-朝-
ザーザーザーザー
由香は目覚まし時計の音ではなく雨の音で目を覚ました、外は大雨である
「ふあー」
由香は外の天気に気がつくとすぐにテレビをつけた
「・・・・次に各地に出されている警報・注意報のお知らせです、山中町、夕日町、村新町に大雨洪水警報、黒松市に暴風警報が出ています」
「やったー」
由香は喜んだ、学校では警報が発令された場合、児童の安全を確保する為に休みになるのだ、
「さーて、何しようかな?」
由香はまず朝食を食べそれから、雨戸を閉めにかかった、すると雨戸の内側になにやらまゆのようなものがくっついている
「気持ち悪い」
由香はそのまゆを避けて雨戸を閉め他の雨戸も閉め終えた、その時玄関が開く音がした、玄関に行ってみると従姉妹で高校生
の佐由美お姉ちゃんがいた
「すごい雨ね、もうビショビショ」
「はい、タオル」
佐由美は由香の差し出したタオルを受け取ると拭き始めた、そしてリビングに入ると服を脱いだ、佐由美の胸も84cmあるから
小さくはないが由香と並ぶと小さく見える
「ちょっと、服を貸してくれない」
由香は胸の部分がきつくなって着れなくなった服の中で大きいものを選び佐由美に渡した
「ゆみー、この服胸の部分だけダボダボなんだけど、あなた今いったいいくつあるの?」
「多分120くらいかなあ」
少し胸の小さい(自分と比べて)佐由美を気遣って20cmほど小さく言う
「ほんと?もっとあるんじゃない?」
佐由美は由香の胸をくすぐる
「ッほ本トウはヒひャくヨンじゅウくらイ、やメてッ」
佐由美は胸への攻撃をやめた
「140?36cmも差をつけられちゃった」
「本当にいつになったら大きくなるのとまるんだろう?」
「早くて中3くらい、遅かったら24くらいまでかな?、ところで由香は今何カップ?」
「由香は、カップ数とか知らないよ」
「なら教えてあげる、スリーサイズと身長は?」
「140、50、70の148」
「ダブルEってところね、私はHかな?」
「佐由美姉ちゃんは胸大きくて困ることないの?」
「うーんあんまりないねえ」
「そうなんだ、由香は男子が胸をチラチラ見てくるのが困るんだ」
「へえ、ウチの学校にはそんな度胸のある奴いないよ」
佐由美は高校で柔道部の主将をしている、高校の男子は佐由美を怖がっているに違いない
「ところで由香は好きな子いるの?」
「えっそのお」
「いるんだー、どんな子?」
「あっうん」
「どんな子なの?」
「宮石君っていって、スポーツも勉強もできるし、カッコいいよ」
「もしかして、その宮石君ってお兄ちゃんいる?」
「いるっていってたけど、どうかしたの」
「あのね、その宮石って子のお兄ちゃんが私のクラスメイトなのよ」
「へーそうなんだ」
「でも、兄ちゃんの方は頭は悪いわスポーツはできないわで・・・」
「うッそー」
「まあ兄弟でまたっく違う性格とかもいるしね」
「はあ」
「由香に良い事教えてあげる」
「なに?」
「絶対にうまくいく告白方法」
「どうするの?」
「彼を抱きしめて、付き合ってくださいって言うの」
「それだけ?」
「そうよ」
由香は内心がっかりした、そんな方法は由香にはつかえそうにない
「でも絶対に成功するの?」
「絶対大丈夫、抱きつくと胸が相手に当たるでしょ、もう男はイチコロ」
そういう色仕掛け作戦であることに由香は言われるまで気付いていなかった
「でも」
村上にはこの方法は通用しないだろう
「あっもうこんな時間、お昼にしよう」
由香は佐由美に言われて気がついたもう12:30になっている
「なんかないかなー」
そういいながら台所を物色していた佐由美に由香はこういった
「これ食べる?」
由香が差し出したのはコンビニ弁当
「あるんなら言ってよね」
そういいながらもう弁当のふたを開けている、ふたりして弁当を食べた後に由香は急に眠くなった
「うっくぐ」
息苦しいので起きてみると由香の顔の上に佐由美が覆いかぶさる形で寝ているのだ、そこから抜け出し時計を見ると5:23
「ふーよく寝た」
佐由美も起きたらしい、テレビをつけてみると特番のお笑い番組がかかっていた、それにふたりは見入ってしまい
気がつくともう8:00、佐由美はバイトがあるとかで出かけてしまい、由香は一人のんびり風呂に入った
「タンタンタンタラタッタンタタタタタンタータータラッタターッタタッタタ・・・」
隣の家に住んでいる安川っていう中学生が鼻歌で歌っているのは「日本海軍行進曲」だそうであるが
由香はそんなことは知らない、ただ鼻歌が聞こえているだけだ、由香は(胸を洗うのに苦労した)風呂から上がると
明日も学校が休みになって欲しいと内心思いつつ、また寝始めた