全日本ビッグバスト選手権 その17

カゼリ 作
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バッシャアアアン!
高くはね上がる水しぶき。果たして落とされたのは?

<あ…温子選手、突然の転落!プールに足を滑らせてしまいました!
勝者は広島代表・小此宮キリカ!
次峰戦を制したのは、赤組だーっ!>

勝利を告げるアナウンスに、もはや一人となった土俵上でこぶしを挙げるキリカ。
「はぁ…はぁ…」
だが息が上がっている。苦戦の末の辛勝だったことは隠しきれない。
「イチかバチか…フフッ…賭けてみるもんじゃの」

水面では、巨大な胸から先に、温子がプカリと浮かんでくる。
(な…何が起きたと?)
わからない。
激しく揺れる土俵上で、温子は完璧にバランスをとり続けていた。
重心を合わせるため、常にキリカと反対側の位置をキープしていた。
あのまま耐えていれば、向こうが先に足を滑らせていたはず。
しかし、あの瞬間温子は「何か」を踏みつけたのだ。
「ん?」
すぐ近くを漂っていたそれを拾い、温子は敗因を理解する。
「そういうこと…けぇ、やられたわぁ」

白組応援席。
「え?どないしたん?今、何が起こったん?」
「わ、わからへん。土俵はひっくり返らんかったけど…」
芽衣と茜が少し目を離した隙に、決着はついていた。
「やられましたね。ひっくり返ったのは裏表ではなく、前後でしたか」
「茶湯里さん見とったん?教えてぇな!」

赤組応援席。
「很棒(すごい)!さすがキリカさん、相手のワナを逆に利用するとは、お見事アル!」
神奈川代表の胡桃が興奮気味に賞賛する。
そう。温子が踏んでしまったのは、あのとき自分が投げた手ぬぐいだった。
もともとキリカに踏ませるつもりで仕掛けたが、届かず失敗に終わったもの。
「で…でも、いつの間に手ぬぐいが温子ちゃんの足元に移動したの?」
「葉子さん、気づかなかったアルか?キリカさん、ジャンプするとき少しずつ浮き島が回転するように土俵を蹴っていたネ。中華の円卓みたいに、浮き島は半回転したヨ」
「なるほど。足元はおっぱいに隠れて見えないから…」
そっくり返ってきたワナに気づかなかったのも、無理はない。

「すごいねー。あの状況で思いつくなんて」
「んだな、仲間として頼もしいっぺ」
麻衣子の訛りも対訳が要らない程度には直ってきた。

プールから再び土俵に上がった温子が、キリカと握手を交わす。
「いい勝負だったちゃ」
「こちらこそ。勝てたのはほとんど運じゃけぇ」
両軍の応援席からも、健闘を讃える拍手が送られる。
そんな爽やかな場面に水を差すように、

ピィーーーッ!ピリリィーーーッ!

プールサイドからホイッスルの音。2人が視線を向けた先には渚が。
(?)
渚はジェスチャーで何か伝えようとしている。手のひらで胸を隠すような動きだが…?
「!あ、温子ちゃん、出とる出とる!」
先に気づいたキリカが小声で伝える。
「え?」
温子が視線を下げてみると、確かに。右の乳房がピンク色の先端をあらわにしていた。
おそらくプールに落ちたとき、手ぬぐいがずり上がってしまったのだ。
やはりと言うべきか。ただでさえ摩擦の少ないスベスベの肌を誇る温子だけに、ポロリは起こるべくして起こってしまった。

乳輪の直径は約4cm。
Qカップの特大バストと対比すれば、まだ小ぶりといったところか。更なる成長余地を示唆する。
わずか1枚の布切れに隠されていた、15歳の少女の秘密。
若さのエネルギーを溌溂とさせた薄紅色の先端が、陶器のように白くなめらかな柔肌に映えている。
あたかも露天風呂に浮かぶ花びらの如く、風流にも似た可憐さを思わせた。
「いゃああああぁっ!!!」
これにはさすがに、温子も胸を抱きかかえてしゃがみこむ。
艶めかしい嬌声と共に。恥ずかしさに頬を染めて。
豪胆で男勝りな温子が初めて見せた、恥じらいの表情。
そのギャップから生じる可愛さは、男性諸君のハートを奪うのに十分な破壊力だっただろう。
事実、アナウンスマイクを握る臼井の心臓もドキンと高鳴り、一瞬言葉を失った。

しかし、
(ふうん。温子さんってヒト、やるなぁ)
カメラにお尻を向けあたふたとポロリを直す温子を、ただ一人冷静に観察する者がいた。
(ああ見えて演技派なのね……だけど、私はだませない)
実際、その読みは当たっていた。
キリカの十八番が「ひっくり返すこと」なら、温子の十八番は「裸のつきあい」。
温泉旅館の看板娘は、ポロリ程度で恥ずかしがるタマではなかったのだ。
それだけの覚悟をもって大会に臨んだのだから。

見破ったのは、埼玉代表・星宮ありす。
彼女は弱冠9歳にして、本心か演技かを見極める眼をもっていた。
芸能界デビューのため通わされたアクターレッスンの賜物である。
(わざと、ってことは……ハガキ目当てかな)
勝負こそ負けたが、あのきわどいポロリシーンがグラビアに載れば、相当数の読者票が見込める。
(ここで脱落する温子さんがグランプリを狙うなら、今のうちに固定ファンを作っておくしかないものね)
そもそも読者にしてみれば、相撲の勝敗など重要ではないだろう。
魅力的なシチュエーション、きわどいアングルのおっぱいを鑑賞することが目的なのだから。
ゆえに乳首をも晒し、恥じらいをも演ずる。
集客のためなら手段を選ばないプロ精神は、すでに女将のものだった。
(最後の最後でひっくり返したのは、温子さんの方だったのかもね)

「ごめんな、負けちもうたっちゃ」
白組応援席に温子が帰ってくる。
「ううん、温子ちゃんがんばったよ」
「温子おねえちゃん、すっごくかっこよかったー!」
「あんなおっそろしい敵相手によく戦ったニャ。ほめてつかわすニャ」
「ズルいよねアイツ!わたし絶対カタキ取るからっ!」
さとみ、みお、環姫、愛矢からの温かい励まし。
「みんな……ありがとうなぁ」
水から上がったばかりで肌寒かったはずなのに。温子の胸に熱いものがこみ上げてくる。
「しかし強敵だったわね。ジャンプを繰り返す様子なんて、妖怪・一本だたらみたいだったわ」
「千郷さん、そのたとえはどうかと…」
感動的な雰囲気をぶち壊す妖怪マニアの千郷。ツッコミ役の芙由花も大変だ。

一方、赤組ではキリカが喝采を受けて凱旋する。
「ゲフェリシテールト(おめでとう)!スゴい試合だったヨ!」
「やるじゃない。敵も策士だったけど、あなたが一枚上手だったわね」
ミシュランと理冴子のコンビも賞賛してくれた。
これで赤組はQカップ=17点を獲得。すなわち
「宣言どおりの逆転でございますっ!」
恥ずかしがり屋の詩乃も出てきて、皆で喜びを分かち合う。

しかし、その輪に加わらない者が2人いた。
1人はハァハァと息を荒げ、もう1人の谷間を凝視している。
(せ、せめて帰る前に……あのおっぱいだけは、何が何でもさわらせてもらう!でないと一生後悔するわ!)
岡山代表・葉山もも。先鋒戦で敗退した彼女は、この後水着の受け渡しが済んだら出番終了となる。
だから気持ちを切り替え、すでに新たな目標を定めていた。
ギラリと狩人の視線を向ける先は、隣に座る山口代表・卯月春。

さすがは今回最大のトップ−アンダー差だけあって、普通に座っていても人一倍の横幅を占めている。
太ももを完全に覆い隠し、左右にはみ出た乳房のせいであるのは、言うまでもない。
名前の通りウサギを思わせる真っ白なふわふわの羽毛ビキニは、とてつもないサイズ。
帽子としてかぶるどころの話ではない。もしそんなことをすれば、片方のカップは頭部を顎まで完全に隠し、両肩すら覆うだろう。
そんなビキニに1ミリの隙間もなくみっちりと詰まっているのは、月のウサギがつくおもちのようなムチムチの大容量おっぱい。
ただでさえ、バニーガール風の魅惑的な水着が欲望を駆り立てるというのに!
(すごいよ……すごいよぉ……あれが全部おっぱいだなんて信じられない)
ももは途方にくれる。
まだ6年生だというのに、バストは身長越えのZカップオーバー。
「惑星」とでも形容すべきスケールの双球を見つめながら、溢れてくる唾を飲みこむのに忙しい。
(なんて無防備なの……スキだらけ……もはや存在自体がお菓子だよぉ!)
一応、収録中だというのに。春は相変わらず半分閉じたような目でウトウトしている。
谷間に注がれる熱視線にも全く気付いてない様子。
(いけるッ!……あれなら、ちょっとぐらい激しく揉んだって)
ノーガードな春を目の前に、もものフェチ心はますます抑えがたい熱気を噴き出していた。

<えー、最後にちょっとしたハプニングもありましたが、これで1勝1敗!盛り上がってまいりました。
 続く中堅戦の取り組みはー?>
ピッ
<赤組・埼玉!白組・茨城!>