超乳アイドル プロデュース伝説 第1話

盛眼瑠笛 作
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「えーと…この部屋だよな」

都内某ホテルのとある一室、その扉の前に立った俺は意味もなく一人ごちた。
すぐに扉をノックした。

「もしもし、キャメロットプロダクションの円拓斗(まどか たくと)ですが」

円拓斗、それが俺の名前だ。高校を出たばかりの18歳の若僧だ。
何もない地方の田舎で暮らしていたアイドルオタクだったが、親の反対を押し切って芸能関係の仕事に就くために上京してきた。無論マネージャーとして。
そして、俺は大手ではなくあえて最近設立されたばかりのアイドルプロダクションに志願するすることにした。大手は採用されにくいというのもあったが、新興事務所で活躍し、自分の力で大きくしていきたいという欲望もあったからだ。そこで俺は丁度マネージャーを募集していた、「キャメロットプロダクション」に、アポもそこそこに直接出向いた。するとすぐに、

「ええ、わかったわ。あなたを採用します。」

と、社長である朝桐君子(あさぎり きみこ)に思いの他あっさりと採用された。
流石にこんな簡単に採用されたのには少々戸惑ったが、運がいいと思うことにした。きっと設立したてで人も金も足りず人材も選べないのだろう、とホコリ一つないがこじんまりした事務所を見回しながら思った。ワインレッドのスーツを着こなす30後半ぐらいの見目麗しい女社長の思惑は知らないがこちらとしては願ったりなかったりだ。


「…………はーい?」

部屋の中から声が返ってきた。扉越しでもよく通る可愛い声だ。間違いない。
俺は採用された矢先に社長から

「それじゃあ早速初仕事をしてもらいます。ウチのアイドルを迎えに行って欲しいの。まだ一人しかいないけどね」

と告げられた。お安い御用だ。おそらく顔合わせも兼ねているのだろう。


「聖川茉莉(ひじりかわ まり)さんですよね?今日からあなたのマネージャーになる円拓斗です。」

聖川茉莉。キャメロットプロダクションの唯一のアイドルとのことらしい。設立間もないのだからしょうがないのだろう。だが、それにしても疑問が残る。まだ弱小プロダクションで金もないだろうにわざわざホテルにアイドルを置いておけるだけの余裕などあるのだろうか。とはいえ今はそんなことは気にしなくてもいいだろう、アイドルと会うのが先だ。


「あ、社長から聞いているわ!鍵あいているから入ってー」

仮にもアイドルなのにずいぶんと不用心な。そう思い一瞬躊躇するがお言葉に甘えることにした。まあどんなアイドルでもうまくプロデュースしてやろう、やってやろうと決心しつつ扉を開ける。すると―

「初めまして!私は聖川茉莉!あなたが私のマネージャーさんね?よろしく!」

先に挨拶と自己紹介をしようと思っていたがそんな余裕などなかった。
なぜなら俺の目の前には―

男の俺を遥かに凌駕する体格の、凄まじく巨大な胸と尻を持つ水着姿の女が、俺に視線を合わすように前かがみで立っていたからだ。