二人が目が覚めるとそこは病院だった。
ビーネが避難させていた被害者たちと一緒に救助されたらしい。
無事に元の体型に戻った被害者と一緒に体の一通りの検査されたが、誰一人異常はなかったため簡単に事情を聴かれた後に帰宅が許されることになった。
その翌日、二人はマスメディアの報道を一通りチェックしたが、どれもこれも大型の地震ということになっており、バスタリアンの出現に関する情報は一切見つからなかった。
「非現実的すぎて、目撃情報だけで記事にすることはできなかったんでしょうね。だからといって地震とか、ガス管の破裂とかにするのはどうかと思うけど」
「でも、ネットの方は……」
SNSや動画投稿サイトを少し検索しただけで、野次馬が撮影した写真や動画がいくつも見つかった。
「あっ、これ美里じゃないの。しっかり撮られちゃってるよ。困ったなぁ」
「そうね、誰かさんが泣き叫びながらおっぱいを大きくする動画なんて大ヒットよ」
携帯の画面に、ネットに投稿された柔華が膨乳している動画が流される。
「う、うるさいわよ。泣いてないし!」
「でもこれじゃ毎回霧を出していてもばれてしまうわ。今回は被害者に偽装できたからいいけど、次からは正体を隠さないとだめね」
「正体を隠すって、仮面でも付けるの?」
「そんなもの、普段から持ち歩けないでしょ」
胸を持ち上げた柔華が即答した。
「胸の谷間に入れる」
「うるさい。あんたはそのままでいいけど、私は普段から膨乳してエネルギーを使い続けたくないわ」
「じゃあどうせ戦うのは超々乳だけなんだし、谷間の中に隠れたままっていうのは?」
「挟まれてペチャンコになるだけじゃない。自分の乳に挟まれて死ぬなんて……そんなの一回はやってみたいけどいやよ」
「そうかぁ。安全でいいと思ったのになぁ」
「ん? おっぱいの中……? それよ! いいこと思い付いた!」
「え?いいこと?」
「だからさっそく特訓よ! 特訓!」
「今度は一体何を……?」
思い立ったが吉日。
早速二人は特訓でいつも利用している廃校の体育館を訪れた。
「そろそろ、もったいぶらないで何を特訓するのか教えてよ」
「まあまあ落ち着いて、まずは縮乳の特訓よ!」
「それなら何も隠さなくても」
「つまり縮乳をマスターしないことにはできないってこと。それに縮乳で暴走しても困るし。とにかくやるわよ」
「わかったわよぉ」
「バスタリアンを吸収してないから前より楽のはず。慣れるまでやるわよ」
体育館の端と端で向き合い、服をめくり上げる。
「「ビー・ギガンティック!」」
叫びながら胸を突き上げると瞬間、膨乳エネルギーの光が胸に集まってくる。
すると美里の平らな胸が疼きだし、柔華の爆乳が上下に凄まじく暴れまくる。
打ち震える胸と、ブルンブルン揺れる胸。圧倒的な差を見せつける。
ブルゥン! ブルゥン! ブルルルルルルルルルゥゥン!!!!
「うっくぅぅぅっ」
おっぱいの動きは限界まで加速し、胸に灯る光も高速で点滅する。
眩く輝き左右むちゃくちゃに暴れる。
美里の胸も悶えるように震え続ける。
光が乳の中に吸収され、体の芯から熱くなる。
「はっうううううううぅぅぅんっ!!」
ボッバリュウウゥンッ!!!
突然胸からバランスボールが飛び出す。
さらに勢いよくせり出す乳は地面に接地し、膨乳が始まってからたった2秒足らずで二人の背丈より胸の方が高くそびえ立つ。
勢いは衰えることなく、それどころか乳房は一回り、二回り、三回りと加速しながら猛スピードであらゆる方向に膨れ上がっていく。
「あっあああああああああああ」
質量と体積の爆発は止まらない。
ズモモモモモモモモモモモッ!!!
膨れ上がる肌色は体育館の床や壁に押し寄せ、さらに飲み込む。
たった数秒で四つの塊は体育館一杯に広がり、超々乳化の勢いのまま乳と乳が衝突する。
体育館を壊してしまわんとする質量で乳の山脈が合流し、ぐいぐいとせめぎあう。相当頑丈に作られているここでなければとっくに崩壊していただろう。
「ここからが本番よ! 柔華、いい?」
「わかったわ。胸を、こうやって……」
胸に意識を集中させると超々乳はゆさゆさと揺れる。
「「リバース・ギガンティック!!」」
外に向かい張り上げ、大きすぎる超々乳の芯から先端まで快感が奔ってしまう。
「あっあああんっ」
すると超々乳全体に膨乳エネルギーのラインが奔り、胸元に収束する。
おっぱいの中で膨乳エネルギーが圧縮されて、きつく締め付ける。
胸が強く揉みしだかれるような感覚によって乳の中がとろけ、揺れるたびにそれがシェイクされていく。
「おっぱいから! むねに……きたっ!」
体育館の半分ずつ埋め尽くすおっぱいが逆再生を見ているかのように縮み始める。
胸の中で、とろとろの膨乳エネルギーが胸元に吸引される。
「あっ……んんぅぐぅぅぅぅっ!!」
もぞもぞと打ち震える悶える乳が吸い上げられ、胸の中に強引に詰め込まれていく。
おっぱいそのものも、内側に向かいきつく圧縮される。
「やっぱり! キツ! キッツイ!」
締めつけられ押し込まれるおっぱいをうなりをあげて吸い上げていく胸元。
胸元が乳を吸い上げているのか、乳全体が胸元に押し込んでいるのか、もはやどちらかわからない。
しかしただひたすら胸から生み出される快感は胸の奥に取り込まれ、二人を刺激する。
大玉おっぱいがブリンブリン横に振られながら弾む。胸板はそれを強引に飲み込んでいく。
フラフラの足が地面につくと、おっぱいが重力に逆らって持ち上がり、上下に振れながら押し込まれていく。
胸板が乳を膨らみを残さず吸収し、完全に消滅させた。
「あっあん」
ビクンビクンと震えるたびに、一瞬緩やかでかわいらしい膨らみが現れてはスッと消える。
ガクガクと震える膝が崩れ落ちる。
「んんうぅ……! ふぅ……これ、気持ちいいけど思ったより疲れるわね」
床に頬をつけて呟く柔華。
「さあ、続けて行くわよ!」
既に立ち上がっていた美里が叫んだ。
「ええ!?」
「さあ、早く立って! ビー・ギガンティック!」
美里の胸が爆発し一気に膨れる。
一瞬で見上げるほどの大きさにそびえたったおっぱいが、さらに前に突き上がっていく。
「あぁもう、ビー・ギガンティック!」
柔華のおっぱいが全力で膨れ上がる。
少し遅れて美里と同じ大きさになり再び肌色が体育館いっぱいを支配する。
「縮乳するわよ!」
「「リバース・ギガンティック」」
巨大な胸が締め付けられて、小さくなっていく。
「んんぐぐぅぅぅっ!!」
ぐいぐい押し込まれていくおっぱいはあっという間に半分になり、そして再び真っ平の胸になる。
「あぅ……つかれたぁ」
「ビー・ギガンティック!」
体育館に響く美里の声。
「え? また」
彼女の胸部からぐぐっと双丘が盛り上がって来る。
そしてボォン! と山ができた。
「まだまだ特訓は始まったばかりよ!」
ブルンブルン振り回されるおっぱいは何かの生き物のようにどんどん盛り上がる。
「び、ビー・ギガンティック!」
やけくそ気味に柔華も胸を膨らませる。
一瞬で体より大きくなり、瞬く間に倍以上に膨れ上がる。
こうして二人は何度も何度も膨縮を繰り返した。
「「リバース・ギガンティック」」
「あっあああぁぁんんんぅううっ!!!」
二人の体育館満タンのおっぱいが弾みをつけて、胸の中に一瞬で吸引された。
「んっ……ふう、だいぶ柔華も慣れてきたわね」
「はぁ、そりゃこんだけやればね……もう出し入れ自由自在よ」
柔華はぺったんこになった胸を、本来の爆乳までぶりゅんと膨らませる。
「なら、そろそろ本題に入るわよ」
「ようやくだよ。それでいったい何をするの?」
「まぁまぁ、順を追って説明するから。最初は私と一緒に膨乳して。サイズはそうね……大体10メートルくらいでいいわ」
「わかったわ」
二人は少し離れてから同時に叫んだ。
「「ビー・ギガンティック!」」
胸を突き上げると膨れ上がっていく乳。
内側から張り上げて、乳が押し出されていく。
美里の平乳は瞬く間にバスケットボール、そしてバランスボールの大きさにになり、指数関数的にさらに盛り上がっていく。
「こんなものかしら」
直径は3メートル弱。身長の二倍ほどに超々乳化した。
しかし柔華の超々乳は止まらずさらに膨乳を続ける。
「ちょっと、柔華!? 止まりなさい!」
グモモモと溢れ出す乳によって体積がどんどん大きくなっていく。
「え? だって10メートルだって」
「バストサイズに決まってるじゃない!」
「そうなの……」
しゅんとうなだれたように、二倍近くまで大きくなっていたおっぱいは縮乳し、美里と同じくらいの大きさになった。
「よし、準備できたわね。ここからはいつもと違うわよ。ちゃんとブレストアイで私がやるところをよく見ていて」
「うん」
「チェンジ! フル・ブレスト・モード!」
美里が叫ぶと、乳が持ち上がり何度も振られる。
ダッポン! ダッポン!!
「あっ うぅうんんんんぅっ!!」
胸元が乳に引っ張れる。
そのまま身体が吸い込まれ、おっぱいに引き込まれていく。
「美里!?」
胴体に続き、四肢と頭がずぶずぶと自分の超々乳の中に沈んで行く。
そして親指を立てながら伸ばした腕の先が飲み込まれ、トプンと表面を揺らすと、全身が完全に吸収された。
「み、美里……?」
身体の本体が無い超々乳だけが柔華の目の前で震え、揺れていた。
続く
次回予告!
柔華です。美里はいったい何を考えているの?今回の特訓は本当にわけがわからないわ!
でも、美里が親指を立てながら自分の超々乳に沈んで行くシーンは涙なしで見られました。
『私、膨乳します!』
次回、「新形態! 驚異のフル・ブレスト・モード(後編)」に
ビー・ギガンティック!