ハルキング・ホルモン その4

ハリナ 作
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巨大なおっぱいの怪物はぶるんぶるんと身を震わせて暴れまわる。

『ぐおおおおおおおおんっっっ!!!!!』

乳首らしき突起物から咆哮を響かせ、地震が引き起こされていた。
研究所内、起き上がったアランの目の前には肌色の谷。

「先生……?」

「まずいわ。逃げましょう」

「今、何がどうなって」

「過剰摂取による暴走よ」

振動とともにおっぱいが揺れる。
クロエが持っていた小型のケースが気になった。

「先生それは?」

「今取ってきたワクチンよ! さあ早く」

「いけない! 薬も!」

アランは急いで部屋からアタッシュケースを抱えて走り出した。
外に出ると辺り一面はおっぱいの影に飲まれている。

「なんだこれは!」

肌色の壁がそびえたっているようだった。
二人は車に駆け込んで

「出すわよ!」

急発進させる。
アランが振り向くと、既に研究所はおっぱいによって潰されていた。






民家を踏みつぶし、マンションを質量でなぎ倒す。
その下には逃げ惑う人々。
球体が上下に弾むように踏みつぶさんとするとき、怪獣の動きが止まった。

「みなさん逃げてください!」

エミーが怪物を押していたのだ。

「あれはエミー!?」

車の窓から身を乗り出して見上げたアランには驚きを隠せない。
薬によって強化された異常な腕力で乳怪獣を抑えている。

「このままだとまずいわね」

そう大きさが違う。
エミーの大きさは18メートル。
しかし怪獣その三倍ほどある。

「ぐ、ぐぅ! きゃああああああ」

おっぱいに飲み込まれていく。

「エミーっ!」







大学前に車を停めたクロエ。

「私はあいつに効くぐらいワクチンを増やすわ!」

衝撃とともにエミーがおっぱいにずぶずぶと飲まれている。

「く、このままだとエミーが!」

アランは思わずアタッシュケースを開いた。

「アラン君! やめなさい!」

「僕が助けに行きます! これを使えば僕だって!」

制止をを振り切り、アランは残っていたハルキングホルモンを注射した。

「時間を稼ぐので、先生は早く!」

「……わかったわ!」

駆けるクロエ。

「うおおおおおおおっ!」

見る見るうちにアランの体が進化していった。






ぐにゅりとエミーを押しつぶす丸い怪獣。

「うぅ……え?」

しかし軽くなった。突然、怪獣が宙に浮いていた。

「何が起こってるの?」

巨大化したアランが持ち上げていたのだ。
そして地面に思いきりに叩きつけた。
巨大乳はえぐるように地面を割り、コンクリートの海に埋もれた。

「あなた、アラン!?」

その姿は薬の効果で異様に筋肉がついていた。

「もうすぐ先生があいつを倒すワクチンを完成させる! 一緒に奴を倒そう!」

「ええ! わかったわ!」

すると怪獣が地面から這い出して、唸りをあげる。

『ぐおおおおおおおん』

「行くわよ!」

エミーはおっぱいを弾ませながら、怪獣に飛び込んでいく。

「食らいなさい!」

何度も何度もパンチを怪獣の表面に叩き込む。
もちろん繰り返すたびに巨大おっぱいが左右に振り暴れてしまう。
怪獣の表面が震えだして、エミーのパンチをはじき返そうとする。
瞬間アランが後ろから蹴り飛ばし、怪獣を上回るパワーでたたき伏せる。
衝撃で土煙が辺りに舞い上がった。
その中から弾みだした乳怪獣は、ぐわっと弾け、エミーを吹き飛ばす。

「きゃあああああ」

錐もみで吹っ飛ばされたが、バインバイン弾むおっぱいが民家を潰しながらもクッションとなってエミーを受け止めた。

「ううぅ」

倒れたエミーの前に貯水タンクのようなものを積んだトラックが走ってきた。

「二人とも聞こえる!?」

拡声器から響いたクロエの声だ。

「ありったけのワクチン……というより解毒剤よ! あいつに叩き込んでやって!」
「わかりました!」

立ち上がったエミーはタンクを抱える。
怪獣がビルをなぎ倒し、暴れだす。

「よし! 行くぞエミー!」
「ええ、わかったわ!」

アランは大地を蹴り抜いて飛び上がり、乳怪獣の片方にキックする。
地面にたたきつけられ、エミーの目の前に乳首が迫る。

「今よ!」

巨大なおっぱいをゴワンと振り回し、エミーは開いた乳首にワクチンが入ったタンクを叩き込んだ。

「!!!!!!!!!」

すると怪獣全体が震え始めた。
ぶるんぶるんと何か抵抗するように暴れ始めたが、徐々にしぼみ始め、小さくなった。
ぐんぐん小さくなってき、おっぱいの中から現れたのは退化したオルバ。
胸が完全になくなった後、そのまま手や足が短くなっていく。
退化は止まることなくそのまま赤ん坊になってしまった。
それを見下ろしてる二人。

「とりあえず一件落着ってところかしら?」

自分の体、そしてエミーを見ながらアランは答えた。

「うーんどうだろうね」

エミーやアランの顔辺りの高さのビルの屋上から、クロエが出てくる。

「ありったけのワクチンを使った上に研究所まで壊されちゃ、作るのに時間がかかるわよ。いや下手すりゃもう元には」
「いいんです。私この体で、なにかできることがあると思うから」

揺れる胸をぐっと張るエミー。
10トントラック並の豊満すぎる乳房がたゆんたゆんと揺れていた。

「そうだねエミー」

こうして町を救った巨大なヒーローとして二人は人々に迎え入れられることになった。