アスカの桃

ハリナ 作
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学校中に授業終わりのチャイムが鳴り響いた。それは生徒会室も例外でない。
耳に響いた音によってアスカの意識が呼び戻されると、眼下には肌色の何かが飛び出していた。
それはまるで二つのビーチボールで、しかも胸にぶら下がっている感覚まである。
ぶるんぶるんと肌色が目の下で行ったり来たりするのを、ボーっと見つめるアスカ。
何度も何度も左右に行き来しているそれが自分の乳房だと理解するまで、しばらくの時間を要した。

「あ……え? え?」

さらに辺りを見れば脳内がパンクしそうになる。
窓は割れ、滅茶苦茶になった開放感あふれる教室。
そして足元どころか、目線の下にあるものはほとんど肌色のみ。
目の中に入って来る情報が飲み込めない。
しばらく呆然と立ち尽くしていると、生徒会室の周りにたくさんの人影が見えてきた。

「こっちで凄い音したけど」「おいおいどーなってんだ」
「うわあぁぁっ!」「まるだし!?」「うおおおおお! すげぇ」「誰あれ!?」

辺りは騒然となっていた。
男子や女子が入り交じり、さらには先生達もやってきていた。
何せ教室を滅茶苦茶にする轟音を響かせたのだ。仕方ないだろう。
無残な有様の生徒会室の真ん中。制服を突き破りそうな爆乳美女が乳をさらけ出し揺らしていた。
中には誰も入ってこない。異様な光景に見えない壁ができて、立ち入るのを拒んでいるかのようだ。
アスカの足元で一人座り込んでいる真理は、真上で揺れるおっぱいに目を輝かしていた。

「凄い……凄いわ……!」

それだけではない。辺りから集中する視線。
携帯のカメラを構えている男子もいる。

「い、いやぁ!」

見られている。それが羞恥心を呼び起こし、顔が真っ赤に染まった。
細い腕で胸を抱えようとするが、今の胸は大きすぎる。

「なんでこんなにおおきくなっちゃてるのぉ?」

腕を伸ばせば、たゆんたゆんとおっぱいが揺れる。揺れれば視線がさらに集まる。
集まっている視線のせいか、その胸が熱く火照り、内側からドクンドクンと叩いている。

「な、なに? 胸が……きゃっ!」

ブルブルブルブルブルブルッ!!!!!!

ゆっさゆっさと揺れるおっぱいは視線に反応し、突然激しく震え始めた。
自ら振動しているおっぱいは加速をつけて、揺れはさらに激しくなっていく。

ブルンブルンブルンブルンブルンブルンブルンブルンッ!!!!!!

胸は前方に突き出され、自己主張して激しく振り回される。

「おおおー−−!!!!」

過激に踊り跳ねる乳房に男子の目線は釘づけだ。

「ちょ、ちょっとぉ!」

バインバインバインバインバインバインバインバインッ!!!!

力強く跳ねまわる。
まるで蹴られたゴム鞠のように、あらぬ方向に飛び跳ねる非現実的な乳の乱舞が巻き起こっていた。

「やだ! 見ないでぇ!」

アスカが叫んだ瞬間揺れるおっぱいが眩い閃光を放ち、見るものを襲った。

「まぶしっ!」「きゃあっ!」「なにっ!?」

一瞬のフラッシュが周りを混乱させる。

「っ!? きゃあっ!!!!」

同時にアスカの胸に叩き込まるような衝撃が迸った。
瞬く光の後、真理が不思議そうに首をかしげた。

「胸、そんなに小さかったですか? ……あれ?」

「……え?」

胸元を見下ろすと、ストンと足元が見えた。確かにそこにあったはずの豊満な膨らみがなくなっていた。
無くなった胸にはボタンのついていない制服が隠すように覆っていた。

「あれどうなってるんだ?」「さっきまで巨乳だったろ?」「これって手品とか何か?」

散々自己主張していたものが一瞬で無くなったため、辺りのざわめきも収まらない。

「い、いや……アハハ」

何が起こっているかわからずアスカは真っ白な頭、真っ赤な顔で苦笑い。

(胸が空気のようにぬけちゃったの?)

爆乳が消えたことで、平らな胸にさらに集まる視線。

(こ、これじゃ小さすぎて変に思われちゃう!)

「あんなに揺れていたのに」「やっぱり明らかに小さくなってるよな」

胸のことが耳に聞こえるだけで、平面と化したおっぱいがビクンと反応し、くすぐったさが駆け巡る。

(な、なに? 胸が……また!)

ぺたんこな胸から何かが溢れ出るような感覚が襲い、胸が火照りうずいている。

「あっ……んんっ!?」

くびれた腰をうねらせて悶えるアスカ。

「ひゃんっ!」

ビクンと体を震わすと、胸が上向きに引っ張られ、

ニュルルルル! バルン!

胸元に開いた隙間からこじ開けるように、上下にあるボタンを弾き飛ばして前に伸びあがり、おっぱいはロケットが如く膨らんだ。

「今、小さかったのに! や、やっぱり大きくなって!」

真理が目を輝かせる。

「なんだありゃ!」「相当大きくなってるぜ!」

勢いよく飛び出したおっぱいは、前に前に迫り出し、顔なんかよりもずっと大きい

(お、大き過ぎ……!)

だっぽんだっぽん。

上下に大きく向きを変えて揺れるおっぱい。

(変な目でみられてるよぉ。身体大きくなってるし、おっぱいも……)

ロケット型のおっぱいを必死に抱えようとするが、

「んひっ!?」

突きあがった胸は二段ロケットのようにグンと伸びた。
さらに大きくなった胸先に視線が集中する。

「ダメ……!」

おっぱいが反応しぶるんぶるんあらぬ方向へ揺れ暴れる。
すると胸先から胸元向かって衝撃が叩き込まれ、胸の中におっぱいが強引にねじ込まれて小さくなっていく。

「またっ胸が小さくぅ……っ!」

みるみるうち縮んでいく。完全に格納され、平らになった胸は、息をつかせぬ間に高速で震えだす。
そしてあっという間に、ダップゥンとスイカのような膨らみが生えてきた。

「やんっ! 今度は大きくぅ!?」

その勢いでぶるんと揺れると、そのままさらに激しく豪快に揺れる。

「あっああんっ!」

ブルルルルルン!! バルルルルルン!!!

上下運動によりむっちりとついた乳がゆたんと形を変えている。

「んぅ、いやっ!」

そして再び胸板に吸い込まれるように小さくなっていく。

「も、もうっああっ!」

完全に平坦なった胸が痙攣すると、小さな膨らみが現れ、また大きく膨れ上がっていく。
たわわなおっぱいとなってぷるるんと胸から飛び出す。

「どうなってんだ!?」「胸が大きくなったり小さくなったり」「もうなんでもいいよ! すげえぜ!」

ブルゥン!!!  キュルルルッ!!!

大きくなった勢いで大きく振るえ、勢いを保ったまま縮んでいく。そのスピードは増すばかり。アスカは真っ赤にして目を回している。

「と、とまああっ! あっ! とっ! とまってぇぇっ!」

ボン! キュゥゥ! ボン! キュゥゥ!

「あんっ! あぅぅぅっ! ふあっ! んんぅぅっ!」

「おっぱい大きくなったり、小さくなったり! もう凄すぎますぅ!」

真理は法悦な表情で非現実的なピストン運動を繰り返すアスカの胸に見入っていた。

「うにゃぁんっ!!!」

ボッッンッ!!!!

何度も何度も膨縮を繰り返したおっぱいは突然強く膨らむと、うねるように悶える。

「はぅぅっ、うっんんぅ……んっ!」

小さくなっていき、胸元から内側に吸い込まれるように胸の中に消えていった。ペッタンコになった胸はそのままで膨らみはしなかった。

「あ……ん……と、とまったの……?」

数秒間の静寂。
しかしそれはおっぱいは止まったというわけではなかった。

「んっ……?」

ドクンドクン!

胸の鼓動は加速する。

「あっ……あっ……!」

全身が打ち震えるほどの力強い脈動。
胸がねじれ、えぐれるような感覚。
まるで縮んでいくおっぱいは平らな壁を越え、反対に膨れ上がっているようだった。

ビックン!! ギチギチギチ!!

平らな胸がピンピンに張りつめて、張裂けそうになる。そのたびに内側に広がっていく何か。
まるで平らな胸の中で、質量が閉じ込められているかのようだ。
背中から突き抜けそうな感覚。
油断したら、胸が反れ曲がりそうになる。
見た目こそ平らなおっぱいが必死にうずいていた。

「だ、駄目! こんなの……こんなのぉ……」

涙目のアスカは腰をくねらせて悶える。
そしておっぱいは、勢いよく弾け飛んだ。

「はっにゃぁああっんぅっ!!!」

ボッッッッッッンンンンンンッッッ!!!!

胸の中で広がったおっぱいが外に向かい弾けた。
それはピンピンに張りつめたゴムが切れたかのように爆発を起こし、乳房はたった一瞬で制服を突き破り身体よりも大きい大玉ほどになった。
部屋のど真ん中で見る者の視線を支配する大玉おっぱい。赤らんだそれは、まるで熟れた巨大な桃そのものだった。

「ああん! このおっぱい! 最高すぎますぅ!」
うっとりと頬を緩める真理。

ダップゥゥウウウン!! ダップゥゥウウウン!! 

八の字を描くように振られ、波のように重々しくバウンドする。

「はうぅぅん……」

体よりも大きく、重いそれにアスカはなす術もない。

(あうあうぅぅ……このおっぱい! どうしたらいいのぉ!)

左右別々にボヨンボヨンと暴れる。

「お願い! 元に戻ってぇ!」

揺れるおっぱいの胸元からビクンと震え、体の大部分の感覚が胸の奥に流れ込んだ。
今までとは違う壮大さを感じさせる、人間として感じたことのない未知の感覚だ。
バインとおっぱいが弾け、今までよりも強くバウンドした。

「あぎゅううううううううっっ!!!」

ブリュリュリュリュ!!!

弾んで舞い上がったおっぱいは、内側から弾け飛ばんとばかりにさらに膨らむ。
前にも、後ろにも、上にも広がっていくおっぱいはアスカを飲み込む。

「うぶっ!! さ、さいこう……」

そして幸せそうな顔をしたままの真理を飲み込んだ。
そのままありえないほどの成長をし続けた乳房は、せりあがっていくように辺りを押しのけ部屋いっぱいになった。
外から見れば、校舎の壁から溢れ出さんばかりの肌色の塊がその部屋に押し詰められているように見える。
そのおっぱいは激しい振動で、地震のような揺れを引き起こし、学校全体を強引に揺さぶった。
震源地の傍にいた野次馬はドミノのように崩れる。

「うあああああああああ!」「きゃああああああああ!」



乳に飲まれ真黒な世界の中、アスカは自分の胸が胸でなくなっていく奇妙な感覚を覚えた。
胸の中が溶けていき、そこに様々なものが流れ込んでくる。
世界が歪み、胸の中で狂っている不思議な感覚。
そしておっぱいの中に自分が溶けていった。







どれくらいの時間がたっただろうか。
部屋の中心に立っているのは、中学校の制服を着ているのが不思議の思えるほどの大人びたスタイル抜群の美少女。
サラリと澄んだ髪に、宝石のように輝く瞳。そして何よりも美しく目を引くのは、メロンほどはある巨乳。
美の象徴のように身体から立体に飛び出して、たゆんたゆんと大きく揺れていた。

「ん……」

その美少女、アスカが気が付くと揺れるおっぱいを捉えるように、カメラが構えられていた。
何かの撮影に使われるような高級そうなものだった。

「あれ?」「俺達、どうしていたんだ?」

教室の外側にあふれていた人が、頭をひねる。今まで何があったか思い出せないようだ。

「これは、いったいどうなっているのかしら……?」

大玉おっぱいはメロンほどに小さくなって、部屋は綺麗のまま、あの惨状が元に戻っている。
アスカには何もかもわからないことばかりだった。









同じころ、生徒会室のほとんど真上、校舎の屋上に人影があった。

バインバインバインバインバインバイン!

スイカのように大きなおっぱいが、まるで蹴り飛ばされたゴム鞠がお互いに弾きあっているかのごとく大胆に暴れまわっていた。

「やん、激しすぎぃ」

可憐なヒップにくびれたウエスト。中学校で姿を見たら目を疑うほどの、激しくセクシーなボディラインが出るスーツを身にまとった女性。
乳が揺れるたびに身体も振られ、金色の髪の毛が左右に振られる。
やわらかい二つの乳房は美しく揺れ弾んでいるが、次第に激しい揺れが収まりを見せていく。

「まったく……ここでこんなことしてるから出遅れちゃったじゃない。ええとこれを……」

プルプルと惰性の残っている豊満な胸を撫で擦ると、その一部が光り始めた。
そこを指で突くと勢いよくバヨンと飛び跳ねた。

「むっ……」

同時に表情が歪んだ。何か胸に刺激が奔ったようだ。
ぴくぴくと震えている乳房の表面を、光の輪が波のように胸元から乳頭にかけて流れていく。
しばらくするとおっぱいは何かから解き放たれたように軽快に揺れ始めた。

「よし、観測データ転送完了っと。まあいいわ、もう少し調査は必要だしね」

揺れる乳の真上で、妖しい笑みを浮かべていた。