膨乳スーパーヒロインとして、暴走した膨乳生命体と戦うことを決意した美里と柔華。
さっそく二人は今後どうするかを話し合っていた。
「私と美里が戦う敵は『暴走した膨乳生命体』だけど、まだ名前が無いみたいだからわかりやすいコードネームが有るといいよね」
「ふっふっふ。こんなこともあろうかと思って、もう考えてあるわ」
「早いわよ。さすが中二病ね……それで、何て呼ぶの?」
「敵の名前は『バスタリアン』、そして私たちは『バスタリアン・バスターズ』よ!」
「バストだからって……そのまんまな気もするけど、美里より良いのを思い付かないからそれでいいわ」
「やったー!これで決まりね」
うれしそうにはしゃぐ美里を見て、この状況を喜んでよいものなのかと少しだけ悩む柔華であった。
「ところで私たちはビーネと融合して膨乳するのよね? 二人で戦うにしてもどちらか一人しか膨乳できないんじゃない?」
「あ、そういえばそうよね……ビーネ、膨乳は二人でもできないの?」
『その点は問題ない』
ビーネが乳房そのものな身体を震わすと、そこから新たな膨らみがせり出し始めた。
「うわ!?」
それはビーネと同じくらいの大きさまでになると切り離され、新たにバレーボールが二つくっついたような乳房が誕生した。
『これは私の分裂体だ。君たちがこの分裂体と融合することで、二人ともいつでも膨乳が可能になる』
ビーネはもう一度膨らませ、さらにもう一体の分裂体を生み出した。
『では行くぞ』
二つの分裂体はそれぞれ美里と柔華の胸に入り込む。
「んっ」
「ああっ!」
服をすり抜けて美里の地面と垂直な胸にめり込んでいく。
「くぅぅ」
そして柔華のまんまるおっぱいと押し合って形を変形させながら、押し込まれていく。
「きてる! きてるう!」
二人のおっぱいに着実に溶け込んでいる。
「ああっ! おっぱいが私になってるぅ!」
胸の中に分裂体が最後まで入り込むと、完全に二人の身体と一体化した。
『これで膨乳できるはずだ』
「う……ふぅ……それじゃあ一回ちょっと弱めの膨乳願望でテストしてみるわね」
「美里がやるの?」
「いいの。 せーの」
深呼吸をすると、平らな胸を突き出して叫んだ。
「ビー・ギガンティック!!」
平坦な胸から膨らみが現れ、突き上げられていく。
あっという間に巨乳と化したが、止まることはなく、メロン、そしてスイカサイズになった。
まんまるに押し上げられたTシャツは胸を抑えるが、むくむくと体積を増し続ける爆乳の圧力にあっけなく屈し、音を立てて破けた。
「まだ大きくなってる」
飛び出した肌色はそれでもまだ溢れ出していき、すっかり腕一杯に広げても抱えられないほどの胸になっていた。
「弱めのって言ってたのに。服またダメにしたよ?」
「まあいいじゃない。膨乳できたんだし、これで二人一緒に戦えるわね!」
「そうだけど……確か、私たちの強さの源は膨乳願望の激しさなのよね? 私はまだ膨乳願望が目覚めただけだから美里ほど強くなれないと思うんだけど」
「え……」
美里は思い出していた。柔華の膨乳願望によって、美里の膨乳が暴走したことを。
(ものすごい膨乳願望な気がするけど。それを指摘して暴走したら危ないわね)
流石に戦闘中にコントロールができないのはまずい。
「そ、それもそうね。柔華にいきなり実戦は無理そうだから、まずは特訓ね。柔華の膨乳願望を鍛えるのよ!」
巨大なおっぱいをブリンブリン振り回して言った。
(特訓とか言っているけど、大丈夫かしら……)
膨乳を解除し、着替えた美里はとある場所に向かった。
「ここよ!」
「え、ここって」
美里が特訓場所に選んだのは、格安で時間貸しされている、廃校の体育館だった。
「ここなら、十分に広いし他人に見られる心配も無いね。」
「格安で借りられるとはいえ、美里は膨乳のためなら何でもやるのね。」
「好きなもののためにお金を使うのは当然でしょ?」
柔華は美里の膨乳バカぶりに半分以上あきれていたが、その一途さが美里を好きな理由でもあった。
中に入ってステージの前あたりに柔華を立たせ、
「時間も限られているし、さっそく始めましょうか。それじゃ柔華、一気にここのフロア全体まで膨乳して」
「うん、やってみるわ!」
合わせて美里が一歩下がって身構える。
柔華はシャツをガバッと上までめくり上げ、ブラジャーのホックを外す。
それは、衣服を使い捨てにしないためのささやかな工夫だった。
「えーと、ビー・ギガンティック!」
柔華が叫ぶと、
「……あぅ! んはぁぁ……!」
胸の中に何かがこみあがり、メロンのような胸が輝く。
グググ……グググ……!
揺れながら体積が増していくおっぱい。
しかしそれは、
「ん……あれ? 大きくはなるんだけどぉ……」
以前感じた膨乳とは何もかも足りない。
元から大きい胸が大きくなっていき、それがゆっさゆっさと重々しく揺れ弾んでいる。
「ダメダメダメ!」
「あんっ!」
突然美里が胸を鷲掴みにした。
スイカのようなおっぱいに指が食い込む。
美里の手のひらじゃ覆えず、指の間から肉がむにっとはみ出す。
何よりも柔らかく、弾力に溢れたまんまるなおっぱい。
「ダメよ、こんなのじゃ遅過ぎ。 1秒に1カップくらいしか大きくならないじゃないの」
それは美里にとって正直期待外れだった。
しかしそういいながらも、何度も指を動かしておっぱいを揉んでいた。
「美里。やめてよぉ」
その間も膨乳は止まっていないため、手を押しのけるように外に向かって膨らんでいくが、美里は抑えるように手のひらをぐっと押し込む。
「んんっ……強いよぉ!」
合わせてグニっと指の間から溢れるようにせり出し変形するおっぱい。
それでも着実に大きくなって、手を押し返そうとしている。
「ああ、この指が膨乳に押し返される感覚! たまらないわ!」
「やめてぇ」
グニッグニッ!
指は何度も何度もおっぱいの形をうねらせてゆがませ続ける。
「だったらもっと早く膨乳しなさい。もっと、こう……そうよ! バスタリアンに強制膨乳させられたときの快感を思い出して。『早く超々乳化して快感を得たい』という欲望を開放するのよ!」
(戦うためじゃなければ十分すぎる速さなんだけどなのにぃぃ!)
柔華は、快感に溺れて痴態をさらしていたことを思い出して恥ずかしい気持ちに支配されかけた。しかし、あのときの快感を何度でも味わいたいという強い欲望が今、恥ずかしさを上回った。
「……わかったわ。美里が戦いのために膨乳したいのなら、私は快感をむさぼるために膨乳したい!」
(いや、私は別に戦いじゃなくても、いつでも膨乳したいんだけど・・・)
「よし! 次はできそうな気がする!」
「わかったわ!」
美里は胸を掴んでいた手を離した。
「美里、見てて。私の膨乳」
目を閉じて意識を胸に集中させる。
ビーチボールを思わせるおっぱいが揺れ、光が強く輝いた。
ドクン、ドクン、ドクン……!
強まっていく鼓動、こみあげてくるエネルギー。
ブルン……!
ブルン……ブルン!
ブルン!ブルン!ブルン!
おっぱい自身が揺れ、加速していく。
胸の中から弾けそうな感覚を押し上げるようにグンと胸を張った。
「行くわ! ビー・ギガンティック!!」
グッッボォォォォォオオオオオオオオンンンッッッ!!!!!!
今回は掛け声を言い終わらないうちに爆発的とも言える速さの膨乳が始まった。
海岸に打ち寄せる大波のように、あらゆる方向に向かって広がる肌色一色の乳肉が押し寄せ空間を飲み込んでいく。
そして、10秒足らずで柔華の超々乳は体育館のフロアを埋め尽くした。
「……はぁ、はぁ……」
息切れしながら体育館の通路に駆け込んだ美里。
振り返れば扉に遮られた肌色の壁がある。
美里は押し寄せる乳肉からぎりぎりで逃げ切り、超々乳の下敷きになる事態を間一髪で避けることができたのだ。
(うっかりしていたわ。次から柔華が膨乳するときは十分離れていないと自分の命が危ない)
2階に上って、1階を埋め尽くした超々乳と、その谷間にくっついている柔華を見下ろす美里。
柵の向こうには、1階を埋め尽くした乳の海が広がっていた。
(あれ? まだ動くの?)
すると巨大な肌色の海がビクッビクッと震え始め、波打つ。
もぞもぞとうごめくそれは、美里がやったように、乳房が自らを変形させて自分自身を揉み始めた。
「あっ……ああ……んあぁ!」
窪みが現れ、うねり、それと共に盛り上がる。
快感を得たいという本能だけで、乳を刺激し続ける。
乳房全体がうごめいて乳の形を歪ませる。元に戻ったかと思うと、新しい食い込みが現れ、乳を変形させる。
何度も繰り返されるうちに、上方向に向かってさらに大きくなり始めた。
体育館一杯だというのに、ゆっくりと着実に、力強く膨乳している。
(すごい膨乳願望だわ……。でもやっぱり快感に溺れちゃってるよ。自力で超々乳化できたのはいいけど、これで戦力になるのかな?)
呆れながらも、特訓の成果には満足している美里だった。
続く
次回予告!
予告初登場のビーネだ。美里と柔華が持つ膨乳願望は非常に素晴らしい。宇宙規模で探しても屈指の逸材だと確信している。
そんな二人だが、この後、特訓中の快感により暴走してあんなことやこんなことになってしまうとは・・・
『私、膨乳します!』
次回、「凸と凹」に
ビー・ギガンティック!