超乳ハピネス!

盛眼瑠笛(物語)・藤原恭介(挿し絵) 作
Copyright 2016 by Moruganrufe (story)
Copyright 2016 by Kyosuke Fujiwara (picture)

「千秋さん…千秋さん…むにゃ…」


「んん……?」


何やら胸を圧迫される感覚で目が覚めた。朝だ。

千秋は一瞬、自分のすぐ横でもぞもぞと動いている歩に驚いたが、数秒で記憶を整理し思い出す。

そう、昨日自分の家に泊めたのだった。


「千秋さん…おはようございます」


「あら、おはようっ」


歩も目を覚ましたようだった。


「ふわああ…おっぱいふわふわで気持ちよく眠れました」


歩は胸の下から這い出し顔を出した。超乳の下に埋もれていた様だ。


「もうっ、こんなに出しちゃって……シーツがかぴかぴになっちゃうわ」


案の定夢精されてしまいベッドは精液で濡れている。ただ文句は言いつつも顔は笑顔だった。


「だ、だって千秋さんのおっぱいがすぐ横にあると思うと……一晩中発情しっぱなしになっちゃいますよ…!」


「やだあ……それは私だって同じよ」


お互い顔を赤らめて見つめ合う光景はなんとも可笑しかった。


「あれ?でも…?」


「どうしたの?」


「僕、千秋さんの横で寝ていたはずなのにどうして真下に入り込んじゃったんでしょう?」


二人はベッドの上でこのように寝ていた。千秋が乳を下にしてうつ伏せで、歩はそのすぐ横で仰向けになってだ。ベッドが縦にも横にも異様に広いお蔭で超乳の千秋だけでなく人一人分のスペースも十分あった。

寝相が悪いにしても進んで潜ろうとしなければ超乳の真下には行けない。そこが疑問なのだ。


「そうねえ。逆におっぱいが覆いかぶさっちゃったとか?」


「おっぱい……えっ!?ち、千秋さん……!」


ふと千秋の胸をじっくりと見直した歩は震えた声を上げた。


「ん?おっぱいがどうかし……」


ベッドから起き上がり、むねを持ち上げた瞬間、ようやくその感覚がわかった。


「…………い…いやっ……きつい……!?」


チューブトップにブルマで寝ていた千秋。

どちらも、海苔の様に引きちぎれ、辛うじてひも状の欠片が引っ付いているという有様だった。










「ユ、ユリアさん……これ、どうしよう…」


「ず、ずいぶん、大きくなったわね……」


ユリアは、千秋の胸にメジャーを巻き付けていた。出しても出してもまだ巻ききれないより巨大化した超乳に驚きを隠せないようだった。


「服、余裕持って作ってあったんだけどなあ……」


「千秋さん……んぐっ」


生唾を飲み込む歩。今の千秋はほとんど機能を果たせなくなった服を脱ぎ全裸の状態。しかも、明らかに昨日より体が成長してるのだ。

今までの成長は、ほとんどが毎日少しずつ大きくなっていったものだが、今回は目に見えて大きさが違った。

千秋の顔を見上げるのにもより首を上げなければいけなくなっていた上、特に胸は明らかに直径が1mを超えており、全く太っていないのに乳のせいで体の縦幅より横幅の方が大きい。

その縦幅である身長でさえ、先ほど測定した時の数値はなんと208cm。ついに2mの大台を超えてしまった。


「すっ…すごっ!でかい!」


「何センチなのユリアさん?」


ユリアは想像以上の数値に驚愕する。


「よ、435cm……」


「よん、ひゃく…!」


「4メートル……千秋さん、もうそんなに……」


歩のペニスが膨れ上がる。もはや千秋が成長したという事実自体が興奮する。

バストもただでさえ高い身長の倍以上あるのである。


「ということは……身長は208cmで、上から435、81、148か…」


ウェストとヒップもさきほど測ったが、これらの数値も相当な増大具合である。

身長は12cm、尻は15cmで胸に至っては89cmの成長。しかも一晩でである。一般的な巨乳な女性のバストほどの成長を寝ている間に遂げたのである。


「じゃあ次は重さ測るから…乗せてみて」


「うん…」


何度も使っている重量計に胸を乗せる。筋力も上がっているのかそれほどあからさまに重いわけではないが重量が大幅に増えているのは感じられる。地面にのしかかろうとする圧力が胸の付け根にかかっている。


「えっ……あれ!?ホントこれ!?あれ!」


「どうしたのユリアさん?」


身長の時より一層目の色を変えて驚く、もとい慌てふためいているユリアを不思議がるが、千秋自身も同時に驚愕することになる。


「い…1トン……おっぱいの片方が1トン超えてる!」


「1トン……1トン!?片方で!?おっぱいが!?」


「1トン……車並のおっぱい……!?」


三人は衝撃の事実を目の前にトントンと同じ言葉を繰り返す。

現在の千秋の乳の重量は、なんと、2136kg。

両乳ではない。片方で1トン以上。両乳で2トン余りもある、超巨大な乳。

普通の女性の胸の重さを1000人単位で合計しなければ話にならないほどの重量。

それが、今の千秋の超乳であった。


「1トン……両方で2トン……いやっ、ああん!」


千秋は、自身の胸をしみじみと触る。感度も良好で、順調に敏感になっているようだ。


「でも、どうしてこんなに大きく……しかも一晩で?」


「多分……セックスしたせいね。しかも直接膣に中出し」


ユリアは冷静に分析する。


「前に急成長遺伝子は、性的刺激を受けると体がセックスをしたと勘違いして成長するって言ったわよね?」


「うん…」


「きゅ、急成長遺伝子…!?何ですかそれ?」


「えと…それは後で説明するわ…」


歩の疑問を流すと、


「今回は勘違いじゃなくて本当にセックスしたんだから、体が妊娠に備えて急激な成長をさせたのかも……もしかしたら精液が入り込んだのに反応して…」


「精液……僕のせいですか?」


歩は申し訳なさそうに千秋に駆け寄った。


「その…何遺伝子というのはよくわかりませんが……僕のせいで、服を台無しにしてしまって……ごめんなさい!」


頭を下げる歩だが、千秋は怒るどころかやさしく微笑んだ。


「いいのよ、服ぐらい……私ね、ここまで立派な体になれたの本当に嬉しいし、それに……」


千秋は大きくジャンプして2トン以上の超乳を揺らす。上下に何度も弾み、暴風まで起こさんばかりの勢いだ。

揺れが完全に収まった数秒後、歩に向き直り、


「片方1トン越えのおっぱいなんてすっごいもの!歩君のおかげで信じられないくらい成長しちゃった!ありがとう!」


「千秋さん…千秋さん!」


心から喜びの声を上げる千秋に、歩も涙を浮かべながら歓喜した。そのまま二人は見つめ合い続けていたが、


「あのー、喜びを分かち合ってるところ悪いんだけど…」


呆れ気味に口を挟むユリアに、二人はきょとんと顔を向ける。


「服ぐらい……って言うけど残念ながらそうもいかないのよね…」










「急成長遺伝子って……そうだったんですか!驚きました…」


「そうよー。これでも私、最初は172cmしかなかったんだから!」


車で撮影場所に急ぐ3人。今日は千秋は新作のDVDの撮影をする予定である。

道中の車の中で、歩に急成長遺伝子について話を明かしていた。

ちなみに車は千秋の体格や胸に合わせて改造されているのでまだ乗せて走ることは可能である。


「ユリアさんって、すごい研究してるんですね…」


「まあね〜」


調子のいい口調ながら、内心はあまり穏やかではないユリア。


「さっきも言ったけど、まずいわよ千秋ちゃん。水着はアレを着るしかない」


「うん……」


ただ神妙にハンドルを動かしながら千秋に話しかける。


「それも、346cmにぴったりのやつ!」


急激に成長したので、当然新しく仕立てる余裕などなかった。

1メートル以上も成長している胸に合う保証はない。入らなければそもそも撮影はできないことになる。


「大丈夫かな…ユリアさん」


「やるしかないわ……念のため他の衣装も持ってきたけど、アレだけでなんとか耐えて」


穏やかだが、どことなく落ち着かない雰囲気のまま撮影場所まで静かに向かうのであった。










「では、千秋さんお願いしまーす!」


スタッフの号令にあせりつつ、千秋は撮影場所に急ぐ。今回のスタジオは屋内のプールで、奇しくもはじめてグラビアの仕事をした時と同じ場所だった。


「はーい!今来ました!お疲れ様です!」


なんとか着替えを済ませ、千秋が到着する。衣装は白のスリングショット。


千秋が来た瞬間、どよめきが走った。スタッフ一同は千秋の体格や乳はだいぶ見慣れてはいたのだが、流石に一晩で成長すると明らかに違和感を覚えてしまうようだった。


「あの……失礼ですが千秋さんって、あんなに大きかったでしたっけ?」


スタッフの一人が当然の疑問をぶつけた。


「まあね…成長期なのよ!私もびっくりね!」


「は、はあ……2m以上あるんじゃないですかねえ…」


ユリアの流暢な言い訳にも納得しかねている様子。


「はい、じゃあ千秋ちゃんポーズ取って下さい!」


「はい……あんっ……」


ポーズといっても正直それどころではなかった。

やはり1メートル近くもサイズが小さい水着では、スリングショットが胸や尻などあちこちに食い込み快感が走る。

それだけならいいのだが、乳の圧力で水着が今にも弾け飛びそうなのである。


「えーと……じゃあそこに、寝転がってみようか。おっぱいを下にして」


「はい……」


うつ伏せにして胸を平らにする姿勢はなんとか水着が緩くなる。助かった、と思い千秋はなんとか撮影を続ける。


「千秋さん、大丈夫ですかね……」


「……なんとか耐えきるのを祈るしかないわ」


ユリアと歩は共に見守るだけ。歩は千秋の水着姿を見られただけでも満足だったが、心配であることに変わりなかった。


「よーし、じゃあジャンプしてもらってもいいかな?」


「ジャ……ジャンプ」


まずい。ジャンプだけはまずい。千秋は本能的に危険だと察知した。

水着のサイズが想像以上に小さくなっているので、肌は本当に最低限しか覆えていない。

少しでもずれると乳首が露出してもおかしくないほどで、乳輪が見えないだけでももうけもの、乳首が浮き出ていることなどは気にしている暇がなかった。

この状態でジャンプすると、間違いなく見える、ポロリする。


「わ、わかりましたー……」


「ではスタート!」


だが断るわけにはいかないので頑張るしかない。千秋は覚悟を決めた。


「ゆっくりと…ゆっくりと……」


千秋は胸とそれに接している水着の生地の感覚をしっかりと意識しながら、外れないように慎重に位置を調整する。

軽く腰も動かし、ジャンプの準備も万全に整える。


「っっ!!!」


ついに心を決め飛び上がる。

超乳が揺れる。サンドバッグを思い切り打ち上げたように重く、激しく上下する。

同時に周りから感嘆の声が漏れる。やはり千秋の十八番なだけはあった。


「…………」


乳の感覚を確かめる。水着はズレてない。乳首も守られている。


「………ほっ」


ようやく安堵の溜息をつく。


「……大丈夫みたい」


「千秋さん……」


歩が安心しかけた瞬間、その時は来てしまった。


「………!?」


なにやら胸の先がこそばゆい。先が揺れる感覚がする。


「………あれ!千秋ちゃん、水着がなんだか…?」


監督に言われもしやと思い耳を澄ます。すると、


「………ビリッ?」


破れてる。そう気づいた時には既に遅かった。


「……………っ!?」


胸が急に軽くなった。

いきなり来た涼しい、解放感。

同時に感じる、胸の弾力感と快感。

目の前に布が落ちた。


「…………いっ」


瞬時に分かった。


水着が、スリングショット水着が、千切れ飛んだ。


「いやああああああああああああ!!!!!」





水着はほぼ崩壊し、裸同然の姿と化した千秋。

346cm。かつての女体化したての頃の自分の2倍のバストをも支えられるはずだった水着。

それさえも意図も簡単に、軽く乳揺れしただけで壊した、435cmの超乳。

あまりにも大きく、重い、乳であった。


「や、やだあ!見ないでえ!」


隠せるはずもないのに腕を目一杯伸ばして乳首を隠そうとする千秋。

その興奮で膨らんだピンク色の可愛らしい乳首を見せつけながら、超乳は暴れ回っていた。


「ち、千秋さん!」


「歩君!待って!」


ユリアは駆けだそうとする歩を必死で押さえつける。


「放してください!千秋さんが!」


「で、でもこんなところで…!」


二人が騒いでいると、それを押し返すかのように監督が立ち上がった。


「…………それだ!!!!」


「え?」


怪我をしかねないほどの勢いで手を叩く監督を目にし、思わず千秋も騒ぐのを忘れた。










「はい、じゃあやってみてねー」


「…………き、きついですよ」


千秋は、撮影を再開していた。

しかし、今度は違う服装でであった。


「ま、まさか……」


ユリアは、遠目で千秋を見つめながら、感心するかのように溜息をつく。


「念のため持ってきた衣装が、こんな風に役立つなんて…」


「………千秋さん」


今、千秋が着ているのはスクール水着。バスト318cmの時に使っていた、先ほどのスリングショットよりも遥かに小さいもの。

下半身はなんとか詰めたが、上半身は胸がつっかえて大部分が覆えず、無理やり生地を引っ張って乳首だけは隠している。


「んっ…んん……あっ…やあん」


小さな水着が胸を圧迫する刺激ももちろん、性的な刺激として感じてくる。だがそんな快感に負けずに指示はこなさなけれればならない。


「思い切り……胸を張って……ふん!!!」


その途端、スクール水着は胸の下辺りで噛み千切られたかのように破れ、離れた。

肩ひもと上半身の黒い生地を上空に跳ね飛ばしながら、超乳がその勢いで躍動する。

下半身だけはなんとか覆えているトップレスの状態で、千秋はジャンプし胸を揺らし続ける。


「ふふっ!おっぱい丸出し!ぶるんぶる〜ん!」


これは、監督の思い付きだった。

千秋の人気を上げるため、よりファンの注目を集めるための策。


「柳瀬千秋の……超乳に負けちぎれる水着、弾む特大おっぱい、そして乳首解禁!………ってことらしいわ」


監督から伝言されたユリアはもはや自嘲気味に千秋の様子をうかがっている。


「千秋さん……ついに、そこまで………」


歩は股間を押さえ続けていたが、我慢しきれずに間もなくトイレに駆け込むことになった。