あっちこっち女神 1話

にこむ 作
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「――良子ちゃんが不純異性交遊!?」

亜希がお昼ご飯を持って生徒会室に来ると、みんなはついさっきまで先生にしぼられていたある女子生徒のことで持ちきりだった。
なんでも他校の男子生徒を誘惑して、「いけない」行為にふけっていたのだという。
その良子という生徒は普段地味で周りに合わせるタイプで、そんな大胆な行為をするようには全く見えなかっただけに、女生徒たちの驚きはなおさらだった。
しかもこの校則の厳しい私立絶壁女子高で、である。

この私立絶壁女子高は筋金入りのお嬢様校であり、みな男子との接触に慣れてはいない。
また躾や教育にがんじがらめに縛られて育ってきたせいか、内気でおとなしい生徒が多く、今回のゴシップは大変なものだったのである。

「良子ちゃんそんなことしそうにないっていうか、そもそもできなさそうなのにねー」
「なんでだったんだろ」
「わかんない。あ、ねえねえ亜希」

「ん?」

亜希がみんなからの噂を聞いていると、ひとりの女子がにやにやしながら寄ってきて、

「はい、証拠品」

と言ってなにかを握らせた。

「え?なにこれ……ってえええ!!?」

亜希が広げてみると、なんとそれは持っているほうが赤面してしまうようなド派手なブラとパンティであった。

「良子ちゃんが持ってたんだって、スーゴイよねえ。亜希、あんたそれ持っててよ」
「え?ちょ、ちょっとぉ」
「あ、じゃーねー」
「もー!」

と、そんな流れで亜希は良子の持っていたいわくつきのブラとパンティーを押し付けられ、今に至るのであった。
もちろん、それだけなら亜希はそれらを適当に放り捨てて帰ることができた、はずである。
「なんっか気になるんだよなーこれ。どこか……惹きつけられるっていうか……」

妖しい赤色をしたそれらは、さながら人を惑わす色香を放っているように思えた。

「それに……どう考えても良子ちゃんには大きすぎるでしょこれ」

亜希はブラを広げながら疑問を口にする。
私立絶壁女子高はその名のとおり絶壁貧乳しかおらず、良子もそれにあてはまっていた。
こんな大きなブラとパンティが着られる体型ではない。
と、ここまで思い出したところで、亜希は聞いた中でも最も奇妙な言葉を思い出した。

『ゲームセンターで男子といたときの良子ちゃんさ、全然印象違ったらしいよ。』
『おっぱいバインバインで、おしりもドーンっておっきくって、めっちゃエロかったって』

「……そんな馬鹿なことあるわけないじゃんね」

そこまで思い出したところで、亜希はばからしくなって下着を放り投げた。

「あーやめやめ。生徒会室でランジェリーなんか見てたら私が痴女だと思われちゃうよ。もうかーえろっ、と……」

と、カバンを持って立ち上がったとき、亜希は奇妙なことに気がついた。

「なんで、このブラとパンティ私のカバンの中にあるの?」

さっき放り捨てたはずのそれらが、なぜか亜希の置いておいたカバンのなかに入っている。
どう考えてもおかしい。
亜希がおののきながら見つめると、ブラとパンティから放たれる妖しい魅力は、さっきよりも強くなっているように感じられた。

「なん……でだろ。ちょっと、着けて、みたい……」

恐怖を感じているのに、いつもの亜希なら迷わず放り捨てて逃げたはずなのに、
そのときの亜希はどこかぼうっとした顔をしながら、そのランジェリーを身にまとおうとしていた。

ぱさり、と制服を脱いで全裸になり、誰も来る気配のないことを確認しながら
そっとブラをつけ、パンティを引き上げる――が、しかし。

「デカ……」

絶壁女子高の模範的生徒である亜希にはやはりどちらも大きすぎ、全くブカブカであった。
ため息をついたとたん、自分のやっていることの滑稽さに急に恥ずかしくなり、亜希の顔はみるみる赤くなる。

「あ、あはは、なにやってんだろわたし、え、えっともう帰らなくちゃ」

そうしてランジェリーを脱ごうとしたその瞬間、

ドクンッ

亜希の身体の中から、なにか大きな力が溢れ出る感覚がした。

「えっ……えっ!?えっ!!!?何!!!??」

それと合わせるように、亜希の体が急激に熱くなっていき、胸と尻の皮膚がブラとパンティに吸い付けられるような感覚が襲ってきた。

「ひんっ!!??」

むくっ、むくむく、ぐぐぐぐぐぐ!

亜希のAAカップのおっぱいは、ブラのサイズに合わせるように急激に大きくなりはじめ、乳首は荒く息づくようにビンビンと尖り、
AからB、そしてC、Dへとどんどん大きさを増し始めた。

「んゃん……あふぅ。な、何が起きてるのぉ……あふぅん」

小ぶりだった尻も、亜希がよがりながら激しく腰を振るたびにぷりんっ、ぶるんっと大きくなっていき、ふとももは汗をしたたらせながらむっちりと肉をつけてゆく。腰はくびれ、肌は抜けるように透き通り、手足は細長く、全身が内側からほとばしるエネルギーによって変えられていく。

もはや亜希の胸は120cm近くまで大きく膨らみ、大きかったはずのブラを弾け飛ばさんほどになっている。額から滴る汗は厚みを増した唇をつたい、妖しく動く舌に転がされ、谷間の中へと吸い寄せられていく。
腰はキュッとくびれ、尻はむっちりと後ろにせり出し、くねらせる太ももからは、さっきまでの亜希からは想像もつかないようなフェロモンが発せられていた。

「え……あは、ぁ、らめぇ……こんなの、私じゃないのに……はじめてなのに………とっても…気持ちいひいいい!!」

体内からの脈動から来る快感に耐え切れなくなった亜希が叫ぶと、
彼女の身体はびくんびくんと震えながら、ぐるぐる回転し始め、
ピンク色の竜巻と化し、生徒会室のなかを跳ね回り始めた。

竜巻がガラスにぶち当たり、椅子を跳ね飛ばし、カーテンを弾き飛ばし、ほこりをもうもうと上げながらっやっとのことで止まると、そこには誰も見たことのない、新たな亜希の姿があった。
その口から、16歳とは思えない妖艶な声がこぼれる。

「ぁ……ん、これが、私……?」

つづく