全日本ビッグバスト選手権 その8

カゼリ 作
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周りの選手たちはすでにチーム分けの結果にはしゃぎ、仲間と自己紹介している。
「私、山元寅美。千葉代表よ。よろしくっ!」
「星宮ありすです……よろしくおねがいします」
「なーによ、暗いカオしちゃって。そんなんじゃアイドルになれないわよ?私よりずーっと大っきいおっぱいしてるくせに」
「…………」
「楽しくやりましょ楽しく、ねっ?」

「よっ、いい匂いの姉ちゃん、ウチらおんなじチームやで!」
「ええ。どうぞこれからもよろしゅう」
「そういや、電車じゃお互い名前も知らへんかったな。アタシ芽衣。川上芽衣や!」
「おおきに。ウチ、香坂茜いいます。デビューめざしてがんばりましょなあ」
「チッチッ、ちゃうでぇ。目標低くしたらアカン。狙うなら当然グランプリや!1千万や!」

「ふ、ふ、ふ、まさか私のSカップを越える娘がこんなにいるなんて計算違いだったわ……しかし!」
理冴子はおもむろに小さなビンを取り出す。(もちろん胸の谷間から)
「ハイパーブレストXを更に改良した「ミラクルブレストπ(パイ)」!これが大番狂わせのトリガーになるのよ」
「オゥ!クールビューティー!白衣がカッコいいね」
「……あなた誰?」
「私、ナガサキ代表のミシュランです。お姉さんとは一緒のチーム。よろしくね」
「ふん。まあ、とりあえず仲間ってことにしてあげましょうか」
「エ?」
「見たところあなたも私より大きいみたいだけど……私が20歳で最年長だからって、これ以上成長しないなんて思わないことね!」
「そ、そんなこと思ってナイよ〜?」
「ふ、ふ、私が狙ってるのはあくまでグランプリなの。でも、私とは仲良くしといた方がいいわよ?」
自信満々で、ミシュランに秘密兵器のビンを見せつける。
「あなたにもこの恩恵を、分けてあげないこともないから」

「ひさしぶりカナちゃん……でも、違うチームになっちゃったね」
「ううん。私、これで良かったと思う」
「えっ……?」
「うれしいんだ。親友とおっぱいで競い合えるのが。私だけ1年半でこんなに大きくなっちゃったけど……ミユキと真剣勝負してみたいの!」
そう言って見せてくれた笑顔は、あの頃の佳苗と変わりない。いじめのタネだった巨乳をプラスに受け止める勇気をくれた、最高の親友。
だから安心して深雪も「うん!」と頷いた。

「では午後からさっそく第1の競技、「水上乳相撲」を行います。13時まで解散!」
臼井のマイクが告げ、選手たちはひとまずホテルの自室に戻る。
「ニャー!?また水に入るニャ!?」
必死の思いでピンポン玉を取ってきた環姫、早くも前途多難。

『バルーン VS ビッグメロン 二誌合同企画!!』
『日本全国より集結した超巨乳娘達の祭典、ついに始まる!』
『全日本ビッグバスト選手権が、この夏を熱くする!!』
『勝利したチームは、全員のDVD刊行決定!』

開幕式での全員集合写真を1枚。あとは両陣営の簡単な選手プロフィール。
誰もが知りたがる彼女たちのスリーサイズは、まだ読者には明かさない。
グラビアにしてみればたった6ページ。
数日後発売の週刊化第1号に掲載するのはそれだけだ。
しかし、
この時点では臼井も渚も予想だにしないが、発売当日、売上部数はそれぞれ1千万部を捌けて増刷が追いつかない事態に陥る。
読者の、いや「国民の」期待は間もなく証明される。
「やったー!私の漫画、1千万人もの人たちに読んでもらえてるんだ!」
と、秋原葉子がぬか喜びするのも、間もなくである。