全日本ビッグバスト選手権 その13

カゼリ(物語)・黍野 井戸(挿し絵) 作
Copyright 2010 by Kazeri (story)
Copyright 2012 by Ido Kibino (picture)

臼井の一声で注目される電光掲示板。都道府県の書かれた2つのスロットが勢いよく回り出した。

「当たるニャ〜当たるニャ〜……」
「たまきおねえちゃん、そんなに怖がらなくてもだいじょうぶだよ。もしかして泳げないの?」
137歳も年下のみおに心配される環姫。
そうは言っても水が怖いのはどうしようもないのだ。猫の本能として。
「うう〜、山育ちのわらわは陸上戦向きなんだニャ」
(あの怖がりよう……怪しい。ますます怪しいわ〜)
千郷が眼鏡を光らせ、その様子を観察している。

そして……スロットが停止する。
ピッ
<決まりました先鋒戦。赤組・岡山!白組・新潟!>

「え!?いきなりヨーコの出番?」
「あらあら〜…陽子さん〜…がんばってくださいね〜…ふぁいとぉ〜…♪」
琴子に背中を押されて立ち上がり、応援席からプールへ向かう。
(!)
流れ出したBGMで、陽子はこの移動時間がアピールタイムであることに気付いた。
日常的な二足歩行から、わずかに足を交差させる「モデル歩き」にチェンジする。
(ファッションショーのステージを歩くイメージで……)
もっとも、今までそんな経験はないのだが。
(ふふん♪後で静香先パイを悔しがらせるためにも、ここは気取っちゃうわよ)
自信に満ちた表情で胸を張り、学校一を誇るTカップをこれ見よがしに強調する。
その勇美かつ妖艶な姿を、渚のカメラが逃すまいと追っていた。

そこで臼井のリングアナウンス。
<さあ、いよいよ始まりました『水上乳相撲』先鋒戦!
 白組からは新潟代表・朝日奈陽子!
 15歳の高校1年生です!
 身長は164cm。3サイズは138・58・88!
 いきなり出ましたTカップ!
 全国のバスト自慢を集めた今大会でも、かなり上位のサイズです!
 スポーツ万能で、高校では水泳部に所属!
 1年生にして期待の新星と謳われる、若きエースだあーっ!
 ワイルドな迷彩柄のビキニが、アスリートのパワフルボディに似合ってるぞぉーっ!>

(編集長テンション高けー!)
2年以上のつきあいだが、こんなに熱くなっている臼井を木根は初めて見た。

<そして赤組からは岡山代表・葉山もも!
 今月13歳になったばかりの中学1年生です!
 身長153cm。3サイズは114・55・85!
 部活は園芸部というおとなしい性格の彼女ですが、一大決心して本大会に出場!
 はじけるボディを包むワンピースの水着は、ピンクと白のグラデーション。
 形の良いヒップはその名の通り、まるで桃!
 しかーし!胸に実るはさらに特大のPカップピーチですっ!
 水滴をはじくピチピチの柔肌も、まさに白桃そのものだぁーっ!>

応援席からの歓声を浴びながら、両選手はプールサイドを歩き浮き島へ向かう。
(あれ?)
距離が近づくにつれ、陽子は対戦相手の様子がおかしいのに気付いた。
歩きはギクシャクとぎこちなく、熱に浮かされたように少しフラフラしている。
(どうしたんだろ……いま本番収録中なのに)
けれども、身体の具合が悪いわけではなさそうだ。おそらくカメラを向けられることに馴れていないのだろうか。
(よっぽど緊張してるのかな、あの子)
その時はその程度に考えていた。

陽子が端から乗り、浮き島は傾く。2人分の体重がかかればさらに傾くだろう。もしかしたら転覆もあり得る。
一応、相撲だけあって、浮き島の縁は盛り上がっていた。土俵際の綱に替わるものだろう。
ビニールの地面は非常になめらかで滑りやすい。スリップ要注意だ。
すぐに反対側からももが乗ると、浮き島はほぼ水平に戻った。
間近で見るとやはり、ももは頬を紅潮させ息もハアハアと荒げている。

「ねえ、どこか身体の具合でも」
「い、いえッ!…わたしッ、な、何ともありませんッ。いたってけ、健康ですッ」
緊張のためか上ずっているが、ずいぶん特徴的なアニメ声だ。
「だったらいいんだけど。ちょっと緊張しすぎじゃない?顔が真っ赤。桃ってよりはリンゴちゃんになっちゃうわよ?」
決して挑発ではなく、陽子は純粋に心配したつもり。
「だっ!…だいじょうぶ…ですッ!お、おおお、お願いしますッ!」
<では!両者とも見合って見合って…>
行司を務めるのはマイクを持った臼井だが、浮き島には乗らない。プールサイドからの審判だ。

<はっけよーい、のこった!>
合図と共に2人はまっすぐぶつかり合う。
その瞬間、互いの胸に伝わる形容しがたい弾力!
「むクッ」
11pの身長差で組み合った結果が、この形。
ビキニに包まれた陽子のバストは、ももの胸元をのし上がり、下あごから頬にかけてを圧迫する。
「むーむーうー!」
一方、ももは一生懸命胸を張り出し、陽子のバストの下半分をグイグイ押している。
その結果、上側にあふれ出した乳肉がさらに顔面を圧迫する形になるのだ。

(せっかくの見せ場だけど、早いうちに勝負を決めなきゃ)
そう。4カップ差でサイズ的には陽子の優位だが、
(相手はワンピース、ヨーコはビキニじゃ明らかに不利だもん。サイズよりこっちの方が大きなハンデだわ)
このまま下から押され続け、左右どちらかでも乳首を露出させたら負けてしまう。

一方、相手の水着はパンパンに張りつめたワンピース。ポロリを狙うのはビキニよりはるかに難しい。
が、決して不可能ではない。
たとえば、真横からバストを押せば、水着の襟ぐりからプルンとあふれ出すかもしれない。

(けど…それもダメ。あくまでヨーコは土俵の外へ「押し出し」狙いよ!)
なぜ、陽子は押し出しにこだわるのか?
(だって、ただでさえ緊張してる恥ずかしがり屋のももちゃんにポロリさせるなんて、かわいそうだもん)
これはまっすぐなスポーツマンシップ。
(それに、ももちゃんのきわどい姿が誌面に載って、読者の票がそっちに流れたらヨーコ困るし☆)
一方、こちらが裏の声。
静香先輩への敵意も含め、こんなちゃっかりした二面性が彼女の性格なのだろう。

「むふー!うーうー」
ムニムニと形を変えるTカップの谷間で、必死にもがくももの顔。
肺まで伝わる圧迫感と、顔の下半分を覆う乳肉で、もはや呼吸困難ではないか?
しかし本人は窒息しても構わないとばかりに、陽子を押し返す。

それでも、陽子は一歩一歩ジリジリとももを追い詰めていった。
滑りやすいビニールの土俵を慎重に踏みしめながら。

劣勢のももに赤組応援席から声援が飛ぶ。
「負けるなももちゃん!ガンバー!」
「気合で乗り切るアル!加油ー!」(中国語「がんばれ」)
「ももちゃーんファイトー!ほらっ、ありすちゃんも応援して!」
「…………がんばれー」
寅美に促されたありすは、無表情のままボソッとつぶやくだけ。

一方白組からも
「うぉっしゃー!そのまま押し出したれー!」
「まずは一勝、頼んますえー!」
「がんばってぇ〜…陽子さん〜…あと少しです〜…」
のほほんとした気の抜けそうな声は、琴子から。

しかし、試合の流れは変わらない。
<おおっと、これは一方的な取り組みです!
 赤組のもも選手、胸の谷間で懸命にもがくも、陽子選手の圧倒的なプッシュを押し返せない!
 爆乳同士とはいえ4カップの差は大きかったかー!?>

2人の体重が土俵際に寄るにつれ、浮き島は傾きを急にしていた。
つまり、押されているももにとっては上り坂、押している陽子にとっては下り坂となる。
(ここでサッと避けられでもしたら、ヨーコは勢い余ってプールに落ちちゃう。最後まで油断禁物よ!)
水泳部の陽子は、滑りやすいプールサイドを歩くのは慣れている。細心の注意を払うべきは「足元」とわかっていた。

では、土俵際でこらえているももも、そのような一発逆転を狙っているだろうか?
答えは、否。
彼女は今それどころではなく、夢中だった。
勝つことよりも、この瞬間を愉しむことで頭がいっぱいだった。
浮き島の縁に足をかけて踏ん張っているのは、至福の時が1秒でも長く続いてほしいがための、もはや無意識の行為。
「あフ……はァ…んッ!」
「えっ?」
たまらず漏れ出たももの熱い吐息。
それを谷間で感じ取り、陽子の中に違和感が生じる。
(やだ……この子、まさか!?)

葉山もも。彼女は上がり症だったわけではない。
息を荒げていたのも、赤面していたのも、声が上ずっていたのも、緊張が理由ではない。

興奮していたのだ。
快感に酔いしれていたのだ。
怒濤の勢いで押しつけられる乳肉の荒波に、溺れていたのだ。
胸元で、顔面で、極上の弾力を余すことなく堪能していたのだ。

また一方で、自分のPカップバストをグイグイ圧迫される感触。
ナイロンの水着と微妙にこすれる敏感な先端から、ジンジンと刺激が伝わる。

触る快感、触られる快感。
この2つが渾然一体となり、大きな乳房の奥でバクバクと鼓動する心臓をますます高ぶらせていた。
(き……きもちいい……最高っ!これが……あこがれの、夢にまで見た……)
これこそ、彼女が一大決心して大会に出場した理由。
(わたしより大きな、おっぱい!)

岡山代表
葉山もも(はやま・もも)
13歳
身長 153cm
バスト 114cm(Pカップ)
ウエスト 55cm
ヒップ 85cm
支給水着 ピンク⇔白グラデーションのワンピース
特徴 胸を触ること、触られることを目的に大会出場。中1にして快楽の虜。