ハルキング・ホルモン その1

ハリナ 作
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昼を過ぎたころ、大学のキャンパスの中に敷かれた芝生の上を二人の女子たちが歩いていた。
「そういえば知ってる? あの化学の先生」
「あの、美人の?」
「そうだけど。この前から、まるで別人になっていたんだって」
「別人?」
「スタイルがよくなってるの。なんと言うかさらに美人になったというか、凄くなっているんだって」
「へぇ。よく分からないけど凄いんだね。」
「そうらしいのよ。あ、あれ」
女子が目を向けた先、コンクリートの平らな場所で、エミーはつまずきばたんと倒れた。
「イタタ……」
思いっきり顔を地面に擦らせた。
「あの子、また転んでるわよ」
「ほんといいところないわね」
通り過ぎていく声に耳が痛い。
エミーは、身長も高くなく、顔もよくない。
それでいて運動もできるわけでなく、今のように何もないようなところで転んだりしていた。
そのため学内で有名人になっていた。悪い意味でだったが
少しでも自分を変えようと思って、憧れていたチアリーダーに入るためのテストに向かったがもちろん受かるはずもなく、馬鹿にされるだけで終わっていた。
エミーがゆっくり立ち上がると、そこに歩いていたのは、チアリーダーの中でもトップの人気の女子、オルバだった。
高身長、Tシャツの上からでもわかる健康そうでエロティックなボディライン。
足を前に出すたびに、右に左にプルンプルン揺れる胸。
まさにエミーとは正反対であった。
実際今も、歩くたびに揺れている胸をみて、項垂れる。
「あら、あなた。この前来ていた子よね」
すると頭の上から声が聞こえた。
顔を上げると目の前には二つのボールが弾んでいた。
胸ほどしか背が届かないエミーの目の前にオルバのおっぱいがあったのだ。
「見てるだけで面白かったわよ。あんなにできないなんてねぇ」
さらに胸を強調して見せる。
「なんですか?」
エミーは眉をひそめた。
「あら、気分を悪くした? ごめんなさいね」
笑いながら立ち去っていくオルバ。
「なによあいつ……」
不機嫌を抑えられないまま、しばらく早歩きして離れた後、研究棟に呼ばれていたことを思い出した。
立ち止まったエミーはくるりと向きを変えて、研究棟に向かった。






エミーは成績は悪くない。それが原因で因縁をつけられたりもするのだが。
そのなかでも化学は優秀な成績で、教授とも親交があったりする。
四階建ての建物の最上階の部屋まで来たエミー。
「失礼します」
扉を開けると、いかにも化学的な実験を行っていそうな部屋だった。
「やぁエミー。どうしたんだい?」
そこにいたのは教授ではなく、エミーのボーイフレンドであるアランだった。
「先生は?」
「あいにく留守でね」
「呼ばれたから来たのに」
「そりゃ残念だったね」
ふと机に目を向けると、ケースと共に注射器が置かれていた。
「……ねぇ、それって」
「ああ、これかい? これはホルモンバランスを調整して、男をより男らしく、女はより女らしくさせるっていう薬なんだけど……あ、なるほど。先生が君を呼んだ理由がわかったぞ。これを見せたかったんだな」
一人でしゃべり続けるアラン。
「ちょっと待って。女らしくって、スタイルよくなれるの?」、
「そりゃあグラマラスにだってできるだろうけど……あいにくまだ試作段階でね」
エミーにある考えがよぎる。
(これがあれば私も……)
頭の中にはさっき見たばっかりのくびれた腰に揺れる胸。
グルグルと何かが頭の中で回り続ける。
アランが何か言っているが、耳に入ることは無く、気がつくと注射器に手を伸ばしていた。
「んっ!」
エミーは自らの左腕に注射する。
「なっ……エミー!?」
薬が全身を駆け巡るのに時間はかからなかった。
「はぁ……うぅ、体が、熱い……」
全身がぼうっと火照り、熱くたぎる。
「お、おい!」
顔が、そして全身の表面が歪んでいく。
「い、いやあああああああっ!!」
エミーの体内で異常に分泌される成長ホルモン。
ホルモンバランスが崩れ、全身の暴走は押さえる事ができない。
今に今にと体が変化しようとしていた。
そして成長が始まる。
むっちりとした肉を付けて伸び上がる四肢。
身長が着実に上がっていた。
「んっくぅうぅううっ!!」
それは全身の急成長という、初めての体感で、しかも余りに激しすぎるがゆえ、快感を与えていた。
耐えられず身体をよじらせると、腰にしっかりとした括れが出来ていた。
スカートの下のふとともにはしっかりと肉がついて、お尻がむっちりと膨れる。
ぐにゃりと顔が変化し、美麗に整っていく。
さらに全身の肌が、生まれたばっかりの赤ちゃんのようにくすみ無く透き通っていく。
「うんあああああああああぁっ!」
同時に無と言っていい胸元が震え、小さな膨らみが現れた。
それは徐々に体積を増していき、ぐむっぐむっと押し合って出来上がっていく谷間。
ミチミチと下着を容赦なく押し上げて急激に大きくなっていく。
服の中で所狭しともがき、ブラのホックをブチッと引きちぎる。
Tシャツをこれでもかと持ち上げたのは、メロンでもねじこんだかのようなおっぱい。
さらに前に押し上げていき、ブリュンと晒され、赤らんだおっぱいから染み出た汗がキラリと舞った。
同時に胸の上に引っかかっていただけの小さなブラが床に落ちた。
さらにおっぱいはぐんと飛び出して、体を思いっきり引っ張った。
胸を前に突き出した姿勢で、おっぱいが膨れ上がっていく。
お化けスイカほどになったところでようやく止まった。
「はぁ……はぁぁ」
肩で息をする度に、胸から飛び出た何かが大きく揺れているような感覚があった。
いつもと目線の高さが違う。そのうえ下を向いても肌色の山が盛り上がっていて足元が見えない。
部屋にあった鏡に向かって振り向くと、ゴワンッ! と飛び出た胸が弾みながら振り回され、そこに流れていた汗が舞う。
そこに、鏡に映っていたのは自分ではなく知らない美女だった。
2M近くある高い身長、小さく綺麗な顔に、ストレートに伸びた髪。
むっちりと肉のついたふともも、飛び出したお尻。
くびれたウエスト。ロケットが前方に突き出ているかと思わせるおっぱい。
完全に別人だった。
「すごい、これが……私」
動揺を隠すことが出来ない。
プルプル震えるおっぱい。
「すごい……すごいわ!」
柔らかなおっぱいが弾み、乱れ舞う。
「エミー……本当に大丈夫か?」
「何よ。この体、凄いでしょ」
おっぱいが上下に揺れ弾む。
「これで私も!」
喜びのあまりジャンプを繰り返すエミー。
胸にくっついた山脈が地震がごとくあちらこちらに暴れまわっていた。