MEGUMILK

ジグラット(物語)・nakao(挿し絵) 作
Copyright 2005 by Jiguratto (story)
Copyright 2005 by nakao (picture)

 4月15日

 ――今日、また、やっちゃった…。

 お昼前から(やばいかな)って予感があったんだけど、午後の授業が始まる頃、もうどうにも我慢できなくなっていつもの所に駆けこみました。
「あれ、恵、どうしたの? 授業始まっちゃうよ」
 誰かに呼び止められたような気がするけども、もうそれが誰かを気にする余裕すらありません。
「あ、ごめん、ちょっと忘れもの思い出しちゃって…先に行ってて」
「もう、恵はそういうの多いよ、気をつけな」
 わたしのいいかげんな言い訳に対する小言を背に、早足でその場を離れました。もう――一刻の猶予もできなかったんです。
(あぅん、もうだめ…。あふれちゃう――)
 向かったのは――実はトイレでした。中に人影がいないのを見越して、素早く個室に飛び込みました。

(だめ、早くしないと…)
 ドアを閉めるのももどかしく、急いでブラウスのボタンをはずしていきます。その裂け目から、ブラジャーに包まれた巨大なおっぱいが雨後の筍のようにむくむくと突き出してきて、我ながらそのあまりの大きさに我ながらあきれてしまいます。ボタンをはずし終えるとブラウスを素早く脱ぎ捨てて背中に手を回し、ブラのホックをはずしにかかりました。こんな時、フロントホックみたいに前ではずせたらいいだろうな、といつも思うんだけど、わたしのブラ、ただでさえとてつもなく大きくて特注しているぐらいだし、大きさと強度の問題でフロントホックは無理なんだそうです。しかたがない、もどかしいけどもホックを手探りでひとつひとつはずしていきました。
 ようやくホックをすべてはずし終え、ブラを肩から引き抜くと、その途端、ブラの内側から白いものが2つ落ちて、床に落ちた時ぺちゃっと音を立てました。
 念のために当てておいた母乳パットです。途端にぷーんとミルクの匂いが漂ってきました。もう我慢しきれずにあふれ出た分をたっぷり吸って、もう中から滲み出さんばかりになっていたんです。
 しかしそれに構っている余裕もありません。目の前にさらされたバストは、自分でも驚くほどいつになく大きく張りつめていました。もう1秒たりとも我慢できない。触れてもいないのに、既に乳首の先からはじわじわと白いものが勝手にあふれ始めているんです。
 おそるおそる手を胸の先に伸ばしていきました。早くしぼりたくってしょうがないのに、でも乱暴に扱ったらおっぱいがどうにかなっちゃうんじゃないかと心配になるほどぱんぱんになっちゃってて、思わずそぉっと胸の先に触れてみます。
 そのわずかな刺激を受けて、待ちかまえていたようにミルクが勢いよくはじけ飛びました。ぶしゅーっ、ぶしゅーっと音を立ててミルクがあふれ出てきます。そのあまりの勢いに自分で驚いて、飛び散ろうとするミルクを必死で押さえようと、なんとかミルクの線を洗面所の中に集中させました。細かい線がより集まり、それぞれのおっぱいの先から、ほとんど1本の線となってすさまじい勢いで発射されています。そのミルクはいつまでたっても一向に勢いの衰えを見せず、後から後からとめどなくあふれ続てきました。

(家出る前にあんなに搾っておいたのに――今日も我慢できなかった…) ミルクが噴き出すにつれて、張りつめたおっぱいがすーっと少しづつ楽になっていって、なんともいえない快感だったけども、同時にある種の罪悪感を感じずに入られませんでした。

 ――自己紹介が遅れました。わたし、神坂 恵といいます。この春から高校生になりました。
 こんなことを書くのはほんとに恥ずかしいんだけども、わたしももう高校生になったし、いつまでもひとりでうじうじと悩んでいるのが自分でもいやで――でもやっぱり他人に告白できるだけの勇気がなくって、結局こうして日記だか手紙だかわからないような文章を書きつけてみました。こうすれば少しは客観的に自分を見つめなおせるんじゃないかって…。

 わたしには、誰にも言えない秘密があるんです。そのために彼氏はもちろん親しい友達もできず、最近は親にもあまり口をきかなくなってきました。秘密がばれちゃうんじゃないかってそればっかり気になって…。でも、そうするうちにもその秘密がどんどん大きく膨らんでいって、いずれどうにも隠しきれなくなっちゃうんじゃないかと不安でしょうがないんです。

 その秘密は、他の人より少し遅い初潮があってしばらくした頃から始まりました。それまでまっ平らだった胸がなんだか引きつるようなくすぐったいような感触があって、少し経つとむくむくと盛り上がり始めたんです。そこまでは他の人となんら変わりはありません。単純に胸がふくらんできた事を喜んでいました。しかしわたしの場合、そこからが2つの点で大きく違っていたんです。ひとつはその胸の成長スピードが他の人よりずっと速かったこと、そしてもうひとつは――大きくなるにつれて、少しづつ、その胸からミルクが出始めたことでした。
 実は最初のうち、それが特別なことだとは思わなかったんです。恥ずかしながら、女の子の胸からは誰でも母乳が出るものだと思いこんでいたものですから。出始めてしばらくは出る量もほんのわずかだったこともあって、特に誰に言うでもなく、ひとりで時々ミルクを拭き取って済ませていました。
 しかしある時、友達と話しているうちに、おっぱいからミルクが出るのは子供を生んだ時だけで、普段は出るものではないと知ったんです。その時のショックときたら、大げさだけども天地がひっくり返るような衝撃でした。自分は普通ではないのか、と…。その時、ただひたすら必死になって驚きを顔に出さないようにひきつらせていたことを憶えています。でも、それからのわたしは変わらざるを得ませんでした。これまでたまたま人に言っていなかったものが、絶対誰にも言ってはいけない"秘密"になってしまったんです。今から思えば、もっと早くに少なくとも親にだけは相談しておけばよかったかも、と思うこともあります。でも――結局勇気が出ず、そうこうするうちにどんどん引っ込みがつかなくなってしまいました。
 そう、その頃から、まるでその秘めている事をあざ笑うかのように、わたしの胸は人並みはずれてぐんぐんと大きくなっていったのです。物言わざるは腹ふくるる思い、とは言いますが、わたしの場合、まさに胸ふくるる思いでした。秘密を隠そうとすればするほど、その秘密の元はどんどん目だって大きくなっていき、噴き出すミルクの量もそれに比例してとめどなく増えていきったのですから。
 その成長は高校に進学した今も止まるどころかますます激しさを増していっています。この前行われた身体測定の時、バストはなんと158センチにもなっていました。クラスの女の子からはいろいろうらやましがられましたけども、自分では胸の事を言われるたびに秘密がばれてしまうのではないかと気が気ではありませんでした。自分の身体を鏡に写してみると、やせっぽちの体にまるで巨大なスイカをむりやり2つくっつけたようにまるまると張り出していて、服をどう工夫してもその大きさは隠しようがありません。しかもそうするうちにもミルクは絶えることなく体の中で生産され続け、その巨大なおっぱいの中にじわじわと蓄積されていきます。搾っても搾ってもすぐに胸の中がミルクで満ちあふれてしまい、きりがないんです。

 今日だって朝、起きぬけにひとり風呂場で徹底的にミルクを搾りきったつもりでした。なのに最近はそれでも放課後までもたず、毎日午後になるとこうしてどうにかしてトイレに駆け込み、搾らずにはいられないんです。
 近頃、噴き出すミルクの量がすごい勢いで増えていってるみたいなんです。ただでさえ大きな胸もますます膨らんでいき、自分でも押さえが利かなくなっているみたいで…。

(いつまで隠し通せるんだろう…)
 やっとの思いでミルクをほぼ搾りきって、ふっと楽になったおっぱいを見つめていると、ついついこんな事を考えてしまいます。結局今まで誰にも言い出せないうちに、こんなにも大きくなってしまった。こんなのいつまでも隠してはおけない、一日も早く誰かに相談すべきものだろうとは頭では分かっています。けどいざ口に出そうとすると…。こんなになるまで隠し続けていた事自体が却って重荷になって、一層口が重くならざるを得ません。ただでさえ自分がこんなに大きな胸をしていることで異性にはもちろん同性にだってけっこう変な目で見られているのに、その上このおっぱいから絶えずミルクを噴き出し続けているだらしない女の子だと知れ渡ったら…。その様子を想像するだけで、口に出す勇気がもろくもくじけていくのを感じます。
 結局ゆるゆるとまたブラジャーを手に取り、身支度をし始めました。午後の授業はもうとっくに始まっている時間でした。けど仕方がない。行かないわけにはいかないし。
 自分でブラに覆われつつある自分の胸を改めて見下ろしました。わたしのおっぱいは、たった今こんなにもたくさんのミルクを出したとはちょっと信じられないほどつやつやと力強く前に突き出しています。今は搾った直後だからいいけど、また何時間かすれば今にも増してミルクでいっぱいになってしまうんだろう。なんだか搾れば搾るほど、どんどん中からミルクが激しく湧いてくるような気がしてしょうがない。こうしている間にも、また新たなミルクがこんこんと湧き出していき、じわりとおっぱいの中にたまっていっているような気が…。かといって搾らないわけにはいかないし…。
 どうしたらいいんだろう――。いつしかブラをつけかけた手が止まり、じーっと考え込んでしまっていました。

 わたしの思考は、いつもここで堂々めぐりをしてしまうのです。

 4月26日

 今朝、胸が張って痛くて目が覚めました。
 あたりはまだ暗くて、お父さんもお母さんもまだ寝ています。それをいいことにそっと洗面所に行って、パジャマのボタンをはずして自分の胸を確かめました。
 その時の驚きといったら! ゆうべ寝る前にしっかり搾っておいたはずなのに、わたしのおっぱいときたら自分でも見違えるほどぱんぱんに張りつめていました。そしてそのおっぱいの中で、ミルクが所狭しと暴れまくっているようで苦しくてしょうがないのです。
 仕方なくて、両手で自分の胸の先をちょっとつまんでみました。ただそれだけで、白い線が幾筋も勢いよく飛び出してきて、いつまでも噴き出し続けてきます。
 近頃、噴き出してくるミルクの量、ますます増えてきたみたいなんです。搾っても搾っても後から後から湧いてくる感じで、ちょっと自分でも信じられないくらいあふれ出てきます。おっぱいもどんどん大きくなってくるし、今では搾ろうにも、片手ではとても抱えきれません。ブラのカップもより大きいのに変えたばかりなのに、ミルクがたまってくるともうそれですらきつくなってしまいます。

 最近、時々不安に駆られます。わたしのおっぱい、いったいどこまで大きくなるのだろう、そしてこのミルクの量はどこまで増えてくるのだろうか、って。
 学校で授業を受けている間でも、じわじわと胸の中にミルクがたまっていくのが自分でも分かるんです。そんな時、なんだか自分は胸に2つの大きな時限爆弾を抱え込んでいるのではないか、なんて妙な想像をしてしまう事があります。いつの日か、授業中におっぱいの中がミルクで満タンになって、どうにも我慢できずにみんなの前でびゅーびゅーとミルクを噴き出してしまうのではないか、と。今、鏡の前でまさにそんな風にミルクを噴き出している自分の姿を見ると、なんだか明日にでもそんな事が起こってしまうのではないか、と恐ろしい予感に駆られてしまいました。
 こんなノートにひとり書き込んでいるだけで本当にいいのだろうか? 取り返しのつかない事になる前に、自分から誰かに打ち明けた方がいいんじゃないだろうか?
 けど、こんな事を書いている間にも、おっぱいがまた張ってきてしまいました。また今晩も寝る前にミルクを搾っておこうと思います。そして明日は朝までぐっすり眠れますように――。

 5月2日

 今日は連休の切れ間、ちょっと久しぶりに学校に行きました。
 それでつい油断してしまったんです。朝、ミルクの搾り方が甘かったみたいで、1時間目からなんか胸が張ってくるような気がしました。
 しかも悪いことに、3時間目は体育でした。その頃になると、わたしのおっぱいはもうどうしようもないほどミルクでいっぱいになり、ちょっと動いただけで胸が悲鳴を上げているようでした。
 よっぽど体育を見学しようかと思いました。しかしあの体育の先生の顔を思い出すとそんな気もうせてきます。あの先生、ずる休みを決して許そうとしないんです。見学するなんて言おうものならどうにか嘘を探ろうとネチネチと訊いてくるんです。あんな目に会うぐらいなら、なんとか我慢して授業を受けた方がましだ、と決心しました。
 とはいえ短い休み時間に着替えまで入ると、ちょっとトイレに行っておっぱいを搾る時間もありません。結局、そのままの状態で、苦しい胸を抱えながら校庭に出ました。
 体操着を着ると、わたしの胸はどうにも隠しようもないほど大きく出っ張ってしまいます。しかも前の方の生地ばかり胸でとられてしまうので、妙に前だけ丈が短くなってしまうのです。このまんまだといつ裾がめくれてブラジャーが見えてしまうか心配なので、なんとかブルマーに裾を詰め込もうとするのですが、そうすると元から丈の足りない体操着が一層引っ張られて、胸の膨らみはまるで真っ白い山のように大きく突き出てしまい、ますます目立ってしまうのです。

 さらに悪いことに、今日の体育は持久走でした。たとえブラジャーをしてたって、おっぱいが揺れるのを完全に止めることはできません。足を踏み出すたびに、胸の上でおっぱいが上下に大きく振り切れるのが自分で見えるんです。しかも――そのおっぱいの中にはもう我慢できないほどのミルクでいっぱいになっていて、振れるたびに痛いほどに中から飛び出しそうになります。その上、おっぱいが揺れるにつれなんだかますますミルクが中にたまっていくみたいで、一歩一歩前に進むたびにどんどん胸がきつくなってくるのです。
 何度、胸を押さえて立ち止まろうと思ったか知れません。しかしそうして走りをゆるめようとする度に、例の先生が「ほらっ、神坂! しっかり走れ!! さぼるんじゃない!!!」と恐ろしい声で怒鳴るんです。本当に苦しくてしょうがないのに、一瞬たりとも休ませてくれません。この時ばかりは先生を憎たらしく思いました。だって――おっぱいがミルクでまるまると張りつめて、初めて…胸が破裂するんじゃないかって本気で心配になったくらいだったんです。
 ようやく授業の終わりを告げるベルを耳にした時、わたしはあまりのつらさにその場で手を突いて倒れ、しばらくそのまま四つんばいになったまま動けませんでした。下向きになったおっぱいの中は自分でも信じられないほどはちきれんばかりに脹れあがり、胴体から引き千切れるんじゃないかってくらいずっしりとした重みがありました。その姿勢でいるのも苦しかったんですが、もうあとちょっとでも動いただけでも乳首が決壊を起こしてミルクがあふれ出しそうで、なかなか動けませんでした。

 しばらくじっとしているうちに少し落ち着いてきたので、先生に「気分が悪い」と告げ、保健室に行くと言い残してなにやら追求しようとする先生を尻目にひとりその場を立ち去りました。もちろん保健室には行かず、トイレに直行してミルクをしぼったのは言うまでもありません。
 ようやくミルクを搾り出せた時、今まで生きてた中で、これほどほっとしたことはない、ってぐらいの幸福感すら感じてしまいました。

 5月18日

 わたしの秘密。とうとう人に知られてしまった…。

 高校に入ってから、生まれて初めてアルバイトを始めたんです。それもウェイトレスの。ウェイトレスといっても、近所で喫茶店をやってる叔父さんの店なんですけども。学校が終わってから夜7時ぐらいまで、毎日3時間ぐらいだけのパートみたいなものですが、自分で働いてお金を得るのって初めてで新鮮で、いつも張り切って働いてました。

 けど、今日…。
 いつもは学校からいったん家に帰ってからお店に行くんです。なぜって…朝どんなにしっかりミルクを搾っても、学校から帰る頃にはいつも痛いぐらいにおっぱいが張ってしまっているので、必ず家で搾ってから行っていたんです。けど今日はなんだか特にミルクの出がいいみたいで、学校が終わる頃にはもう動けないぐらいに胸がパンパンになっちゃったんです。なのでまたそっと学校のトイレで搾っていたんですよね。
 でも…やっぱり家じゃないところで搾るのってなんか落ち着かなくって、時々、うまくミルクが出てくれないことがあるんです。この時がそうでした。胸の中にはミルクがぎっしり詰まっているのが分かってるのに、乳首に何かがつまってるかのようにあまり出てくれなくって…。それなりに出てはいるんですが、搾っても搾ってもまだまだたくさんのミルクが残っているような気がして…。気ばっかりあせっているうちにどんどん時間ばかりすぎて、時計を見たらもうこれから出てギリギリ、って時間になっていました。
 まあそれなりに搾れたしこれならなんとかなるかな、と思ってあわてて学校を出て、時間がないので今日は家に寄らずに直接お店に入ったんです。
 でも…やっぱりだめでした。働き始めて1時間もしないうちにまた、さっき以上におっぱいが張ってきて…。それはもうこれまで感じたことがないぐらい、胸の中でミルクがぎゅうぎゅうにおしくらまんじゅうしてるみたいで、痛みすら感じてきてもう一歩も動けなくなってしまいそうでした。
 どうにも我慢できなくって、お客さんが途切れた隙に店の奥に入り、とにかくおっぱいが搾れるところ、と流しまで行って着ていた制服の上とブラジャーをむしるように取ると、両手でそれぞれの乳首をつまみました。
 するとその途端、胸の中で暴れまわっていたミルクが出口を求めて勢いよく噴き出してきました。その時…あの、恥ずかしいな…すっごい、気持ちよかったんです。

 でも、あんまりそのことに夢中になっていて、お店の内側に入ったことによって安心してたこともあって、ついうっかり忘れてたんです。マスター――叔父さんのことを。
 叔父さん、いきなり身を隠したわたしの事を心配して、店の奥に入ってきたんです。「恵ちゃん、どうかしたの?」
 そこには、上半身裸のあらわな姿で胸から勢いよくミルクを噴き出たしているわたしの姿がありました。叔父さん、目を大きく見開いて固まっていました。そしてもちろんわたしも…。時間が止まったかと思いました。けどその間にも、ミルクだけはわたしの胸から勝手にびゅーびゅーと勢いよくあふれ続けていたのだけは憶えています。

 しばらくして――おそらく実際は数秒のことだったんでしょうね――叔父さんは「ご、ごめん…」と言って店の方に戻っていきました。わたしも噴き出し続けるミルクをなんとか押さえ、急いで服を着てまたお店に出ました…。
 それから2人ともそ知らぬ顔で店を切り盛りしていきましたが、結局叔父さんは早めに店を閉めました。お客さんには「ちょっと急用ができて…」と説明していましたが、動揺していることはなんとなくわたしにも伝わってきました。

 閉店後、叔父さんとわたしは店の中で向かい合っていました。
「恵ちゃん、さっきはごめんね。悪気はなかったんだ…」
「いえ、わたしこそ、勝手に店を抜け出して…すいません」
「でも…あの時、何を…」叔父さんは、見ていながらそのことが信じられない風で聞き返しました。
 なのでわたし、とうとう秘密を打ち明けました。前からミルクが出ること。その量がどんどん増えていって、今日はとうとう我慢できなくなって営業時間中に搾っていたこと――。一旦話し始めると、なんだか抑えが利かなくなって、言わなくていいことまでずいぶんと言ってしまったような気がします。叔父さんはそんなわたしの話を何も言わずにじっとお終いまで聞いてくれました。話の最後にもう一度「ごめんなさい…」と言うと、叔父さんは意外に平然として訊いてきました。
「いや、謝ることはないよ。むしろ今まで気がつかなくってすまなかったね。姉さん(わたしの母のことだ)も何も言ってなかったし…」
「母もこのことは知りません。あの…この事は誰にも言わないでください」
「そうか…。わかった。で…そのミルクって、たくさん出るのかい?」
「はい…」わたしは恥ずかしさで耳まで真っ赤になっているのが自分でも分かりました。「搾っても搾っても…後から後から湧いて出てきて止まらないんです」
「その…今もたまっているのかい?」
「え?…」わたしは一瞬耳を疑った。何を言おうとしているのだろう。
「いや…こうしている間も、つらいんじゃないかと思って」
 それを聞いて正直うれしかった。実際、さっき中途半端にしかしぼれなかったために、わたしのおっぱいは再びミルクで満パンになっていた。できることならば今すぐにでもしぼりたい!
「つらいのなら…いいよ、また搾っても」
 ありがたい。わたしはただちに立ち上がろうとした。その時、
「あ、ちょっと待って」
 叔父さんも立ち上がった。
「今聞いた話だと、恵ちゃん、出たミルクをみんな捨ててんでしょ。もったいないよ。その…僕も食べ物屋だからね。えーと…」
 叔父さんは食器戸棚を見回し、そこから一番大きな容器…ピッチャーを取り出した。
「この中に出してみてくれないかな。えーと」ちょっと照れくさそうに髪をかきむしった。「量の加減が分からないんだけど、これなら足りないってことはないでしょう」
 正直わたし自身、自分の胸からどれぐらいの量のミルクが出るのか測ったことがなかったので、好奇心もあって、ピッチャーを受け取った。

「台所を使っていいよ。僕はこっちにいるから安心していい」叔父さんの言葉を後ろに聞きながら、わたしはまた流しに向かい、急いで服を脱いだ。
 ミルクでパンパンに詰まったわたしのおっぱいは、もう今にもはちきれそうなぐらい張り詰めていた。
 乳首の先をつまむと…さっき以上の勢いでミルクが一直線に噴き出してきました。こんなにたまってたんだ…自分でも驚きつつ、ミルクの先をピッチャーの口に向ける。どこかに入れようと方向を決めて搾るのは初めてだったけども、ピッチャーの口は大きく広がっているからどうにか中にミルクを注ぎこむことができた。

 叔父さん、わかってくれたんだ…。今まで誰にも言えなかったことを口にして、理解してもらえたことで、なんか肩の力がふっと抜けて、リラックスした気持ちでおっぱいを搾り続けた。
 今日一日、たまりにたまっていたミルクがびゅうびゅう音を立てて噴き出ていく…。もう何の心配もなくミルクをしぼっていていいんだ、と思うと本当に気持ちよかった。
 そのあまりの気持ちよさに我を忘れていると…ふと見ると、ピッチャーがもう今にもあふれんばかりにミルクで満杯になっている!
「叔父さん、これじゃ、足りない!」思わず声を上げてしまった。店で待ってた叔父さんは驚いたように飛んできて、そしてまたわたしを見てあわてて目を伏せた「ご、ごめん」
「いいから。もうひとつピッチャーを持ってきて! でないと、あふれちゃう!!」
 お酒飲む店ではないから、そうそうピッチャーなんかある訳がない。叔父さんはあわててもうひとつだけあったピッチャーを持ってきて、なるべくわたしの方を見ないようにしながら、もうミルクであふれはじめていた最初のピッチャーの横に置いた。わたしは胸から手を離して、ピッチャーをすげかえた。ミルクを噴き出し続けていたおっぱいからは、手を触れなくてもその先から白い筋がほとばしり続けていた。

 しばらくして、2つめのピッチャーもミルクでいっぱいに満たされた頃、ようやくわたしの胸も落ちついてきた。
 おっきなピッチャー2つにひたひたに満ちた自分のミルクを見て、わたしは自分でもその量の多さに驚いてしまった。「わたし、こんなにミルク出してたんだ…」いった何リットルあるんだろう…。これ、ぜんぶわたしのおっぱいから出たものなの…?。
 わたしは思わず自分の胸を手でそっと持ち上げた。見た目は別に変わってないけども、うそのように軽く、すがすがしく感じた。
 わたしはまた服を着て、叔父さんを呼んだ。
「もう大丈夫かい?」叔父さんはわたしを気遣うように声をかけてくれた。「ええ」そう言いつつ、わたしは服の上から自分の胸をさわってみた。(まだ…残ってるみたい。けど、これならしばらくは大丈夫そう) いくらなんでもこれ以上ここで搾るわけにはいかない、と思って口には出さないでおいた。
 ミルクで満杯になった2つのピッチャーを見て、そのあまりの量に口をあんぐりさせながら、叔父さんは何事かを考えているようだった。
「恵ちゃん…。その、もしよかったら、このミルク、僕に預からせてくれないかい?」
「え?」思いもよらない言葉にとまどった。
「いやなに、せっかくこんなにあるんだから、その…有効活用したいんだ。捨てるに忍びない」
「どういうことです?」
「恵ちゃんさえよければ、店で使わせて欲しい。あ、もちろん恵ちゃんが出したなんてことは一切口外しないけど」
 その言葉を聞いて、意外なことにすっごい嬉しかった。今まで出して捨てていることにどこか罪悪感をいだいていたからだと思う。それが人の役に立つと分かっで、素直によかったー、と感激していた。ね、確かに牛乳じゃないけどちゃんとしたミルクだもん。使えないわけないよね。

 今日は、なんだかわたしにとって一大転機とも言える日でした。

 5月25日

 叔父さんにわたしの秘密を話してから一週間が過ぎました。
 それからわたしの生活サイクルが少し変わりました。
 朝、以前より30分早く家を出て、叔父さんの店に行き、まずミルクをしぼってきます。毎朝起きると、寝ている間にたまったミルクでおっぱいがぱんぱんになっているのであきれるぐらいびゅーびゅーと噴き出してきます。これを今まで全部捨てていたんだな、と思うと自分でもほんと申し訳なくなってきます。
 それから学校に行きます。しっかりしぼって、なるべくおっぱいの中が空になったな、というぐらいになってから行くんだけど…授業を受けている間にも、どんどんミルクがたまってくるのが自分でも分かります。
 学校が終わる頃には、朝どんなにしっかり搾っておいてもおっぱいの中がミルクでパンパンになって苦しいぐらいです。でも、ミルクの使い道ができてからはもったいなくてどこかに搾って捨てるなんてことができなくなっちゃいました。どんなにきつくっても、しっかりお店まで持って帰らないと…そう思います。クラブに入ってないのも幸いでした。だってこれから何かサークル活動をやるなんて到底耐えられそうにありませんから。
 だから授業が終わると、友達にはバイトがあるからと言って、寄り道もせずお店に向かいます。朝からしぼってないおっぱいは、店につく頃にはもうはちきれるんじゃないかってぐらいミルクが詰まっていて、もうわき目も振らず一直線にすぐに厨房に駆け込みます。
 その隅にある水周りに、おじさんが気を利かせて空のピッチャーをいくつか置いておいてくれてるので、すぐさま服を脱いで胸をはだけます。その頃にはもう自分でも触れるのがためらわれるぐらいにおっぱいが張り切っていて…。ちょっとさわっただけで胸の先からミルクが勢いよく噴き出してきます。
 そんな時、1日のうちで一番ホッとします。ああ、今日も間に合った、って。
 ――というのも、どうやら噴き出てくるミルクの量が日に日に増えていっているみたいなんです。お店で搾るようになって、自分が出す量が目で見えるようになると、いやでもその事に気づかされます。なんだか、ちゃんと定期的に搾るようになったらおっぱいがいっそう刺激されるようになったからなのか、搾っても搾っても、後から後からミルクが湧いてでてくるようになったみたいなんです。

 今日、終わった後、おじさんがちょっと話があると言ってきました。
「最近、牛乳を仕入れる必要がないんだよね。恵ちゃんのミルクで、店で使う量の大半をまかなえてしまうから。もう恵ちゃんは店にはなくてはならない存在だよ。今のままでは申し訳ないから…せめて、バイト代に特別手当を上乗せしたいんだけどいいかな?」
 おそらくわたし、それを聞いてすごい嬉しかったんだと思います。気がつくと眼から涙が流れてました。叔父さんがびっくりして「ど、どうしたんだい?」と駆け寄ってきました。
「いえ、なんでもないの」と言うのがやっとだったけど、それまで自分だけの秘密として封じ込めて苦しくてしょうがなかったものが、こんな風に認められて嬉しくてしょうがなかったんだと思います。

「ところで、特別手当の名前だけど、恵ちゃんのミルク手当、略してMEGUMILK手当、てのはどう」
 わたしが思わず抗議の眼を向けると、叔父さんはプッと吹きだして、
「冗談だよ。それじゃこれからもたのむね」
 その時、ふっと気がついた。今の感情に刺激されてのだろうか、店が始まる前に思いっきり搾ったはずなのに、胸の中にいつの間にかもうどっさりとミルクがたまっていることに…。
「じゃあ、叔父さん」
「ん?」
「さっそくその手当に貢献して、いい?」
 わたしはにっこりと笑い、自分の胸をそっと持ち上げてみせた。