試着室Re

ケン 作
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《分岐B-b:ママを着替えさせる 〜お人形の服〜》


「ねぇママ、ちょっとお着替えして遊ばない?もし付き合ってくれるならパパを元に戻してあげる。でも断ったらパパはずっとその姿のままでいてもらうけどいいかな?」


「ちょっと何よそれ!服を着てそのボタンを押せば身体が変化するんでしょ?戻れないなんてことは・・・・」



「あるんだなぁ〜それが・・・・」


私はボタンすぐそばにある青、緑、黄色といったボタンとは別のふたを開けるとそこには光るボタン・・・・まるで危険な存在であるかのように赤く点滅するボタンがあった。
さらにそのボタンは『決定』と書かれており、その下に小さく注意書きも残されていた。


「このボタンを押したらこの試着室にいる人はもう元の姿には戻れないんだよ。私は別にこの身体を気に入ってるからいいけど、パパはこれから小さな女の子として人生をやり直す羽目になっちゃうよね・・・それでもいい?」


「うっ・・・・・・」


ママは言葉が出せずただ固まっていた。


「その反応はOKってことでいいかな?それじゃあまずは秋良ちゃんを床に寝せてあげて。泣きつかれて寝ちゃったみたいだし」



いくら頑張った所で身体と精神は子供のそれなのだ。
秋良ちゃんはママの胸の中に抱かれたままスヤスヤと寝息を立てていた。
そしてママは無言でうなづくと秋良ちゃんを床に寝かせた。


「それじゃあ始めよっか!ちょっと手を出してくれる?」


「これでいいの?」


私の前に突き出されたママの手に・・・その指に小さな布をはめ、ボタンを押すとママの身体は空気が抜けたように小さく小さく・・・・6歳児になったパパよりも小さく・・・さらには産まれたての赤ちゃんよりも小さくなり完全に先程まで着ていた服の中に埋もれてしまった。


「えっと・・・ここかな?あっ!いたいた!ママ小さくて可愛い♪」


私はママの着ていた服を1つずつどけていくとLカップビキニのカップの中に身体ごとすっぽり入り込んだ『小さなママ』を見つけた。


「は・・・春香がこんなに大きい!?でも私の身体はさっきと変わってないし・・・どういうことなの!?」


「それはこういうことだよ。じゃーん!人形の服♪服なら何でもいいみたいだし人形の服もアリみたいだったんだよね。ほら服を着せてあげるから私の手のひらに乗って」


全ての服が脱げ落ちて裸になっているママを手のひらに乗せる。
ちょうど10分の1サイズで18pくらいの大きさになっているママはとても軽く重さを感じさせない程だった。
そして先程ママの指にはめ込んだ時に使った人形のドレス服をママに改めて着せてあげた。


「ほら、こういうのも悪くないでしょ?人形の服じゃないとお姫様みたいな綺麗なドレス服って着れないからね。これもいい経験だよね」


「まぁ・・・・悪くはないわね」


鏡の前で自分の姿を確認するママはまんざらでもない様子だった。
お姫様みたいな服を着るのって女の子の憧れみたいなものだからね。


「それに今のママってさっきのスタイル状態で小さくなってるからその辺の人形と比べるとおっぱい大きすぎるよね?もっと可愛らしくなるような服を選んであげようか?」


実際人形なんてものは子供に向けて作られてるからLカップもあるようなナイスバディである必要がないのだ。


「このままでいいわよ!小さくなっただけじゃなくてスタイルまで幼くされたらたまったもんじゃないわ!」


「へぇ・・・『このまま』でいいんだね?」


私は黄色のボタンを押して、その光をママに浴びせるとママは『人形』という社会的立場に適合してしまい固まってしまった。
こうなってしまうともう本物の人形と区別がつかない。
しかし完全に人形の身体になってしまったとはいえママの精神は残ってるので話すこともできず、身体を動かすこともできない状況に焦っていることだろう。


そして今度は黄色の光を寝ているパパに浴びせた。


「ほら秋良ちゃん起きなさい。こんなところで寝ていたら風邪ひくわよ!」


「むにゃむにゃ・・・ママおはよう!」


「ところで今日はね秋良ちゃんにプレゼントがあるの・・・・じゃーん!可愛いお姫様のお人形だよ!」


「うわぁぁぁい!お人形さんだ!ママありがとう♪」


黄色の光を浴びたことでパパの中に唯一残っていた『父親』という社会的な立場は無くなり、私の『娘』という立場に変わっている。
これでパパはもう本当に身も心も全て『秋良ちゃん』になってしまったのだ。


「それじゃあ今日はこの辺で帰りましょう。秋良ちゃんも早く帰っておうちでそのお人形さんと遊びたいでしょ?」


「うんっ!早く帰ろ〜♪」


「そういうことだから今日はこのままもう帰るわね!」


私は秋良ちゃんの腕の中に抱かれた小さな『お人形さん』に向かってそう言うと、今の自分と秋良ちゃんに会う服を買って家路についた。


《ちょっと・・・このままだなんて私はどうなるのよぉぉぉぉ!!!》


口の動かないお人形のその叫びは誰にも・・・私にさえも届くことはなかった・・・・





【お人形END】