超乳ハピネス!

盛眼瑠笛(物語)・ケン(挿し絵) 作
Copyright 2016 by Moruganrufe (story)
Copyright 2017 by Ken (picture)

「千秋さん……よかった。ここにいた…」


歩だった。髪が乱れ、中腰のまま息を切らしていた。


「な……!?なんで?なんでここが!?」


「あ!歩君!ひさしぶりー!」


驚愕の表情を浮かべる姉と状況を読まずに再会を喜ぶ妹。


「あゆ…む、君………」


「やっぱりここに……いたんですね」


縛られた千秋の様子は安心できるものではなかったが、ひとまずほっとした様子だった。


「ここじゃなきゃどうしようかと思いましたが……どうやら間違いないようですね」


「……くっ!」


ユキは未だに場所を突き止められた現実を受け入れ切れていない。

「千秋さん…千秋さん!大丈夫ですか!?今放してあげますから…!」


「歩君……」


歩は縛られた千秋の腕をほどこうと手をかけた。


「千秋さんが、デビューの時に撮影したスタジオ!きっと千秋さんはそこにいると思いました!」


「わたしの……スタジオ…!?」


その言葉を聞き、千秋は目を大きく見開いた。

意識が朦朧としてわかりにくかったが、確かにあのスタジオだった。

あの時のことが、頭に蘇ってくる。




『まあ、デビューした時はいろいろ戸惑ったけど……今となってはここから少しずつ積み重ねて人気グラドルになったのよ。ここに来なかったら今の私はなかったわ…』


『………大切な場所なんですね』





前に歩とデートをした時に寄る予定だったスタジオ。

あの時のことを忘れていなかったんだ……と千秋は目頭を熱くした。


「篠崎ユキさん……やっぱりあなたでしたか。確証はありませんでしたが、千秋さんのことをよく知る人間の仕業だと思いました!」


「な、なぜそう思ったのよ…」


「千秋さんはとてつもない超乳の持ち主で、その……おっぱいがものすごく重いですっ…」


千秋に気を使いながらも、毅然とした口調で語っていく。


「そんな千秋さんを連れ去るのは、簡単なことじゃありません。騙してついて行かせるか、無理やり誘拐するかです。千秋さんを騙せるユリアさんや社長は千秋さんを必死で探していましたし犯人じゃない……としたら、誰かが千秋さんを無抵抗の状態にして誘拐した…」


そしてルリを一瞥して続ける。


「ルリちゃんも超乳化して力も千秋さんと同じくらい増している…何トンもある千秋さんをなんとか移動させることができるはずです!」


「おー!当たり!すごーい歩君!」


「感心してる場合じゃないでしょ!」


一喝するユキ。


「でも!柳瀬千秋が勝手に出て行ったとは思わなかったの!?」


「…もう一度言いますけど、こんな超乳の持ち主である千秋さんが生身で街を歩いたら人にすぐ見つかっちゃいますよ。だとしたら篠崎さんたち……車で連れ去ったんですよね?」


「うん!大正かーい!」


「黙ってなさい!」


語気を強め、ユキを追い詰める。


「それに、このスタジオは工事中……でも今日は休日で工事をしていないので人を閉じ込めるにはうってつけです。しかも……」


歩はゆっくりと鼻から息を吸った。


「ここはユキさん、千秋さんのデビューした場所であると同時にあなたが初めて千秋さんと会った場所とも聞いています!この辺の地理に詳しい上に千秋さんをいたぶる場所としてふさわしいと考えたんでしょうね!」


「…………っっ!!!」


ユキは思わず膝をついた。


ようやく鎖もほどき終わり、千秋を解放した。


「千秋さん、もう大丈夫ですよ!」


「歩君……ありがとう」


腕が自由になった千秋は、そのままへたりこんだ。


「待ちなさい!あんたも無事に済むなんて……!!!」


歩の腕を掴み制止しようとするが、


「もう、これ以上……」


「いっ…!すごい力……!?」


千秋の母乳によって鍛えられた歩の怪力には及ばず、振りほどかれる。


「罪を重ねないでください!」


「くっ……ルリ!二人を捕まえて!」


叫ぶように命令する。しかし、


「お姉ちゃん……もういいんじゃない?」


「な、何言ってるの!」


「あたしは別にお姉ちゃんの仕返しの手伝いなんかしたくないし……ただ千秋ちゃんとおっぱいいじりあいたいだけだったもん!」


ルリは半ば呆れたような表情でそっぽを向いた。


「ル、ルリ!お願いだから……!」


「もう知ーらない!お姉ちゃんがなんとかしてね!それより歩君、またパイズリしな〜い?」


400cmほどに育った胸を揺らし近づくが歩は顔を引きつらせながらなんとか避けた。


「そんな…そんな……なんで……なんで!」


ユキは顔をこわばらせ、歯も噛み合わず震えている。


「もう…私おしまいよ!みんな終わりだわ!」


「っ…!?」


突然四つん這いになり床を何度も叩き始めた。


「どうせアンタたちこのことしゃべるんでしょ……!?そうなったら私は…グラドル人生終わりよ!ただ、柳瀬千秋をぎゃふんと言わせたかっただけなのに!それだけなのに!!!」


「ユキさん…落ち着いてください」


「やめて!触らないで!!!」


宥めようと近づく歩を払いのけた。


「お姉ちゃん…もうやめてよ…」


「歩君…ユキさん…」


大人気なく喚くユキを、三人はただ見つめるしかなかった。


「あの、ユキさん……私、もう別にいいですから…絶対に言いませんから…」


千秋は、歩に解放されたのもあってか安心し、意識もはっきりし立ち上がれていた。

また、ユキのことを怒っても恨んでもいないのは事実だった。自分を襲った理由があまりにくだらない上、ユキがヒステリックに騒ぐ様を見てかえって冷静になったからだった。


「黙りなさいよ!胸でかいから度量もでかいって言いたいわけ!?上から物言ってんじゃないわよ!」


支離滅裂な言葉を繰り返すさまはどうしようもないように見えたが、歩は何か頭に浮かんだような顔をした。


「千秋さん、本当に篠崎ユキを許していいんですね?」


「え…うん、私はいいんだけど…」


その言葉を聞くと、ユキに徐々に近づいていった。


「来ないで!何も話したくない!!!」


「……ユキさん。私たち、今回のこと秘密にしますから」


「そんなの信用できるわけないでしょ!」


首を激しく振って拒絶するユキ。


「………秘密、でしたら……私にもあります」


歩は、おもむろに『それ』を見せた。


「えっ…きゃあああ!な、なにそれ!!!」


「ちょっと…あ、歩君…それは!?」


千秋は思わず思わず手のひらで顔を覆った。


歩が見せたもの、それはペニスだった。

世間では女として通用している歩にとって、見られてはいけないはずのもの。


「そうです……実は私・・・・いや、僕、男なんです」


「……そ、そうだったの。そういえば柳瀬千秋、アンタのこと君付にしてたわね…」


歩の顔を赤らめながらの突然の告白に、ただ呆然とするしかなかった。


「これで、あなただけじゃなく僕にも秘密ができました。僕もしゃべりませんから、ユキさんも僕が男だってこと誰にも言わないで下さいね」


「えっ、何それ………ま、まあでも……そういうことなら………」


ユキは、ようやく落ち着きを取り戻したようだった。


「あゆ…む、くん……」


千秋は、その様子を見て一言呟くだけだった。


「あ…そう言えば、ルリも君付けに……ルリ!アンタまさか男って知ってたの!?なんで言わなかったの!?」


「だってー、聞かれなかったしいう気もなかったんだもーん」


いつもの調子が戻った様子だった。


「ねーお姉ちゃん。もうお腹空いたし帰ろー」


「え、ちょっとルリ……きゃっ!」


ルリは姉を胸に挟んで抱えた。


「今日はごめんね千秋ちゃん!じゃあまたね〜!」


やめなさーいとこだまが響く中、ルリは豊満な肢体を左右に揺らしながら走り去っていった。





「ふう……あの、千秋さん……ごめんなさい。来るなって言われてたのに」


ひとまず事態が解決し、ばつが悪いながらもほっと肩の荷を下ろす歩。


「……………」


だが、千秋は黙ったままだ。


「あ…すみません。僕、もう会いませんから……最後に会えて嬉しかったです…」


「………………!!!」


その瞬間、空気が動いた。


「では、さよ…」


「………………う」


突然、目の前が肌色に染まった。


「っ!!!!」


千秋の乳。久しぶりに感じる柔らかさと重さ。


「う…うわあああああああ!!!あゆむくん!怖かった…怖かったよおおおおお!!!!」


堰を切ったように泣き出す千秋。完全に安心し切ったことで我慢していた感情が一気に溢れ出たのだ。


「千秋、さん……」


既に母乳で濡れた乳の湿った表面に、新たな水が流れてくる。

歩は、優しく受け入れるようにそれを浴びている。


「ありがとう…歩君…うああ…もう、どうしようかと思った……助けなんか来ないって……私こそ、ううっ…ごめんね……ごめんね……」


千秋は、自分の愚かさを思い知っていた。

よかれと思ってやったとは言えあれほど冷たく突き放した歩が、身を挺して助けに来てくれた。

しかも、自分の秘密を明かしてまで事態を収束させさえしたのだ。



「歩君……すごくかっこよかった……私のために……歩君……」


歩を傷つけないため、と言いながら、本当は歩に真実を伝えるのが怖かっただけだった。結局は自分のためだったのだ。

せめて、自分に対する歩の想いに応えなければならない。そう決めた。


「実はね、歩君…………私、私ね……」


「千秋さん……?」


歩は勇気を出した。今度は自分が勇気を出し、


「私にも、秘密が……あるの。歩君に、教えなきゃいけない……」


歩に全てを知ってもらわなければならない。

どんな結果になったとしても、歩になら―










千秋は、歩に打ち明けた。

自分は元々は男だということ。薬によって女体化して、グラビアアイドルをやっていたこと。

今までは、最初から女だということにして話していたが、

ここでようやく歩に、嘘偽りのない『柳瀬千秋』の全てを知ってもらうことができた。


「お、男、だったんですか………」


「そう……ごめんね……私、ずっと嘘ついてた」


顔中涙と鼻水が止まらず、泣きじゃくりながらの告白。

嫌われたり、気持ち悪がられたりするのも覚悟の上だった。

でもそれでもよかった。最愛の人に嘘をついたまま去る方が怖かった。

嘘で塗りたくった綺麗な思い出より、傷だらけでもありのままの思い出をを残したかった。


「……………ごめんね……ごめんね……ただ、歩君を……」


「………………………」


歩は黙ったままだ。もう嫌われたか。覚悟していたが、いざとなると心が潰されそうなこの重みに耐えきれる気がしなかった。


「…………!!!!」


目をつぶったまま沈黙が続いたが、意外な言葉でそれは破られた。


「……そうだったんですか。知りませんでした。僕と似たようなものですね……僕はずっと男ですけど」


「…………へ?」


声の調子がずいぶんと明るい。それもわざとらしくない自然な明るさ。


「あの、歩君……その……驚かないの?」


「……驚きましたよ?そりゃあ、女になる薬なんて…ユリアさんってすごいんですね」


まるで世間話でもするかのような調子だった。


「で、でも、私がホントは男なんて聞いて……ショックだったでしょ?」


目を伏せながら口ごもり気味に聞いてみる。


「…いえ、驚きましたが……ショックではないです」


歩は目をしっかりと据えながらはっきりと宣言する。


「千秋さんが女でも、男でも関係ないです……!千秋さんは千秋さんじゃないですか!どんな姿だろうと僕の愛している、素敵な人に変わりありません!!!」


「………っ!!!!!!」


堂々と、明朗なその声に、嘘はなかった。


「千秋さんとはじめて会った日……楽しくおしゃべりした日々……キスしたり……おっぱい触ったり……その、パイズリやセックスも……みんな、忘れられない、忘れたくない思い出です」


股間が小刻みに膨らむのがわかる。


「千秋さんとは本当に心が通じ合っていて…一緒にいるのが楽しいです!僕、僕………」


歩は、素早く胸の谷目を奥に進み、千秋の顔に接近した。


「千秋さんと出会って、本当によかった」


唇の温かい感触。


「好きです。千秋さん………」


甘えるように顔を擦り付けながらキスを続ける。


「私も……」


もう、決まった。一瞬だった。迷いはない。


「歩君と出会えて……本当によかった!幸せ!もう我慢できない!!!!」


そのまま乳で歩を挟み込み、パイズリを始めた。


「千秋さん……やっぱり今みたいな千秋さんが一番素敵です」


困り顔をしながらも、歩は快感に顔をとろけさせている。


「歩君……私、ずっとおっぱいいじられてたから……今すごい敏感になってるの………」


1回目の射精が終わったころには、いつものふたりに戻っていた。










その後、千秋は無事帰宅した。

ユリアも含め周りの人間には、『仕事が辛くなってフラフラと出て行ってしまった』と説明し通した。秘密にする、という約束は守らないといけない。

幸い、それほど重要な番組ではなかったことや今までの功績も考慮され、謝罪とスケジュールの組み直しだけでことは済んだ。

そして数日後―


「歩君……すごいでしょ?」


「ふわあ……千秋さん、想像以上です……!」


二人は、千秋の家にいた。


「うん、また……大きくなっちゃった」


今の千秋は、身長228cm、上から652、89、233。胸の重さは約8630kg。

あの日の翌日、発育が止まっていたはずの体が一気に成長し、一晩で豊満な体に磨きがかかった。


「はあ…おっぱいでさえこんなにおっきい……体が全部おっぱいに包まれちゃいますよ…!」


胸の直径は170cm以上。歩の身長を優に超えるのだ。


「ふふっ、今日から覚悟してね……歩君」


「はい、何て言ったって今日は……」


歩は超乳を愛でるように頬ずりする。


「僕と千秋さんの結婚記念日になるんですから……」





「え!やっぱり女のままでいい……!?グラビアも続けるって!?」


そう告げたのは事件の翌日だった。

男に戻してもらう話はなしにしてもらい、一生女のまま暮らしたいとユリアに申し出たのだった。これによってグラドルをやめる必要もなくなった。


「でも……本当にいいの?まあ、男にならいつでも戻れるけど……」


戻る気はなかった。自分にはもう、相思相愛の想い人がいる。その人には、何度も何度も女の悦びを教えてもらった。そしてこれからも、もっともっと味わいたい。


「は……それで………へえ!?あ、あゆ、歩君と同棲!?」


驚きこそされたが、ユリアは研究さえさせてくれるならという条件で承諾した。むしろ歩の育ての親である社長の号泣混じりのの猛反対を押し切るに骨が折れたが、歩の決死の説得でしぶしぶ納得してもらえた。

愛する人と少しでも一緒にいたい。支え合いたい。そう考えた上での同棲だった。

もう結婚も約束した。流石に歩が18歳になるまではまだ正式に結婚するのは無理だが、周囲には秘密にした上で、実質的な結婚生活はもう始めている。





「ち、ちあきさん……全身が……柔らかくて……なんだか……溶けちゃいます……」


「どう……?体の周り全部がおっぱいになる気分は……?」


谷間の内部に完全に入り込み、文字通り全身が超乳に包まれている。

身体全部を8トンもの超乳の中で転がされながらのパイズリ。常人がこんなことをされれば圧死・窒息確実だが、母乳を飲んで力を増した歩だからこそできるプレイである。



「出してっ出してっ……どぴゅどぴゅ出して……歩君……いえ、あなた……」


「うっ……うう…あっ!出します……奥さんのおっぱいまんこの中に……ああああ!」


谷間から噴水のように勢いよく精液が溢れ出る。

それが千秋の顔に、髪に、乳肌に容赦なく浴びせられる。


「ん……おいしい…」


かかった精液を美味しく味わい、間をあけず乳を揺さぶり続ける。


「まだまだ出して……たくさん……出して……」


「はい……千秋さん、僕は……世界一の幸せ者です……」


数リットルもの性器を噴き出したにもかかわらず萎えずにむしろより硬化するペニスを震わせる。


「こんなに身体が大きくて……世界一の超乳の持ち主である奥さんに愛されてる僕……幸せです……」


「歩君……私も……世界一大きなおっぱいも、身体、心…私の全てを愛してくれる夫を持てて……幸せ……」


そして、2回目の射精の鼓動が乳に伝わる



「大好き……」
「大好き……」


1回目より更に高く、天井にまで射精が届いた。






「ん……歩君……」


「ああ…千秋さん……!早く中に出したいのに…!!!」


うつ伏せになった千秋の超乳によじ登り、バックで挿入する。

歩が18になって正式に結婚するまでは、コンドームをつけることにしている。


「赤ちゃんは……んんっ……結婚してから……でも、私も我慢できないかも……」


自身の超乳に顔をうずめ、快感を必死でこらえている。


「千秋さん…千秋さん……作りましょう、ね……」


「ん……?赤ちゃん?作りたい……私も…」


「はい…赤ちゃん……だけじゃなく……」


絶頂直前でピストンの勢いを増していく。


「幸せな家庭…作りましょう……僕たちもう、家族ですから……」


「うん…うん……幸せ…幸せ家族……んん…っっ!」


千秋もゆっくりと絶頂が近づく。


「歩君……あ…来ちゃう……!!!」


「くっ………千秋さん……千秋さんっ……!!!」


「あっ…ああああ!!!イっちゃう!あああああ!歩君、大好きいいい!」


コンドームの中に入り込む精液の熱さが流れとして膣内に伝わる。

その流れに逆らうように潮が激流を伴って噴き出ていく。床下も一面母乳で白く染まる。


「はあ…はあ……よかったあ……」


まだこれで終わるわけないが、一旦一息つく。心地いい疲労に酔い始めている。


「千秋さん……」


「っ…!」


歩が顔を近づけてきた。


「好きですよ……千秋さん」


「……うんっ。私も……」


お互い微笑んだまま見つめあう。


「これからも、よろしくお願いしますね。一生、幸せにしますから」


「………私も、よろしくね、歩君」


二人は、いつまでもお互いの唇のやわらかさを確かめ合っていた。