インフラビリンス 1話

またたび 作
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「はぁ…くっ!!…んんっ!ふぅぅ…」

女子高生が一人。
しかし、この女子高生、ただの女子高生ではない。
御年17歳。これから女の子から女性に近づきつつある彼女だが、様子が変な点が3つ。

まず、この場所。
学校にいるはずの時間帯なのにも関わらず、彼女がいる場所は洞窟である。
まるでRPGのダンジョンのような形だ。

そして、彼女の手荷物。
本来なら教科書が詰まったショルダーバックを持つはずの右手には、一般人が持つはずのない巨大な剣がある。
そして、テニスラケットを持っているのが自然な彼女の左手には、これまた巨大な盾が握られている。
彼女が制服を着ている分、不自然さは更に増している。

そして最後に、彼女が淫乱な声を上げながら、自分の胸を揉んでいること。
その乳房は女子高生とは思えない、非常に巨大なおっぱいである。
彼女のブラ、だったものだろうか?、が胸元あたりにビリビリに引き裂かれた状態で引っかかっている。快感のせいなのか、次節ピクピクと反応している。



さて、なぜ彼女がこんな薄気味悪い洞窟で、両手に似合わぬ武器を持ち、それ以上にこんな豊満な乳房を揉みながら喘いでいるのか…。

それは、前日の放課後に遡る…。

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「ねーねー、愛華(アイカ)ちゃ〜ん。」

ふんわか系女の子、蜜柑 奈緒(ミカン ナオ)は、気の抜けるような声で友人、雨宮 愛華(アマミヤ アイカ)の名前を呼ぶ。

「んー?何?」

一方、面倒くさそうではあるが、しっかりとした口調で話すのは、さきほど身もだえていた愛華である。化粧っ気はないものの、綺麗に整った顔立ちは、ひと際目立つ美人である。体型は細身、和服が似合いそうなスレンダー体型である。

「最近ね〜、学校の近辺の洞窟にね〜、面白い話があるの〜。」

「……はっ?」

彼女は急に突拍子のないことを多々言うが、天然系の女の子である。
初めて会った時もこんな感じだったが、つねづね頭に栄養が回っているのか疑問に思うことはある。しかし頭に栄養が回ってない分、体つきは高校生にはふさわしくないほど育っている。
特に女性の象徴、おっぱいはずいぶん大きい。もうEカップくらい?あるだろうか、なこの胸は見事に制服を盛り上げている。

「『聖槍』伝説〜。洞窟にね〜、なんでも望みがかなう『聖槍』がるんだって〜。なんか楽しそうだから〜行ってみようよ〜愛華ちゃ〜ん〜。」

「いやいやいや、まったく良くわかんないんだけど…。」

「だから〜…」

「わかったわかった。また奈緒の今の長い話聞いてたら日が暮れちゃうよ。そもそも、この町に洞窟なんて…」

「あるよ〜?」

「え?どこに?」

「だから〜、学校の近くに〜。」

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「ほら〜、ここだよ〜!」

「…?」

あった。
直径20m前後の巨大な洞穴が。
しかも校庭の中に。

「ななな、なんでこんなものが…。」

「ふふふ〜、ウチの学校は田舎だからね〜。」

「田舎だからって、こんな巨大な洞窟ないって!?」

「でも、あるんだからしょうがないじゃ〜ん。」

「ま、まぁ…確かに…。」

「ね〜ね〜!一緒に行ってみようよ〜!」

「え?つか、勝手に入っていいの!?」

「うん!二週間だけね〜。夏休みの二週間だけは、ここに入っても大丈夫なの〜。」

「ま、マジかよ…。」

「大丈夫〜。昔たくさんの人たちが入って、中には何にもないってわかったから〜。でも、一応安全のために、夏休みの二週間だけってことになってるの〜うふふ〜。」

「へ、へぇ…。で、その『聖槍』ってのは?」

「うん!それはね〜、この洞窟には〜隠し通路ってのがあって〜、その最深部に、おっきな槍があるって、都市伝説〜。でね〜、せっかく愛華ちゃんと友達になったんだし〜、たまには一緒に夏休みの思い出作りたいじゃ〜ん。」

「ま、まぁ…そりゃいいけど…。」

「じゃ決まりね〜! あっ!一応だけど、ここに入れるのはこの学校の生徒だけだから、ブレザー着てきてね〜じゃ〜ね〜!!」

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翌日の朝。
期待と不安がまじりあった愛華は、予定よりもちょっと早めに来てしまった。
この時期の朝は、蒸し暑くないため、非常に過ごしやすい。
洞窟だが、入るにはさすがに学校の許可が必要で、生徒手帳を引き換えにトランシーバーのようなものを渡されて、非常事態が起こった場合は、すぐに連絡を、だそうだ。

「あ〜愛華ちゃ〜ん。早かったね〜。」

「あ、おはよ!こなっち!」

じきに、こながやってくる。
しかし、この時には既に、愛華以外にも、十人くらいこの洞窟に入ろうとしている人たちがいる。
カップル、友人、親子。
様々な関係を持つ人間がいるよだ。

「こんなにたくさん…すっごい人だね…。」

「う〜ん。結構人気なんだ〜ここ〜。」

トランシーバーの電源を入れ、洞窟に入る。
中は予想以上に大きく、十人くらいが入っても、全く圧迫感を感じない。
そして20mくらい進んだ先には、なんとたくさんの分かれ道が出来ている。

「すごい巨大な洞窟だね…。」

さすがに愛華も驚く。
こんなものが学校の近くにあるのか…。

「ん〜えっとね〜…。たしかね〜『5本ある分かれ道の4.5本目』にあるんだよね〜その深部は〜。」

「4.5?そんな部分あるの?」

「ん〜ど〜だろ〜…。とりあえず、4本目の道に行ってみようか〜。」

「ん。わかった。で?右から数えて4本目?それとも左から4本目?」

「わかんないや〜。」

「…。」

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とりあえず、こなが「コッチ」といった道を行く二人。
まあ、こなが満足なら、いいんじゃないかな、と思ってる愛華。

「ん〜ないね〜?」

「そうだね。まあ、所詮は都市伝説だし、こんなところに…。」

「あれ〜?」

と、急にこなは変な声を上げる。
彼女は4本目の洞窟の壁にある、空洞を見つける。
丁度、人ひとり分が入れるような小さな洞穴である。

「昔はこんなのなかったんだけどな〜…。」

「え?まさか、ここに入るの!?」

「もちろん〜!!だってこの洞穴、丁度4.5の位置にいるよ〜。」

「あっ…。」

確かに、この横道の洞穴は、右から数えて4本目と5本目の丁度中間に位置する。
都市伝説の話と一致する。
だが、横道なのだから、このままいったら、5本目の分かれ道にぶつかると思うが…。

「ま、いっか。行ってみる?」

「もちろん〜!!」

奈緒は、元気な声で答えた。
そして、その洞穴を歩くこと5分…。

「あ〜なんか、広い空間があるよ〜。」

「???」

先頭を歩くこなが、急に声をかけてきた。
そして、その洞穴の先には、ちょっとした空間があった。
大体、3人くらいしか入れない小さな空間である。

「なんだここ?」

「へへへ〜秘密の場所だね〜。」

と言って、奈緒はその空間の中央に行く。
そしたら、


ズブリ…


とその中央の地面が急に陥没した。

「え、や、ひゃあああああああああああああああああ!!!!」

「奈緒!?奈緒ぉお!!!」

あっという間に奈緒はその地盤沈下に巻き込まれ、下に埋もれていく!
ガシッ!と愛華は奈緒の手をつかむ。しかし、埋もれる速度はまったく落ちない。

「助けっ!! 助けてえええええぇぇええ!!」

「だめっ…うあああああああああああああああ!!!」

遂にこの地面は奈緒はおろか、手をつないでた愛華ごと飲み込む。

そして…………。







「うっ…いったぁ…。」
愛華は目を覚ます。
地面の感触。
洞窟の感触。
自分の感触。

少しづつ、少しづつ、感覚を取り戻しつつある。
そして、最後に奈緒の手の感触は…戻らない。

「奈緒っ!?」

慌てて見渡す。
しかし、奈緒の姿はどこにもない。
慌てて愛華はトランシーバーを取り出すが…

「ウソ…電波…通じないとか…あんの…?」

トランシーバーは何も言わない。
何故反応しないのか…?

「畜生…。」

悪態をついても始まらない。
探そう。こなを。
再び前を向く。

そこに、謎の生命体を見つけた。
ゼリー状の何か。勝手にウネウネ動いている。

「ヒッ!!!!」

腰が抜ける愛華。
そしてそのゼリー状の物体は、愛華を見つけたのか、徐々に徐々にこってに近づいてくる。
始めてみる何かに戦々恐々とする。

「い、や、こ、ないでっ!!」

後ずさる愛華。
寄ってくる何か。

その時、『カチン』と、鉄器を地面に落としたような音が鳴る。
後ろを振り向いてみると、そこには中世の時代のような巨大な剣が。

「…。」

なんでこんなところに剣が?
とか思う前に体が動いた。
その剣を拾って、振りかぶって、思いっきりゼリー状の何かめがけて振り下ろす!

スパーン!!!

綺麗に真っ二つに割れる何か。ベチョ!と地面に体液?がぶちまけられて、それ以降それが動くことはなかった。

「はぁ…はぁ…。」

ようやく事態を把握する愛華。
なんだこれ?
なにこの敵?
なにこの武器?
怖い怖い。
なんか心拍数もおかしい。
胸が熱い。
異常にあつい。
なにこれ…

「ひぐっ!…なに…胸が…熱い…。」

『ムグ…ググッ!!』

「っ!!!」

何か胸が動く感触。
動くような体積を持つ胸じゃないのに…。
気持ちが悪い。何か胸に重みを感じる…。
自分のブラウスを脱ぐ。

「…?」

自分の体は自分が一番よく知ってる。
自分は胸がないのはよく知ってる。ブラもスポーツ用のブラのようなものだ。どっちかというと、義理でつけているようなものである。
しかし、今自分の胸元を見ると、こころなしかそのブラがいくらか膨らんではいないか…?

『モミモミ』

胸を触ってみる愛華。
間違いない。膨らんでる。
なんで?
まさか?

今行った行動は、スライムみたいな物体を叩き切ったこと。
そしたら胸が熱くなって、膨らんだ…。

つまり…。




『ここで敵を倒すと、胸が膨らむ』のか?