し付ける。美麗な弧を描いていたおっぱいが、ぐにゃりと歪む。爆乳と超乳というかなりの格差があるおっぱい同士が絡み合い、むっちりとたわみ、せめぎあい、歪んでいく。とは言っても、サーヤの胸が佑香の胸を一方的に押しつぶしているというのが正しいが。
 サーヤと佑香の間には、胸と胸を合わせているのに、手が相手まで届かないくらいの距離があった。

「うーん……イマイチね」
「ああ……あぁ……」

 佑香は胸と胸のせめぎあいの中で、サーヤのおっぱいの全てを感じた。それはみっちりと中身が詰め込まれれていて、めりこむほど柔らかく、それで爆発しそうな弾力に満ちあふれていた。
 佑香のおっぱいも負けずとむちむちと力強く押し返し、倍近いサーヤのおっぱいにしっかりくいこんでいる。しかしサーヤのおっぱいは、佑香のおっぱいをまるで赤子を抱くように包み込み、凹という字を作るように窪んでいる。
 佑香のおっぱいは、サーヤのおっぱいに何もかも負けていた。大きさも、柔らかさも、弾力も。

「も……もういい!!」

 佑香はサーヤを突き飛ばそうと腕を伸ばすが、大きすぎる乳のせいでサーヤまでたどり着けない。

「ふにゃんっ!」

 空を切った腕はゆったりとたわんだサーヤのおっぱいに勢いよく着乳し、掌が奥までめり込む。叩きつけられた衝撃で、液体のように波ができるかと思うほど柔らかい。
 再び感じる最高の感触。無意識に指を動かし、揉んでしまう。すると指を動かすたびにおっぱいはウニウニと盛り上がり、指先が法悦な感覚に包まれる。 

「もういい加減にしなさい!」

 その時、内側の反発がおきた。サーヤが胸を張るだけで、その歪んでいても気高いおっぱいは再び超反発し佑香を弾き飛ばした。
 その反動で、おっぱいは美しいワルツを刻む。そのままくるりと回り、優雅に舞踊るそれを周りに見せ付ける。サーヤ一人のための劇場のなか、その場の誰もが揺れるおっぱいから目のそらすことはなかった。

「さてと、そろそろ決めなくちゃ」

 自分のステージを終えることを名残惜しそうにしながら、吹き飛ばされて倒れた佑香に目を向ける。

「さあ、私のスーパーおっぱいをみせてあげるわ」

 腕いっぱいをつかって挟さみこみ、乳房同士を押し付け合う。

「コール……パイフォン!」

 ぎゅうぎゅうに詰めこまれた肌色の奥にある、乳房同士が押し潰し合い、歪んだ谷間から光が漏れ出し、溢れだす。
 むにゅりと谷間の中にパイフォンが召喚される。
 爆乳美少女であるサーヤはパイフォンを使っておっぱいの力を解放し、パワーアップができるのだ。言うなればおっぱいは鍵穴で、パイフォンはその鍵ということだ。
 手を谷間に突っ込み、深い深い胸の谷間をグニグニとかき回す。その手に合わせてムニュンムニュンと柔らかく変形する乳房。

「んっ……もうちょっと奥かしら?」

 乳房があまりにも大きいため、その谷間に沈んでいるパイフォンをなかなか取り出すことができない。その間もむっちりと隆起しこぼれる乳。

「これよ!」

 かき回されて歪み擦れる谷間の中からパイフォンをスポンと取り出す。そのまま起動させ、その画面に現れたアイコンをタッチする。

「オッパワー開放!」

 取り出したばかりの谷間にスマホをグイっと差し込む。すると双つの乳房が磁石のようにくっつき、押し付け、その球体が崩れるほどにせめぎあう。左右から圧力をかけられている感覚と共に、整った谷間がグニグニと歪んでいく。

「んっんんぁ!」

 谷間の中でおっぱいがパイフォンを認証する。するとパイフォンのバイブモードが起動した。

「は、んぁぁぁぁぁぁっ!」

 ブブブブとスマホとは思えないほど激しく高速振動する。それに合わせておっぱいが小刻みかつ盛大に揺れだす。

「んぅっ!」

 ピーという音と同時にボフンと跳ねる。かけられたセーフティーが解除され、おっぱいは自らブルルと震えた後、外側に向かって円を描くようにパイフォンを谷間の中から真上に発射した。

「あんっ……やんっ」

 射出されたそれは胸をトランポリンのように見立て何度も弾んだ後、足元に落ちた。
 まだ揺れている胸をぐんと前に突き出し、サーヤは叫んだ。

「パイザーオープン!」

 掛け声が響いたと同時におっぱいはブルルンと上下に大きく振動し、スパークした。そして、第二の肌として、おっぱいとなった由梨に完全に融合していたブラジャー型おっぱい支援ツールOパイザーが起動する。

「きゃんっ……あううううううぅぅっ」

 すると、バチンと振動させた後、揺れる胸を絞るように締め付け、グニグニとおっぱいを隆起させる。
 丸かったおっぱいが歪な形に変形していく。表面が波立ち、ダプンダプンと何度も山や谷が出現する。同じ形を留めず歪み続けるおっぱいが外に向かって勢いよく飛び出し、Oパイザーが変身時より大きくなったおっぱいと適合する。
 そして外側に一回転したあと、バチンと弾けた。

「ふぁんっ!」

 衝撃の瞬間、歪なおっぱいが内側から膨れ上がるようにして、一瞬で丸く戻った。そうして起動したOパイザーがサーヤの胸を包み込み、完全に装着された。
 擦れながら、ゆさゆさと揺れる巨大な乳房。そこには内側から、もぞもぞとうごめいているような違和感があった。

「お、おっぱいが……ひゃっ」

 体を震わせた瞬間、

『オッパイチャージ』

 どこからか声が聞こえた。それはサーヤの胸全体から発せられたものだった。音の振動で表面がぶるるっと震える。
 上乳がかき回され、発動アイコンが輝き表示される。同時に上乳にもぞもぞとしたくすぐったい感触と共に、谷間を挟んで『オッパイチャージ』の文字が流れていく。その直後、突然サーヤの胸に訪れたエクスタシー。

「はううううううううぅぅぅぅぅっ!」

 何かが胸の奥底から這い上がってくる感覚。高揚感と共に胸の内部から増大されるエネルギーが、じわじわと乳房に染み込むように集積される。
 エネルギーがおっぱいという器に溜め込まれていく。同時に影響を受けおっぱいは膨らんでいる。
 おっぱいがドクンドクンと響くと、さらに揺れ、竜巻を巻き起こさんとばかりに高速回転する。まるで台風。小さく圧縮された台風だ。
 回転がピタっと止まり、ボンっと前に飛び跳ねた。

『チャージオッパイ・マックス』

 揺れと共に胸部から発せられた音声が、チャージ終了を告げた。
 おっぱいエネルギーがおっぱいにパンパンに詰まり、その純度を高める為におっぱいがキュッと絞られる。

「はぅ!」

 チャージの影響で膨らんだおっぱいが元の大きさに戻る程度に圧縮された。

「ちょ……ちょっと! なにしてるのよ!」

起き上がった佑香が、その行動に問いを発するが、、

「ふぁん!」

 答えが帰ってくることは無かった。
 サーヤの胸が輝き、何度も点滅する。そのたびに胸はモゾモゾと疼いた。そしてその光を払うようにブルリンと上下に揺れる。

「んっ! さあいくわよ!」
「だからなんなのよぉ!?」

 胸を大きく揺らし、コンクリートの大地を蹴った。風の音に重ねて、佑香の懐に飛び込んでいく。
 加速された運動によって振り回される胸を佑香の顔に押し付ける。いやその速度では、叩き付けるが正解だ。おっぱいに顔がめり込み、その分だけ反発しようとする。
 そのエネルギーに満ち溢れたおっぱいは爆発する勢いでそれを開放した。

「くらいなさい!」

 佑香の顔をホールドしたままのおっぱいに、ピリピリとした感触と共に内側から声が響き、上乳に最終奥義を表すアイコンと共にそれを示す文字が現れる。

『ファイナルオッパイ』

 ドクンドクンと速まっていく激しい脈動に合わせて、右、左と大胆かつ高速にピストン運動を繰り返すおっぱい。

「ファイナルダイナミックボッイィィーンッ!!!!」

 サーヤが高らかに叫んだ瞬間、おっぱいが光り輝いたかと思うと、大爆発した。厳密には胸の中に溜め込まれたおっぱいエネルギーによって質量と体積が急速な膨張をおこしたのだ。

「ひぃ! はにゃああああああああああぁぁぁぁぁぁぁんッッッ!!!!!!!」

 その場に嬌声が響きわたる。同時に、激しいエクスタシーと共におっぱいは一瞬で10トントラック並の大きさまで膨れ上がり、全てを飲み込んだ。本当に爆発しているのではないかと見るものに思わせるその破壊力は、まるでバズーカ砲だ。

「きゃあああぁぁぁぁぁ!!!」

 佑香に向かって、弾丸の勢いで迫る乳。まんまるな形を全く歪ませずに膨らむその塊が佑香を飲み込み、挟み込み、向かいにある体育館の壁に強引に押し付ける。
 これがパイフォンによって開放されたおっぱいの力、オッパワー。その力によって佑香を押しつぶした巨大なおっぱいがそこに聳え立っていた。
 するとそのドクンと波立った。

「はうんんんぅっ!」

 急速な膨張によるエネルギーの余熱で、とてつもなく大きな胸が燃えるように熱い。異常に発汗して、家ほどある乳全体から蒸気が立ち上っている。

「はぅんっ、んんぅっ!!」

 蒸気の中、おっぱいは一瞬できゅっと縮んだ。そして胸を冷ますために高速に回転するように揺れる。
 動きを止めたおっぱいは最終奥義を発動する前より小さくなっていた。
 その大きさは130センチほどだろうか。エネルギーを使い、さっきより小さくなってしまったのだ。

「う、うぅ……」

 おっぱいに潰されて、体育館の壁にもたれかかっている佑香。

「もう終わりね」

 乳を揺らして佑香の前までくる。大きさは逆転しているが、おっぱいによる勝敗は明らかだった。
 そのとき前より小さくなったサーヤの胸が独りでに震え始める。

「ふえ?」

 胸が持ち上がり揺れているのではなく、ブルブルブルと内側から揺さ振られている。

『オッパイドレイン』

 動きが大きくなっていくおっぱいから声が響く。

「や、勝手に……んぅっ!」

 震えうずめく胸にアイコンと文字が表示され、何かが胸の中で勢いよく弾けた。

「ふくぅっ! んんぁぁぁぁんっ!」

 すると、佑香の胸もビクンと内側で何かが弾け、ブルブルと震え始めた。

「わ、私のおっぱいがぁ……くぅんっ……ち、小さくぅ!?」

 胸を締め付けられる感覚が襲い、スイカサイズから小さくなっていく佑香のおっぱい。

「外からおっぱいが……んんぅっ、ダメ……来ちゃう……!」

 同時にサーヤの胸の中に流れ込まされるエクスタシー。おっぱいに何かがドクンドクンと響きわたる。
 それは佑香のおっぱいがドレインされ、その過程を得て排出されたおっぱいエネルギーが圧縮されてサーヤのおっぱいに流れ込み、吸収されていた。
 流れ込むおっぱいエネルギーが肉体の一部として再構築されている。
 胸の内側から果汁が搾り出すように萎んでいく佑香の胸。そこからエネルギーがサーヤのおっぱいに注入されていく。

「んふぁぁんっ!」

 吸いとるということは先ほどのように、自分の力で大きくするのとはまた違う快感。
 満タンなのに、充満して、膨らんでいくおっぱい。
 丸々と太ったおっぱいは重力に逆らうように、ググッと持ち上がり、乳頭をつんと上向かせる。
 佑香のおっぱいがなおもサーヤのおっぱいに入り込み、溶け込んでいく。それはエネルギーをおっぱいに無理やり押し込まれる感覚に近く、強引にグイグイ押し広げられていく。
 互いに混乱している中、吸収し、吸収され、双方共変化をし続けているおっぱい。大きさには差があるがそれを感じさせないほど、濃厚に吸収される。

「あああぁぁぁ……」

 佑香の胸はもはやぷくんと小さな膨らみしか残っていない。
 おっぱいを吸収され、糸が切れた操り人形のように佑香は気絶した。しかし佑香が倒れても、まだ吸収は終わらない。吸収された乳がサーヤに還元されていき、さらに大きくなっていく。
 止めといわんばかりに、小さなふくらみを残した胸はべこんっとへこみ、反対にサーヤの胸がぼかんっと膨らむ。
 おっぱいはすするように、最後まで吸収した。
 吸収され膨れ上がったおっぱいは300強と元の大きさを超えている。されど全て吸い尽くしてもサーヤのおっぱいは止まることは無かった。

「ちょっとぉ……とまってぇ」

 震え続けるおっぱい。すると膨らみが消え、絶壁となった佑香の胸から黒い球体が浮かび上がった。そしてその球体はサーヤの胸の谷間にスポンと吸い込まれる。

「何!? あ……あぁん!」

 それがエネルギーとして胸全体に溶け込み、ドクンと激しい脈動。そしてさらに大きく震えだす。

「お、おっぱいがぁ! あううううううううううううん」

 おっぱいの中がまるでミキサーのようにかき回される。

「やめっやめええええッッ!!」

 雷が落ちたような衝撃が胸に迸り、ドカンっと大きくなる。サーヤの胸に適合したおっぱいエネルギーがさらに急な膨張を促した。2倍近い大きさにまで。
 佑香の胸を余す事無く吸収が完了する。
 バランスボールをこえる、顔すら隠す胸についた大玉。バストサイズは650センチほど。その大きさにもかかわらず、ふんわりと浮かび、接地せず揺れ続けている。

「んっ、ふぅ……やっと終わり……?」

 もはや本体ともいえるおっぱいが激しくダンスを舞い踊っている状態だった。
 空を舞い、地面で弾む。弾むたびに、祝福の鐘の音が鳴り響きそうな胸だった。

「でもなんか……おチチムズムズぅ」

 しかしその巨大な胸はムズムズともどかしい。由梨が肉体的に――いや、乳房的に限界がきはじめていた。
 そんなとき、後ろから陽子が近づいてきた。

「あ、あの!」
「え? なに?」

 振り向いた瞬間、

 むにゅう!

「あんっ!」

 陽子が大玉おっぱいに手を突っ込んだ。

「もう我慢できません!」

 むちむちでぶるるんとしたおっぱいに押し込まれた腕が、その大きさにもかかわらずバウンドさせる

「んっ! もう……大胆……」

 山の向こうから声が聞こえる。まるで腕だけで思いを伝えようと、陽子はもにゅもにゅと揉み回す。その巨大な乳の一部だけが、ぐにぐに揺さ振られる。
 おっぱいは心地よく腕に合わせ、窪むように変形している。

「もっと……やさしく……ひゃっ!」
「あ! ご、ごめんなさい!」

 しかし腕は力強くグイっと押し込まれる。すると、この衝撃でさっきからの胸の違和感が形になった。
 前に向かって押し上げられた後、ボンっと弾け、また胸が一回り大きくなってしまった。

「やっぱり凄い……」

 バストサイズは7メートル超え、双つの巨大砲弾がズドンと前に飛び出している。

「もっと揉めば……大きくできますか?」
「あ、いや……それは……」

 そのとき「ひゃんっ!」と飾り気のない艶やかな声。
 ブルン! ブルン!

「な、なに? ああぁんっ!」

 その体から突き出された巨大で丸いおっぱいが振動を始める。今までの揺れとは違い、内側からなにかを感じてしまう。
 腕を戻した陽子が首をかしげる。

「え!? どうしたんですか?」
「私、もう行かなくちゃ! またね!」

 だっぷんだっぷんと揺れている横に回転させ、陽子に背を向け、名前のとおりに大玉をぶるるんと惜しげもなく揺らし去っていった。
 その後姿も、背中越しからでもほぼ全てが見えるおっぱいが弾み、スカートに収まりきらない豊満なお尻が上下に揺れ擦りあっていた。

「かっこいぃ……」

 目で豊球を追いかけながら呟いた。

「へへ……おっぱい……さわっちゃった……」

 頬を緩ませ、指を何度も動かした。








 地を駆けるサーヤは外回りに校舎を回り、中庭に入る。おっぱいが大きすぎて廊下や裏道は通れない。広い道を通るしかなかった。

 ブルルン! ブルルン!

 おっぱいは一定周期に激しく揺れる。オッパインのタイムリミットが近づいている証拠だ。
 制限時間を越えてしまうと、変身が強制的に解除されてしまう。

「ここじゃ不味いわ」

 お約束とはいえ、爆乳美少女の正体がばれてしまうのはいけない。その後が非常に面倒だからだ。

 ブルルルルン!

 おっぱいを上下左右に振り回しながら、朝は誰もいない中庭を駆け抜ける。今は人がいないとはいえだれも来ないとは限らない。

「ならどこならいいの!?」

 ブルルルルルン!!

 細身の体から幻想的に飛び出しているおっぱいの揺れる周期はどんどん早くなる。

「んっ! おっぱいが!」

 胸が焼けるように熱い。オッパインした由梨の肉体が限界に達していた。
 中庭の真ん中で胸が揺れている。というより凄まじいほどの巨大な双つの球体が縦横無尽に振り回され、暴れ狂っているようにしか見えない。

「や、やめ……!」

 猛り狂う胸が輝き、ぐにゃりと歪む。すると『オッパイワープ』と音声が流れた。

「また勝手に!? きゃあああああぁぁぁ――」

 瞬間、不規則な形状になったおっぱいによって空間が歪み、爆発したような衝撃。
 いつの間にか視界は真っ暗。全身が柔らかいものに潰されていた。
 外から潰され、変形しているような胸の感覚から、狭い空間に押し込まれているようだった。
 もはやどんな形をしているかわからない胸の何かを押しつぶした感触と、体を動かすたびそこから与えられる快感。
 つまり全身がおっぱいに挟まれ、潰されていた。

 ブルルン! ブルルルン!! ブルルルルルルルン!!!

「ああああああああぁぁ……」

 それでも胸は快感と共に激しく揺れ、その胸に挟まれているサーヤに、まるで地震のような振動となって襲い掛かった。
 壁を伝って、部屋も崩れそうなほど震えている。

「もう駄目……お……オッパアウト!」

 もはや自分がどういう状況なんて関係なかった。もう耐えられない。ただおっぱいから襲い掛かる快感のような激しい感覚から逃れたかった。

『オッパアウト』

「あぁんっ!」

 自らを押しつぶす胸が振動しそこから声が響くと、その動きがピタリと止まる。

「んぅっ! おっぱいが……とれちゃうぅぅぅっ!!」

 そして胸がはちきれそうな激しい感覚がサーヤを襲う。

『レディ』

「んぁぁぁぁぁあああああああああああああっ!!!!!!」

 おっぱいが光り輝く。そうして胸から広がっていくようにサーヤの全身は光に包まれ、その意識は消えていった。









「んん……」

 由梨が気がつくと、顔が柔らかい感触に包まれていた。それは感じたことにのある感触――先ほどまで直に感じていたような感触だった。
 そこで由梨は息が苦しいことに気がついた。

「うっぷぅ」

 顔を上げると、紗綾が目の前で意識を失っていた。なぜか申し訳程度の下着姿で。
 変身後とは比べ物にならないが、その豊満な胸は変身の影響でさらに大きくなっているようで、柔らかくあふれ出し、ミチミチと音を立て食い込んでいた。
 由梨はその谷間に頭から突っ込んでいたのだ。
 周りを見ると、狭い部屋。トイレの個室のようだった。
 プルルンと可愛らしく揺れる胸を見て、その場の状況を理解し、由梨の顔が朱に染まる。

「あう! ご、ごめんなさーい!!」

 トイレに由梨の叫びが木霊した。