「第二話」「まさか、ここは幕末」
美鈴、由愛、葵は、辺りを見回した
まあ、美鈴は目が見えない為に、由愛と、葵にカバーして貰っていた
「ここは、何処なのよ、私達、何処かへ来ちゃったのかしら」
辺りは、ホテルは勿論の事、生徒達やバスも消え、いや、京都に会った
物が全て消えていた
そして、三人の足元には草がいっぱいあり、樹も沢山生えていた
まさに、森の中である
「困ったわ、これじゃあ薄暗くて、ようく判らないよ
しかし、確か昼間だったはずなのに、見てよ、月が出ているわ
もう、夜なんだ」
「どうなってるのかしら、あ、あれは何」
由愛が見つけた物は、森の中にある小屋だった
「ねえ、あそこに行ってみようよ」
「そうね、何かあるかもしれない、お姉ちゃん大丈夫」
「ええ、大丈夫」
三人は、小屋に入ると、ちょっと座っていた
「誰もいないみたいだけど、ひょっとして、誰か住んでいるのかも」
「そうね、判らないけど、あ、誰か来たみたいよ」
「拙いわね、ようし、屋上へ行こう」
「ええ」
三人は、そう言うと、屋上へ飛び上がった
さすがはくノ一と言ったところか
で、現れたのは、浪人達だった、それに子供も一人
「ああ、これって、何かの撮影ね、子供を人質に取り、
身代金を要求して、その後でばっさりと」
「だったら、手は出せないわね、爆乳を飲まして、逃げようかなって思ったんだけど」
「まあ、無理ね、あ、誰か来た見たい」
三人は、目を光らせて見ていた、そこに現れたのは、その瞬間三人はびっくりした
「あ、あれって、嘘でしょ」
そう、現れたのは、六人の侍である
しかも、皆同じ姿、そして、浪人達がその名前を呼んだ時、耳を疑った
「沖田総司」と
「そ、そんなあ、これは撮影よ、新撰組の撮影よ」
三人は、そう思いながら、見ている
そして、斬り合いが始まった
「まあ、撮影なんだから、子供が、見ていてもいいのよね」
そう、撮影なら仕方のない事だが、すると一人の侍が、その子を逃がした
「これも、撮影ね」と
斬り合いが、終わり、皆は帰って行く
全員が帰ったのを見て、三人は降りて来た
「これは、ほ、本当の血、す、すると、ま、まさか、私達
本当の幕末に来てしまったの」
三人は、びっくりした
「じ、じゃあ、あれが、し、新撰組、ほ、本当の」
もはや、喋り方さえぎこちなく会話にはなっていなかった
「どうしよう、私達も、斬られちゃうんじゃないの
けど、こんな所で寝れないし」
それは、そうだろう、飛び散った血腥い部屋で寝れる訳がない
「困ったわね」
すると、一人の侍がやって来た
「あれ〜と、何処に落としたかな、俺の刀
あ、あんた達、何もんだ」
三人は、気付かれてしまい
「ど、どうしよう、あ、そうそう、あのう、私達
泊まる所がないので、ここで寝ようとしたら、斬り合いがあって
それで、そのあの、もし良かったら、あなた達の本拠地で
働かせてくれませんか」
「何、俺達の事を知っているのか」
「ええ、細かい話は、局長さんを通じて話しますから」
「うん、怪しいな、異人か、何かだとは思うが
まあ、いいだろう、判った、では、来い
けど、あまりにも怪しいから、一応は捕縛な」
「しょうがないわ、どうぞ」
三人は、侍に捕縛され、局長に引き渡された
「おい、平助、お前が拾って来た女達と言うのは、この女性達か」
「はい、我々の、斬り込みを見ていたと言うのです
しかも、屋上で」
「屋上だと、その方たちは、忍びか」
「そうですね、やはり聞かれるとは、思っていました
私達は、未来から来た者です
忍びたって、血を受け継いでいるだけで、忍びの仕事なんて、した事はありません
と言うか、未来に忍びなどいらないのです
そう、人を殺せば、それだけで、重い罪になります
それに、未来には、未来で、新撰組ではありませんけど
一応、治安を守る組織、まあそうですね
罪を犯した人を捕まえる、そう言う役所がるのです」
「なるほどな、それで、ここで働きたいのか
忍びと言えど、戦えなきゃ意味はないのだが」
「その事ですが、武術や、剣術、手裏剣などは、出来ませんが
その、医術は、人を治す事は出来ます
それは、未来でもここでも、多分同じことなんです」
「そうか、人を治せるのか」
「はい、それに、一応、胸と尻はでかすぎる為に、相手を窒息させる事は
出来ますが」
「まあ、くノ一なら、嫌らしくて当然か、じゃあ、早速働いて貰うか」
「はい、では、宜しくお願いします」
こうして、三人は、屯所で働く事になった。